国際政治学講義②:(1)国力とは② | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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(2)軍事力

 国力を構成する要素の一つが軍事力である。軍事には機密の部分も多く、軍事費にしても算定の仕方で大きく変わってくる。世界の様々な研究機関が各国の軍事力の評価を行っているが、その内容もまちまちである。また、兵器はあっても、動かすのは人間であり、兵士の質も大事である。

 軍隊も、陸軍、海軍、空軍、海兵隊、沿岸警備隊などがあるが、これらが上手く統合運用されるか否かも重要なポイントとなる。

 兵器には、核兵器と通常兵器がある。また、ABC兵器と称して、原子力(Atomic)、生物(Biological)、化学(Chemical)兵器の三つをあげ、特別の扱いをすることもある。最近、米英仏がシリアを軍事攻撃したのは、アサド政権が化学兵器を使用したという理由からである。

 核兵器については、戦略核と戦術核を区別するが、前者は長距離の射程を持つものであり、ICBM、SLBM、戦略爆撃機の三本柱(triad)からなる。核の均衡、核による相互抑止によって世界の平和が保たれていることもまた、否定のできない事実である。

 核兵器を保有しているのは、アメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランス、インド、パキスタン、北朝鮮であるが、イスラエルもそうだとみなされている。

 北朝鮮が、ICBMと核兵器の開発を、体制護持の最大の武器としていることは周知の通りであり、来たるべき米朝首脳会談の行方にも大きな影響を与えるであろう。

 アメリカの軍事力評価機関であるGlobal Firepower によると、2017年の世界の軍事力ランキングでトップ10は次の通りである。

①アメリカ、②ロシア、③中国、④インド、⑤フランス、⑥イギリス、⑦日本、⑧トルコ、⑨ドイツ、⑩イタリア。

上位10カ国のうち、6位まではすべて核兵器保有国である。経済先進国のG7、それにロシアを含むG8はすべてこの中に入っている。

 他の核保有国のパキスタンは13位、イスラエルは15位、北朝鮮は23位である。北朝鮮が23位であるにもかかわらず、国際政治の焦点になるのは、ひとえに核兵器のおかげである。したがって、小国が核兵器を開発しようという誘惑に駆られるのは当然である。

 因みに、北朝鮮と対峙する韓国が11位、中国との緊張関係が続く台湾が19位である。

 ところで、実は日本は、非核国の中ではトップの軍事大国であり、世界7位の地位を占めている。憲法9条の改正を議論するときに、この点は全く無視されており、ほとんどの日本国民が日本は僅かな自衛力しか保持しない軍事小国だと認識しているのではないか。世界第7位の軍事力である自衛隊が軍隊でないはずはない。

 第二次大戦後、戦前の軍国主義の反省から日本は「平和国家」になり、革新勢力に遠慮してか、国際政治の授業で軍事力について正面から取り上げない習慣がついてしまっている。しかし、それでは国際的に通用する議論はできない。

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