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写楽ブログ 映像制作/音声制作

大阪の映像制作会社 株式会社 写楽の社長 木内の気ままなブログです。
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ZOOMのF8、送料と国内消費税を入れても海外のほうが安かったのでNYから買いました。

f8a

今までNGS-X3とDR-680を入れていた音声バッグ。F8のHAがなかなか使えるのでF8だけにしたらこうなりましたw F8小さい!!


さて、F8とは直接関係ないですが、出先でPCのファンノイズを出さずにミキサーアウトのFFTを見る方法をテストしてみました。


映像収録や出先の録音現場でなんか変なノイズがあるぞ!?っていう時、マイク毎にFFT見たいってことがありますが、狭い現場ではPCのファンノイズを出すわけにはいかず、ノートPCの電源を入れたり切ったり面倒でした。

今回はiPadの「USBカメラアダプタ」ケーブルでAudio I/Fが使えるという話を聞いて試してみました。


まず、ICレコーダーのZoom H2nに音声を入力します。

(ZoomのH2nは手近にあるものでAudio I/Fになる最小のデバイスでした。iPadに接続できるAudio I/Fなら同じ事が出来るはずです)


H2nを(外部電源USBハブ経由で)カメラ接続ケーブルを使ってiPadにAudio I/Fとして接続します。iPad直接では電源容量不足と表示されたり不安定で使えませんでした。

FFT


H2nはXYマイクのチャンネルが外部入力になります。H2nは入力レベルを調整できますが、-20dBFS=-10dBVで入れたら絞り切れなかったようなので、F8の出力レベルを変更してマイクゲイン(-20dBFS=-40dBu)で入力しています。


FFTはSpectrumViewというアプリを使いました。今回はF8のサブアウトのステレオミニからでしたが、H2nに+4dBu基準の音声をつなぐ場合は24dB程度のATTと変換ケーブルを使えばよいと思います。微調整はH2nで可能で、FFTアプリ側でも表示ゲインを上げられます。


最近は15.75kHzのNTSCの同期漏れはあまりお目にかからなくなりましたが、15年前ほど前に初めてDATのHSモードでチェロをハイレゾ録音(fs=96kHz)した際、現場にあった液晶ディスプレイのバックライト(FL)から34kHzのノイズが乗っていて、「何か乗ってるなぁ」と思って編集時にFFTを見て判明したことがありました。

(注:34kHzのノイズが聞こえたのではなく、録音した音声の可聴域に何らかの音質的な影響があって違和感を感じたのだと思います)

高域のノイズなど、耳ではなかなか分からないですから、FFTで見て確認しておかないとですね。

(H2nはfs=48kなので34kHzは分かんないですがw)


iPadはバッテリー駆動になってしまいますが、数時間は使えそうです。

それと、iPadの自動offを切っとかないと15分とかでパワーセーブになっちゃいますので設定を変更しておきましょう。


また、Audio I/Fを使わなくても、iPadのイヤホンマイク端子につなげるステレオミニ4ピン端子のマイクケーブルを作れば、モノラルですが直接入力できるはずです。iPadは1:L+、2:R+、3:GND、4:Micらしいです。

今回のアプリはiPhoneやiPodでも使えるので、マイクケーブルを作っておけば担ぎの屋外ロケでもFFTが見られますね。

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新発売のDJI OSMO、今日届きました。
最近流行りの電動ジンバル式の防振装置付きカメラです。

osmo

こんなに小さいですが映像品質は1/3インチ3板のデジ同等かそれ以上。4k30pも撮れちゃいます。

絞り自動だと明るさがカクカクしていましたが、アプリで感度とシャッター速度、ホワイトバランスもマニュアルに設定すれば万事OK。

今までの防振装置は大袈裟で重くて手間がかかりましたが、これだけ高画質で気軽になると使う機会が増えそうです。


あとは、カメラマンとディレクターが別々のタブレットで映像をチェックできれば良かったですね。

それと、カメラ本体の発熱がかなり大きくて、冷却ファンが回りだすとかなりうるさいです。
カメラ本体のマイクは冷却ファンの音がおもいっきり入るので、完全にガイド用(編集時のタイミング確認用)です。

音声が必要な場合、OSMOにはステレオミニジャックがあるので外部マイクが接続出来ますが、われわれプロの撮影現場では確実性と品質を考慮してワイヤレスピンやガンを別の音声レコーダーで収録する事になりますね。
しかし、静かな屋内で台詞を撮るような場合だと、音声同録は厳しいかも。


また、手持ちのOSMOではカメラ自体の位置が微妙に動くので、完全に静止はしません。
より安定した重厚な動きが欲しい場合は、従来から使っているトラッキングレールやスライダー、ミニジブの出番ですね。



ここのところ編集に追われていて、届いてからは初期不良が無いか10分ほど試しただけですが、これまで20年以上使ってきた小型のステディカムよりはるかに簡単に安定した映像が撮れました。
使い方もとても簡単。撮り方は別として、OSMO自体はプロでなくても使いこなせそうですねw

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ご無沙汰しております。
久々の更新です。

もう6月末。サウンドフェスタの季節です。
昨日、初日にちょっと行ってきました。

今年も魅力的な機材がたくさん展示されていましたが、「おおっ」と思ったのが、ZOOMの8chポータブルレコーダー「F 8」

top


本体はかなり小さいですが、なんと24bit、fs=192kHzで8chの同時録音が出来るそうです。

これまで弊社ではポータブルレコーダーとしては、TASCAMのHD-P2、DR-680、その他ZOOMのR16やH2n、ROLANDのR09、古くはTCD-D7やD8(以下略)を使ってきましたが、24bit、fs=192kHzで収録できるのはHD-P2(2ch)とDR-680(2chまで)だけでした。

24bit、fs=192kHzのMTRというと他社では4chで実売20~80万円くらいですが、さすがZOOMさん、8ch同時収録で実売15万円前後だとか! すんごい価格破壊ですね。

このF 8。収録はSDカードで、2枚同時収録できるとのこと。TC入出力もあり、サンプリングは受けたTCにアキュレートシンクだそうです。

このブログでも以前取り上げましたが、ZOOMは低価格ですがいろんなとこの仕様が何気にちゃんとしているところが凄い。F8もまったく隙がありませんね。

R16などは(うちでもそうですが)けっこうメジャーな現場の最終のバックアップMTRとして使われていたり、けっこういろいろなところで使われているようです=3
r16_01

個人的に山中でサウンドスケープを録る以外、仕事では192kHzで録ることは今すぐはないと思いますが、お仕事では96k収録してMAで最終的に48kHzに落とした音楽もんの完パケがとても良いので、まずは8chからでも192kのマルチ録りをやってみたい。


無駄話は置いといて、F8の本体を見ていきましょう。

操作パネルはディスプレイとHAゲイン、トランスポート操作部、スレートマイクとOSC(1kHz)、メニューの操作ノブがあります。

panel

スレートマイクは任意のchにアサインできるそうです。
映画やドラマの録音現場で有線やRXなど様々な入力が混在するトラックに一斉にクレジットを入れたり、CUEトーンを入れたり出来るのは素晴らしい!

その他、ファンタムなどほとんどの設定はメニューで行うようです。

disp
本体ディスプレイ

trim
HAゲインのトリマーとレベルメーター

確認するのを忘れたんですが、この操作部のトランスポートボタンはREC中に何らかの方法でロックできると良いですね。できるのかも。

そして、特筆すべきは最大HAゲイン。なんと+75dBまで。

75

他のHAやミキサー出力を収録するバックアップ専用のMTRならなんでも良いですが、ドラマや映画録音の現場で使用するHAは、最大ゲインが60dBでは足りないことがあります。
個人的にはより音質の良い
外部HAを常に使いたいですが、省力化して内部HAで行く場合にこの設計はありがたい。

次に、本体左は入力1~4ch(XLRとTRSのコンボジャック)。ヒロセ4ピンのDC電源入力とUSB端子、SDカードスロットがあります。

1-4

このヒロセの4ピン端子はSONYのWRR(ワイヤレスのポータブル受信器)や海外製のミキサー、海外製のポータブルレコーダーの電源入力でよく採用されている端子で、電圧(12V)もピン配もいつからか各社共通になっています。
ちなみにプロテックの有線インカムの外部電源端子とはオスメスが逆です。

弊社で使っているWENDTのNGS-X3の電源入力もF8と同じで、コネクタ
内部がとても小さいので自分でハンダ付けするのは大変でしたが、抜け止めのロックがあるのでこのサイズの電源端子としては最も安心できるタイプ。

ngsx3
NGS-X3の外部電源端子


現時点では既製の電源ケーブルは海外製が殆どで、国内ではWRR用のパーツとして(両端ヒロセ4ピン)しかないですが、今後ZOOM社からも出てくるでしょう。

こういったポータブル機器では、外部電源の入力端子はとても大事なポイントです。
一般的なロックなしのDC入力端子では、移動を繰り返す現場では抜けてしまう事故が起こり得ます。
抜けないようにテープで貼ったりという対策も出来なくはないですが、そもそも安全性の高い端子がついてるほうが安心。
特に電源端子のロック機構は業務用機に求められる必須条件ですよね。

それから、電池を内蔵できるのにどうして外部電源を使うかですが、長時間の収録や連日撮影が続くような場合、ワイヤレスの他にレコーダーまで内蔵電池でやってしまうととんでもない本数の電池を消費してしまいます。
弊社の現場では内蔵電池はバックアップとして入れてはおきますが、ポータブルレコーダーはVマウントの外部バッテリーから給電するのを基本にしています。

しかし、リチウムイオンの外部バッテリーから給電する場合、放電停止電圧との兼ね合いが問題になります。

そもそも音声レコーダーが外部バッテリー給電を想定しておらず「外部DC入力=ACアダプタ」と認識する場合など、外部電源の電圧低下警告は出ません。

ac

Vマウントのリチウムバッテリーは過放電防止回路が内蔵されているので、10V程度まで低下しても動く音声レコーダーでは、電圧警告が出る機種でも適切な警告電圧に設定できないとバッテリー側の過放電防止回路でのカットオフのほうが先になります。

たいていの機種ではレコーダー本体に電池を入れておけば自動的に切り替わるので電源断にはなりませんが、これは嫌ですね。

対策として、うちの現場では「容量的には24時間使えるけど12時間で交換」とか、他の電圧計で電圧を監視しながら使ったりして避けていますが、ちょっと手間です。

voltagemeter


サウンドフェスタでメーカーの方に聞いたところでは、F8では外部電源入力時の電圧警告について「設定はありません」とのことでしたが、webで確認してみると警告電圧設定機能は搭載されているようです。発売前にどんどん改良されているのでしょう。


5-8
本体右は入力5~8chで、こちらもXLRとTRSのコンボジャック。他社では途中のチャンネルから入力端子が変わるレコーダーもあったりしますが、言うまでもなく全部同じほうが使いやすい。

出力はMIX OUTのL/RがTA3(ミニXLR)、ヘッドホンは標準ジャック。サブアウトとしてステレオミニジャックがありました。
TA3のメインアウトもステミニのサブアウトも基準は-10dBVという記載がありました。MTRのミックスアウトですし、カメラや映像レコーダー送りのガイド用ですね。

それと、撮影を忘れてきたんですが、本体底面には一般的なDCジャックと電池ケース、ZOOM製のマイク?を使える拡張端子がありました。
外部電源入力がヒロセ4ピンだけでないってのは面白いですね。
電池は単3が8本だそうです。どのくらい電池駆動できるかは聞いたけど忘れました。DR-680より長かったような?

それから、iOSでリモート操作できるとのこと。Wi-FiではなくBTで繋がっていました。最近はBTのほうが安定していることが多いですね...
rem

リモートアプリでは、HAゲインとミックスのPAN、レベル設定、トランスポート操作ができるようです。しかし、録音中にモニターMIXを調整する場合など、トランスポート部にミスタッチして録音が止まっては困るので、部分指定のロック機能があるといいですねと提案してきました。


その他、気になるのは不慮の電源断の場合の録音データについて。

TASCAMのHD-P2では、数秒ごとにファイルを書き込んでいるため、録音中に電源がすべて落ちても切れる直前までの音声が残っていますが、DR-680や他社のレコーダーでは不慮の電源断が発生すると録音中のテイクがすべて失われてしまい、
本体でもPCを使用しても修復不能になってしまう機種があります。

F8は不慮の電源断の場合にどうなるか、展示会では正確な回答を得られなかったのですが「最近の他の機種は修復機能があるので修復できるのでは?」とのことでした。

この部分が大丈夫なら、もはや敵なしって感じですね。

いや、買うのは一応HAの質を確認してからかな。
マイクとヘッドホン持参で今日も行こうかな...

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1ヶ月前の10/8に撮ったままになっていた皆既月食の映像と、9/9のスーパームーンの映像です。

いろいろ忙しくて撮影開始が遅くなってしまったので、月食は皆既になる直前から満月に戻る様子、スーパームーンは朝方に沈んでいくところです。
HDのENGカメラに超望遠レンズを装着して撮影しています。

ブログ上から再生すると小さな画面ですが、YouTubeのサイトに飛んで1080のフルHD画質で再生していただくのがおすすめです。けっこう迫力ありますよ。

月食は写真で撮る方は多いですが、皆既中の赤銅色の月を超望遠レンズでとらえた動画はそんなに多くないと思います。
皆既中は特に暗くて満月の1/2000の明るさなんだとか。デジイチのクロップではなく、レンズでフルサイズまで寄って動画で撮るのはなかなか難しいもんです。

最も寄っているカットはフルサイズ一眼に換算すると7000mm以上。月を下から上にティルトアップしていますが、三脚の手元の動きは数ミリというかなり繊細な撮影=3



で、2分過ぎの月と街並みの映像から後は9/9のスーパームーンの時に撮影した映像です。生駒山の中腹から沈む月を撮りました。両方とも満月なので編集でつなげちゃいました。

この時、スーパームーンが沈んだ後の夜明けが美しかったので、短い時間ですが太陽が昇って大阪平野に光が差し込んでいく様子をタイムラプス撮影してみました。

この場所は夜景も良さそうです。機会があればじっくり撮りたいですね。

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今日はヘッドホンカバーのネタです。

私が仕事で使用しているヘッドホンは、主にSennheiserのHD25-1(II)とHD25-1。他はSonyのMDR-CD900ST、MDR-V6、MDR-EX800STなどです。

出来ればスピーカーでミックスしたいですが、仕事柄ヘッドホンだけで全てやらないといけないこともよくあります。
短時間のロケや収録ではなんともないですが、映画やドラマなど録音技師としてロケに行った時や音楽ステージの収録・放送用ミックスをする時など、長いと1日10時間以上ヘッドホンをしている事も... 長時間ヘッドホンしてると疲れますよね...

HD25-1はパーツを交換したり新調したり、もう20年以上リファレンスにしています。
(10年以上前の写真)

HD25-1はIIになってから従
来の合成皮革パッドだけでなくベロアパッドが付属されるようになっています。ベロアパッドは買い足してHD25-1にも装着しています。
しかし、HD25-1は音楽でも声録りでもモニターとして最も頼りになりますが、耳たぶを押さえつけるタイプなので長時間だと耳が痛くなってしまうのが辛いところ...



(MDR-900ST、V6、7506)

CD900STは(私にとっては)音が硬くハイの歪みが耳障りなところがありますが、長時間の装着でもHD25-1よりは疲れにくいので、時間が長いときに使う事が多いです。

V6や7506は音楽ミックスでは使わず、ロケでの声録りくらいですね...

音質評価は人それぞれですが、どのヘッドホンも密閉型は夏場に蒸れたり長時間の装着で耳が痛くなったり... 誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。

そんな中、あるサイトで紹介されていた
mimimamo スーパーストレッチヘッドホンカバーが目に留まりました。
僕の周辺で使っている人はおらず、実物も見たことはありませんでしたが、試しにHD25-1と900STに付けてみる事に。

メーカーのwebサイトで見るとHD25-1はMサイズ、900STはLサイズ。

ネットの商品写真では分かりませんでしたが、MとLではこんなにサイズが違います。



面白いパッケージングですね。

装着!

ちなみに私の900STは7506のイヤーパッドに交換してあります。7506のパッドはローが900ST用のように遠く薄くなりません。刺さるハイも少し落ちます。

この写真ではHD25Amperiorに装着していますが、HD25-1に付け替えました。Amperior+ベロア+カバーではローが増しすぎて個人的にはNG。まあアンペリア自体がロー出すぎでモニター用途ではないですけどw

ヘッドホンカバーは5色ありましたが、黒いヘッドホンは暗い現場で見えないことがあるのでグレーにしました。

暗い場所ではヘッドホンは目立つほうが助かります。
黒いと分かりにくいでしょ。

後で思いついたんですが、青とグレーを買って昔のエレガのDR-631CのようにL/Rを分かりやすいようにするのもありですね。

ヘッドホンカバーの布の質感は肌着のような感じ。
分かりやすく言えば女性のパンティ的な(笑)

生地は伸縮性があって肌触りもソフト。装着感はベロアパッドより好きです。


さて、肝心の音質ですが、正直言ってカバーの有無で音は少し変わります。

測定したわけではなく、音楽を数曲聞いての個人的な感覚ですが、900STではカバーを付けると8kHz以上がシェルビングで落ちる感じで、16kHzで4dB程度落ちているように思いました。

900ST特有のハイの歪みはそのまま少し小さくなりますが歪んだまま。ハイが下がるためにモニター音量を上げてしまうのか、ローが上がったようにも聞こえます。ハイが抑えられるせいか硬いのが少し軽減される感じ。
また、サイズが違うせいなのか何なのか、HD25-1では900STよりハイ落ちは気になりませんでしたがやはりローが出てくる感じ。

当然ですが、やっぱり音には多少の影響がありますね。

このヘッドホンカバーを付けた900STですが、先日、イベントのネット中継のミックスで6時間ほど使ってみました。
周囲でPAも鳴っていて、配信ミックスが小型卓だった(出来ることが限られる)事もあり、ヘッドホンカバーでのハイ落ちが気になる(気にする)ような事は一度もありませんでした。

また、カバーを付けていてもアタックが大きく変化したりはしないので、配信用のコンプの設定が悪いのか機材の限界かも判別できました。モニター用途の邪魔になるような変化はないです。

長時間のヘッドホンミックスでしたがヘッドホンカバーのおかげでかなり疲れが軽減できたように思います。

この前の週、他のコンサートの収録ミックスにカバーなしの900STを5時間使いましたが、その時より疲れていない感じ。これは良いですね。


ただ、現場ミックスでハイ落ちは気になりませんでしたが、マイクのf特で考えるとヘッドホンカバーの影響はU87やC12VRあたりが極めてフラットなマイクになるような変化と言えます。
ふとそう思って以前87で収録したナレーション素材を聞いてみたところ、やはり87特有のハイが抑えられ、極めてフラットなマイクのように聞こえました。
モニター用途としては、ある程度の音質変化があることを意識しておいたほうが良さそうですね。

5年前に私が書いた文ですが、

収録やミックスでヘッドホンを使う時に重要なのは、自分が基準にしているスピーカーと、その時に使っているヘッドホンから聞こえる音の「音質の差」を、普段から聞き比べをしておくことによって、いかに自分の感覚として変換または補正できるか
なので、カバーをした音に慣れておけば良いってことです。

まあ、本気でライブミックスをする(ヘッドホンでしなきゃいけない)時はカバーを外して確認したくなる気がしますが、私の会社のロケ用持ち出しヘッドホンにはこのmimimamoヘッドホンカバーを付けようと思います。洗濯できるのも良いですよね^^

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ちょっと古いですが、以前のヘッドホンネタ。


ほとんど使いませんが、ごく稀に使う事があるカセットデッキ。

broken

Wデッキの片方がガチャガチャいうだけで再生できなくなっちゃいました。

動きからしてカムに問題があるのかと思って同型の不動品を入手して部品交換に使おうと思ったんですが、よく調べると正常に見えていたベルトが滑っているようでした。

ということで不動のWデッキ(TC-WE435)が2台...
調べてみるとメーカーの補修部品は製造完了して在庫払底。互換品も無し。あらら...

そこで海外のパーツ屋さんを探してみたところ、vintage-electronics.netというショップで代替品がありました。
Webで発注したところ、USPSのFirst-Class Mail Internationalで発送したとの連絡。こりゃ1か月後かなと思いきや、2週間で届きました。

てなわけで、海外のwebサイトで見つけたメンテナンスマニュアルを見つつ分解して2本ずつベルト交換。

CT
2台(メカ4つ)ともちゃんと動くようになりました。

Wデッキ2台(メカ4台分)のベルトを取り寄せたつもりだったんですが、Wデッキ4台分(メカ8台分)届いたので、補修部品として保管しておこうと思います。
無くならないように本体の中に入れておこうかと思いましたがやめときましたw

今回壊れるまで購入から14年ほど。またベルト交換することはあるでしょうか??

しかし、メカにゴムベルトを使うのって、故障の時限装置みたいなもんですね。今回修理したメカ4台もすべて同じ細い角ベルトが原因でした。
しかも、ベルトドライブのデッキはよく聞くとワウ・フラッターがどうしても目立ちます。
アナログ機器は機種のグレードによって品質差が顕著ですね。

他に音質重視のダイレクトドライブのカセットデッキもあるんですが、そちらもコンデンサーの容量抜けを修理してあります。

他にテープメディアの再生機器としては、統一I型オープンリールVTRのほか、VCRではUマチック(BVU-800)、EDBeta(EDV-7000)、Hi8(D200,NS9000)、S-VHS、BetacamSP(BVW-75)など。
音声ではDAT(PCM7040)やMDなどなど動く状態で保管してありますが、動態保存はいろいろ大変ですね。


6ミリオープンとレコードは10年以上使わなかったので廃棄しちゃいました。全てコピーしたと思って再生機を廃棄してから、段ボールでテープが出てきたりしてますけど...


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映像の鮮明化には前回の記事のようなコントラスト調整でのヘイズ除去のほか、複数のフレームを合成しての解像度向上があります。

被写体が動いていたり大気の揺らぎなどでボケた映像を特殊な処理で合成すると、見えなかったものが見えてきたり、読めなかった文字が読めるようになったりします。

前回の記事で使用した、14km離れて撮影した通天閣の映像で実験してみます。

この撮影映像ですが、前回の記事のとおり「30km離れて撮影」の中継とほぼ同じ135換算で8800mm相当の画角(光学4400mm、電子拡大2倍)です。
肉眼では通天閣がどこにあるか全く分からないほど遠いです。

20140911_01
まず、撮影した映像はこんな感じ。かろうじて通天閣だという事が分かりますが、その他はよく分かりません。(クリック拡大)


20140911_02
次に、ヘイズを除去した状態の1フレーム。見やすくなりましたが、大気のゆらぎでモヤモヤです。(クリック拡大)


20140911_03
そして、ヘイズを除去した映像653フレームを合成処理して解像度を向上させたのがこちら。(クリック拡大)

吊り橋のワイヤーがはっきり見えます。地図で調べてみると、撮影場所からおよそ20km離れた阪神高速5号湾岸線の吊り橋だと分かりました。


20140911_05
また、一文字も読めなかった左下の建物の文字が「PROLOGIS」と書いてあるのがなんとか分かるようになりました。地図で調べるとおよそ23km離れたビル。


20140911_06
さらに、左後ろのビルですが、撮影時には存在すら気が付いていませんでした。
ヘイズ除去でビルが写っていることは分かりましたが何のビルなのかまでは分かりませんでした。
合成処理後の画像ではビルの形が分かるようになり、
Googleストリートビューで確認したところ、56km先のホテルオークラ神戸だと分かりました。


従来の処理では、読めなかった文字が分かるほど改善することはまず困難でしたが、この方法ではこれだけ改善されます。

20140911_04

リアルタイムではなく、手動での設定がいろいろ必要なので処理には多少時間がかかりますが、大気の揺らぎ(シーイング)だけでなく、被写体が動いている場合やピンボケ、もともとの解像度が足りない場合でも改善できます。

防犯カメラ映像などの鮮明化にも役立ちそうです。
何か鮮明化したい映像があれば、お問い合わせください^^;;

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3年半前、世界中が固唾を呑んで見守った映像に
「30km以上離れて撮影」
「映像を鮮明化しています」
というテロップが出ていたのをおぼえていらっしゃる方も多いと思います。

一部では世界に3台しかない一式3000万円の極超望遠撮影システムが使われたという間違った情報がいまだに残っていますが、実際はそうではなく、ヘリコプターに搭載されたカメラからの映像です。

カメラは池上、レンズはフジノンのHA42、防振装置は日本航空電子工業製で日本の報道ヘリとしては一般的な機材でしたが、特筆すべきはリアルタイムに映像を鮮明化した処理でした。

コントラストの改善のほか、ヘリの防振装置で吸収しきれなかった揺れと、大気の揺らぎを低減していたと思います。こういった処理技術は軍事技術を転用した海外メーカーの製品なんかがありますが、NHKさんが何を使っていたかは存じ上げません。

国内メーカーでも一部似たようなことができる製品があって、その機材はNASAの打ち上げ監視で使用されています。

この鮮明化処理、以前から気になっていたんですが、まあ、こんな感じかな…で、ちょっと試してみました。


処理でずいぶん改善できますね。

レンズの最望遠は

NHKヘリ  最望遠 1140mm (135換算4560mm)
テスト映像 最望遠 1100mm (135換算4400mm) です。
最望遠のサイズはほとんど同じですね。
(ともにエクステンダー使用時、うちのはマウント変換での変化も含む)

また、NHKさんは鮮明化処理の際に2倍に拡大したそうなので、テスト映像も2倍に拡大してあります。

テロップがどこかで見たことがあるような感じなのは気のせいです。似ているだけです。

改めて当時の映像を見てみると、鮮明化処理もさることながら、(私もヘリ撮影の経験がありますが)やはり上空からの超望遠撮影であれだけ安定した映像を撮り続けた技術はすごいと思います。

それと、いちばん大事なことですが、30kmも離れて撮らなきゃ危ないような事故は二度と起こってほしくないですね。

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昨年の暮れ頃、ケネディ大統領の暗殺を捉えた8mmフィルム(ザプルーダーフィルム)を最新技術で処理した映像が話題になりました。


(ショッキングな映像なのでリンクは貼りませんが、YouTubeで「Zapruder Stabilized Motion Panorama」で検索すると出てきます)


複数の写真からパノラマ合成を自動でやってくれるソフトは10年以上前からありましたが、映像をマッピングして高解像度のパノラマ写真を合成した例は他で見たことがなかったので非常に興味を持ちました。


というわけで、動画ファイルから自動的にパノラマ合成する方法を調べて試してみました。静止画を抜き出してフォトショを使って時間をかければ手動でも作れなくはないですが、1分程度で自動処理ってのがミソです。


ソースはアマチュアの方が撮影した古いビデオ。扇風機の首振りのようにあちらを向きこちらを向きで1秒と止まらず、何を撮るわけでもなくただフラフラしているだけの「ペンキ塗り」(通称)と呼ばれる状態。映像素材としては最悪の状態ですw


で、それを自動処理してみると...

周囲を見渡せる高解像度のパノラマ写真が出来ました。これは面白いですね。


これどこだか分かります?

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弊社が撮影させていただいた滋賀医大の浅井教授の心臓血管手術です。

通常、手術手技の撮影では撮影位置や角度には制約があり、内容によっては条件が刻々と変化しますが、今回は先生の全面的なご協力で最高の撮影環境でした。

(浅井先生のYouTubeチャンネルにアップロードされた動画にリンクさせていただきました)

YouTube上では1920x1080のサイズでご覧いただけます。


この映像は海外の専門サイトにも掲載されています。

Annals of Cardiothoracic Surgery
Off-pump coronary artery bypass grafting using skeletonized in situ arterial grafts


血管を縫い付けている拡大映像は、私がこの撮影のために独自に分解改造した放送用ENGレンズを使用しています。

また、リンクの映像は2Dですが、この時は弊社の試験として一部にHDの3Dカメラを使用しました。
3Dカメラでのマクロ撮影にはまだ課題があり、海外のレンズメーカのアダプタ導入を検討している段階ですが、メスで切り込む深さが立体的に見えるなど、今後、研修用などに役立つのではないかと思います。

世界中のオペの映像を色々と見ているのですが、同等品質の映像はまだ見たことがありません。世界一の手技には世界一の撮影技術でお応えしたいという意気込みで撮影させていただきました。

えーと、苦手な方は見ないでくださいね^^;

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