今日は筆の洗い方についてです
学校の授業などでは時間がないということもあり、
ちゃちゃっと洗って終わらなければならなかったりする作業。
ここでは正しい洗い方をお伝えしたいと思います。
ここでいう正しいというのは
筆が長持ちするように
大切に洗う
という意味です
まず筆は
次に使うまでに時間が空く場合は
必ず洗いましょう。
数時間だけ空く時は
このような筆立てで
筆を乾かさないようにして下さい
洗う時のポイントはここ。
筆の根元に優しく水をあてていき、
根元部分を優しく揉みながら
墨を落としていきます。
書道の先生によっては、
もっと上の部分に水をあてるように
言われるかもしれません。
これはどちらでも構わないと思います。
ただ、NGな洗い方がこちら。
思いっきり筆を押し付けて広げてしまうと、
筆が広がって痛んでしまいます。
(こうすると早く墨が落ちるようでやりたいんですけどね。
大型の筆だとこうしないと墨が落ちきらないので
こうする場合もあります)
この程度まで我慢しておきましょう。
それから手で優しく、
なでるように落としてあげて下さい。
矢印の方向へ手を動かして下さい。
こうすると墨が流れやすいです。
反対方向へやると、
逆毛になって筆が傷んでしまいます。
それからよく
墨はどこまで落とせばいい?
と聞かれるのですが、
![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/024.png)
洗濯干しに干しておけば大丈夫です
(干せない場合は普通に机などに置いて
乾かして大丈夫です)
こうする事で、
筆の根元に墨がたまりにくくなります。
筆の根元に墨が溜まりすぎると
筆がふくらんできます。
その筆で書くとこうなります。
筆先が割れてしまいます。
通常はこうなると筆の替え時ですね。
(この筆の割れが作品を制作する上では
おもしろい表現になりますので、
筆は捨てずにとっておきましょう!)
カバンなどにしまう場合は、
筆巻きに入れてあげてくださいね。
小筆も洗い方は同様です。
また、筆に墨が残っていなければ、
筆は自然に乾いて毛先が広がります
もし、乾いても先が尖ったまま固まっていたら、
もう少し墨を落とした方が良いサインだと思って下さい
そして、
筆は使う人によって変わります。
同じように書いて洗って保管していても
別の人が使うと書きにくかったり。
使いこんでいくと、
その筆はその人の指先と
同じようになってきます
筆を大切に使っていく事は
指先の感度を上げる事にもなりますし、
指先の感度が上がれば、
上達するのは早いのです。
自分の手になじんできた筆は、
大切にしてあげてくださいね
書道教室のご案内
■徳多秀香HP■
■直近のお仕事■
2023年11月第72回奎星展
2023年6月鎌田区民センター
書作品展示を行いました
■書道が脳に与える影響①〜③(note記事転載)
■露峰と蔵鋒って?(用筆解説)
■1冊あれば便利♪おすすめ書道字典
■なぜ二度がきにうるさいのか
■書道を芸術として見る際の知識!
■書き方講座「愛」行書篇
■小筆は洗わない方がいい?(用具解説)
■小さい頃から書道を習うメリット①〜②