サッカー仲間たちの進路はいろいろのようだ。
Jクラブ下部組織なのでそのままU-18に上がる子もいれば、高校から特待の声がかかっている子もいる。息子がチームに戻るのかは保留のまま。
監督から夫に電話があった。体調が悪く、春先からは仲間の試合観戦も足が遠のいていた。もう1年半以上休んだままだし、退団の話なのかな…。
ところが。
体調さえ許せば、戻ってきて欲しいということだった。
「息子くんが外泊のたびに顔を出してくれて、その姿を見て私も勇気をもらっていました。」
「スタッフみんな、復帰を待っています。」
「ぜひまた一緒にサッカーをしたいと思っているんです。」
と言っていただいたらしい。
息子は6才から今のチームでサッカーをしている。地方の小さなJチームなので、下部組織のスタッフはもちろんフロントスタッフも顔なじみで、息子が小さな頃から見守ってくれている。入院した当初、たくさんのスタッフから心配の声をいただいた。
重い病気をして1年半以上もろくにボールを蹴れずにいる息子は、戦力にならないと思われても仕方がないはずだ。結果を求められるJユースなら尚更。
それでも、戻ってきて欲しい、一緒にやろうと監督が言ってくれることがとても有り難かった。
息子に、監督から電話があったこと、戻ってきて欲しいと言ってくれていることを伝えると
「…」無言だった。
息子は以前私に「もうチームには戻らないかも」と言っていた。
自分が闘病している間に、仲間たちはグンと逞しくなっている。フィールドに出れば、その差を見せつけられるだろう。息子はそれをどう感じるのだろうか。
重い病気からの復帰は、ある意味美談なのかもしれない。でも私は、これ以上息子の心に負担をかけたくないと思ってしまう(息子には言わないが)。
とりあえず今は受験のことで手一杯なので、3月までにゆっくり考えようということにした。
闘病・受験・サッカー。15才は悩むことや決断しなければならないことが多い。