前記事でご紹介した「Micro leaf 720 」用としてあらたに2種類のXLRファンタム電源アダプターを紹介します。
マイクが米つぶ大なのだから、当然ながら最小サイズは譲れません。
これは記事「2007」の試作品を発展させたプロトタイプです。
遠距離対応型はのちに予定しています。
1.バランス入力型 「Micro leaf Fet v1 」
2.アンバランス入力型 「Micro leaf Fet v2 」
この写真はアンバランス入力型の「720U 」マイクヘッドと「Micro leaf Fet v2 」をセットにした「Micro leaf 720 v2 」setです。
(セットとしてまとめました)
「Sound Burger」?
直径90mmのケースにいれると、まるでハンバーガーのように見えます。
黒ケースのバランス入力型は「Micro leaf 720 v1 」set。
白ケースのアンバランス入力型は「Micro leaf 720 v2 」setです。
(こだわり)
1.記事「2007」にあったmini-XLRコネクタの固定法を改善しました。
2.バランス入力(4PミニXLR)とアンバランス入力(3PミニXLR)の2種類。
3.XLRファンタム電源アダプターとしては最小クラスのサイズ。
4.手作り感の排除。(マイクヘッドはやや困難であるが)
5.「ファンタム式パナ改マイク」で定評あるShin型FET回路採用。
(Micro leaf Fet v1 :バランス入力型) 黒ケース
マイクヘッド部~プリAMP部までをローインピーダンス・バランス伝送し、出力レベルも6dB高い。
ローレベル部分の高CMRRで外来ノイズの影響を排除し、一皮剥けた音が期待できる。
「Micro leaf 720 b、「Fet v1」 set
(Micro leaf Fet v2 :アンバランス入力型) シルバーケース
マイクヘッド部~プリAMP部までアンバランス伝送に対応、ローレベル部のローインピーダンス伝送対応、バランス伝送型の約1/2のローインピーダンスとして外来ノイズの影響を排除している。
「Micro leaf 720 u」「Fet v2」 set
(メーカー各社のファンタム用XLR-AMPとの比較)
小さすぎてすみません。
左から
①JTS MA-500、②C/P CEMPW100、③AUDIX PS-910旧、④AUDIX PS-910(新)
⑤RODE MICON-5、⑥Shin Fet v1
(ケース構造と実装)
記事2007の試作ではかなり無理をして実装したため完成度に不満がありました。
いくつかの点を改善して安定的に実装できる進化をさせました。
黒ケースはバランス入力型「Micro leaf Fet v1」 シルバーケースはアンバランス入力型「Micro leaf Fet v2」 として区別しました。
ケース材料:
1.外筐:Switchcraft 「A3M」 および「A3MB」
2.mini XLRレセプタクル:Switchcraft 「TB-3M」および「TB-4M」
なぜ自作なのか
※外筐用にSwitchcraft「TA04」は使用できません。 (mini-XLR側が外れないためほぼ不可能です)
その構造上の泣き所は、上写真の各メーカーのXLR-AMP製品を見ればわかる通りミニXLRが外せるものはナシ、細線が切れたら例外なく「修理不能」が実態です。
「mini XLR~XLR変換アダプタ」で流用可能なモノはサードパーティメーカーを含め同一理由により皆無でした(形状を見て買い漁ってもすべて不発になります)。
(基板) 「Fetv2 」XLRアダプターの内部基板の様子です。
基板全長を13mm以内で仕上げなければこのケースに収納することは絶対にできません。
この大きさで基板を作るためにはいささかの妥協も許されません。
それがこのXLRアダプタの製作の決め手です。
・ XLRコネクタの裏側ピンは限界まで切り詰める
・ 金属皮膜抵抗(4本)はミニサイズ1/4Wで(1/8W型相当のサイズです)
(千石または秋月で調達)一般の1/4W金属皮膜抵抗は使えません。
・ あらゆる内部構成をわずかづつ切り詰めて安全に、安定的に組み込んだ
・使用リード線はAWG32の極細撚り線使用、これは重要です
このサイズにするために他にもさまざまな小ワザを盛り込んでいます。
下図をご覧いただき最良の工夫をしてください。
※Google翻訳でこのブログを読んでくださっている海外(デンマーク)にお住まいのMr. N,より記事の試作品を見て「WIMAがデカくて気になる、基板の大半を占めている」、と貴重なご意見をいただきました。
素晴らしいご指摘に感謝です。「tak skal du have!」
何年か前、各国、各メーカー、評価の高いモノをガッツリと、さらに汎用からチップコンに至るフィルムコンデンサ各種の音質(音色)比較をおこないました。
結局私がマイロホン用途で使うフィルムコンデンサ「WIMA MKS-2」。
マイクの音作りでこれに勝るものが存在しないという結論に行きついた実験でした。
チップセラコンで動くんです、それで良ければコンデンサは何でもいいはず、しかしなぜこれほどこだわるのか、その意味を考えてください。
(Micro leaf Fet v1・v2 のSwtch Craftへの組込み)
上図がすべてです。
(回路図) Cirquit diagram
Memsマイクは一般的手順の手半田付けでは必ず破壊します。
「プレヒート」=一定の予熱処理により安定した手半田が可能になります。 https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12574034452.html?frm=theme
(PS)
※Micro leaf 「Fet v2 は「ファンタムパナ改マイクロホン」にも応用できます。
FetⅡをコネクター中継型にする場合、このままでも正常に動作します
あのFetⅡがマイクヘッドとXLR-AMPのセパレート型としてメリットを得て使用範囲を広げます。
なお、ラインアップを整えて製作依頼受付も準備中です。
Memsマイクは一般的手順の手半田付けでは必ず破壊します。
「プレヒート」=一定の予熱処理により安定した手半田が可能になります。 https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12574034452.html?frm=theme
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おしらせ
fetⅡ、fetⅡi、fet3、LZⅡb など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作します)
Micro leaf 740 v2 など極小マイクも同様にお問合せください。
モノ作り日本もっと元気出せ!
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