☆☆☆+(3.5)
2020年8月28日初版発行 勉強出版株式会社 211ページ
○豊田有恒「日本アニメ誕生」読みましたか
SF作家である著者が、初期のアニメ作品にどのように関わってきたかを、自らの体験で綴った本です。初期のアニメ作品の作り手の気持ち、またその事態の雰囲気も感じられました。
特に、手塚治虫の鉄腕アトムのオリジナルの脚本を書いていたエピソードが興味深かったです。原稿を書いた後、手塚治虫の要望を入れていったりしたので、オリジナルの脚本でも手塚治虫らしさが出ていたのですね。手塚治虫は当時からブレインストーミングのような、アイデアだしをやったり、手塚治虫が年齢に関係なく、さん付けで呼んでいたというエピソードなど、興味深く読みました。
さらに、2023年2月13日に亡くなられた松本零士さんが、宇宙戦艦ヤマトの著作権関係を持っていないという事実には驚きました。スタジオジブリとはまた異なるアニメ黎明期の雰囲気が感じられる一冊でした、22323
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