ウクライナのゼレンスキー大統領の補佐官を2023年1月まで務めていたオレクシー・アレストビッチ氏については面白いキャラクターなので、私のブログでたびたび取り上げてきました。

 

 

彼はゼレンスキー氏が大統領になる前からの友人であって、ゼレンスキー氏が大統領になったと同時にアレストビッチ氏は大統領補佐官になるわけですが、2019年にはロシア軍がウクライナに侵攻してくるのをむしろ期待するような発言もあり、ほぼ正確に侵攻のルートを予測していました。(上の過去記事でそのビデオをご紹介しています。)

 

アレストビッチ氏は昨年の1月「市民のアパートに着弾したミサイルはロシアのミサイルではなく、ウクライナの防空ミサイルが当たったもの」という本当のことを発言して補佐官辞任(事実上の解任)へと追い込まれるわけですが、その後はYoutuberとなって戦況について意見を述べたり、ゼレンスキー氏を非難する発言もしていたので、命が危ないと思ったようで米国へと逃げたようです。(ご本人の発言によれば、アレストビッチ氏には逮捕状が2度出た とのことです。)

 

そして、ゼレンスキー氏への挑戦として、アレストビッチ氏はウクライナ大統領選挙への出馬意欲を見せていましたが、本来大統領選が行われるはずだった今年2024年は戒厳令のため大統領選が延期されてしまいました。

 

そのアレストビッチ氏は 最近のビデオで自分はロシア人だと言っています。

 

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前のゼレンスキーのアドバイザー、アレストビッチは公に、そして公然と、彼はロシア人で、それをとても誇りに思っている と発言した。

「私はロシア人になることを選びました。なぜなら私は真実が好きで、そして正義が好きだからです。」

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彼がゼレンスキー大統領の補佐官だった時のYoutubeビデオを見ても YoutubeのAIはアレストビッチ氏の話し言葉を「ウクライナ語」ではなく、「ロシア語」だと判断していました。

 

それくらい、ロシア語とウクライナ語は「方言」程度の違いしか無く、お互いの言語で意思疎通に全く問題がないのですから、2014年のマイダン・クーデター以来ウクライナのポロシェンコ政権→ゼレンスキー政権がやってきた「公共の場でのロシア語、ロシア語教育の禁止」というのは実に愚かなことなのです。

 

そして、先日私のブログ記事でウクライナ軍の新しい総司令官のオレクサンドル・シルスキー氏が「ロシア語を話すロシア人」であって、ご両親、ご兄弟がロシア在住、しかもご両親は戦勝記念式典にたびたび参加するほどのかなりの愛国者 だということを下の2本の記事でご紹介しました。

 

 

 

そしてもうひとり、ゼレンスキー大統領の現補佐官であるミハイロ・ポドリャク氏も

ご兄弟がモスクワにいることが最近判明して、話題になっていますので、今回記事でご紹介します。

 

Zelensky’s top adviser admits he has a brother in Russia

 

(和訳開始)

 

ゼレンスキー大統領の最高顧問、ロシアに兄弟がいることを認める
ミハイロ・ポドリャクは 人は自分の家族に対して責任を負うことはできないと述べた

 

ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領の猛烈な反ロシア的な側近であるミハイロ・ポドリャク氏は木曜日、自身の兄がロシア国民でモスクワに住んでいることを認めた。

ウクライナのメディアは昨年4月、ウラジミール・ポドリャク氏の居場所を初めて報道し、同氏はロシア軍情報部の将校だったと主張した。ウクライナ軍の新司令官アレクサンドル・シルスキーがロシア生まれであるため、この問題は今週再び浮上した。

「その人が60歳なら、私は51歳ですが、私は他の人の責任を負うべきでしょうか?」ポドリアク氏はウクライナのメディア「ストラナ」に語った。「ソビエト連邦で他国に住むことを選んだ人々、そして私は彼らとコミュニケーションを取っていないのですが、私は彼らに対して責任を負うべきでしょうか?」

元ロシア高官アルフレート・コッホ氏(エリツィン政権時代の副首相で現在はドイツ在住)による、兄は「KGB大佐」だったという主張について質問されたポドリアク氏は、親戚とロシア諜報機関との関連性は確認できなかったと述べた。昨年、この質問が初めて浮上したとき、同氏は兄がFSBに在籍していたが、「ずっと前に引退していた」と主張した。

ストラナポータルの取材に応じたポドリャク氏は、自分がロシア諜報機関にスカウトされたのかもしれないのではないかという指摘を笑い飛ばし、自分が代わりにスカウト活動を行っていた可能性があるのか​​と尋ねた。

「私はシルスキーのように、またソ連生まれの他の人と同じように、他の大人たちに対して責任を負いたくないし、責任を負いたくない」と付け加えた。

シルスキー氏は先週、ウクライナ生まれのヴァレリー・ザルジニー将軍の後任としてキエフ軍司令官に任命された。元ソ連軍将校は1991年にウクライナに忠誠を切り替えたが、両親と兄弟は現在もロシアに住んでいる。

リヴィウ生まれのポドリアク氏は、中国とインドの諜報機関を侮辱したり、イーロン・マスク氏を攻撃したり、国際オリンピック委員会を激しく非難したり、ロシア民間人の殺害を正当化するなど、節度のない公の場での発言で知られる。

彼は2020年までジャーナリストを務めていたが、ゼレンスキー氏の選挙運動責任者で後に首席補佐官となった映画プロデューサーのアンドレイ・イェルマーク氏に顧問として雇われた。 

 

(和訳終了)

 

驚くべきことに、モスクワにいるポドリャク氏の兄は なんとロシアのFSB(ロシア連邦保安庁で前身はKGB)の情報将校だった とのことで、そのような方がウクライナ政府のトップでロシアに対してテロ攻撃を示唆する発言やそれを正当化する発言を堂々と行っているのです。

 

シルスキー氏のご両親、ご兄弟の例やこのポドリャク氏の兄の例を見れば分かる通り、ウクライナとロシアの両方に親戚がいるとか、家族がいるという例は多くのロシア国民

、ウクライナ国民がそのような状態なのです。かつてはそれが「ソビエト連邦内での引っ越し」でしかなかったわけですので、それは大した問題ではありませんでした。

 

ウクライナとロシアの戦争は「ほぼ同じ民族が戦っている内戦のようなものだから、時間はかかるかもしれないが、魂は引き裂くことができない。解決できると思っている」と、プーチン大統領もタッカー・カールソン氏に言っていましたが、そうなってほしいものです。

 

米CIAの策略によって、ウクライナはアメリカの手先となってロシアとの戦争を行っているわけですから、家族・親戚がこのような形で敵・味方に別れて戦っている というのは傍から見て、本当に悲しいことですし、早く解決してほしいと心から願っています。