その81:食べるタイミングは、めっちゃ大事 | 肥満治療を行う外科医のブログ

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私達は、

「何を食べたらよいかには気を遣(つか)っているが、食べるタイミングには気を遣っていないことが多い」、と思います。

 

女優の北川景子さん、料理研究家の浜内千波さんは、1日6食(以上)と回数の多い食べ方を実践して痩せていらっしゃいますが、食べるもの、量にも気を遣っています(いるはずです)。

すなわち、血糖やインスリンが上がらないような食べ方になっています。ただ回数を増やせばよいわけではありません。

「回数を増やす方がダイエットによい」、というエビデンスはありませんが、この方法はこの方法で理にかなっています。

 

食べる時間帯ダイエットには重要なポイントです。

 

夜食は太りやすくなると言われています。

 

夜食後は寝るだけなので、カロリーを消費しないから太る、と世間一般に言われていますが、その他にも理由はあります。

  • 本来なら食べることにより、食事誘発性熱産生(DIT)が起こります(1日200キロカロリー程度)。DITは朝が最も多く、夕方から夜になるにつれてだんだん少なくなるので、同じカロリー摂取量でも、朝より夜の方が太りやすくなります。
  • BMAL1(ビーマルワン)が夜間に高くなります。BMAL1は、脂肪を作ってため込むための酵素を増やす働きがあります。つまり、このBMAL1の量が多いほど脂肪がたまりやすくなります。細胞内のBMAL1量は、特に1日のうちの午後10時から午前2時頃最高で、最も少ない午後3時の約20倍に達することが報告されています。このことからも、夜遅く食べることは、脂肪の蓄積を増進する可能性があります。遅くとも午後10時前には食べ終えていたいところです。

 

また、

「食べ順ダイエット」(ベジファースト、カーボラスト)を聞いたことがある方も多いと思います。

同じ食事内容でも、先に食物繊維ベジファースト*ベジタブルファースト)やたんぱく質、脂質を食べ、糖質を最後(カーボラスト)にすると、血糖の上昇にブレーキがかかります。

  • 食物繊維は血糖値の上昇を抑え、
  • たんぱく質、脂質が腸から分泌させるインクレチン効果でインスリン分泌が早くなり、やはり、血糖値の上昇を抑えます。

故に、太りにくくなるわけです。

 

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