目尻切開を受けたあとに気になる点が出てきて、他院で受けた手術を別のクリニックで修正できるのかを調べていらっしゃる方は少なくありません。

 

目尻切開の他院修正とは何かを解説する記事のタイトル画像

 

この記事では、他院修正とは何が違うのか、診察で何を見るのか、どんな状態なら整えられるのかを順に説明します。実際の症例もご覧いただきます。

 

なお、状態は一人ひとり異なります。ここに書いたことはあくまでも一般的な考え方で、診断は実際に拝見したうえで行います。

 

他院修正は、はじめての手術と何が違うのか

いちばん大きな違いは、扱う組織がすでに一度手術を受けていることです。

 

はじめての目尻切開は、正常な組織に対して行います。一方で他院修正は、すでに切開され、形が変わり、瘢痕(傷跡の組織)ができた場所を扱います。瘢痕は硬く、皮膚の余裕も人によって違います。

 

そのため、単に開いてしまった皮膚を縫い合わせるだけでは、再発や変形を防ぐことはできません。癒着した組織を丁寧に剥離する工程が必要になります。

 

目尻切開の受けたあとに多い2つの状態

ご相談で特に多いのは、次の二つです。

 

目尻切開のあとに多い2つの状態。目尻先端が開くコの字変形と、下まぶたの支持力低下による結膜露出

 

① コの字変形(Webbing deformity)

目尻の先端のしっかりとした癒合部が開いてしまい、皮膚が浮き上がる状態です。本来のシャープなV字のラインではなく、丸みを帯びた「コの字」のような形に見えます。

 

② 結膜露出(Scleral show)

下まぶたの支持力が下がったり、下方向へ引っぱられたりすることで、外眼角の結膜が過度に露出します。常に目が充血して見えたり、しみるような違和感や乾燥感を伴うことがあります。

 

原因としては、目尻を支える外眼角靭帯が適切な位置に再固定されていない、皮膚だけを過度に切開した、縫合のときに解剖学的なバランスが崩れた、グレーラインが損傷した、といったことが挙げられます。

診察で見る4つのこと

修正ができるかどうかは、見た目だけでは決まりません。次の四つを確かめます。

 

他院修正の診察で見る4つ。変形の型・外眼角靭帯の支持力・瘢痕と皮膚の余裕・機能の症状

 

見るところ 何を確かめるか
① 変形の型 コの字変形か、結膜露出か、両方か
② 外眼角靭帯 目尻を支える力がどれだけ残っているか
③ 瘢痕と皮膚 傷跡の組織の硬さ、皮膚にどれだけ余裕があるか
④ 機能の症状 しみる・乾く・充血が続くなどがあるか

 

④が特に大切です。見た目が気になるだけなのか、目の機能にも影響が出ているのかで、急ぐかどうかが変わります。

 

実際の症例

他院で目尻切開を受けられたあと、目尻の変形と機能的な不快症状を改善するために来院された方です。

 

他院で目尻切開を受けた後の状態。目尻がコの字に変形している

修正手術前

 

目尻の状態チェック。外眼角靭帯の支持力低下によるコの字変形と結膜露出

手術前の状態チェック

 

以前の手術により外眼角靭帯の支持力が低下し、目尻本来の自然なカーブが失われてコの字のような形に変形していました。あわせて下まぶたが外反し、赤い結膜が過度に露出していました。

 

支持力を失った外眼角靭帯を確認して眼窩骨の内側へ固定し直し、瘢痕組織とWebbingを取り除いて、構造から整えました。

 

目尻切開修正の術後7ヶ月。目尻のカーブが整い結膜露出が改善した状態

術後7ヶ月

 

目尻切開修正の手術前と術後7ヶ月を並べた比較

手術前 → 術後7ヶ月

 

どんな状態なら整えられるのか

ご相談で最も多い質問です。

 

支えが残っていて、皮膚に余裕があるほど、整えやすくなります。外眼角靭帯の支持力がある程度保たれていれば、固定し直すことで形を戻す方向に進められます。

 

一方で、切開の範囲が広く組織が少なくなっている場合は、一度にすべてを戻そうとすると組織に強い張力がかかります。そのため、段階を分けて考えることがあります。まず支持を回復させ、落ち着いてから形を整える、という進め方です。

 

「できない」ではなく「どういう順番で進めるか」という話になることが多い、とお考えください。

 

なお、修正手術のあとの回復の見え方については、別の記事にまとめています。

日本からお越しの方へ

他院修正は診断が結果を左右します。そのため、来院前にお写真を拝見できると話が進めやすくなります。

 

正面・上を見たとき・下を見たとき・目を閉じたとき、そして手術前の写真があればそれも。この四方向があると、変形の型と支えの残り方をある程度まで判断できます。

 

日本からお越しの方は、手術のあと1〜2日ほど滞在して帰国される方がほとんどです。抜糸は英文の紹介状(診療情報提供書)をお持ちいただき、日本の医療機関で受けていただけます。

 

※受け入れの可否や費用は医療機関によって異なります。あらかじめお問い合わせください。

 

まとめ

  • 他院修正は一度手術を受けた組織を扱うため、はじめての手術とは別の手術。
  • 目尻切開のあとに多いのはコの字変形と結膜露出の二つ。
  • 原因には外眼角靭帯の再固定不足、皮膚の過度な切開、グレーラインの損傷などがある。
  • 診察では変形の型・靭帯の支持力・瘢痕と皮膚の余裕・機能の症状の四つを見る。
  • 皮膚だけ縫い合わせても再発しやすい。支えを作り直すことが必要。
  • 組織が少ない場合は段階を分けて進めることがある。

 

気になる点があれば、お写真をお送りいただくところから始めていただけます。

 

シウォン整形外科では、手術前の1対1カウンセリングを通して、患者さま一人ひとりに適した手術プランを立て、手術を行っています。

 

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本記事に掲載している手術前・手術後のすべての写真は、韓国の医療法を遵守し、ご本人から事前に同意を得たうえで、客観的な経過確認を目的として掲載しています。

 

回復過程や経過には個人差があり、副作用が生じる可能性もあるため、手術前には医療スタッフとの十分なカウンセリングが必要であることをご案内いたします。

 

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