Jean Carn/Jean Carn | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

  Jean Carnといえば、Black Jazz Recordsに素晴らしい4枚のアルバムを残しているDoug Carnの公私にわたるPartnerとして、71年の『Infant Eyes』、72年の『Spirit Of The New Land』、73年の『Revelation』と3枚の作品に参加していたSingerである。Georgia州Columbusに生まれたJean CarnことSarah Jean Perkins4歳の時にChurch Choirのメンバーとなり歌い続けてきた。Carnは歌うだけでなく、音楽に対する探求心からJuilliard School of Musicに進み、そこでさらに学問を深める計画を立てていたという。そしてJazz Pianist Doug Carnと出会い、2人は結婚する。Jeanが参加Black Jazzに残した3枚のアルバムでは、ジャンルを超え包み込むような抱擁感に満ちたScaleの大きなJeanのVocalが大きな役割を担っていた。Dougが参加した関係からかEarth, Wind & Fireの初期のアルバムでJeanはVocalを披露している。しかし、2人は別れ、Jeanは新たな道を歩むのだった。Sax奏者Azar Lawrence74年作『Bridge Into The New Age』やNorman Connorsの同年作『Slewfoot』に参加。さらに翌75年にはConnorsのアルバム『Saturday Night Special』でMichael HendersonとDuetした“Valentine Love”がR&B Chart10位とヒットしたことによりJeanはJazzの世界から一気にR&B/Soulへと新たな歩みを踏み出すのであった。Kenneth GambleLeon HuffPhiladelphia International Recordsと契約したJeanは、R&B/Soul Singerとして本作をリリースするのである。吹っ切れたかのように、まるで別人のように軽やかにSoulfulなVocalを披露するJean。Kenneth GambleとLeon HuffにDexter Wansel、McFadden & WhiteheadProduceを務めている。本作は、JeanがPhiladelphia  Soulを歌わされたのではなく、Philadelphia  SoulにJeanが新しい風を吹き込んだ作品といえるだろう。

 

 『Jean Carn』はJean Carn76年Philadelphia International Recordsからリリースしたアルバム。

アルバム1曲目は “Free Love”。イントロから胸が高鳴る高揚感に満ち溢れたナンバーで、華麗に舞うStringsChorusを伴ってJeanがSoulfulに歌っている。

No Laughing Matter”は優美なStringsをバックにJeanの圧巻のVocalが堪能できるMidium。Jazzの香りも漂い甘さは抑え目なのが良い。後に登場するAnita Bakerにも共通するものを感じる。

Dexter Wanselが楽曲提供とProduceを担当した“I'm In Love Once Again”。これまたStringsが盛り上げる哀感漂う切ないLove Song。JeanとChorus隊の絡みも良き。後半のピアノ・ソロも素晴らしい

Kenneth GambleとLeon Huffが書いた必殺のBalladDon't You Know Love When You See It”。甘さを抑えて決してベタにならずJeanの実力が発揮されたナンバー。

Dexter Wansel作でProduceも担当したBalladWhere Did You Ever Go”。Scaleの大きいJeanのVocalがピッタリ。

続いてもDexter Wansel作でProduceの“You Are All I Need”。海辺と思われる効果音から始まり、CuteなJeanのVocalが堪能できるナンバー。咽び泣くSaxもイイ感じ。そしてバックのChorusが圧巻である。

軽快なDance TuneIf You Wanna Go Back”。時代柄、Discothequeな味わいが面白い。こういうCatchyでイナタい曲をJeanが歌うのがなんとも。

Vinnie BarrettVon Gray作の“You Got A Problem”もCatchyなDance Tuneながら、こちらは都会的で小洒落た仕上がりなのが面白い。

アルバム最後をシメるのは“Time Waits For No One”。McFadden & Whiteheadが楽曲とProduceに関わった曲で派手さはないが味わい深いナンバー。

Free Love/Jean Carn

(Hit-C Fiore)