政治学講義㉜:(4)政治家と官僚④厚労大臣時代・・・Ⅵ | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 森友・加計問題で、安倍政権が厳しい批判に晒されているが、それはかつて組閣に際して「お友だち内閣」と揶揄された安倍首相の「優しさ」が裏目に出たのかもしれない。

 中選挙区制下に確立された自民党の統治の知恵の中で、派閥、そして人事に焦点を当ててみよう。

 派閥はポストの配分単位であるが、政治家の能力や適性を考えずにポストの配分を行ってきたことが、「脱官僚・政治主導」を妨げてきたとも言える。かつては、閣僚のポストは、派閥単位で配分され、能力よりも当選回数で決められた。  

 参議院からはふたりが、ほぼ当選年次の順番で閣僚に指名されており、能力や適性は二の次であった。しかも、この方式が青木幹雄氏の参議院における権力の源泉であった。青木氏に従っておれば、いかに無能であっても必ず大臣になれるというのが、青木神話を作る大きな要因であった。

 私は、ある組閣のときに、青木氏に、「あの参議院議員は、どの省の大臣になるのですか」と尋ねたことがある。青木氏の答えは、「分からない。大臣になれれば、どの省でもよい」というものであった。順送り人事だから、次が誰の番か、皆よく知っている。だから、組閣の日にモーニングを準備して待っている参議院議員が出てくるのである。

 ところが、安倍晋三首相は、このような慣例を全く無視して、わずか当選2回の私を厚生労働大臣に指名した。もちろん青木氏には事前に相談もしていないし、したがって青木氏は何も知らない。

 安倍総理から入閣要請があったとき、私は「青木先生に相談しなくてもよいのですか」と尋ねた。「後で私から説明するから大丈夫です」という答えが返ってきた。こうして、私は厚労大臣に任命されたのである。

 このような異例の人事を安倍首相が行ったのは、当選回数至上主義や参議院の慣例を墨守するには、自民党をとりまく環境があまりにも厳しいものになっていたからである。しかし、それでも能力重視で選択するのは閣僚のみで、副大臣や政務官は全くの派閥均衡・当選回数至上主義のままであった。

 本来は、大臣が、自分で副大臣と政務官を決め、チームで仕事ができる態勢を築くべきである。私は、厚生労働副大臣と政務官の人事には全く関与していない。大臣の全く相談に与らないところで、派閥の親分からの要求を容れて、内閣総理大臣が決めるのである。

 したがって、適材適所とはほど遠い人事になってしまう。もちろん優秀で、きちんと大臣を支える副大臣や政務官もいるが、大臣の足を引っ張る者もいる。有害なら、何もしない無能な者のほうがよいくらいである。

 このような人事を行っているようでは、国民に評価される行政を行うことはできない。この点でも、2009年、自民党は下野すべくして下野したのである。大臣自らが、副大臣と政務官は指名すべきであると今でも思っている。

 

 

 

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