札幌から路線バスを乗り継ぎ、2019年9月に新函館北斗駅(北海道北斗市)に達しました。
今回はその続き。新函館北斗駅前から木古内駅前までのバス乗継旅、第二話です。
・札幌をスタートしたときの記事はこちら ⇒ [リンク]
・前回のお話(新函館北斗駅⇒柳崎)はこちら ⇒ [リンク]
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檜山管内江差町の柳崎バス停です。バス停の北400メートルに位置するラッキーピエロ(函館圏ローカルのハンバーガーチェーン)でボリューム満点のお昼をいただきました。うーん、お腹いっぱい!
では、江差の市街地に向かいましょう。
これから乗るのは東部館(とうぶたて)発の函館バス661系統、館線の江差バスターミナル行きです。
館は幕末(明治元年)に松前藩が館城を築いたところ。箱館戦争の直前に旧幕府軍の攻撃に備えて建設されたのですが、戦争が始まるとすぐに落城してしまいました。城の完成から落城までわずか半月ではあるものの、日本で最後の和式築城として文化財的な価値があります。ちなみに廃藩置県のときに設置された日本最北の県は館県です。
今年(2022年)の夏、青森県や道南は雨続き。でも今日はいい天気ですね。日差しが強いです。
バスは後ろに長い車列を従えて定刻にやってきました。
中扉から乗車して、後方の座席に座ろうとすると…
座席がありません!
中扉より後方は自転車駐輪スペースとなっています。こんなバス、初めてです。
調べて見ると、もともとは湯の川温泉~函館駅~大沼公園というルートで運行していた車両のようです。大沼公園でサイクリングを楽しみたい人が自転車を積載するのは分かりますが、館線での需要はあるのでしょうか。
ちなみに自転車積載料金は500円です。
中扉から前方にしか座席が無く、席数がとても少ないです。
バスは国道227号を南下。上り坂が終わったところで左折して道立江差病院に乗り入れます。ここで4人の乗車があります。通院の人でしょうかね。これで座席のおよそ半分が埋まりました。
国道に戻って坂を下ると右手に日本海!
そして前方に江差の市街地が現れました。市街地と鷗島の間に開陽丸のマストが見えますね。
江差は北海道の中でも最も早く開けたところのひとつで、北前船による交易で栄えました。特に江戸時代から明治時代にかけては、ニシン漁とその加工品の交易で繁栄し、本州へ向けて船が出る春の様子は「江差の五月は江戸にもない」と謳われました。
町の中心に位置する姥神大神宮は北海道最古の神社であり、港に接する鷗島は独特の地形を成し、江差追分や姥神大神宮渡御祭などの文化遺産が大切に継承されていて、際立った個性を備えた都市だと言えます。
今日はバス停すぐそばのホテルに泊まります。
チェックイン可能な時刻よりもずいぶん早く到着したのですが、部屋に入れてくださいました。
ホテルの部屋から見た空が一幅の絵のようです。
しばらく休憩してから観光に出かけました。
まずは江差町郷土資料館へ。
ここは旧檜山爾志郡役所。昔から栄えてきたところだけに立派な建物ですね。
貴重な展示品が見られるだけでなく、正面バルコニーからの景色も楽しめます。
姥神大神宮前の横山家住宅も道文化財に指定されている貴重な建築物です。
▲しかしながら、帰宅後にこんなニュースが流れていました。
横山家住宅の横は姥神大神宮と港を結ぶ道路なのですが、広場のようにもなっています。そこに山車の蔵があり、その扉が開いていて、山車が見学できるようになっています。
山車の見学をしていたら、奥尻島からのフェリーが到着しました。江差と奥尻を結ぶフェリーは、7月と8月は1日2往復ですが、そのほかの時期は1日1往復しかないそうです。所要時間は2時間10分。
奥尻島にはバス路線がありますから、バス乗り継ぎ旅の続きができますね。でもちょっと遠いな(笑)。
(訪問日2022/8/17)
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