国際政治学講義(63):(5)世界システム論①理論的構造・・・❽ | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 第一次世界大戦で敗北しても、ドイツの潜在的国力は残っていたが、その第1は人口である。1938年までにはドイツの人口は、6800万人の大台に乗っており、これはイギリスの4800万人、フランスの4200万人を大きく引き離している。

 さらに、鋼鉄生産量についても、一時的には第一次世界大戦前の水準に逆戻りはしたが、第二次大戦勃発の1年前の1938年には、2226万トンと大きく伸びている。これは、第一次大戦直前の資産量よりも500万トンも多く、イギリスをはじめとする他の列強を大きく引き離していた。

 

表5-3:欧州列強の製造業生産力

(1937年の購買力を基準、単位:百万ドル)

 

フランス

ドイツ

イギリス

イタリア

ロシア

1913

2,366

6,093

3,858

1,015

767

1929

3,569

6,164

4,553

1,498

1,357

1938

2,905

8,225

5,881

1,647

6,549

 

 表5−3で示した製造業生産力についても、戦間期のドイツは多の列強を遙かにしのいでいた。とくに1933年にナチスが政権に就いて以来、アウトバーン建設などの公共事業や再軍備などを行い、工業力を一気に強化したことが、国民の支持を集めたのである。

 ドイツの潜在的実力の大きさに比べて、注目に値するのがイギリスの伸び悩みである。経済の分野で一度優位を失ってしまうと、それを回復するのは絶望的に困難である。

 いまや、先端産業でも米中のトップ争いが展開されているが、日本は競争力を保っていく努力が不可欠である。それが、パックス・ブリタニカの歴史の教訓である。

 ヒトラーのドイツは、カイザーのドイツが果たしえなかった野望を実現すべく、再びイギリスの覇権に挑戦する。それが第二次世界大戦である。しかし、ドイツは、またもやアングロサクソンのスクラムの前に敗退していった。

 そして、その結果生まれたのが、アメリカをリーダーとする国際秩序、つまりパックス・アメリカーナなのである。

 

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