私と、お菓子とフランス
年に一度行くフランスでは。
有名製菓学校へ行き、系統立てて短期間で効率よく学ぶのではなく
お店に研修生として入れてもらい
毎日粉・バター・クリーム、そして10代のチビちゃんたちにまみれて(笑)
遠回りですが、何かを見つけて、少しでも技術を身につけて帰ってくる。
そしてパリや、地方で、どんなお菓子がどんな風に売られ、食べられているのかを見てくる。
毎回、そんな感じです。
パリのお菓子がいいとか、日本のお菓子がいいとか、
そういうことにはあまりこだわっていないんです。
国内で、海外で、研鑽を積んだシェフがたくさんいらっしゃる今日、
ラッキーなことに私たちは
気軽においしいお菓子に触れることのできる環境にいることは確かで、
フランスへわざわざお菓子を見に行く必要はないのかもしれません。
見目麗しく、清潔で、端正なお顔のお菓子は
実際、日本にあると思います。
でも、百聞は一見にしかず、な性格だからか
誰かのフィルターを通したものではなく
実際に自分で見て、食べて、感じたい。
それだけが私を、言葉の通じないラテンの国フランスへ追い立てる
原動力になっているのだと思います。
レッスンでご紹介するお菓子やお届けするお菓子に
フランスやパリを感じてくださる方がいらっしゃるとしたら、
私が見てきたもの、食べてきたもの、感じてきたものの
「何か」を、
お菓子を通して受け取ってくださったのかと思うと
とても嬉しいです。

トレイに入れて、紙でぐるぐる。
それだけのラッピングがほとんどの、パリのパティスリー。
だから家に持って帰ってくると、こんな無残な姿になっていることもしばしば…





