変形性股関節症について(7) | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 都知事に就任してから特に感じるようになったこのような症状は、実は股関節症特有のものでしたが、医学知識がないために、依然として「腰痛」と信じていました。インターネットで医療情報を入手するのは容易なのですが、その努力もしなかったのです。やはり、身体のどこかの部位が不調になったら、まずは専門医の診療を受けるべきです。

 しかし、よほどの激痛でなければ、そこまではしない人が多いと思います。そこで、自分のホームドクター(かかりつけ医)を持っていることが重要になります。気軽に受診できまし、大学病院などへの紹介状も書いてくれます。そして、ネットなどで医学情報を入手することも役に立ちます。

 私は、都庁で終日執務をする日々が続きましたが、たとえば知事室での会議などでは、都庁職員は椅子に座らせて、自分は立ったままで進行するということもしました。それは、座ってしまうと、立ち上がるときに辛いからです。また、座るときもお尻部分を少し高くしたクッションを使うなど、「腰痛」緩和に努めたのです。あとは、平日の休み時間や週末を利用して、マッサージや鍼で痛みの緩和を図りました。しかし、抜本的な解決は出来ないままでした。

 知事に就任してから半年くらい経った頃、都内の病院を視察する機会を得ました。公用車から降りるときに、30秒くらい立ち止まらないと足が前に出にくい症状が出ました。幸運にも、そのときの案内役が整形外科医で、跛行する私の姿を見たとたんに、股関節症だと感じ、症状について質問をしてくれたのです。そして、詳しい検査をするように指示してくれました。

 数日後、その病院に行き、X線やMRIなどの検査を受けました。担当医の予想通り、左の股関節の軟骨が磨り減ってしまっており、骨と骨が接触して痛みが生じるようになっていることが明白になりました。都知事就任後、半年間で何十箇所も現地視察に出向いて行きましたが、その病院の視察も、災害時など緊急時の対応の準備状態をチェックすることが目的でした。視察のおかげで、10年近く悩んできた「腰痛」の原因が解明できたのです。