『Uma Rosa Com Amor』はBrasilの最大の民放テレビ局であるRede Globoによって72年10月から73年7月にかけて放映されたTelenovelaで、邦題は『愛とバラの女』ということで、まあ、ベタなジャケットを見るまでもなく所謂、ありがちなB級の香りが漂ってくるタイトルではある。でも、この手のSoap Operaというのは実に根強い人気があるもので、80年代に再放送されたり、2000年代に入ってからもリメイクされて放送されていたようだ。でも、ダサダサなジャケットなんだけど、決して騙されてはならないのである。このサントラ盤が中々イイ感じなのである。この辺がNovelaモノの面白さであったりするわけであるが、さまざまなMusicianによる楽曲が次々に登場する中で、j自分としては普段あまり馴染みのない連中から、オッとこれは!と思うようなナンバーが飛び出して来るのが中々面白いのである。実は本作は、大好きなAntonio Carlos E JocafiやOsmar Milito & Quarteto Number Oneが目当てで手に入れたアルバムで、勿論、彼らの作品は素晴らしいのは当然であるが、Belém出身のS.S.W. Paulinho Soaresやノリの良いSamba Soulで知られるDjalma Dias、Salvadorで結成されたDuo Tom & Dito、Belo Horizonte出身のMarcio Lottといったメンツが登場してご機嫌なナンバーを聴かせてくれるのが良い。楽曲もMarcos Valleの曲やValleとJoão Donatoの共作もあるし、アルバムはTheme曲を除いてWaltel BrancoがArragerとして参加しているのも良い。合間合間にオフザケ入った曲が登場するところもAccentとして面白い。ここで気に入ったDjalma Diasを知って大好きなSambossa 5とのご機嫌なSiingle”Madalena Foi Pro Mar / Cidade Vazia”に出会えたのも、この盤のおかげである。これだからNovela漁りはやめられないのだ。
『Uma Rosa Com Amor』は72年10月から73年7月にかけて放映された同名Telenovelaのサントラ盤。
アルバム1曲目は大好きなAntonio Carlos E Jocafiの“Minhas Razões”。Cavaquinhoの響きと素朴なScatが気持ち良いっすなあ。
“Do Amor Fazer Novas Lendas”はLuis Robertoがマッタリ歌い上げているけれど、さりげないStringsが実にイイ感じで盛り上げている。
お目当てのOsmar Milito & Quarteto Number Oneの“Vou Disparar”。
上述のPaulinho Soaresの“Elisabeth”は仄々としたご機嫌なナンバー。力の抜けたVocalと寄り添うStringsが最高。
Coral Som LivreとCreditされたSoap Operaの音楽制作集団Free Som Orchestra( Orquestra Som Livre)によるMarcos Valle作の“Marionete”も軽快な男女Vocalの掛け合いが素晴らしい。
Felipe Caroneの“Buona Sera Serafina”はComicalで何とも元気が良い盛り上げ系。
Antonio Carlos E Jocafi作の軽快なTheme曲の“Uma Rosa Com Amor”を歌うのは女性DuoのKris & Cristina。ギターのカッティングやピアノが心地良い。
再びPaulinho Soaresの“Bate Boca”。女性Chorusも加わって、これまたノリが良いご機嫌な曲。
Djalma Diasが歌うMarcos ValleとJoão Donato共作の“Burguês Fino Trato”は甘い歌声でMellowな仕上がりがご機嫌である。
傾奇モノMaria Alcinaの勢いのあるSamba“Xuxu Beleza”。
色男Moacyr Francoが歌い上げる“A Rosa”。
Tom & Ditoの“Amor Não É Coisa Pra Negócio”。これまたParty感覚のFunkyで楽しい仕上がり。
Mariltonの“Bom De Bico”は女性Cgorusとかけ合うFunkyなナンバー。
最後をシメるのはMarcio Lottが歌うComical風味と抒情が交差する“Meu Silêncio”。
(Hit-C Fiore)