トランプのアメリカ(6):10月03日〜10月06日 | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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10月3日:ラスベガス銃乱射事件で死者59人の大惨事。米国で銃規制が進まないのは、全米ライフル協会のロビー活動だけが原因ではない。私がブログの連載「キリスト教のアメリカ」で論じたように、自らを守る銃はキリスト教と共にアメリカ民主主義の基礎だからである。武装は憲法修正2条で定められた権利だ。

103日:アメリカの銃規制との関連で、憲法修正2条をあげたが、とりあえず参考になる本。阿川尚之『憲法で読むアメリカ史』(上下、PHP新書、2004)。

10月3日:アメリカ憲法修正2条(The Constitution of the USA,AMENDMENT II, 1791):A well regulated militia, being necessary to the security of a free state, the right of the people to keep and bear arms,shall not be infringed. ここに「武器を所持する権利は侵されてはならない」と明言されています。乱射事件が起きても銃規制が難しい理由です。

 

10月5日:1953年にPlayboy誌を創刊したヘフナーが、先週91歳で死去。今日のNYタイムズは、彼の実像について記者たちの座談会を載せている。公民権運動は支持したが、フェミニストではなかったという。墓も、本人の希望でマリリンモンローの隣だそうだ。若い頃、よく手にした雑誌なので感慨深い。

10月5日:先月末アラバマ州上院補欠選挙で、共和党候補選でトランプが支持する候補が敗れ、極右のバノン元補佐官ガ支援するロイ・ムーアガ勝利。彼は、熱心なキリスト教徒でポピュリスト。その前日にカウボーイの格好でピストルを振りかざし武装権を認める憲法修正2条に賛成を唱えた。ラスベガス事件はその後。

10月5日:ラスベガスを訪れたトランプ大統領は銃規制について明言を避けた。背景には、少し前にツイートしたような事情。南部アラバマ州のロイ・ムーアが極右で特別なのではない。だからこそ共和党上院候補に選ばれたのだ。ムーアが象徴するキリスト教と銃(憲法修正2条)、それがアメリカ民主主義の基礎だ。

 

106日:アメリカ人の学友からワシントン情報が届いた。ティラーソン国務長官がトランプ大統領のことを、「うすのろ馬鹿(moron)」と言ったと報道されているが、実際は 'fucking moron”と発言したそうだ。すぐに辞任はないだろうが、世界の命運を握るトランプのお粗末さが透けて見える。

106日:今日のNYタイムズには銃規制についての記事がいくつか掲載されている。ある政治学者は、規制反対派のほうが賛成派よりも運動の仕方が上手いと指摘。ハンバーガーのマクドナルド店よりもガンクラブやガンショップの数のほうが多いアメリカで、銃規制が困難な理由の一つである。