多事争論(時事所感) -40ページ目

次はどこの国か?【時事所感61】




ポルトガル→オランダ→イギリス→アメリカ合衆国→?


この国の配列は何を示しているか分かりますでしょうか?








これは世界の覇権国家の歴史の順序を示しています。


16世紀・・・ポルトガル
17世紀・・・オランダ
18~19世紀・・・イギリス
20世紀・・・アメリカ合衆国



16世紀にはポルトガルがアメリカ大陸をいち早く植民地化し、植民地貿易を推し進め繁栄を成し遂げます。

17世紀にはオランダが世界初めての証券取引所アムステルダム証券取引所を設立、
また世界で初の株式会社、
オランダ東インド会社を設立することで、
世界の貿易と金融を支配します。

18世紀から19世紀にはイギリスが産業革命を成功させて、世界中の工業製品の約半分を占めるほどの生産量を誇り、繁栄を遂げます。

20世紀にはアメリカ合衆国(米国)は、それまでの植民地支配体制という世界の潮流から一転、
構造的支配体制へとシフト、
国際連合、世界銀行、世界通貨基金等を設立、
米国のドルを世界の基軸通貨にすることに成功します。

また米軍基地を世界中各地に展開することで影響力を更に拡大、
世界各国の軍事政策や安全保障などが米国に依存するようになり、影響力を増大させ、確固たる覇権国になることに成功しました。
「パクス・アメリカーナ」の始まりです。



この覇権国家の歴史を辿ってゆくと、繰り返される歴史という法則らしきものが見えてきます。

覇権国家は近現代に約100年毎に入れ替わっています。

強大な権力や支配体制を手に入れても、その覇権国の地位は永年安泰ではないということを歴史が示しているのでしょう。

これらから考えると、
現在の米国の覇権国としての地位も安泰ではないといえます。

この覇権国・米国に取って代わろうとしているのが、
現在の中国かもしれません。




21世紀・・・中華人民共和国?








Black lives matter ! 【時事所感 60】

アメリカ(以下米国)で起きた米国警官の黒人拘束死亡事件による人種差別反対デモ。

これをきっかけに、
世界各地でも人種差別に抗議する動きが出て来ています。


米国での人種差別問題というのは、
元々はイギリスでの黒人奴隷への差別に始まり、
アメリカ新大陸へ渡ったイギリスからの白人移民が、
ネイティブインディアンの虐殺やアフリカ等からの沢山の黒人奴隷を連れてきたことから端を発して、
延々と今日まで続いています。





記憶が正しければ二十年程前になろうかと思いますが、
米国「ニューズウィーク」誌だったと記憶しています。
人種差別問題に関連した特集を組んでいました。

表紙は黒人や白人、また黒人と白人の混血にあたる人、有色人種などの人々のアップ写真が何枚も並べられた表紙だったと思います。

記事内容で記憶しているのは、
米国国内をみるに、外見上明らかに肌の色で黒人、白人とみられる人々もいれば、
元々長きにわたり住み続いているネイティブインディアンや
メキシコや南米からの移民、中国や日本からのアジア人など、
単純に黒人白人と区別出来るものではなく、時間の経過とともに、
この人種や民族は混血がさらに複雑になり、
黒人・白人の境界、区別化は困難になる。それにつれて、就職差別など人権問題が改善していくのではないか・・・。




しかしながら時間が経過した現在も、
残念ながら人種差別問題そして抗議行動から暴動が生じる。


米国国内の全てがそうとは言わないが、黒人と白人の反感、差別的意識については根強いように思います。

今回の抗議行動が暴動へエスカレートしていくのは、
これまでの過去の歴史・経緯をみて
その怒りや悲しみは理解できます。

しかしながら破壊や放火、暴力行為の先には、
嫌悪や憎悪なものしか生まれないのではないか。





9.11同時多発テロ事件発生時の映像を思い出します。

国際貿易センタービル(W.T.C.)が襲撃・崩壊となった時、
人種、肌の色は関係なく助け合うニューヨーク市民の実際の映像をみれば、
決して乗り越えられない問題だとは思いません。

抽象的・具体的に関係なく
黒人白人、民族といった違いの壁を乗り越えられる求心力のあるもの、
それが崇高な思想・哲学であれ、
政治家や指導者であれ、
そうした出来事であれ、
そういうものが現れることにしか
希望が見いだせないのでしょうか。





最後に一つ、
今回の人種差別抗議でもみられた言葉です。




“  Black lives matter !  ”

「黒人の生命は(も)大切」
「黒人は生きる権利あり」




























コロナウイルスという逆風【時事所感59】



「コロナ」「風」というと太陽コロナを連想するかもしれません。


現在世界中で感染者、死者を沢山出しているコロナウイルス。


この急速な感染拡大の要因。

一つは世界中に繋がる発達した交通網によって瞬く間に拡散している点。

もう一つはグローバル化です。

「グローバル化」
「グローバリゼーション」
という言葉はよく耳にされている方も多いでしょう。

グローバリゼーション、グローバル化というのは、
大まかで端的にいえば、
世界各国の国境や規制などの垣根を越えて、
経済的・産業的結びつきを強め、
国家単位ではなく世界全体の枠組みのなかで
経済・産業面などを相互依存した構造、考えを表します。
国家単位で世界全体を見渡す際は、
「インターナショナル」
国境を越えた地球全体規模で見渡す際は、
「グローバル」
となります。




このグローバル化という時代の潮流に乗った国々は
コロナ感染拡大が速かった。


特に中国の一帯一路構想(新シルクロード構想)をはじめ、
対中国との関係強化に積極的だった欧州の一部の国々では、
コロナ感染の増加・拡大が顕著でした。

G7のなかで初めて一帯一路構想に名乗りをあげたイタリアがよい具体例でしょう。



また地域的にグローバライズされたEC諸国間では、
これが拍車をかけてコロナウイルス感染は拡大しました。

またコロナウイルスの感染拡大によって、
本来の欧州連合ECという地域的グローバライズされた加盟国同士、
人の流入移動制限など排他的な政策をとりはじめ、
グローバリゼーションには課題や限界が露呈するかたちになりました。


グローバリゼーションの課題や限界、終焉といった声が、
近年世界各国の専門家や知識人など言論界から上がっているなかで、
このコロナ禍が逆風となってグローバリゼーションは終焉となるように思われます。

グローバリゼーションについては
また後日述べたいと思います。