その62:腸内細菌の深イイ話 ~短鎖脂肪酸編~  | 肥満治療を行う外科医のブログ

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には1000種類、100兆個以上の腸内細菌がいます。

人間の体の細胞数よりも多く、その重量は1.5Kgにもなります。

*ちなみに、健康な人の便の80%は水分で、その他1/3は腸内細菌の死骸で、1/3は食べカス、1/3は剥がれた粘膜です。

 

腸内細菌は、もの言わぬ生き物ですが、知らぬ間に、我々の心身に大きな影響を及ぼしています。

 

ここでは、短鎖脂肪酸がパワーワードになります。

 

腸内細菌により食物繊維が発酵すると、短鎖脂肪酸が作られます。

*短鎖脂肪酸は、酢酸プロピオン酸酪酸のことで、炭素の数が6個以下の短い脂肪酸です。

 

短鎖脂肪酸は、

  • 脳腸相関を通して、脳に働きかけ、満腹感を与え、摂食を抑制します
  • 交感神経を刺激します➔エネルギー消費がUP!
  • 免疫細胞を活発にします(腸管免疫。腸管には免疫細胞が多く、免疫の要になっています)
  • 脂肪を燃焼させます
  • 内臓脂肪中性脂肪を取り込むのをブロックし、肥満を防ぎます
  • 腸の中を弱酸性の環境へ➔デブ菌を減らします
  • 腸のエネルギー源➔腸蠕動を促します➔便秘の解消にもつながります

 

腸内細菌を味方にして、短鎖脂肪酸を作り出せれば、やせるチャンスが高くなるわけです。

 

Pixabay

 

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