小学校5年生になると母親の命令でそろばん教室に弟と通う。
正直行きたくなかった。
母親も子供の頃経験があり3級をとっていたし血友病の小生のために少しでも腕をつけられればと思ったのだろう。
近所の友達もそろばん教室にかなり通っていたが以前書いた習字は友達の通っている姿がかっこよかったからお願いして始めたが、友達がそろばん教室に通う姿は憧れなかった。
そろばんは5年生のときに始めたのではなく3年生くらいからだらだらと家でやっていた。
というのも当時はNHKラジオ第2放送で夕方20分間の番組がありテキストを買って母親の命令でやらされていた。
0からではなくそこそこ腕をつけてから入ったので余裕をもって入学したつもりだった。
しかしいざ教室に通い始めると小学校1年生から始めたという猛者ばかりで小生より年下なのに1級目指しています、みたいなのがウジャウジャいて5年生から通い始めた小生は肩身が狭かった。
結局3級をとった中学2年生まで通ったが結果としてやってよかったと思っている。
それどころかそろばんを薦めたいくらいだ。
まずよかったことは
1、計算が速くなり算数が得意になった。
2、目標に向かって頑張り目標を達成する喜びが自信になってやっていて楽しくなる。
そろばんは右脳を使うらしいから脳トレにはもってこいだ。
マハティールが首相時代、日本が戦後復興したのは暗算ができるからでそろばんのお陰だ、と言ってそろばんを導入した。
米軍横田基地でも子供がそろばんをしているらしい。
日本は逆にそろばんをしなくなった。電卓があるからいらない、という合理的な理由だろう。
そりゃあ、そろばんができても社会人では使わない。
しかし直接役に立つか否か、金儲けになるか否か、という合理主義な考えが人間を退化させていると思う。
上記のように子供に自信を持たせるし、そろばんを将来使わなくても子供のときに身につけた人より秀でた計算力は大人になっても変わらない。
大体世界一般でも人間は計算が苦手なようだ。特にアメリカ人は。
だからアメリカでは計算が強いと尊敬される。
アメリカ人は「TAX」という言葉に弱い。
アメリカ人の前で
「税理士だ、税務署に勤めている」「大学で法人税を専攻した」
といえば
「ワオー!!」
と羨望の眼差しで見られる。
今後外国人と接する機会の多くなる日本人にとっても「数字に強い」という印象を与えることはとても有利だ。
そのためにもそろばんはいいと思うのだが。。。