「その6」から2年ぐらい経つのだろうか。。
以前、神戸市長田区駒ヶ林の平忠度(ただのり)腕塚、胴塚を訪れたが、その後、ずっと気になっていた場所があった。
↓↓以前訪れた長田区のブログ
なんと長田区から遠く離れた、ここ明石市にも、腕塚、胴塚が存在するらしいのだ。
明石城をひと通り見終えたぷにゅたは、疲れた足を延ばして、12分かけて見に行った。。
↓腕塚神社
明石駅の東約1km、後ろに山陽電鉄の高架が見えているように、場所は分かり易い。
↓史跡 腕塚神社
簡単に復習しておこう。
源氏に攻められ、一ノ谷の戦いで総崩れとなった平氏方。平清盛異母弟の平忠度(ただのり)も西へ逃れてきたが、岡部忠澄主従に追いつかれ、ここで腕を斬り落とされた
ゆーお話。。
↓腕塚神社_由緒
腕や腰の痛みに霊験あらたかという。腕のみでは、参拝者が増えないと考えたのだろうか。
↓右手塚町内会結成記念碑
今でこそ「天文町」となっているが、かつてこの地は「右手塚(うでつか)町」といった。考えてみるとスゴい町名だ。
斬り落とされたのは右手で、これにより忠度は観念してしまった。
↓腕塚神社_拝殿
神社といってもご覧の通り、小さな祠レベルのものだ。
元は線路脇にあったが、昭和59年、山電高架化工事の際、東約30mの現在地に移された。
↓大日本中央標準時子午線通過地識標
これは次の目的地・忠度塚を通り過ぎてしまい、偶然見つけた石碑。一体なんだろう
大日本中央標準時子午線通過地識標ィ?
名前、ながっ
↓子午線通過地_説明
1884(明治17)年、万国子午線会議が行われ、東経135度子午線上の時刻=日本の標準時間と定めた(15の倍数で時差の計算がしやすいから)。
つまり「明石の時間=日本の時間」となったのだ。
この事を知ってもらおうと、1910(明治43)年、小学校の先生らがお金を出しあってこの石碑を建てた。
まあ、明石以外にも西脇市、淡路島、京丹後市とかも通ってる子午線なんやけど、明石が最初に記念碑を建てた。
↓忠度塚_外観
そしてこちらが、腕塚から3分の所にある忠度塚。首は落とされているので胴塚と言ってもいいだろう。
↓忠度塚
鎌倉時代の五輪塔があったのを、明石藩5代藩主・松平忠国(在任1649_1659)が墓所を整備させ、石碑を建てた。
そんな昔から忠度塚と信じられてきたのなら、何だか信憑性出てきた。
↓忠度塚_拡大
最期のようすをも少し詳しく。
岡部忠澄に見つかり挑まれた時、「俺は味方じゃ」とごまかそうとした口元がお歯黒だったため、平氏方と即バレ。
歌人として有名だった忠度だが、剛勇の士でもあり、早業で重い鎧を着込む岡部の胸ぐら掴んで馬上にグィッと引き寄せ(胸ぐらかどうかは知らんが)グサグサッ、落馬してからまさに首を掻かんとするところ、岡部の郎党・六野太が主人あやうしととっさに忠度の右手を肘元から斬り落とした。
↓忠度塚_説明
これで諦めたのか、忠度は念仏唱えさせろ、と六野太を一旦左手で放り投げた(豪快!)。唱えるところを背後から首をとった六野太は、弓の入物に結わえられた文を開くと、一首の歌と作者名がしたためられていたので、薩摩守忠度だと知れた。
↓見えない両馬川旧跡
再び北上し、人丸駅の高架下へ。
あれこの辺の筈やけど、何もない。。
↓両馬川旧跡_外観
やっぱり、通り過ぎるとこやった反対側から見たらよう判った。両馬川旧跡。
↓両馬川旧跡碑
今は見る影も無いが、ここには両馬川という川があり、川を隔てて忠度と岡部の馬が対峙したことからこの名がついた。
↓両馬川旧跡_説明
ほな討死の地は明石で決定やないけ!
ってなるとこやけど、うちのオカンが言うには長田区駒ヶ林にも「猟場川」という川が付近を流れている。
明石と違うか~。
↓馬塚旧跡
明石説のもうひとつの根拠である、馬塚旧跡。
馬の墓・・・スキルヴィングの?(合掌)
分かる方も分からない方も、スルーして下さい。
↓馬塚_標柱
次の写真の後ろに、両馬川旧跡のある人丸駅の高架が見えている、という距離感。
↓馬塚_説明
なになに、平経正の馬を埋めた場所、とな。
あの琵琶の名手で有名な、平敦盛の兄。。
・・・ちょと待てィ!(千鳥ノブ風に)
経正の墓といったら、、
これじゃ無かったかい
だがしかし、「源平盛衰記」によると、「経正は大蔵谷目指して落ち延びていくも、源氏方に追いつかれ、今はこれまでと自害して果てた。」
大蔵谷は、ここ人丸駅の二つ東の駅名にもなっている。経正の馬がここに埋められたのはうなずけるが、肝心要の経正の墓が、ここから遠く離れた長田区に
経正の墓とされる琵琶塚だが、そもそも琵琶の形をした塚があったとの事なので、経正とこじつけられたのでは無いかい
で、明石にある平忠度塚は、実は経正の墓なんじゃねーの?どちらも「りょうば川」いう名前のよく似た川があったために、江戸時代から勘違いしたんじゃあなかろーか?
(そういう説もあるようです)
↓松平家廟所_説明