2025年11月08日(土)に行われたWEリーグ第13節@浦和駒場スタジアム。

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早くも2025/2026WEリーグ最大の大一番、首位攻防戦。
浦和は勝てば、I神戸は引き分け以上で、マジックNO.が点灯する。
リーグを盛り上げるためには、もっと終盤に開催すべきカードだが、
WEリーグ事務局も、今期日程作成時点で、「既に東京NBが両チームから離されている」なんて事態を、考えもしなかったのでしょう。
主審は、国際審判員で1級審判員の杉野杏紗さん。山下さんの次はこの方なのでしょう。



まず、両チームの前12節までのSTATSを表にまとめます。1試合当たりの平均値で示します。


 

浦和は2025/2026リーグ戦で9勝2分け1敗、30得点4失点で2位。14角田選手の退団直後の@マイ仙台戦を落としたのは想定外だろうが、まずまずの星勘定で来ている。
STATS的には、特に守備で良い数字が残っている。

システムは昨期春・堀監督就任からの4-1-4-1。
この夏に多くの主力が退団した。開幕から様々な試行錯誤を行った結果、新戦力:6加藤選手8榊原選手が先発に定着、14角田選手退団の跡は34平川選手が埋めている。
第6節以降先発はほぼ固定され、コンディションや相手の関係で若干の対応を行っている状況にある。
ただ、怪我明けのベテラン勢の復帰が順調とは言えず、駒数的にはあまり余裕は無い。

この試合も、4-1-4-1で、いつものメンバー・いつもの配置。
9菅澤選手18柴田選手20高塚選手24藤崎選手らはベンチスタート。
10安藤選手は2試合、16水谷選手は8試合登録が無い。

なお2マイ・キス選手の長期離脱が試合後11月10日に発表されている。



I神戸は2025/2026リーグ戦で10勝1分け1敗、30得点5失点で1位。順調に勝ち星を積んでいる。
STATS的には、順位より少し劣る数字が並んでいて、決して「抜けた力」を発揮しているわけではない。

システムは4-3-3。
この夏、主力だった外国人選手らが抜け、怪我人も多いし、4井手選手が時々休場するなど選手が揃わない試合もある。駒数は決して豊かとは言えない。
だが、新戦力の9吉田選手・25大熊環選手が機能し、下部所属の40金月選手らが台頭するなどして、チームのパフォーマンスを保っている。また、14水野選手が色々なポジションを熟して、短期欠場者の穴を埋めている。

この日も4-3-3。
左FW:19久保田選手は2試合連続先発、14水野選手は右SBに入っている。
4井手選手・11髙瀬選手・13桑原選手らはベンチスタート。



 

前半、膠着気味に始まる中、I神戸が先制。その後は浦和が優勢に進めたが、そのままHT。
後半はほぼ互角だったが、浦和が同点に追い付く。最後I神戸が決勝点をねじ込んで勝利。

ボール支配率: 浦和 51%-49% I神戸 (Footystats.org)

シュート状況は下図の通り。



両チームの対戦は噛み合いますね(格闘技用語)。しぶい展開にはならずに、打ち合いになる。見ていて楽しませてもらえます。特にこの試合はシュートが多かったし、最後は劇的だった。



浦和は苦敗。
全体的に見れば押していたし、思惑通りに進んでいた部分も多かったと思う。
良い位置でボールを奪取出来ていたし、シュートもしっかり打てていた。
だが、I神戸の最終ラインの防戦にあって、取れたのは1点だけ。無念の敗戦。

これで勝ち点差は5に開いてしまった。でも先は長い。じっくり勝ちを積み上げて、I神戸を追い続けて欲しい。



I神戸は勝って、優勝マジックが点灯。
ただ、まだ9試合も有るし、@東京NBと天敵S広島Rも残している。簡単な道のりではない。
さらに、前半45分に7愛川選手が膝を抱えて退場。大事に至らなければ良いが、長期離脱となれば、戦力的に大打撃を受けることになる。

試合展開としては、ここ5・6年似たような試合が多い。
スタートから浦和のプレスを躱せずに苦しんで、徐々にプレスが緩んでくると打ち合いになる。
昨期のスアレス選手のような強力なポストプレーアーがいれば別だが、前半は確実に劣勢だ。
2年前の皇后杯決勝が象徴的で、I神戸の反撃が始まったのは、延長になってからだった。
第7節に比べると戦えているが、「対浦和の課題は解消出来ず。」と言う印象だった。

裏返すと、今期の浦和は真ん中2人が入れ替わり、SHも替わっているが、レベルを維持できている。属人的な連携だけではなく、チーム・フィロソイーがしっかりしているのでしょう。



では、いつものようにコーナーキックを見ていく。



(1)両チームのディフェンスシステムと攻撃体制。

浦和は、1-4-1(+1)のゾーンディエンス。2列目はバックライン並びで、コーナーの左右が変わっても、配置はそのまま、対称形にはしない。

マンマークを3人付けている。

I神戸は、マンツーマンディフェンス中心で3人のゾーン固定配置。



下表に、スタメンを身長順に並べる。



 

互角の範囲のマッチアップ関係。



(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。

なお、公式記録では浦和は3本となっていますが、4本が正解で、4本目:81分が脱落しています。第11節のC大阪戦でも1本(75分)抜けている。
記録員が試合終盤にヒートアップしているのかな?



 

2nd回収A:守備ラインが上がり切る前に2次攻撃(シュート・クロスなど)
2nd回収B:守備ラインが上がりきってから2次攻撃(同上)
2ndロスト:守備側がボールを拾って確保
2nd逆襲:守備側がボールを拾って逆襲
トータルシュート数:{プレーの中断、守備側の確保、攻撃側バックス陣帰陣}までに打ったシュート数。



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー


A.浦和のコーナーキック

a)体制

キッカーは5伊藤選手(右利き)。

受け手の体制は、以下のようにして始まっている。

・ニアへ: 15島田選手4後藤選手
・正面からファーへ: 7高橋は選手13長嶋選手6加藤選手
・GK脇: 26丹野選手
・ショートコーナー: 34平川選手
・コボレ狙い: 8榊原選手
・セーフティー: 28櫻井選手



b)結果概要

ポインタはDAZN の時間。ただし、CMが挿入されるなどして約15秒単位でずれることがあります。

1本目 (33:51 ポインタ47:21) 右CK 5伊藤選手→GK大熊茜選手パンチング→7高橋は選手13長嶋選手シュート・24太田選手ブロック→4後藤選手・10成宮選手・8榊原選手・10成宮選手→7愛川選手逆襲・ドリブル・28櫻井選手カット→8榊原選手クリア。スローイン。
2本目 (36:20 ポインタ49:50) 右CK 5伊藤選手→25大熊環選手ヘディングクリア
8榊原選手回収・ドリブル(7愛川選手を躱し)・シュート→GK大熊茜選手パンチング→26丹野選手シュート・14水野選手ブロック浮いて→GK大熊茜選手パンチング
13長嶋選手回収→8榊原選手34平川選手クロス→8山本選手ヘディングクリア
28櫻井選手回収・フィード→5三宅選手ヘディング→14水野選手。組み立て。
3本目 (76:13 ポインタ1:47:21) 右CK 5伊藤選手7高橋は選手ヘディングシュート。ゴール!!
4本目 (80:59 ポインタ1:52:7) 左CK 5伊藤選手→8山本選手ヘディングクリア→10成宮選手ヘディング
8榊原選手回収→5伊藤選手クロス→5三宅選手クリア→8榊原選手。スローイン。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

3本目 (76:13 ポインタ1:47:21)
7高橋は選手のヘディングシュートが決まって、浦和が同点に追い付いたプレー。



動画:キック5秒前から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=driRbSMe-gYfeature=youtu.be&t=87

浦和がピックプレーを使ってニアを攻めている。良い攻め方だと思う。

① ニア側から7高橋は選手9菅澤選手4後藤選手の順に並ぶ。
それを見て5三宅選手はピックプレーを予見。ポジションをニア側に取る。

4後藤選手がニアへスタート。
7高橋は選手9菅澤選手を壁に使って、マークの14水野選手を剥がしたが、5三宅選手がマークチェンジして対応し、フリーにはさせなかった。

③ 9菅澤選手がニアへ続く。
7高橋は選手を壁して14水野選手を剥がそうとしたが、14水野選手はゴール側に迂回して遅れずにマークする。

7高橋は選手がヘディングシュート。ゴールが決まる。
5伊藤選手のキックは9菅澤選手の頭上を越える。
ボールの落下点に入った7高橋は選手はマークの24太田選手との競りになる。
おそらくアウトスイングで7高橋は選手側にボールが曲がって、ヘディングシュートできている。
斜め前にジャンプしてシュートしたかった高さだったが、14水野選手が居たし、GK大熊茜選手の手が伸びてきているために、スタンディングでのヘディングシュートになったのだと思う。

24藤崎選手のスクリーンアウトはリーガルだと思う。
GK大熊茜選手は24藤崎選手に動きを抑えられて、ボールに手が届かなかったので、プレーが終わって審判にアピールしている。
だが、私には、24藤崎選手は場所を主張しているだけで、GK大熊茜選手を押していないように見える。正当なコンタクトだと思う。
ただ、I神戸の5本目 (79:3 ポインタ1:50:11)、ヘディングシュートの体勢になった25大熊環選手を4後藤選手が遅れて背中で押しているのだが、私ならファール。でも主審の杉野さんは吹かなかった。コンタクトプレーであまりファールを取らないだけかも知れない。



B.I神戸のコーナーキック

a)体制

キッカーは40金月選手(左利き)8山本選手・6松原選手(右利き)。

受け手の体制は、以下のようにして始まっている。

・ニアへ: 9吉田選手・24太田選手・25大熊環選手
・正面からファーへ: 5三宅選手・14水野選手
・GK脇: 7愛川選手・19久保田選手
・ショートコーナー: 10成宮選手
・コボレ狙い: -
・セーフティー: 8山本選手



b)結果概要

ポインタはDAZN の時間。ただし、CMが挿入されるなどして約15秒単位でずれることがあります。

1本目 (6:51 ポインタ20:21) 右CK 40金月選手→15島田選手ヘディング→6加藤選手クリア。スローイン。
2本目 (24:55 ポインタ38:25) 右CK 40金月選手→GK池田選手キャッチ。
3本目 (32:51 ポインタ46:21) 右CK 40金月選手→15島田選手ヘディングクリア→6加藤選手ドリブル・逆襲→5伊藤選手ドリブル・クロス→28櫻井選手シュート・24太田選手ブロック。CK。
4本目 (46:11 ポインタ1:17:19) 左CK 8山本選手→4井手選手ヘディングシュート浮いて→9吉田選手ヘディングシュート浮いて→GK池田選手キャッチ。
5本目 (79:3 ポインタ1:50:11) 右CK 40金月選手→8榊原選手→24太田選手シュート。浮いてGキック。
6本目 (92:22+ ポインタ2:3:30) 左CK 6松原選手→24太田選手ヘディングシュート・GK池田選手パンチングブロック・7高橋は選手・9吉田選手・4井手選手シュート→GK池田選手パンチング・28櫻井選手・9吉田選手シュート・7高橋は選手ブロック→8榊原選手・14水野選手→24太田選手シュート・3岡村選手ブロック・18柴田選手→6松原選手シュート・24太田選手ブロック・3岡村選手クリア→13桑原選手カット→10成宮選手ループシュート→バー→14水野選手ヘディングシュート。ゴール!!
(大混戦のため、不明な部分も有ります。)



c)全般的な印象と特記すべきプレー

ア)6本目 (92:22+ ポインタ2:3:30)

 

14水野選手の決勝点が決まったプレー。



動画:キック5秒前から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=driRbSMe-gYfeature=youtu.be&t=129

私が記憶する中で最大の混戦でした。

13桑原選手の落ち着いた戻しと、10成宮選手のループシュート、リバウンドを拾った14水野選手のヘディングシュートで決まっている。
攻めるI神戸も、守る浦和も必死のプレーとしか言えません。


イ)全体について

6本ともI神戸の攻め方は同じだった。

① 浦和のマンマークに疑問。
24太田選手(8榊原選手)・25大熊環選手(26丹野選手24藤崎選手)に付けるのは順当だが、14水野選手(34平川選手21ローリー選手)にマークを付けて、5三宅選手を放置するのはちょっと理解出来ない。高さ・技術共に5三宅選手の方が怖いと思う。

② I神戸の狙いと5三宅選手の動き。
上記のようにフリーだった5三宅選手は、最初ニアポスト前辺りにSETして、キック直前にファーサイドへと反転していた。
でも、7愛川選手(4井手選手)はニアサイドへ出るし、24太田選手も25大熊環選手もピックプレーを使って、ニアポスト前を目指している。
40金月選手・8山本選手・6松原選手もそこに合わせて蹴っているようだった。
5三宅選手の動きは、完全にデコイ(囮)だったと推測できる。

でも右CKの時の大外は28櫻井選手だし、5三宅選手なら6:4くらいで勝てそう。
狙ってみても良かったと思った。



以上です。



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【MATCH OF THE WEEK】浦和 vs I神戸 : 第13節 SOMPO WEリーグ
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【公式】ハイライト:三菱重工浦和レッズレディース vs INAC神戸レオネッサ【2025/26 SOMPO WEリーグ 第13節 2025.11.8】
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2025年11月8日 - 14時00分 (Asia/Tokyo) 浦和レッドダイヤモンズ・レディース対INAC神戸レオネッサ
https://footystats.org/jp/japan/urawa-red-diamonds-ladies-vs-international-athletic-club-kobe-leonessa-h2h-stats#8180159

浦和_HP
2025/26 SOMPO WEリーグ 第13節 vs INAC神戸レオネッサ 試合後監督コメント
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2025/26 SOMPO WEリーグ 第13節 vs INAC神戸レオネッサ 試合後選手コメント
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I神戸_HP
SOMPO WEリーグ 第13節 浦和戦 試合データ・監督会見・選手コメント
https://inac-kobe.com/match/result/475