一度受けた目の手術を、別のクリニックで直せるのか。ご相談でいちばん多い質問です。

この記事では、他院修正とは何か、はじめての手術と何が違うのか、診察で何を見るのかを説明します。部位ごとの詳しい話は、それぞれの記事へご案内します。
なお、状態は一人ひとり異なります。ここに書いたことは一般的な考え方で、診断は実際に拝見したうえで行います。
他院修正とは
他院で受けた手術によって生じた状態を、別のクリニックで整えることです。「やり直し」と言われることもあります。
はじめての手術との違いは一つです。扱う組織が、すでに一度手術を受けていること。
はじめての手術は、まだ触れられていない組織に行います。他院修正は、すでに切られ、形が変わり、瘢痕(傷跡の組織)ができた場所を扱います。瘢痕は硬く、残っている組織の量も人によって違います。
そのため、「何をするか」より先に「いま何が残っているか」を確かめることから始まります。
目元の他院修正で多い4つ

① 二重整形のあと
埋没が解けて後戻りする、ラインが高くハム目になる、もとの線と新しい線が同時に見える多重皺。
② 目頭切開のあと
切開線に沿って白い傷跡が残る、傷跡が窪む、涙丘の露出が左右で違う。
③ 目尻切開のあと
目尻の先端が開くコの字変形、下まぶたの支持力が下がって起こる結膜露出。
④ 眼瞼下垂手術のあと
開ける力が足りない矯正不足、両目の矯正量が違う左右差。
4つに共通して見ること
部位は違っても、診察で確かめることは重なります。

| 見るところ | 何を確かめるか |
|---|---|
| ① 瘢痕と癒着 | 前の手術の跡がどれだけ硬いか |
| ② 残っている組織 | どれだけ切られているか |
| ③ 支える構造 | 靭帯や挙筋の力が残っているか |
| ④ 前の手術からの期間 | 組織が落ち着いているか |
①〜③で「どう直すか」が決まり、④で「いつ直すか」が決まります。
時期については、目頭切開の記事で具体的にご説明しています。
どんな状態なら整えられるのか
組織が残っていて、支える力が保たれていて、瘢痕が柔らかくなっているほど、整えやすくなります。
逆に、切開の範囲が広く組織が少なくなっている場合は、一度にすべてを戻そうとすると強い張力がかかります。その場合は段階を分けて考えることがあります。まず土台を整え、落ち着いてから形を仕上げる、という進め方です。
「できない」ではなく「どういう順番で、いつ進めるか」という話になることが多い、とお考えください。
日本からお越しの方へ
他院修正は診断が結果を左右します。そのため、来院前にお写真を拝見できると話が進めやすくなります。
可能であれば、目を開けた状態・軽く閉じた状態・正面と斜めのお写真をご用意ください。前の手術を受けた時期と方法が分かると、さらに具体的にお話しできます。
抜糸は手術から7日目に行います。日本へお戻りになる日程が早い場合は、英文の診療情報提供書(抜糸を依頼する書面)をお渡しし、日本の医療機関で抜糸を受けていただけるようにしています。
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