かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」 -135ページ目

官能小説「放課後の夜」六十

「 はうっ、あああ~ 」


奈津子が眉間に皺を寄せ、体をくねらせる。


良雄にとっては奈津子の一つ一つの反応が新しい発見であったが、同時にそれは不安の波を次々と煽る脅威でもあった。


迷いや不安を隠すために指をゴニョゴニョ動かしてみるが、自分の指が、動きが奈津子の反応とどう結びついているのか。わからないから混乱し、焦ってしまう。


女の扱いに慣れた男なら、そんなことは理屈で考えずに感覚で女体を奏でて男女の境界をぼやかし、甘い夢の中に没入して一体になる幻想を抱くのだが、今の良雄にそのレベルは求められない。


女の陰部に触れた途端、良雄の獣性は少しずつ薄れ始めてしまった。


良雄は、このままでは駄目だと指を微妙に動かしながら打開策を考える。


良雄の気が抜けているのを感じて、奈津子も喘ぎを抑えて息を整え始めた。


その様を見て、良雄は余計に焦る。いったん冷静になってしまうと、奈津子は理性を取り戻して大人としての対応を心がけるようになるのではないか。


そして、何より自分のことをまだ子供だと断定されるのが怖い。どんなに悔しい思いをするだろう。


良雄の複雑な思いが汗となって噴き出し、額をベタベタに濡らす。


良雄は、ふとそこで奈津子の頭の向こう、ティッシュや電話や照明の調節器があるところに、ピンク色した妙な形のものがあるのを見た。


これだと言わんばかりに、良雄はガバッとそれを手に取る。


スイッチを見つけ、オンにする。


ウィーン、ウィーンと不吉な音をたてながら、ピンク色のそれは禍々しく動きだした。


(これが…大人のオモチャってヤツ…?)