歯周病は肥満を引き起こし、肥満は歯周病を悪化させます。双方向に関係しています。
肥満の人の内臓脂肪では「TNF-α(腫瘍壊死因子)」という物質(サイトカイン)がたくさん産生されています。
歯周病は、歯の周囲のハグキなどの組織に細菌が感染して起こる慢性的な感染症です。
- 歯周病が進むと、歯垢と歯周ポケットで歯周病菌が繁殖します。
- また歯周病菌の死骸からまき散らされる内毒素は、TNF-αの産生を促します。
*歯周病については日本臨床歯周病学会HPも参照
TNF-αは、
- 炎症反応を活性化させます➔ つまり、肥満の人は、常に体内が炎症状態です。歯周病にもなりやすくなりますし、風邪もひきやすくなるわけです。
- インスリンの効きも悪くします➔ 太りやすくなります。糖尿病にもなりやすくなります。
歯周病治療は、その進行を抑えることしかできません。
歯肉炎と呼ばれる状態であれば、口腔ケアによってハグキを元の状態に戻せますが、
歯周病になってしまうと、ハグキの状態は元には戻りません。口臭も気になりますよね。
悪化すると、歯がグラグラし、その歯はもう使いものにならなくなります。
歯周病は予防に努めることが重要です。
とはいえ、口腔ケアをどのように行えばよいか分からない人も多いのではないでしょうか?自分一人で、きちんと口腔ケアを行うのは難しいとも言われています。
歯科医院は虫歯の時にだけお世話になる所ではありません。
ダイエット、糖尿病予防のためにも、定期的に歯科医院を受診して、歯のケアを受けるようにしてください。
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