Let It Flow/Dave Mason | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Dave MasonというMusicianは、その立ち位置を理解するのがなかなか難しい人だたりする。英国のWorcester出身のSinger-SongwriterでありギタリストTrafficの元メンバー。個人的に大のお気に入りとなるTrafficの名曲“Feelin' Alright?”を書いた人である。もう、それだけでSongwriterとしては殿堂入りなわけだが、まずなんといっても米国南部の音楽への傾倒、所謂、英国の中の亜米利加ともいうべき世界を英米のMusicianとの交流を通じて深化させていった先駆者ともいうべき存在として特筆すべきである。The Jimi Hendrix Experienceの『Electric Ladyland』やRolling Stonesの『Beggars Banquet』といった60年代末の歴史的な名作への参加、George HarrisonEric Claptonらと共に参加したDelaney and Bonnie and FriendsのTourやGeorgeの『All Things Must Pass』への参加を経て英米の豊富な人脈を築き上げ、Bonnie BramlettLeon RussellJim CapaldiRita CoolidgeCarl Radleらの協力でBlue ThumbからソロDebut Albumにして傑作『Alone Together』を70年にリリースしている。翌71年にリリースされた『Dave Mason & Cass Elliot』も最高である。その一方で、これまた大好きなFamily68年にリリースされた1stアルバムMusic in a Doll's House』をProduceしたりしているのが興味深い。Masonの初期の作品はとにかく個人的なツボにバッチリなのであるが、実は一番良く聴いているアルバムは77年にリリースされた本作であったりする。ギターにJim Krueger、ドラムスにRick Jaeger、そしてベースには大好きなSteve Miller BandにいたGerald Johnson、鍵盤は、これまたお気に入りのMike Finnigan76年リリースのLive AlbumCertified Live』以来、鉄壁となるこの布陣による演奏が悪いわけなどなく、SaxのErnie Watts、VocalでStephen StillsYvonne Ellimanの参加もご機嫌だ。

 

 『Let It Flow』はDave Mason77年にリリースしたアルバム。

アルバム1曲目“So High (Rock Me Baby And Roll Me Away)”はイントロのギターからもう最高。MasonのVocalやChorusは勿論、ピアノやBrassやリズム隊も実に心地良い。Paul Williamsの兄弟となるSinger-SongwriterのMentor Williamsの作品。

バンドのギタリストJim Krueger作のヒット曲We Just Disagree”。イントロの心地良きギターとStringsに耳を奪われMasonのMellowなVocalが冴える甘美で切ない名曲

Mason作の“Mystic Traveler”。イントロのアコギのArpeggioから正に英異国的抒情が漂いつつ、米国音楽の大らかさや伸びやかさも取り入れた実にMasonらしい作品である。HarpStringsBrassを取り入れ、幻想的でありながら開放的な世界もまた、Masonでしか出せない味である。

米国のSinger-SongwriterのJeremy Storch作の“Spend Your Life With Me”。 StorchはMountainの前身となる米国のBlue-Eyed SoulなGarage Band The Vagrants出身の鍵盤奏者だった人である。

イントロのFunkyなギター・カッティングから心躍る“Takin' The Time To Find”。Funkyなリズム隊とChorusとのかけ合い、伸びやかで唸りを上げるギターも実に気持ち良い。

Let It Go, Let It Flow”はタイトル通り、ノリの良い躍動感あふれるナンバー。

Then It's Alright”もBrass隊女性Chorusも入った力強くPositiveなナンバー。バックの演奏もイイ感じで、特にうねるベースOrganアコギの入れ方、間奏のツイン・ギターなんかがたまらない。

Angeleen Gagliano作の“Seasons”は12弦ギターがイイ感じ。

唸りを上げるSlideがご機嫌な“You Just Have To Wait Now”。

アルバム最後はJim Kruegerの曲で自らVocalとギターを弾く“What Do We Got Here?”。これがまたチョイFunkyで甘美な味わいのお気に入りのナンバー。OrchestrationやKruegerの甘いVocalもイイ感じである。

We Just Disagree/Dave Mason

(Hit-C Fiore)