身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法 -4ページ目

身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

この春始まったNHK連続テレビ小説『アンパン』

漫画『アンパンマン』の原作者、やなせたかしさんとその妻 暢がモデルの朝ドラで、なかなか好評とのこと

 

そのやなせさんと少林寺拳法には意外なご縁がある

 

1963年に刊行された開祖の著書

カッパブックスの「秘伝 少林寺拳法」の挿絵は、

やなせたかしさんが担当

 

(開祖初の一般向けの著書 60刷を超える大ベストセラーに!)

 

(やなせたかしさんの挿絵)

 

やなせさんは四国 高知県の出身で

日中戦争にも出征した戦争経験者

 

そうした経験を踏まえ、やなせさんは

「正義は立場によって変わる」と考え、

「では絶対的な正義は何か?」と考えたときに「お腹をすかせた人に、パンの一切れを差し出す行為は絶対的に正しい」と考え、

アンパンマンという類のないヒーローを生み出したという

 

開祖もまた第二次世界大戦を体験し、
敗戦後の母国日本の荒廃を目の当たりにし、

祖国復興のために、人づくりによる国づくりを志し、
少林寺拳法を開創された

 

その開祖も「正義が独り歩きするのは怖い」と語り、

「正義は定義できないが、不正だったら定義できる。不正があるから正義の気持ちが生まれるのであって、正義とは感性、つまり正義感である」と教えている

 

開祖とやなせたかしさん、いずれも戦争体験者で、

「正義とは何か」を追求し、正義を重んじた人物でした

 

現代でも

ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナ、いずれもそれぞれの国が、それぞれの正義のために戦っている

その他の紛争もそれぞれの正義を主張しているはず

盗人にも三分の理……

 

だから、ズルいこと、汚いこと、悪いことを許せないとする気持ち、「正義感」が重要で、同時に善悪を見極める理知も大事

 

そしてアンパンマンのように「罪を憎んで人を憎まず」の考え方も見習いたいところ

(行為・行動は否定しても、人格・存在は否定しない)

 

我々の信条にあるように

「正義を愛し、人道を重んじ、礼儀を正し、平和を守る真の勇者たることを期す」のが少林寺拳法の拳士です

 

この春も正義感を磨き上げていきましょう

 

総本山少林寺の最寄り駅、

香川県のJR多度津駅で見かけたアンパンマン列車

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『110』

 

 

 

 

3月は卒業シーズン!

我孫子道院では、毎年、桜の開花に合わせて

この時期に拳士の卒業、進学、進級を祝うお花見稽古を行っています

 

 

我孫子道院の専有道場のある子之神大黒天の境内は、

市内の隠れた桜の名所のひとつです

 

お花見稽古を行った29日の土曜日は、気温が低く、雨も降ったりやんだりのあいにくの天気でしたが、

合間を縫って境内に出て、桜の下で基本修練を行いました

 

ちなみにこの春、学校を卒業した拳士たちは

小学生が3名、中学生が1名、大学生が1名

 

彼らには、

「修業には卒業があるが、修行には卒業がない」

という話をさせていただきました

 

スマホやパソコンで、「しゅぎょう」と打ち込むと

まず「修業」と変換されることが多いはずですが、

「修業」と「修行」の違いとは何なのか?

 

「修業」とは、一定の業(ワザ)を修めることで、

基準に達すれば「卒業」となり資格が得られるもの

 

一方、「修行」はもともと仏教における精神鍛錬の用語で、悟りを開くために仏の教えを学び、身に習い実践すること

 

「修業」は、運転免許を取るための、自動車教習所がわかりやすい例

自動車の運転技術と法規を学び、検定に合格する水準に達すれば、それ以上は求められません
めでたく教習所を卒業し、免許証を手にすることができます

つまり、「修業」にはゴールがある!

 

それに対し、

禅門の行である、少林寺拳法は「修業」ではなく「修行」なので、入門はあっても卒業はなく、「卒門」もない 

つまり終わりのない行を修めるのが「修行」なのです

 

「学校を卒業することは、とってもおめでたいことなんだけど、
修行には、そして学ぶことには終わりがないので、
新しい環境でも、自分のペースでコツコツ稽古を重ねてくださいね」

といった内容を伝えさせていただきました

 

小学校を卒業する拳士には

一般部用の科目表と読本を手渡しました
(1名欠席)

 

稽古の後は、道場に入ってみんなでお弁当を食べ、
「少林寺拳法かるた」やその他のレクレーションで

楽しい時間を過ごしました

 

 

また午後からは、道院長と兄弟弟子の

高山支部長が率いる

関東実業団少林寺拳法連盟freee少林寺拳法部のご一行がご来院

お花見稽古第2部として、合同稽古を実施

 

いとこ弟子同士(?)、交流を深め、楽しく学び合う機会となりました~

 

(Freee支部の皆さんと AIで加工させていただきました)

 

高山支部長、Freee支部の拳士の皆さん、ありがとうございました

 

新年度も法縁を大切にし、自分の可能性を信じ、

みんなの中で、みんなと一緒に成長、上達していきましょう

 

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『109』

先日、とある武専の出張教師が、「むかしの黄色い科目表を見返してください。そして攻者の動きの重要性を再認識しましょう」とおっしゃっていたので、

以前使っていた科目表をいくつか引っ張り出してみた

 

(ワタシが級拳士時代に使っていたのは、青い科目表)

 

拳士なら誰もが持っている科目表

じつはこの科目表こそ、開祖の一大発明といわれている

 

1947年に開祖によって創始された少林寺拳法が、戦後の日本で爆発的な拡がりを見せたのはなぜだったのか?

 

そのことを問われた開祖は、次のように答えたといわれている

 

「少林寺拳法が組織として急進展したことに、とくに秘密はない
が、あるとしたら、科目表を整備したことだろう」

 

この科目表には、拳士が学ぶべき、技法と思想の順序が明記されている

 

ここには、新入門者なら、まずこれを学んで、これができたら次はこれ、といった具合に、「誰でも」「ここまで」といった形で、修行段階に合わせて、スモールステップが刻まれていて、

この科目表に従って、稽古を積み重ねていけば、自然と初心者から中級者、中級者から上級者へとステップアップしていける仕組みになっていた!

 

(1980年代前半の級拳士科目表)

 

(1980年代後半からの黄色い級拳士科目表)

 

ちなみに当時は、入門からおよそ1年で初段=黒帯になるのが、ひとつの目安とされ、短期上達もひとつの特徴でした

 

つまり科目表はこの道を歩む拳士にとってのロードマップ、

いわば修行の地図なのです

 

この少林寺拳法の修行の道には、道中にたくさんの宝がちりばめられています

その道を一歩ずつ歩みながら、道中の宝を見落とさずに歩くための宝の地図こそが、少林寺拳法の科目表だと思ってください

 

(こちらは現行の科目表と、そのひとつ前の科目表)

 

道場という宝の山があり、科目表という宝の地図も揃っているのが少林寺拳法のヒミツといってもいいでしょう!

 

あとは一歩踏み出し、自ら主体的にその山にのぼりはじめるだけで、多くの宝を手にすることができるのです

 

ぜひ勇気を出して、門を叩き、この春少林寺拳法をはじめてみてください

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『106』

 

 

 

 

 

2月もあと一週間となりましたが、

今月、我孫子道院に新しい仲間が加わりました

 

小学1年生の女の子、Y・Kちゃんです

Y・Kちゃんは、約半月ほど、体験入門の形で道場に通ってきてくれて入門を決心してくれました

 

誰でもそうですが、入門前はどんな稽古をするんだろう? 先生はどんな人? 自分でもついていけるのかな? 仲間になる人は何人ぐらい? お友達になれそうな人は?

といろいろ不安があるでしょう

 

だから、体験してもらうことが重要なんです

 

そこで、今年も春のキャンペーンとして

3月、4月は一ヶ月間の長期体験入門者を募集します

 

3月1日~4月28日まで、お好きなタイミングからはじめて、最長一ヶ月、少林寺拳法の稽古を体験してみてください

 

 

いままで武道や武術に縁がなかった方、スポーツの経験がないという方でも大歓迎

 

身体を整え、呼吸を整え、心を整える『行』としての少林寺拳法で、

身心をリカバリー&リフレッシュし、新年度を迎える準備をしてみてはいかがですか?

 

新1年生(小学校、中学校、高校、大学生)、そして新生活を迎える方を中心に、

社会人や主婦、ご年配の方でもウエルカムです

兄弟、親子、お友達同士での体験はとくにおすすめ

 

少林寺拳法ならではの、年齢・性別・体力・身体の固さ、運動経験などを考慮した、一人一人に合わせた修練カリキュラムを体験していただけます。

 

参加費は、無料

 

経験、性別、年齢 不問
(未就学児は、親子ご一緒に)

 

希望者には、道衣も無料でレンタル可

(レンタル道衣は、数とサイズに限りがあります)

(道衣がなくても、Tシャツやジャージなど、運動しやすい服装であれば体験できます)

 

体験期間中に、「入門してみたい」と思った人は、その時点で入門していただくことは可能ですし、

2~3回体験して、残りの体験期間はキャンセル、あるいは1ヶ月間通って、入門しないというカタチでも、構いません

入門する・しないに関わらず、一人でも多くの人に少林寺拳法を知ってもらい、触れていただくことが目的ですし、

入門するにしても、「これはいい」と納得ずくで入門していただきたいと思っているからです

 

まさか私が武道? 

私には少林寺拳法なんて無理かも?

と思う人ほど体験してみてください

 

我孫子道院の合言葉は、

「いまから、ここから」

 

大人からでも、何歳からでも始められるのが少林寺拳法の魅力なのです

 

 

こちらが今月入門したY・Kちゃん

少林寺拳法では、拳士の入門時期がわかる、入門期生を一ヶ月ごとにカウントしており、

今月=2025年2月に入門したY・Kちゃんの入門期生は

「911期」になります。
(来月=3月の入門者は912期)

 

この春、何か新しいことをはじめてみたい方、冬の間の運動不足が気になっている方、一緒に少林寺拳法をはじめてみませんか?

 

 

まずは気軽に、見学、体験から!

 

お問い合わせ、お申し込みは下記HPからどうぞ

我孫子道院ホームページ

http://abiko.kongozen.com/

 

◆おまけ◆

道場のすぐそば、手賀大橋の写真

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『104』