その95:甘いものが食べたくなったら・・・その時は食べましょう、ご褒美としてなら | 肥満治療を行う外科医のブログ

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いにしえの昔から、人間だけでなく、動物にとっても、甘いものは、「安全な食べもの」のサインです。

 

「甘いものは別腹(べつばら)」と、よく言われていますが、それにはちゃんとした理由があります。

  • 別腹があるのは、は大きな脳(大脳)を持っている人間だけです。大脳が摂食・満腹中枢を騙します。美味しいものを見ると(期待感が高まると)、脳(視床下部外側野)からオレキシンというホルモンが分泌され、結果、胃の動きを活発にするので、お腹がいっぱいでも、甘いものが入るわけです。ちなみに、オレキシンは覚醒作用もあります。食後眠くなるのは、満腹になるとオレキシンの分泌が減るからだとも言われています。
  • 高度に精製された糖質を多く含む甘いものでは、満腹ホルモンのPYYが出ませんから、やはり食欲が抑えられず、食べてしまうわけです。

 

「カリギュラ効果」という言葉があります。

「~してはいけない!」と言われると、逆にそれをやりたくなるという心理現象です。

 

ですから、どうしても甘いものが欲しくなったら、ご褒美として、週に1回ぐらいは、甘いものを楽しんではどうでしょうか。

 

ご褒美の品としては、

1.高級アイスもしくはチョコ

毎日安っぽいアイス、チョコを食べるぐらいなら、週に1回高級なものを食べた方がよいと思います。

ハーゲンダッツミニカップアイス(110ml)には、炭水化物(ほぼ糖質)が19.9g入っていますが、脂質が16.3g、たんぱく質4.6gも入っています(卵や牛乳を使用している)。

また高級チョコのGODIVA(1個糖質5g~)やWITTAMER(1個糖質6g~)のチョコを1~2個いただくのもよいでしょう。これらは脂肪もしっかり使っていますし、もちろん材料の質もよいです。

 

2.和菓子よりも洋菓子

和菓子は小豆や砂糖を多く使うことが多いので注意が必要です。シュークリームやチーズケーキといった洋菓子にも砂糖は入っていますが、和菓子よりも概して少なく、脂質とたんぱく質(卵や牛乳が材料)がしっかり入っていますので、血糖値の上昇が和菓子に比べて緩やかになります。最近では低糖質のスイーツも数多く出ていますので、チェックしてみてください。

 

あくまでご褒美ということをお忘れなく

 

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