Reid, Inc.の“What Am I Gonna Do”という曲、小気味よいギターのカッティングで始まる大好きな曲で、ウネリまくるベース、甘く切ないMelodyを歌い上げる艶っぽいVocalとCuteなChorus、寄り添うStrings、どれをとっても最高で、自分にとってMiami Soul至高の1曲といっても過言ではないだろう。90年代のClubで、この曲を大音量で身体中に浴びながら踊り狂っていた日々が本当に懐かしい。つい昨日のように思い出されるような今日この頃。Reid, Inc.は女性4人組のR&B/Soul Vocal Groupで、残念ながら本日ご紹介するDebut Album1枚を残して消滅してしまったようだが、このアルバムはLead SingerのTina Valdezの魅力的なVocalとCuteなChorusがご機嫌な隠れた名盤である。Group名は、Produceを務めるSouthern Soul SingerでMiami Soulの裏番としても知られるClarence Reidから付けられた、まんま、あまりにも露骨ではあるけれど、それだけClarence Reidも、このGroupの作品には自信があったということの表れであろうか。アルバムの殆どの楽曲も手掛け、Lead Singerを務めるTina Valdezの伸びのある艶っぽい歌声の魅力が思う存分発揮されている。Chorus陣のDebbie Harden、Anne Weston、Brenda Mashackも中々実力派で、Cuteな歌声で彩りを沿える。名門T.K.Records傘下のBold Recordsからリリースされた、たった1枚のアルバムを残して消えてしまったのが本当に残念なぐらいの出来栄えである。そして本作でClarence Reidと共にProduceを担当し、楽曲も提供しているMiamiの鍵盤奏者Clay Cropperの存在も大きい。CropperはベーシストGeorge "Chocolate" Perryと組んでChocolateclayなるUnitでT.K.Records傘下のCatからFunkyなアルバム『Chocolateclay』をリリースしているが、こちらも要注目。
『Reid, Inc』はReid, Inc.が77年にリリースしたアルバム。
アルバム1曲目はOtis Reddingの“Respect”。Aretha Franklinの決定版もあって、少々分が悪いのは承知ではあるが、こちらは、はち切れんばかりのYoung Soulが爆発といった感じで、この瑞々しさもまた魅力的ではある。
イナタいギターのカッティングとHorn隊によるイントロからたまらない“I'll Be Damned If It's Me”。腰の据わったFunkなサウンドをバックに、はりのある歌声でShoutするVocalが最高。ギターとかけ合うCuteなScatもご機嫌である。
“This Time Tomorrow”は高揚感に満ちたDiscotique。ギターのカッティングやStrings、Chousもイイ感じで盛り上げている。
出ました必殺の“What Am I Gonna Do”。Jackson 5を思わせる高揚感に満ち溢れたイントロから心を鷲掴みにされ、VocalとChorusが魅惑ののMelodyを歌い上げるとグッとこみあげてくるものがありますなあ。
本作のProduceを務めているMiamiの鍵盤奏者Clay Cropper作のBallad“More Of A Woman”。正統派ど真ん中で、真摯に歌い上げるTina Valdezにメロメロっすなあ。
続いてもClay Cropper作の“Push Me Back In The Corner”。こちらは無条件に腰が動き出すFunkに仕上がっている。Chorusもバッチリで気持ち良いっすなあ。
なんとOtis Clayの“That's How It Is When You Are In Love”をCover。ド渋でDeepなSouthern Soulも彼女たちなりに頑張って歌い上げているのには感服。
アルバム最後をシメるのは雰囲気タップリのBallad“New York City”。Clarence Reidが73年リリースの自身のアルバム『Running Water』で歌っていた名曲のCover。
(Hit-C Fiore)