トランプのアメリカ(4):9月05日〜9月 08日 | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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9月5日:秋風が吹き気温も下がるとハゲイトウが鮮やかになります。夏の花も終わりそう。アメリカが「熱狂の国」ならば、北朝鮮はジョージ・オーウェルの「1984年」の世界です。完全な洗脳と思想・情報統制の下では、民主化も市場経済化も不可能。国民は飢えて反乱もできない。日米も中露も幻想は禁物です。

 

9月6日:トランプ大統領は移民救済制度(DACA)の撤廃を表明。80万人の移民が強制退去の対象。パットナム『われらの子ども』(創元社)の原書の副題は「アメリカンドリームの危機」である。格差・不平等の拡大を阻止することこそ、その「危機」を克服する道であり、DACA撤廃は何の効果も無い。

9月6日:D.リンチ監督のTwin Peaks(ツイン・ピークス)が27年ぶりに復活。1990〜1991年制作だが、当時私はEX TVという番組のレギュラーで解説。関係者が、今回も日本上陸時に呼んでくれたが、股関節手術で参加断念。感謝。実はこの復活はトランプ現象とも関連がある。続きは明日。

 

9月7日:トランプのアメリカ、それはツイン・ピークスが制作された1990年代に源がある。『猥褻な90年代』という本を書いたD.Friendによれば、トランプの下品な物言い、政治をショーに仕立てる行動、大衆紙による醜聞探しなどの元祖だ。政治ではギングリッチの反エリート主義。日本も大同小異だ。

 

9月8日:David Friendによる「猥褻な」1990年代以降のアメリカ社会の反エリート主義、大衆紙の下劣な覗き見記事、ネットの暴走などの「嫌らしい」傾向: civility→hostility,respect→chauvinism,tolerance→bigotryなど。日本も同じ?

9月8日:今日はアメリカとドイツの反エリート主義について述べた。トランプは権力基盤を大衆に置くポピュリストの扇動家である。ヒトラーと同じ。今日の政治は左翼と右翼ではなく、高学歴で自立した層と低学歴で集団思考の層との対立図式(David Goodhart)。後者は論理ではなく感情を優先する。