2018年からMycujoo配信やなでしこリーグのYouTube配信が始まり、2020年は全試合YouTube配信となり、各チームを均等に観戦できるようになりました。
浦和に関しても、コーナーキック本数で2017年18本、2018年54本、2019年56本、2020年53本と採取したデータが増えています。
 
(1)2020年シーズンの全般傾向。
 
リーグ戦で5得点で1位(2019年はカップ戦も含めて7得点で2位)。
安定した得点状況だったが、内容的にはあまり良くは無かったと思う。
 
守備では2失点と平均値。内容的にはしっかり守れていた。
南選手ら若手の守備が安定したのだと思う。
 
レベルを(A)~(E)で評価。あくまで私の視点です。
 
① 高さ関係:リーグ1(A)
2019年シーズンの主力メンバーには、南選手(171cm)・長船選手(170)・菅澤選手(168)・高橋選手(168)・長嶋選手(168)・清家選手(166)・安藤選手(166)・塩越選手(166)。
頭3人ならマイナビに1~2cm負けるが、4・5人目は浦和の方が高く強い。
現状リーグNo1の高さだと思う。
 
② 軸になる攻撃:分散した(B)
以前からニア狙いの傾向が強く、菅澤選手を軸としていたが、2019年・2020年と南選手・長船選手・高橋選手・安藤選手と、ほぼ均等にその役割が分散した。
 
③攻撃の工夫・戦略:小細工をしない(C)

高さで勝てる自信からか、ショートコーナー数が少ないし、ピックプレーもやらなくなった。

 
④守備力:強さは安定した(B-)
シュートを打たれる割合が、リーグワーストだった2018年44.2%が、2019年21.6%と劇的に向上し、2020年23.8とほぼ継続。(独自集計)
 
 
(2)データ
 
A.なでしこリーグ・リーグカップ公式記録より
 
 
 
B.独自収集データより
あくまで、私が観戦・ブログ化した試合が対象ですし、独断と偏見で判断して集めたデータです。
①集計表とシュート率・被シュート率のグラフ2枚
②左右CKの集積図
 
 
 
 
 
 

 

(3)詳細評価

 

以下話が長いです。興味のある方は読んでいただければ幸いです。

 

A.攻撃詳細
 
2020年リーグ戦で5点(1位)。

複数点取ったのは、菅澤選手4点、清家選手1点。

 

ただ、私の独自データでは、シュート打ち率18.9%(平均24.3%)やフリー先着率7.5%(平均27.4%)と、プロセス的には良くない。

選手の強さで結果は残したが、地上戦で守備選手のマークを剥がせてはいない。

 
a)ニアでの合わせ(B)
 
以前からニア狙いの傾向が強く、菅澤選手を軸としていたが、
2019年は南選手・長船選手・高橋は選手・安藤選手と、ほぼ均等にその役割が分散した。
 
マーク関係で勝ち目が高そうなところを使おうとしたのだと思う。
が、結局マークマンをセパレートする技術で突出している菅澤選手の機会を減らしたし、
若い選手に色々なことをさせ過ぎて、ニアならニア、ファーならファーの技術を磨かせ無かった。
結果、シュート打ち率や先着率の低下を招いたのだと思う。
 
ちなみに、独自集計で、ニア側に先頭で走り込んだ回数は次のようになる。
高橋は選手15回、清家選手13回、菅澤選手9回、安藤選手4回、長船選手3回、
(ショートコーナー・キック失敗・時間つぶしなどを除く)

 

b)中央からファーでの競り(C)
 
高く、体格もあって強い選手が多いが、今年は良い成績である。
独自集計データでは、先着率は25.9%→36.8%(平均27.1%)と並から優良に。
ようやく、場所を取り合ってからのスタンディングジャンプ争いで若い選手が勝てるようになったと思うが、まだ、溜めて走り込んで点で合わせる技術はえられていないようでもある。
 

c)ショートコーナー・ローボール(C)

 
独自集計した53本中ショートコーナー1本・ローボール0本とあまり使わない。
身長を活かしたハイボールを中心に攻める方が効率的と考えているのだろう。
 
d)キッカーと戦術選択(B-)
 
2019年はキッカーが分散しが、2020年は猶本選手復帰で、専門化し、「味方しか慣れていない球筋」となったハズ。
 猶本選手(21/21)、塩越選手(4/6)。(左/右)
 
だが、2020年は相手GKやゾーン固定配置選手の守備範囲への配球が多く、パンチングやクリアされているように見える。キックの配球は、2019年の方が良かったと思う。
(前掲の集積図を参照)

 

e)ピックプレー(D)
 
おそらく、各選手走り込みに専念しているので、2018年シーズンからピックプレーは減っている。
代表戦で見せる菅澤選手も、浦和ではやらない。
ブロックしてくれるよう頼んでいないのだろう。
 
f)ゴール前密集隊形(-)
 
採用しないチーム。
身長的にはやっても良いと思うが、2017年に1回記録しただけ。

g)相手ゴールキーパーの守備範囲限定(B)
 
GK脇にセットするのは、主に清家選手。
この役の選手としては、リーグ1高く力強いし、必要に応じた動きも出来ている。
ただ、驚くほどの動きをやっている訳ではないので、2019年の記事で触れることは無かった。
 
h)その他
 
特にはない。
 

B.守備詳細
 
a)基本守備体系
① 基本は、マンツーマン中心。9人守備で2名のゾーン固定配置。
固定配置するのは、主に以下の通り。
ニアポスト脇:栗島選手。
ニアポスト前約5m:菅澤選手。
 
②ショートコーナーには、相手の力に合わせて対応。
積極的に対応したり、しなかったり。
 
③ゾーンディフェンスは基本的にはやらない。
・相手攻撃側陣がゴール前に集まって密集を作って来たら、ゾーンディフェンスに切り替えている。ただし、2020年は密集される事は無かったので不明。
 
・相手が一旦密集を作った後に散開した実戦例の記録は無い。
 
 
b)各選手の傾向・特徴
フォーメーションを以下とし、記述する。
 池田(佐々木・南・長船・清家)(栗島・柴田)(猶本・水谷・塩越)菅澤
・走り込む相手に対応しているのは、長船選手・南選手・清家選手・佐々木選手・猶本選手だが、基本は密着守備タイプ。
 
c)マンツーマンのマークの強さ(C)
 
・被シュート打ち率:平均値
独自集計データで2018年は44%と断トツのビリだったが、2019年は22%・2020年23.8%と平均よりやや良い値まで回復した。
南選手ら若手選手の守備が安定したのだと思う。
 
・マーク力
とは言え、平面的な動きでは、まだ負けが目立っていて、マンツーマンディフェンス中心に守った8チームの中で下位だと、評価している。独自集計で5.2点:平均の5.1点。
南選手4.7 長船選手4.9で、相手エース2枚をそこそこ押さえているのだが、他の選手の守備は良いとは言えず不安なところである。
 
**採点は、3点完璧なディフェンス勝ち、4点ディフェンス勝ち、5点イーブン、6点オフェンス勝ち、7点オフェンスフリー、8点オフェンス"ど"フリーで評価。
 
 
・ヘルプディフェンスに不安。
若手各選手は自分のことで手一杯なのだろう。他人のことまでかまってられない。
ヘルプディフェンスが出来ているのは長船選手くらいのものだが、
相手のエースまたは準エースに付いて、余裕が無かったり、
ニアサイドへ引っ張り出されることもあって、
ヘルプが出来る状況にないことが多い。
 
d)ゾーン配置選手(ストーン)の強さ(A)
菅澤選手が"デン"と構えているし、不在でも高橋選手など高さパワーともに一級品の選手が配置されるので、リーグ最高と言える。
 
e)逆襲力(C)
主に水谷選手が前に残っていたが、突破力という面では、平均レベル。
 
f)統制(B)
良く統率されている。
・攻撃側が密集隊形に成ったときの、ゾーンディフェンスへの切り替えは実にスムーズ。
・一本目や交代後に、マークミスでフリーの選手を出すことも少ない。
 

(4)この約5年間の傾向・推移
 
A.個人の力の増減

a)キッカー
2015年猶本選手・2016~2017年筏井選手で固定されていたが、2018・2019年は多くの選手が務めていて、分散してしまった。
2020年猶本選手が復帰してプレースキックのスペシャリストを務めている。
戦術的にも、単に雰囲気で蹴っているように見える。
 
b)ヘディング力
2016年は長船選手頼みに近かったが、2017年に菅澤選手が加入、清家選手・南選手・高橋は選手らの若手が主力として定着し、年々強力になっている。
 
c)攻撃のメインターゲット・頼れるプレー
2016年までは無かったが、2017年菅澤選手の加入で、ニアでの合わせの軸が出来る。
2019年は高身長の若手に期待してか分散した。
 
d)ピックプレー
・2016年は高さ不足も有って、試行錯誤から始めていた。
はっきり言って不格好で、結果も出ていない。
・2017年は菅澤選手加入で前年の試行錯誤が生きた形になっていた。
・2018年から、若手の台頭でピックプレーは減っている。
 
e)守備の統制
良く訓練されているのは変わらない。
 
(5)2020年シーズンの予想など

 

加藤・乗松・大熊選手が抜けたが、先発レギュラーと、交代のプライオリティーの高かった高橋は・安藤・遠藤選手は残留。森監督の肩書きが総監督になっただけだろうから、大きく変わらないと思う。

(2020/03/14時点)。

 

履歴
 2020/01/13 作成
 2021/03/14 更新(アーカイブ)
 
以上です。
 

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