魔法のエネルギー | 魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

おめでとうございます!

『魔法の言霊(東方出版刊)』の著者・橘月尚龍です。
ボクが、この本を上梓したのが2002年――
それから世には同様の表現があふれて玉石混合で、
わけ分からん状態になってます。

そこで本家としてのメッセージを発信することにしました。

 さて、それでは……いよいよ言葉を「言霊」に変身させる魔法についての解説だ。どうだい、ワクワクしてきたかい?


 魔法――ホント、魅力的だよね。なんか、これが使えたら人生は起死回生……どころか、地球征服も夢のようじゃない気がしてくる。そして、実際に「そう」なのである。あなたが本気で取り組むなら、世界盟主だって可能なだけのパワーを内在している。

 ただし、できるかどうかは別だ。それは前の「人生というゲームについて」で話したように……あなたが神さまコンビニに並んで買った人生ゲームソフトの目的設定に地球征服がプログラミングされていなければ、そうはならない。
 あくまで、あなたの人生の目的達成のためにしか使えないし、はたらかないようにできている。残念ながら、そこ(現世では)んところは、あきらめてくれ(笑)。


 そこで今回は、魔法が効能効果を発揮するために必要とするエネルギーについて、お話しするわけだ。そこで、あなたに質問だ。
 はてさて、エネルギーってなに?


 こんな風に改まって訊かれると、答えに窮するのじゃないかい。う~んと――自動車を走らせるガソリンとか、パソコンを動かす電気とか、身体のためには食物などで栄養も摂らないといけないし……という感じじゃないかな。
 惜しいんだけど、それらはエネルギーを生み出す原料であって、エネルギーそのものじゃない。むかし、物理の授業などで習ったかも知れないけど忘れてるよね。


 じつは、こう定義されている――
「物体や系が、ある一定の仕事をする能力」
 なんじゃいそれは? むつかしくてイヤんなっちゃう。
 たしかに……そうだ。専門用語は、わけ分からん。でも、この「物体や系」の部分を分かりやすい言葉に置き換えてみよう。
「あなたが、ある一定の仕事をする能力」
「洗濯機が、ある一定の仕事をする能力」
「○○が、ある一定の仕事をする能力」
 この○○の部分は、なんでもいい。すると、
「言霊(この段階では「言葉」かな?)が、ある一定の仕事をする能力」
 が必要だと分かるだろう。


 そうなんだ。言葉には魔法のエネルギーを充填しないと、言霊として「ある一定の仕事をする能力」を発揮できない。さらにエネルギーを継続して送りつづけないと、途中で失速してしまう。
 でもって、言霊も魔法も科学だと説明したように――このエネルギーだって純粋なエネルギーだから、それ自体は中立で、善悪良否の判断を持たない。


 そして、そのエネルギーとは「セックス」である。

 こういうと、あなたの頭の中に――あんなことやこんなこと……エッチな妄想が渦巻いてしまったかも知れないね(苦笑)。でも、あんなことやこんなことは仕事のほうであって、エネルギーのほうじゃない。ここを間違わないでほしい。


 またボクの著書『魔法の言霊(東方出版刊)』から、その部分を引用してみよう。


――――――――――――――――――――――――――――――


セックスとエネルギー


 ここでは創造のエネルギーについて勉強をしてもらおうと思う――
 あなたは、人間が持つパワーの中で、最も強大で偉大なものが「セックス」であるということを知っているだろうか? 人類が営々と築いてきた文化も文明も性のエネルギーに依るものであるといったら、ボクのことを変なヤツと思うかも知れない。
 でもこれは真実だ。


 人間の欲望について分析してみよう。
 ひとには基本となる五つの欲望があるといわれる。すなわち、食欲・性欲・睡眠欲・物欲・名誉欲だ。とりわけ最初のみっつ――食欲・性欲・睡眠欲は本能的なもの。


 ……中略……


 そして、いちばん重要な性欲――
 こんな風に書くと、なんかボクのことをエロおやじのように思っていない? それはそれで、ある意味正しいし、否定はしないからかまわないけど。あなたもボクも……人間は意識するしないに関わらず「性」に支配されて生きているという事実から眼をそらしてはいけない。
 例えば高尚といわれる文学。ボクは作家でもあるので、よく本屋にいっていろいろな小説を手にするけど、そのほとんどすべてに性描写の部分がある。恋愛小説なら一○○%、それ以外の作品を含めても、たぶん小説全体の八○%くらいは程度の差こそあれ、性描写があると思う。
 また、ボクは男だけど、もしこの世に女がいなかったら、たぶん、一所懸命に仕事はしていないと思う。この本だって書いていないだろう。女のひとだって、男がいなければ化粧もしないし、ファッションも気にかけないだろう。ましてやダイエットに励むなんてことはないと思う。


 ……中略……


 それは性エネルギーは生命エネルギーそのもので、同時に創造エネルギーだからだ。このエネルギーを上手に制御することで、人間は文化や文明を創造できた。古来「英雄、色を好む」という言葉があるように、この性エネルギーの強いひとほど、偉業を成し遂げてきた。


 こういうと「オレ、強いほうじゃないし……」「あたし、セックスそんなに好きじゃないわ……」というひともいるだろう。それはまったく問題ない。もし、あなたがそうだとしても、しっかり生きているでしょう? それこそ生命エネルギーがある証拠。また性エネルギーは、いつもいつもセックスに向かって放出されてばかりいない。創造エネルギーと同一だから、あなたが気づかないうちに変換されて、ちがうことに向かっている場合も多い。絵を描く、新しい開発・発明をする、作詞作曲をする、文学を執筆する、スポーツをプレイする……ありとあらゆる創造活動に使われてきた。


 ……中略……


 つまり、セックスのエネルギーは、ある意味で無限のエネルギーなのだ。この宇宙そのものですら、セックスのエネルギーで動いている。当然のことながら、あなたが人生ゲームをプレイするエネルギーもセックスのエネルギーを変換したパワーを使うことになる。 こんな風に書いてくると、あなたはボクのことをエロおやじどころか、色情狂かなんかと思うかも知れない。でも、セックスのことを正しく理解しないと、あなたは「魔法の言霊」使いになれない。だから、わざわざ、ひとつの章をセックスの解説に充てることにしたのである。


 ……中略……


世界はセックスではじまり、性エネルギーで動いている!
 日本神話の国生みの話――はるかのむかし、天地(あめつち)は混沌としていて、ただ渦があった。やがて清い気が天となり、重い気が地となり天地が誕生した。この中心に天之御中主(あめのみなかぬし)神、高御産巣日(たかみむすび)神、神産巣日(かみむすび)神が生まれ、そのあとつぎつぎと神々が生まれたが、この時代の神には性別はなく、姿もなかった。神世七代が終わり、やっと世界におおよそのカタチができた時、姿も性別もある二神が国生みに臨んだ。つまり、静なる世界が動なる世界へとの活動開始である。
 男神のイザナギが女神のイザナミに向かって「わたしの身体の余っているところを、あなたの身体の足りないところに差し入れて国を創ろう」ではじまった国生みでは、イザナミがヒルコ(この子は未熟児だったので葦船に乗せて流され、西宮に漂着し恵比寿神となる)をはじめ、八つの島(大八嶋=日本列島)を生み、さらに山の神や海の神、岩、土、木、風、五穀など数多くの神を生む。最後に火の神を生んだことでイザナミは女陰を焼いて死んでしまうが、生まれた神々から、さらに多くの神が化生し、世界の創造はつづけられる。


 ……中略……


 本来、聖なる存在であるべきものが、性なるもので表現されているのは、どうしてだろうか? それはセックスこそ、もっとも聖なるものであるということの表現だ。聖なるというと先に述べた「変に特別扱い」して、かえって「いやらしい・不潔」を増幅しそうになるが、むしろ宇宙の理(ことわり)から、最高で最強のエネルギーであり、ひとびとが進化するために不可欠の要素だとメッセージしていると受け取ることが正しい……とボクは思う。


 ……中略……


原子レベルのセックス
 物理学の話だ。世に存在する物質をどんどん細かくしていくと分子というものでできている。あなたの身体も同様で、その分子が寄り集まってタンパク質や脂肪、ビタミン、ミネラルをつくり、それが細胞になっている。その細胞が集まって組織となり、組織が集まって器官となり、器官の集合体が身体だ。


 ここでは人間の身体の七○%近くが水分でできているということで「水」を例に取ってみよう。水分子をさらに細かくすると、ふたつの水素(H)とひとつの酸素(O)原子でできている。この水素原子は一センチに、なんと一○の八乗というから一億個ならぶらしい。一個をリンゴと考えると(リンゴの幅を八センチとするなら)なんと八千キロになる。これをギュッと一センチに縮めた状態だ。
 さらに水素原子は、一個の原子核と一個の電子からなる。こんどは、この原子核をリンゴに見立ててみる。この原子核のリンゴを東京ドームのピッチャーマウンドに置いたなら、電子はドームの天井すれすれに飛んでいる蚊くらいに匹敵するらしい。この蚊は、あたかも水素原子というリンゴの皮をつくっている如く、ものすごいスピードでブンブンと飛び回っているとのこと。でないと全体として水素原子の大きさにならないらしい。
 そんなにすごいスピードで飛んでいるのに、どうしてどこかに飛んでいってしまわないのか? 原子核と電子のあいだの空間は空っぽなのか? いろいろな疑問が出てくる。どうも、空間は空っぽでなく、なにかに満たされているらしいし、原子核と電子が引き合う力が働いているらしい。


 実は、それがセックスエネルギーということだ。だから物質がカタチを変えても消えてなくならないし、エネルギー保存の法則が成り立つ。こんな原子レベルでもセックスエネルギーが原子核が電子をつなぐ力として働いているなら、その集合体であるボクたちが性エネルギーだらけというのも納得できる。

 巨大な世界では、地球の引力、月が地球の周りを回る力、太陽系の惑星が公転する力、宇宙を制御する電磁力……みんなセックスエネルギーだ。もちろん原子核と電子が、地球と月が、あなたが普通に考えるようなセックスをするわけではないので、正確にいうなら性エネルギーと同源のエネルギーということになる。


 ……後略……


――――――――――――――――――――――――――――――


 ちょっとばかし長くなってしまったけど……この性エネルギーこそが、あなたの言葉を言霊に変身させて「ある一定の仕事」をさせてくれる存在だ。