釜炒り茶を作りに再び徳島県大歩危へ。
「来年の春、絶対また来ます!」
昨年9月の約束をぎりぎり果たすことができました。(過去のブログはこちら→)
奈良からなら休憩なしで4時間あれば到着してしまうほどの距離ですが、ここは私の日常生活とは全くかけ離れた土地。
どちらかというと貴州省や四川省の山間の茶産地に雰囲気が似ています。
再会の挨拶もそこそこに茶摘み開始~♪
“在来種でお願いします”と伝えていたものの、畝仕立ての在来だろうな~と思っていたら、なんと自生の在来。
まさにこの土地で言う“やまちゃ”の原料を摘ませていただけるという、うれしい誤算♪
思わず心の中でヒャッホー!と叫んでおりました(;´∀`)
畝仕立てはすべてやぶきたに改植していますが、在来種も意外とあちらこちらに点在しています。
デカっと思わず声が出るような葉の大きいものや芽が赤いもの、節間が短いものなど、それぞれ個性があるのが在来の魅力。
中央構造線の断層に位置する日本の集落はどこも非常に傾斜がきつく、厳しい土地で人々は暮らしています。
滑って打ち所が悪く、命を落とすこともあるそうで、比較的危なくない場所で摘める茶樹を教えてもらいながらの茶摘み。
とはいえ、平らな場所がないどころか、ちょっと気を緩めるとふらつくような急斜面ばかり。
しかも大歩危がある三波川変成帯は滑りやすい結晶片岩で形成されているので、なおさら滑りやすい(汗)
次回は地下足袋持って来よう…
そんな地形をものともせず、ベテラン勢の茶摘みの早いこと早いこと。
番茶用なので結構出開いた葉を摘むため指の力も結構いるんですが、全く負荷が感じられないほどスムーズ&スピーディー。
しかも休憩なしで何時間も摘み続けられる体力よ…
私なぞ、急斜面に立っているだけで足が笑ってくる。
どれだけ体幹が強いんだろう。
子供のころから茶摘みをしている80代のお二方。
茶摘みのスピードも体幹も体力も、自分がやりたい、とかではなくやらけなれば生きていけない環境の中で自然と身につけざるを得なかったものばかり。
計り知れない昔の苦労も、明るく話してくれます。
貸してくれたナイロンの籠よりもずっと重い竹製の籠が使い慣れていると言います。
この中にずっしり重くなるくらいの量をささっと摘んでしまうのでした。。。尊敬。。。
夕方まで摘んだ生葉は一晩置いて、明日はいざ製茶~!
この夜はなこねさんの五右衛門風呂でしっかり温まって体力回復です。
ちなみになこねさんの煎茶は心樹庵でも扱わせていただいていますが、自ら育てた蕎麦やひえ、粟、野菜、ジビエなどを使った料理もここの名物。
残念ながら前回同様タイミングが合わず、ごちそうになれなかったので、次回こそは!