「百獣の王」

 

といえばライオンですよね。

 

 

だけど、実はライオンは、

突出した強さや、

狩りの上手さを

持っているわけではないそうです。

 

 

時に大型の草食獣に

返り討ちにあうようなことも

あるそうですし、

 

ゾウやサイなどの成獣は

めったにライオンの餌食になるような

ことは無いそうです。

 

 

そんなライオンの狩りの成功率は

せいぜい20~30%ほどといわれ、

 

同じように狩りをする動物でも

ハイエナの狩りの成功率は60%とか。

 

 

そういう明らかな事実が

あったとしても、

 

それでも、やはり

 

「百獣の王」

 

はライオンである・・・

 

 

人にそう思わせるのは、

 

 

その首回りに輝く

金色のたてがみの優雅さや

 

狩りの合間にサバンナで

悠々と寝転がる自信に満ちた姿から

 

王者

 

と呼ぶに相応しい

風格や気品が漂うから

 

・・・なのかもしれませんし、


 

それだけでなく、

 

死に物狂いで反撃してくる

相手と戦い続けなければならない

厳しい環境を生き抜き、

 

勝ち続けなければ生きていけない、

というプレッシャーをも克服する

 

力強さと闘争心

 

 

それらをライオンの姿から

感じることができるから

 

かもしれませんね。
 

 

ちなみに、

ライオンの雄にたてがみがあるのも、

 

王者にふさわしい理由が

あるそうです。

 

 

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ロジャー・フェデラー

(1981.8.8~)

 

スイス・バーゼル出身の

プロテニスプレイヤーである彼は

 

 

プロテニスにおける四大大会

 

全豪オープン、全仏オープン、

全英オープン(ウィンブルドン)、

全米オープン

 

 

に関する記録だけでも、

2019年月末時点で

 

男子最多優勝 「20回」
 

全豪オープン:優勝6回

全仏オープン:優勝1回

ウィンブルドン:優勝8回 (歴代1位)

全米オープン:優勝5回

 

男子最多年間3冠 「3回」 

 

他、

 

ここではご紹介しきれないほどの

記録を持ち、

(詳しくはこちらをどうぞ)

 

 

1世紀を超えるテニス史で

築かれた数々の記録のほとんどを

塗り替えてきたことから、

 

「史上最高のテニスプレーヤー」

 

との呼び声も高い選手です。

 

 

強いだけでなく、

 

試合中のマナーやフェアプレイなども

高く評価され、


テニスツアーの選手同士の中から

選ばれる

 

「ステファン・エドバーグ・スポーツマンシップ賞」

 

を2004年から2016年の間に12回受賞。

 

 

テニスファンからの人気も絶大で、
ATPによる選手の人気投票では、

2003から2017年まで

15年連続で1位を獲得、

 

各国での試合で

地元のスター選手と対戦する際にも、

フェデラーには相手に負けないほどの

声援がおくられるといいます。

 

 

さらに、

テニス界に限らず、

 

2000年に創設された

世界的なスポーツ賞である

 

「ローレウス・スポーツ賞」

 

の男子最優秀選手賞を

2005年~2008年の4年連続受賞。

 

 

そしてまた、

スポーツ界に限らず、

 

慈善活動にも熱心に取り組み、

 

2003年に

ロジャー・フェデラー基金を設立し

アフリカの子供たちの支援等を行い、

 

2006年、

ユニセフ親善大使にも任命され、

世界中の子供たちを

様々な困難から守るための

プログラムを推進している。


まさに

 

「王者の中の王者」

 

といっていい人物です。

 

 

今回は、

 

フェデラーが彼の

 

「王者の道」

 

を歩みながら残してきた言葉を

ご紹介していきます。

 

 

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"Play with respect, win with grace."

 

「敬意をもってプレーし、

気品をもって勝つ」

(ロジャー・フェデラー)

 

 

テニス界に限らず、

 

「勝つことが何よりも大切」

であるプロスポーツの世界では、

 

そのプレーはすばらしくても

性格や素行は・・・

 

という人物が多いのは

仕方の無いことなのでしょう。

 

 

「そのくらい

他のところが壊れてないと、

尖った才能を発揮することは

できないよ」

 

という意見もありますし、

それもまた真実かもしれません。

 

 

だからこそ、

 

フェデラーの品行方正な振舞いや、

他人に対する敬意

を大切にする人柄は

 

ファンたちに限らず、

 

対戦相手やライバルたちの

 

誰からも

尊敬の念を集めるのでしょう。

 

 

"It’s nice to be important, 

but it’s more important to be nice."
 

「重要な存在であることは

素晴らしいことだが、

素晴らしくあること

の方が重要だ」

 

 

年間に何十億円も稼ぎながら、

私たち一般人とたいして変らない

質素な生活をし、

 

ファンからのサインのお願いにも

気さくに応じ、

ファンからの手紙には

可能な限り返信を送る。

 

レストランなどでも

一般人に混じってじっと並んで待つ。

 

と言われる

 

フェデラーの生き方、

 

それは、


 

自分の才能、能力、実績に

おごることなく、謙虚に

 

人として常に正しい生き方をする。

 

 

周囲の全てに感謝の気持ちを持ち、

 

気品ある

「素晴らしい人間である」

ように自らを律して生きる。

 

 

そこに価値観を置いて生きる。

 

 

そういうものであり、

 

私たちにとっても

 

「そうありたい」

と思える生き方ですよね。

 

 

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“A man who wins is a man who thinks he can.” 

 

「勝利をつかむのは

自分ならできると思う者だ」

 

そう信じ、

 

 

“When you’re good at something, make that everything.”

 

「何か得意なものがあるなら、

それにかけろ」

 

という信念と

 

「自分はこれにかける」

 

と胸を張っていえる

覚悟と自信をもって戦い続けて、

 

 

もはや獲得できるタイトルは

全て獲得してきたと言える

 

「生きる伝説」

 

ロジャー・フェデラー。

 

 

彼の活躍の原動力はもちろん

 

その有り余る才能であるのは、

間違いないでしょう。

 

 

ただし、

 

彼を支えてきたものは

それだけではないようです。

 

 

 

世界のトップに登り詰めても

 

自分自身が過去の自分の

さらにその上をいく存在であるために、

 

 

“There’s no way around hard work. 

Embrace it.

You have to put in the hours because there’s always something which you can improve.”

 

「努力は回避できない。

だから受け入れるのさ。

改善できることは

常にあるから、

時間をかけなければならない」

 

 

「自分はまだまだ完成形ではない」

 

「まだまだ強くなれる」

 

と信じながら、

 

苦しいトレーニングを

地道に積み重ねていく忍耐強さ。

 

 

そして

 

"What I think I’ve been able to do well over the years is play with pain, play with problems, play in all sorts of conditions."

 

「年月をかけて

うまく出来るようになった事は、

痛みがあっても、

問題があっても、
どんな体調の時でも

プレーをするという事なんだ」

 

 

という、

 

努力と忍耐を通してつかんだ

強靱な肉体と不屈の精神力。

 

 

それらがフェデラーを

長年にわたって、

内部から彼自身を

支えてきたのでしょう。

 

 

 

テニスの試合でも、

人生においても、

 

必ずしもうまくいく時ばかりでは

ありませんよね。

 

そんな時でも、

どんな時でも、

 

逃げずに、

負けずに立ち向かうことのできる

 

 

自信と覚悟、

努力と忍耐力、

 

そして

 

気力と体力。

 

 

彼を見倣って

私たちもまだまだ

磨いていかなければいけませんね。

 

 

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大地を踏みしめ雄々しく立つ姿。

 

普段は物静かながら

時に放つ咆吼は威厳に満ち、

 

その振舞いと気品をもって

周囲の注目と尊敬を

自然に集める。

 

 

そんな人物を人は、

 

単に勝った者、「勝者」ではなく、

単なる強き者、「強者」でもなく、

 

「王者」

 

そう呼ぶのでしょう。

 

 

“I always had the dream.”

「僕にはいつでも夢があった」

 

 

そう語りながら、

 

王者の道

 

を今日も全力で走り続ける

 

ロジャー・フェデラー

 

の姿は、

 

私たちにたくさんのことを

教えてくれてきましたし、

 

 

コートに立ち続け、

戦い続ける彼を、

 

これからもまだまだ見て、

ずっと応援し続けたいものですね。

 

 

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勝てない相手はもういない / 錦織圭の世界

 

栄光とは / ラファエル・ナダルの世界

 

勝者の条件 / ノバク・ジョコビッチの世界

 

Winners Forever / ボルグ・マッケンロー・コナーズの世界

 

王者の思考 / ロジャー・フェデラーの世界 II

 

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ここからアクセス!/過去の名言集記事 (# 241~# 250)

 

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【スイスでフェデラーをバカにするとこうなる!】

スイス公共放送協会(SRF)が製作したコメディーです。

 

「本当にこうなんじゃないか」

と思えてきて笑えます。

 

 

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雄のライオンのたてがみ。

 

それは、

自分を強く見せるため、

少しでも体が大きく見えるように

 

発達したと考えられているそうですが、

それだけではないそうです。

 

 

ライオンに限らず

野生の肉食動物が狩りをする時、

 

彼らはまず、

相手の喉元に噛みついていきます。

これは生物としての弱点を

本能的に理解した上での行動と

いわれていますが、

 

ライオンのたてがみは

自らの弱点でもある首周りを

保護する効果をもっているそうです。

 

 

自らの弱点を知り強化する。

敵に見せない、さらさない。

 

それもまた

「王者の風格」

 

といえるのかもしれませんね。