11月23日(土)に行われたWEリーグ第10節@長野Uスタジアム。
DAZN(有料)
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AC長野は、ここまで、リーグ戦で、新潟L✕・@千葉L○・浦和✕・@I神戸✕・@大宮V△・マイ仙台○・@東京NB✕・N相模原✕・@C大阪○で8位だが、私は良くやっていると思っている。
カップ戦は、S広島R✕・@東京NB✕・@大宮V△・東京NB△・@S広島R△・大宮V△で敗退。
リーグ戦のSTATSを見ると、13得点・17失点、[得点/失点]で言うと8位。[シュート数/被弾数]は0.73で9位、[コーナーキック数/被本数]は0.83で9位。ほぼ順位なりの数字。
システムは4-2-3-1が主。
この夏も主力を放出して、昨期活躍した選手を補強することも無くシーズン開幕。当初は苦労していたが、このところボールが繋がるようになっている。
前節28稲村選手が負傷退場(詳細の発表がない)してはいるが、主力に離脱は少なく、駒数的には悪くない状態だと思う。
この試合も4-2-3-1。
18伊藤め選手がボランチに下がり、TOP下に今期初スタメンの7三谷選手を起用している。
25奥川選手・22宮本選手らはベンチスタート。
S広島Rは、リーグ戦で@I神戸△・マイ仙台○・EL埼玉○・@N相模原○・新潟L○・@C大阪○・@浦和✕・千葉L△。1試合少ない状況で首位と勝ち点4差の4位。
カップ戦は、@AC長野○・大宮V△・東京NB✕・@大宮V○・AC長野△・@東京NB△で決勝T進出。
ここまで、順調だと思う。特に今期はカップ戦で日程が過密になることもあったが、主力の負担を最も分散させて戦っていて、かつ結果も得ている。
リーグ戦のSTATSは13得点・5失点、[得点/失点]で言うと4位。
[シュート数/被弾数]は1.55で4位、[コーナーキック数/被本数]は1.48で4位。
首位を争っている4チームの中では、一番下の数字が並ぶ。
システムは、4-3-3が基本。
昨年の今頃は怪我人が多くて、四苦八苦していたが、昨冬の新卒が戦力になった事も有り、豊富な駒を使って戦っている。10近賀選手が離脱したが、SBの人材も豊富で特に大きな影響は出ていない。
この試合は4-2-3-1。
10瀧澤選手がTOP下で9上野選手の1TOP。
20島袋選手・23柳瀬選手らはベンチスタート。
第8節に負傷退場した5市瀬選手は、その後登録が無い。
前半、S広島Rがボールをコントロールするが、シュートまでなかなか行かない。AC長野がカウンター中心に攻めて先制し、HT。
後半もS広島Rが優勢に進めるが、決定機を多くは作れないままに終了。AC長野の逃げ切り勝ち。
シュート状況は下図の通り。
AC長野は、押し込まれながらも、ゲーム運びとしては完勝と言って良いでしょう。
ブロックを作って守り、S広島Rに72分以外は決定的なシュートを打たせなかった。
ただ、相手GKとの1対1を沈めていれば大勝していた試合で、それは反省点。
戦術的には、7三谷選手をTOP下に使ったが、18伊藤め選手に比較すると厳しそう。ここでプレスの強度が下がっていて、AC長野らしい積極的な守備が出にくい。高い位置でボールを奪えてチャンスになっていたが、たまたまS広島Rからのプレゼントがあっただけで、追い詰めて奪ったとは言えない。
一方のS広島Rはボールを保持する割に、チャンスの数も少ないし、得点への可能性も上がらない。
もっとAC長野の壁が整わない間に攻めるべきだと見ていて思う。特に10瀧澤選手などは早く攻めた方が特徴を出しやすいと思う。
前述のようにビルドアップにミスもあり、この試合のような内容だとリーグ制覇など到底無理。
これで11月は2分け2敗。開幕からの勢いが衰えてきた。
過去3年、このチーム、悩み出すと深く嵌まる傾向に有った。監督さんが変わっているので、早く脱出できればいいのですが・・・。
では、いつものようにコーナーキックを見ていく。
(1)両チームのディフェンスシステムと攻撃体制。
AC長野は、1-3-1(+1)のゾーンディフェンスで、4人にマンマークを付けている。
S広島Rは、マンツーマンディフェンス中心で2人のゾーン固定配置。

下表に、スタメンを身長順に並べる。
ややAC長野有利なマッチアップ関係。
(2)統計
例によって、私が採っているSTATSを紹介します。
2nd回収A:守備ラインが上がり切る前に2次攻撃(シュート・クロスなど)
2nd回収B:守備ラインが上がりきってから2次攻撃(同上)
2ndロスト:守備側がボールを拾って確保
2nd逆襲:守備側がボールを拾って逆襲
トータルシュート数:{プレーの中断、守備側の確保、攻撃側バックス陣帰陣}までに打ったシュート数。
(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー
A.AC長野のコーナーキック
a)体制
キッカーは14菊池選手(右利き)。
受け手の体制は、以下のようにして始まっている。
・ニアへ: 17高橋選手・19安倍選手・5岩下選手
・正面からファーへ: 13大内選手・11川船選手・29坂井選手・3岡本選手
・GK脇: -
・ショートコーナー: -
・コボレ狙い: 7三谷選手
・セーフティー: 18伊藤め選手
b)結果概要
ポインタはDAZN の時間。
1本目 (2:33 ポインタ11:27) 右CK クイックスタート 14菊池選手→8小川選手クリア
⇒14菊池選手回収・クロス→29坂井選手ヘディング→28古賀選手クリア→10瀧澤選手→3呉屋選手逆襲→(11中嶋選手)GK伊藤有選手クリア→28古賀選手・19安倍選手→7三谷選手ヘディング→13大内選手ハンド。
2本目 (62:25 ポインタ1:27:36) 右CK 14菊池選手→GK木稲選手パンチング→10瀧澤選手・13大内選手・7三谷選手回収
⇒18伊藤め選手フィード→9上野選手ヘディングクリア
⇒7三谷選手ヘディング→18渡邊選手→17高橋選手フィード→29坂井選手トラップ・6左山選手カット→5岩下選手シュート。右へ逸れてGキック。

c)全般的な印象と特記すべきプレー
1本目 (2:33 ポインタ11:27)、PKアーク付近でハドルを組むことなく、クイックスタートしている。
この試合のS広島Rは事前に決めてあった通りなのだろう、問題無くマークに付いているのだが、
守るチームが、マーク関係を事前に決めずに、現場で決める場合も有るので、その隙を狙ったのだろう。
企画として面白いと思うが、どうせやるなら、もっと守備が混乱する要因を作るべきである。
例えば17高橋選手や7三谷選手も一旦PKエリアに入って、人数を増やとか。
そして、ターゲットにすべきは、11川船選手も含めた3選手が良い。
おそらく、29坂井選手など高身長の選手から順に守備側はマークを決めて行くだろうから、小さ目の選手ほど、ノーマークになる可能性は高い。
B.S広島Rのコーナーキック
a)体制
キッカーは8小川選手・18渡邊選手(右利き)10瀧澤選手(左利き)。
受け手の体制は、以下のようにして始まっている。
・ニアへ: -
・正面からファーへ: 9上野選手・3呉屋選手・6左山選手・28古賀選手
・GK脇: 18渡邊選手・25塩田選手
・ショートコーナー: 10瀧澤選手
・コボレ狙い: -
・セーフティー: 15藤生選手・11中嶋選手
b)結果概要
ポインタはDAZN の時間。
1本目 (14:23 ポインタ23:17) 右CK 8小川選手→15藤生選手ミドルシュート。浮いてGキック。
2本目 (23:37 ポインタ32:31) 右CK 密集陣形 10瀧澤選手→19安倍選手ヘディング→17高橋選手クリア。スローイン。
3本目 (25:35 ポインタ34:29) 左CK 密集陣形 ショートコーナー 18渡邊選手→10瀧澤選手→11中嶋選手ミドルシュート→GK伊藤有選手パンチング。再CK。
4本目 (26:18 ポインタ35:12) 右CK 10瀧澤選手→14菊池選手クリア→9上野選手・7三谷選手。9上野選手ファール。
5本目 (32:28 ポインタ41:22) 右CK 密集陣形 10瀧澤選手→5岩下選手ヘディングクリア
⇒10瀧澤選手回収→8小川選手クロス→29坂井選手クリア
⇒11中嶋選手回収。再組み立て。
6本目 (68:32 ポインタ1:33:43) 左CK 8小川選手→29坂井選手ヘディング→6左山選手・13大内選手→15藤生選手モドシ
⇒23柳瀬選手シュート。浮いてGキック。
7本目 (83:3 ポインタ1:48:14) 右CK 10瀧澤選手→6左山選手フリック→6源間選手クリア
⇒11中嶋選手回収→10瀧澤選手クロス→29坂井選手ヘディング→18伊藤め選手ヘディング→18渡邊選手ヘディング
⇒10瀧澤選手回収→8小川選手→10瀧澤選手→18渡邊選手→3呉屋選手→30李選手クロス→(11中嶋選手)。Gキック。

c)全般的な印象と特記すべきプレー
この試合のS広島Rのコーナーキックは沢山見所が有った。
まず、ゾーンを敷くAC長野に対してミドルシュートを2本企画しているので図にしておく。
また、3呉屋選手が珍しいピック&ロールをやっている。惜しくもシュート出来なかったが、決まっていれば、今期の最優秀ゴールだっただろう。
ア) 1本目 (14:23 ポインタ23:17)
PKアークの少し外側から15藤生選手がミドルシュートを打ったプレ-。

細かい工夫が行われている。
① PKアーク付近を空ける。
9上野選手・6左山選手・3呉屋選手・28古賀選手が、ファーポスト方向へ走り出す。
② パスコースを作る。
10瀧澤選手が8小川選手に近付いて、17高橋選手を引き出している。
③ チャージを防ぐ。
25塩田選手が7三谷選手をスクリーンしている。
イ) 3本目 (25:35 ポインタ34:29)
11中嶋選手がミドルシュートを打ったプレ-。

動画:キック5秒前から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=YmXlWToOgpkfeature=youtu.be&t=31
こちらはシンプル。ゴール前に密集陣形を敷いて、ミドルシュートエリアを大きく空けている。
細かく見ると、以下の工夫が見られる。
① ミドルシュートエリアを空ける。
10瀧澤選手を経由することで、17高橋選手を11中嶋選手から遠ざけている。
② チャージを防ぐ。
25塩田選手が7三谷選手にスクリーンを掛けている。
ウ) 6本目 (68:32 ポインタ1:33:43)
29坂井選手がヘディングで25塩田選手に競り勝って不十分とは言えクリアしたプレー。
なお、3呉屋選手がピック&ロールをやっている。

ピック&ロールとは、バスケット用語で、主にフリースローサークル付近で行われるピックプレーにおいて、ドリブルやシュートが巧みなポイントガートと、強力なセンタープレーヤーが行うピックプレ-。ピック(スクリーン・ブロック)を掛けたセンタープレーヤーの動きから名を取っている。

詳細は1-3/6(リンク参照)をご覧下さい。
相手守備選手に対し、スクリーンを掛けた瞬間、スクリーンを掛けた選手は掛けられた選手のゴール側に居る。
そのポジションの優位性を活かして、ゴール方向へと向かうのである。
3呉屋選手はそうやって19安倍選手を剥がしてゴール正面へ。あともう少しでフリーでヘディングシュートだったが、僅かにボールは頭上を越えた。
バスケットでセンターをやった経験者なら、おそらく誰もが体に染み込んでいるプレーだが、
自然に体が動いてピック&ロールが出来るサッカー選手は、極めて稀だと思う。
本ブログでピック&ロールを紹介するのは、なんと5年ぶり。2019年のベストゴールに私が選んだ新潟L・20山谷選手以来である。詳細は4-198(リンク参照)。
動画:https://www.youtube.com/watch?v=uFOwMvDWuYI&t=7247
この試合の3呉屋選手の方が綺麗なピック&ロールなので、これが決まっていれば、今期のベストゴールに選ぶことになったハズです。
以上です。
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4-198 なでしこリーグ I神戸 5-2 新潟L 2019/09/18
2-3 局面的な技術:パターン① ラッシュ&ピックB 2015/11/29
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AC長野 vs S広島R : 第10節 SOMPO WEリーグ
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【公式】ハイライト:AC長野パルセイロ・レディース vs サンフレッチェ広島レジーナ【2024-25 SOMPO WEリーグ 第10節 2024.11.23
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AC長野_HP
2024-25 SOMPO WEリーグ 第10節 11.23 SAT 14:00KICKOFF VSサンフレッチェ広島レジーナ HOME 長野Uスタジアム AC長野パルセイロ 1-0 サンフレッチェ広島レジーナ
https://parceiro.co.jp/ladies/matches/detail/443
S広島R_HP
11.23 土 14:00 WEリーグ 第10節 vs. AC長野パルセイロ・レディース AWAY長野Uスタジアム AC長野パルセイロ・レディース 1対0 サンフレッチェ広島レジーナ
https://www.sanfrecce.co.jp/regina/matches/20241123/report




