Official髭男dismはSpitzのように国民的バンドであるが、本質は年中ライブをやりまくるバンド
あまりにもライブをしまくるがゆえ、「いつ休んでるの?」と思ってしまうほどに
しかし2年前に行われ、年をまたいだホールツアーで藤原の喉が限界に(武道館公演が特に酷かったらしい)
その影響で出演予定だった全てのライブがキャンセルに
藤原も喉を治療しようにもなかなか良くならず、いろんな方のアドバイスに振り回されてしまうなど苦難な日々を送っていた
それでもなんとか藤原の喉は回復
そこまでに至る経験が「ミスしてもいい」と藤原のマインドを変え、「主導権を渡さない」ことをコンセプトにした「Editorial」から「Rejoice」は一気に雰囲気が明るくなった
その上で久々に行われるツアーは「Editorial」の時と同じアリーナツアーではあるが、会場はだいぶ絞った感じに
自分が参加するのはKアリーナ横浜2日目
なんだかんだ、髭男のツアーは2019年以降毎年参加できている
終演時の規制退場があまりにも酷いことで知られるKアリーナ横浜で平日19時開催
それは横浜駅に到着するのが22時前後になることを意味するが、それでもソールドアウトするのは髭男を長い事待ち望んでいたファンが多いということ
今回は入場時にライトハンドが配られる方式になっているのだが、この日の座席は7階
Saucy Dogで経験したことはあるものの、7階から見下ろすのは何回やっても慣れそうにない
開演前にMy Chemical Romanceの「Welcome To The Black Parade」が爆音で流れるのは以前と変わらぬ流れ
なのでBGMが大きくなった途端に立ち上がる方々が続出し、暗転したのは1905前後
ステージ中央に用意されていたLEDが少しずつ映像を見せつつ、流れるのは「Finder」で映像に映るのは髭男の4人
つまり「Finder」は生では行わないということだ
個人的にアルバムの入りが出来すぎているから、遵守するものだと思っていった
なので初っ端から奇襲をくらったような状態だが、
「It's time to Rejoice」
の文字が現れると、LEDにはステージへと向かう藤原(Vo. & Pf.)の姿が
ステージに登場すれば、大歓声が起こるのは無論のことだけど、LEDは藤原目線のもので事前に配布されたライトハンドが輝くのは壮観
「アーティストからはそんな風に見えるのか」といった景色が映される中で、小笹(Gt.)達もステージに立ち、「SHOCKING NUTS」Tourの頃にはいなかったコーラス隊も今回のツアーから加わったようだが、オープニングを終えて藤原が鍵盤を弾いて歌い出す「Sharon」は、「Rejoice」から先行で配信されていた曲
近年の髭男は大所帯編成で活動することが多かったけど、「Chevon」は最低限な編成での演奏
その分楢崎のベースがよく聞いているし、曲によってツインギターになったりすることはあれど、小笹のギターはエモーショナル
4人+αのアンサンブルが見れている
自分がライブに参加し始めた頃の髭男を見ているかのようだ
ダンサブルでシティポップテイストな「Get Back To 人生」になるとフルセットになっておりホーン隊に加え、レフティ(Key. & Gt. & Ba.)、ぬましょう(Per.)、善岡慧一(Key. )などお馴染みのメンバーも一同に集結
7階の座席にはバンドが持ち込んだであろうTVサイズのモニターが設置され、そこにステージの様子が映し出されるが冷静にビートを刻む松浦(Dr.)とは対象的にぬましょうは眩しすぎるくらい笑顔でリズムを刻んでいる
髭男と親交の深いOmoinotakeのライブにもサポートで参加しているのをロッキンでも見たが、彼が楽しそうにリズムを刻んでいる姿はこちらも楽しくなるし、藤原の喉の状態も安定している
いつものツアーと比較すると、本数が少ないし日程もカツカツではない
病み上がり故の処置だと思うけど、武道館では壊れた楽器のように高い声が出なくなってしまったらしいし、そうした兆候はすぐに分かりやすい
最初の時点で危険な兆候が出てないだけでも安心する
数年前の「熱闘甲子園」のテーマソングであり、小笹がバスドラムを叩きつつ、エモーショナルなフレーズも弾く大車輪の活躍も見せる「宿命」で伸びやかな声を藤原が届けて挨拶代わりのMCをしたあと、ライブ用の勇ましいアレンジがなされている「Stand By You」は手拍子がとても多く、毎度ながら疲れそうになるがそれ以上にこのツアー、髭男にとっては4年ぶりの声出し解禁ライブ
しかも自分は声出しが出来なくなる直前のパシフィコ横浜にも参加していたので、横浜で止まっていた時間が横浜で動き出すかのよう
コロナ禍になっても自分は幸運なことに、髭男のツアーに何度か参加
特に「Editorial」のツアー、最初の方と最後の方にも参加できていたが、久々に「Stand By You」で合唱すると、声を出すことの楽しさを思い出させてくれる
よく考えたら「I LOVE…」の合唱が出来たのもパシフィコ横浜の時だけ
そういうのも今後出来るようになると思えると、ワクワクしてくる
ライブで見るのは立見指定席での参加となった日本武道館以来
なので藤原が少し太ったように見えてしまったが、7階からの反応があまりにも大きくてビビる藤原
「俺開演前にそこにいったぞ!」
と藤原が告げたり、あまりに高すぎることで話題となるKアリーナ7階
だが7階にはステージがよく見えるTVが付いているし、何よりアリーナでライブしているのにライブハウスやホールでワンマンを見ているような感覚に髭男が鳴らすアンサンブルは思わせる
最上階からでも、反応が大きい要因はここにもありそう
「歌える曲があったら、歌って欲しいけど、知らない曲があっても、知る機会に出会えたと考えて!」
と告げるように、エレクトロなリフと楢崎による低音の聞いたベースラインが魅せる「キャッチボール」をはじめ、「Rejoice」からの曲が多い今回のツアー
ただ編成は2019年でNHKホールで見たときのような、ホーン隊無しでやるミニマムなフォーメーションだ(記憶が曖昧だが、コーラス隊以外にはレフティと善岡、ぬましょうはいたと思う)
「Rejoice」は「Editorial」と比較するととても明るい
「Editorial」はバンドがやりたいエゴが全面に出た作品だったとはいえ、ベクトルが変化するだけでこうも明るくなるのか
音を増やしすぎず、少なくしすぎず
原点に戻ることがむしろ楽しむことに繋がったているのだろう
その「キャッチボール」、途中から藤原はRADWIMPSの野田洋次郎みたく、鍵盤に移動して弾きながら歌唱するのだが、ニュース番組のテーマソングとなった「日常」といえば際立つのは小笹のギター
かつてギターヒーローと演出で紹介されたこともある小笹のブルージーなギターリフは会場に美しく響いていくものの、サビになった小笹はブリッジミュート
楢崎の太いベースや藤原による鮮やかな鍵盤を中心にしているとはいえ、ブリッジミュートをこんなにかっこよく魅せることが出来るとは…
自分自身を俯瞰視した毒の強いフレーズ達が、藤原の真骨頂とも言えるキャッチーなメロと共に放たれる「濁点」を経てライブ活動が止まる前にも演奏されていた「Subtitle」で藤原はスタンドマイクへ
武道館でも聞いていたので、「Subtitle」の素晴らしさは身に沁みているし、
「言葉はまるで雪の結晶 」
と共に小笹が鳴らすギターは雪を降らせているかのよう
髭男の歩んでいる道は王道そのもの
だから色んなリスナーから親しまれるが、小笹のギターはどんなにポップき見えても曲そのものをロックに変貌させる
ポルノグラフィティのハルイチのように、あらゆる曲をロックに仕上げる最高のギターヒーロー
「Rejoice」に収録されていた楽曲を次々に演奏したことを紹介した上で、
「声出し解禁ツアーするまで時間かかったけど、この景色が見えるなら待った甲斐あったでしょ!」
と藤原は上機嫌
かつてキャパ制限があったとはいえ、髭男はさいたまスーパーアリーナで3daysワンマンをしている
なので最大キャパであるかどうかは難しいところだが、どこで見ても見やすく音も聞きやすい
そんなミュージシャンからしてもライブしてみたい会場で超満員
高揚しない方が難しいだろう
「このあともよろしく!」
と客席からの手拍子や合唱を期待し、藤原は「115万キロのフィルム」のイントロを歌い出すが最初からロングトーンを炸裂させ、大歓声が起こる場内
ブレイクし始めの頃、フェスで
「僕はバンドマン〜」
なる訳のわからないアレンジをしたこともあったが、そのようなコミカルなアレンジをしなくとも、いまや「115万キロのフィルム」を会場にいる方々は聞き入っている
バラードなのにホーンが曲を壮大に引き立てたり、楢崎はピッキングにフィンガー、スラップと多彩な奏法を行っているのも凄いが、アンサンブルがどんなに凄くとも持っていくは藤原の歌声
過剰表現かもしれないけど、失われてはならない国宝級の声だ
そこから後半の合図となるのはリリース時に、メタルファンが多く反応していた「ホワイトノイズ」
「Cry Baby」があまりに出来すぎていたから最初はイマイチだったけど、ライブだととんでもない爆発力
レフティがリズムギターを担当する分、小笹はメタル由来のギターを思い切り引けるし、
「瓦礫の下に埋もれた弱虫の声は
いくら耳すましても聞こえやしないさ」
が胸を打つようなフレーズになるなんて思いもしなかったが、
「ヒーローぶって笑っていた あなたの両頬を 拭うまで止まらない」
のフレーズが大合唱になるのは「ホワイトノイズ」が髭男の新たなアンセムになったということ
とんでもない速度で髭男は代表曲を塗り替えている
ミスチルの全盛期はこんな感じだったんだろうなと体感できる速度で
一方髭男の名前を大きく名に広げた「ノーダウト」は「Editorial」のツアー同様、スカが強いアレンジとなり、楢崎がホーン、レフティはベースと役割を交代しているが、途中でブレイクダウンしてこの日が誕生日だったらいAtsukiのサックスをフューチャーしたり、レフティと小笹は台の上に楽器を置いて緩すぎる楽器バトルをするなどあまりに自由
いつまでもダブステップのようなパートを繰り返すわけもなく、再び急加速がなされるが、これは松浦のリズムが正確だから出来ること
松浦がいるからこそ出来る自由なアレンジ
藤原が休憩でステージから離れている間は楢崎がポケモンカードのアプリにハマりまくっていること、「MAN IN THE MIRROR」の頃から髭男に携わっているAtsukiの誕生日をお祝いしたりするが、ライブあるあるである初参加者アンケートをやりつつ、1番遠方から来た方は誰かをたずねると、中国方面から来た方が多かった印象
専用アプリで入場する必要があるのに、よくここまでたどり着けたなと思う(ちなみに「Prtender」のPVは台湾で撮影されたもの)
なお韓国から参加された方もおり、藤原は軽く韓国語で挨拶していたが、今になってこのバンド名にしたことを公開している模様
何がやりたかったかはよく分からないが、髭男が今の方向性に変わったのはこの「ミックスナッツ」
さいたまスーパーアリーナ初日にハプニングもあって、少しだけ藤原が歌ってくれたが、ライブ出来なかった際もファンが支えてくれたことへの感謝がここに籠もっている
「普通などない 正解などないLife, and I know
仮初めまみれの日常だけど ここに僕が居て あなたが居る
この真実だけでもう 胃がもたれてゆく」
のように、奇跡を噛み締めていくのみ
そのハッピーなムードをギュッと引き締めるのはSHOCKING NUTS Tourを経て、サイケデリックなアレンジとなった「Anarchy」
ロックンロールだったオリジナル以上に、「Rejoice」に収録されたアレンジの方がより不穏となったものの、小笹のギターを合図に一気に開放的となり
「何にもない誰も居ない じゃなきゃ怒れない
笑わないで 指を差さないで
理性の半分ない間しか狂えない
笑わないで 指を差さないで」
の大合唱が起こるのは意味のある夜明け
発声が制限されていた頃はこの合唱も出来なかった頃
「治安の悪さと猿の徹夜は続く」
は闇バイトが横行し、どんなに働こうが収入が全く増えず副業せざるをいない今の日本を風刺しているかのようだが、発声できるだけでも1つの夜明けは来ただろう
あとは徴収だけしまくって、減税する気がない今の政治をどうにかしてくれればいいのだが
で「Anarchy」のアウトロと共に、モニターには「Anarchy」の猿のジャケットが映り、その映像は世界各地を映していくのだが、その演出からたどり着いたのはオーケストラロックとも称するべかき「Chessboard」
合唱コンクールの課題曲でもあったから、大会場であるほどそのスケールの大きさは発揮されていくが、
「美しい緑色 こちらには見えているよ
あなたが生きた証は 時間と共に育つのでしょう
美しい緑色 役に立たない思い出も
消したいような過去も いつかきっと色付くのでしょう」
の場面ではLEDに藤原から見たステージが映り、ライトハンドが緑に輝く中で大合唱に
この「Chessboard」のフレーズは髭男のメンバーが全員、ファンを公言しているUVERworldのようになっており、最初から最後まで全てがメッセージになっている
なので誰かの人生の道標になるものと自分は思っていたのだが、この合唱によってより道を示していくものになるだろうとなあと思った
人間がした経験はそう簡単に忘れるものではないから
路頭に迷った際、これまでの経験が支えになったり、道標になるとはよく言われるが、その際に真っ先に出てきそうな体験
次で最後の曲になることを藤原が告げると、客席からはお約束のように「えええ!?」の声が聞こえてくれるが、ライブを出来ない際は過去のライブが支えとなっていたことを伝えつつ、
「「Editorial」の時はバンドが存続できるか分からない状況だったから、命とかについて考えて作っていた。けどその次のアルバムはみんなで歌えることが出来るような楽しいアルバムにしようとしていた。」
と「Rejoice」のリリースインタビューの際に話していたことを藤原はより具体的に話すが、
「色々重なって、声出しライブが出来るまで時間がかかってしまったけど、躓いたときに大切な人と出会えた。それが今日のライブを楽しみにしていたみんなです!!」
と藤原は参加者の敬意を忘れない
もっと言うならば、ライブできるようになるまで結構な時間が空いてしまったが、それでも待ってくれていた方々
ファンがいなければライブは成り立たないから
「音楽を作る際に「このままだとヤバいぞ」とか思う瞬間がありますが、僕たちは手を差し伸べるバンドになりたい。というかさせてくれたのは皆さんです。今日のことを忘れずにこれからの音楽に活かしたいと思います!!」
と「Editorial」のツアーで起こった変化を伝え、この日の出来事をこれからの音楽に活かすことを約束したうえで最後は藤原の歌声とアンサンブルが丁寧に紡がれていくような「B-side Blues」
壮大でもなく派手でもない
ただただ歌やメロにを綺麗に整えた曲
そのようにしたのはきっと、寂しさを忘れてはならない
自分と関わっている事柄がなくならないようにといった願いも含まれているだろう
「失くしちゃなんないものはただ「続き」だけなんだ」
このフレーズが全てを示していた
アンコールで戻ってくると、最新シングルである「Same Blue」をいきなり演奏
まあ、「アオのハコ」の主題歌に起用されているから予想通りであるが、原作読者からすれば「アオハライド」の主題歌(フジファブリックやChiko with HoneyWorksが担当)のような感じを想像していたのに、音源を聞いたらむしろ真逆なロック
それも変拍子を大々的に駆使しているからリズムに乗るというより青空に向かって手を伸ばす
そんな感じの1曲である
「Rejoice」から次なるモードへの布石ら早くも打たれた
無理だけはしてほしくないが
そのうえで告知として来年のライブの予定が決まったのだが、そのライブとは髭男初となるスタジアムツアーでヤンマースタジアム長居と日産スタジアムで開催
さいたまスーパーアリーナでワンマンを行ったことがある以上、ドームかスタジアムかの二択になるが髭男はスタジアム
遂にここまで来たかという感じ
どでかい花火大会をやってくれるものと期待するしかない
ちなみに10年前、藤原は営業の仕事を行っていたようで、自分たちの作品が置かれているか気になっていた模様
それ以前にまだ名前が知れ渡る頃、髭をつけて登場していたことをどれだけの方が覚えているだろう
ビッグな発表が行われたあとには、アイリッシュなリズムも用いられながらパーティーのような騒がしさが会場を包む「SOULSOUP」はサビがほぼ合唱だらけ
正直なところ、これも初めて聞いたときはピンとこなかった
「SPY × FAMILY」の映画主題歌とはいえ、作品に起用された主題歌を担うアーティストがどれも大物
ハードルが上がりすぎてしまったのも原因だ
しかしこれは喉の不調に苦しんでいた頃の藤原の内心が大きく出た曲
自分にとってネガティブなエピソードをこうしてハッピーな1曲に消化できるなんて振り切っていると思ってしまった
とんでもないメンタルである
「東京に行く前、武道館でライブが出来ますようにって神社に願掛けしにいったんだけど、それが敵うどころか、もっと大きな会場でライブ出来るようになりました。でも大きな会場には大きな会場の良さがあるようにライブハウスやホールで出来る良さがある。もっと全国を回れるようになるのが、僕たちの夢です。」
と話す藤原
Bayhallでライブしていたのも、Zeppクラスでライブしていたのも知ってる
なんなら自分が初めて見たのはNHKホールでパシフィコ横浜でも見たことがある
アリーナはアリーナで演出が凝れるし、ライブハウスやホールは音により集中できる
どちらにも良さがあるのだ
出来る事ならライブハウスやホールも混ぜたツアーをやって欲しい
髭男を自分はライブハウスで見たことが無いから
「まだツアーは続くけど、同じ神奈川なので次の曲を日産スタジアムへのバトンをつなぐ曲にします!良ければ心の中、声に出して歌ってください!!」
と日産スタジアムへのバトンを担った最後の曲、「TATOO」もやはり合唱だらけ
髭男がライブを出来なくなった間、シーンは更に変わり、フェスのラインナップも大きく変化した
Tik Tolk経由でバズるアーティストがあまりにも多いから、ちょっと油断したら置いていかれてしまう
10年前のシーンでは考えられない状態である
それでもファンは髭男を待ってくれていた
定期的に放たれる新曲たちはリスナーの心を掴んで放さなかったから
結びつきはかつてよりも強くなっただろう
とてつもない合唱を見たら、そう感じるより他になかった
メンバー紹介を行ったあと、髭男のメンバーは1人ずつ話すが、印象に残ったのは
「人生は長距離走だなと考えていまして、スタジアムツアーを常に回れるバンドになっていきたいと考えていますが、それには1回目が大事です。皆さん、よろしくお願いします!!」
と小笹がサザンオールスターズやMr.Childrenのようにいつまでもスタジアムクラスを回れるようなバンドでいることを目標にしていること
是非ともスタジアムクラスで回れるバンドに君臨して欲しいし、
「スタジアムは集大成じゃない!お祭りだ!!」
と藤原はこの先も見据えていた
声出し解禁ツアーは前述の通り4年ぶり
パシフィコ横浜で見て以来だ
規模はあの時のホールからアリーナに拡大したが、個人的な体感はNHKホールで見たときと似ている
ホーン隊がいない編成で演奏された曲が多いのが大きな要因だと思うが、アリーナにいるのにライブハウスやホールのような距離で髭男はライブをしていた
手を伸ばしたら届きそうな距離でライブしているように思わせる
それも髭男の強みなような感じがしてならない
来年はスタジアムツアー
その先にはもっとキャパが広がったり、さらなる名曲を生み出したりするだろう
これからも距離は変わりそうにない
戻ってきた髭男の未来に祝杯を!!
セトリ
Finder(映像)
Sharon
Get Back To 人生
宿命
Stand By You
キャッチボール
日常
濁点
Subtitle
115万キロのフィルム
ホワイトノイズ
ノーダウト
うらみつらみきわみ
ミックスナッツ
Anarchy
Chessboard
B-side blues
(Encore)
Same blue
SOULSOUP


あまりにもライブをしまくるがゆえ、「いつ休んでるの?」と思ってしまうほどに
しかし2年前に行われ、年をまたいだホールツアーで藤原の喉が限界に(武道館公演が特に酷かったらしい)
その影響で出演予定だった全てのライブがキャンセルに
藤原も喉を治療しようにもなかなか良くならず、いろんな方のアドバイスに振り回されてしまうなど苦難な日々を送っていた
それでもなんとか藤原の喉は回復
そこまでに至る経験が「ミスしてもいい」と藤原のマインドを変え、「主導権を渡さない」ことをコンセプトにした「Editorial」から「Rejoice」は一気に雰囲気が明るくなった
その上で久々に行われるツアーは「Editorial」の時と同じアリーナツアーではあるが、会場はだいぶ絞った感じに
自分が参加するのはKアリーナ横浜2日目
なんだかんだ、髭男のツアーは2019年以降毎年参加できている
終演時の規制退場があまりにも酷いことで知られるKアリーナ横浜で平日19時開催
それは横浜駅に到着するのが22時前後になることを意味するが、それでもソールドアウトするのは髭男を長い事待ち望んでいたファンが多いということ
今回は入場時にライトハンドが配られる方式になっているのだが、この日の座席は7階
Saucy Dogで経験したことはあるものの、7階から見下ろすのは何回やっても慣れそうにない
開演前にMy Chemical Romanceの「Welcome To The Black Parade」が爆音で流れるのは以前と変わらぬ流れ
なのでBGMが大きくなった途端に立ち上がる方々が続出し、暗転したのは1905前後
ステージ中央に用意されていたLEDが少しずつ映像を見せつつ、流れるのは「Finder」で映像に映るのは髭男の4人
つまり「Finder」は生では行わないということだ
個人的にアルバムの入りが出来すぎているから、遵守するものだと思っていった
なので初っ端から奇襲をくらったような状態だが、
「It's time to Rejoice」
の文字が現れると、LEDにはステージへと向かう藤原(Vo. & Pf.)の姿が
ステージに登場すれば、大歓声が起こるのは無論のことだけど、LEDは藤原目線のもので事前に配布されたライトハンドが輝くのは壮観
「アーティストからはそんな風に見えるのか」といった景色が映される中で、小笹(Gt.)達もステージに立ち、「SHOCKING NUTS」Tourの頃にはいなかったコーラス隊も今回のツアーから加わったようだが、オープニングを終えて藤原が鍵盤を弾いて歌い出す「Sharon」は、「Rejoice」から先行で配信されていた曲
近年の髭男は大所帯編成で活動することが多かったけど、「Chevon」は最低限な編成での演奏
その分楢崎のベースがよく聞いているし、曲によってツインギターになったりすることはあれど、小笹のギターはエモーショナル
4人+αのアンサンブルが見れている
自分がライブに参加し始めた頃の髭男を見ているかのようだ
ダンサブルでシティポップテイストな「Get Back To 人生」になるとフルセットになっておりホーン隊に加え、レフティ(Key. & Gt. & Ba.)、ぬましょう(Per.)、善岡慧一(Key. )などお馴染みのメンバーも一同に集結
7階の座席にはバンドが持ち込んだであろうTVサイズのモニターが設置され、そこにステージの様子が映し出されるが冷静にビートを刻む松浦(Dr.)とは対象的にぬましょうは眩しすぎるくらい笑顔でリズムを刻んでいる
髭男と親交の深いOmoinotakeのライブにもサポートで参加しているのをロッキンでも見たが、彼が楽しそうにリズムを刻んでいる姿はこちらも楽しくなるし、藤原の喉の状態も安定している
いつものツアーと比較すると、本数が少ないし日程もカツカツではない
病み上がり故の処置だと思うけど、武道館では壊れた楽器のように高い声が出なくなってしまったらしいし、そうした兆候はすぐに分かりやすい
最初の時点で危険な兆候が出てないだけでも安心する
数年前の「熱闘甲子園」のテーマソングであり、小笹がバスドラムを叩きつつ、エモーショナルなフレーズも弾く大車輪の活躍も見せる「宿命」で伸びやかな声を藤原が届けて挨拶代わりのMCをしたあと、ライブ用の勇ましいアレンジがなされている「Stand By You」は手拍子がとても多く、毎度ながら疲れそうになるがそれ以上にこのツアー、髭男にとっては4年ぶりの声出し解禁ライブ
しかも自分は声出しが出来なくなる直前のパシフィコ横浜にも参加していたので、横浜で止まっていた時間が横浜で動き出すかのよう
コロナ禍になっても自分は幸運なことに、髭男のツアーに何度か参加
特に「Editorial」のツアー、最初の方と最後の方にも参加できていたが、久々に「Stand By You」で合唱すると、声を出すことの楽しさを思い出させてくれる
よく考えたら「I LOVE…」の合唱が出来たのもパシフィコ横浜の時だけ
そういうのも今後出来るようになると思えると、ワクワクしてくる
ライブで見るのは立見指定席での参加となった日本武道館以来
なので藤原が少し太ったように見えてしまったが、7階からの反応があまりにも大きくてビビる藤原
「俺開演前にそこにいったぞ!」
と藤原が告げたり、あまりに高すぎることで話題となるKアリーナ7階
だが7階にはステージがよく見えるTVが付いているし、何よりアリーナでライブしているのにライブハウスやホールでワンマンを見ているような感覚に髭男が鳴らすアンサンブルは思わせる
最上階からでも、反応が大きい要因はここにもありそう
「歌える曲があったら、歌って欲しいけど、知らない曲があっても、知る機会に出会えたと考えて!」
と告げるように、エレクトロなリフと楢崎による低音の聞いたベースラインが魅せる「キャッチボール」をはじめ、「Rejoice」からの曲が多い今回のツアー
ただ編成は2019年でNHKホールで見たときのような、ホーン隊無しでやるミニマムなフォーメーションだ(記憶が曖昧だが、コーラス隊以外にはレフティと善岡、ぬましょうはいたと思う)
「Rejoice」は「Editorial」と比較するととても明るい
「Editorial」はバンドがやりたいエゴが全面に出た作品だったとはいえ、ベクトルが変化するだけでこうも明るくなるのか
音を増やしすぎず、少なくしすぎず
原点に戻ることがむしろ楽しむことに繋がったているのだろう
その「キャッチボール」、途中から藤原はRADWIMPSの野田洋次郎みたく、鍵盤に移動して弾きながら歌唱するのだが、ニュース番組のテーマソングとなった「日常」といえば際立つのは小笹のギター
かつてギターヒーローと演出で紹介されたこともある小笹のブルージーなギターリフは会場に美しく響いていくものの、サビになった小笹はブリッジミュート
楢崎の太いベースや藤原による鮮やかな鍵盤を中心にしているとはいえ、ブリッジミュートをこんなにかっこよく魅せることが出来るとは…
自分自身を俯瞰視した毒の強いフレーズ達が、藤原の真骨頂とも言えるキャッチーなメロと共に放たれる「濁点」を経てライブ活動が止まる前にも演奏されていた「Subtitle」で藤原はスタンドマイクへ
武道館でも聞いていたので、「Subtitle」の素晴らしさは身に沁みているし、
「言葉はまるで雪の結晶 」
と共に小笹が鳴らすギターは雪を降らせているかのよう
髭男の歩んでいる道は王道そのもの
だから色んなリスナーから親しまれるが、小笹のギターはどんなにポップき見えても曲そのものをロックに変貌させる
ポルノグラフィティのハルイチのように、あらゆる曲をロックに仕上げる最高のギターヒーロー
「Rejoice」に収録されていた楽曲を次々に演奏したことを紹介した上で、
「声出し解禁ツアーするまで時間かかったけど、この景色が見えるなら待った甲斐あったでしょ!」
と藤原は上機嫌
かつてキャパ制限があったとはいえ、髭男はさいたまスーパーアリーナで3daysワンマンをしている
なので最大キャパであるかどうかは難しいところだが、どこで見ても見やすく音も聞きやすい
そんなミュージシャンからしてもライブしてみたい会場で超満員
高揚しない方が難しいだろう
「このあともよろしく!」
と客席からの手拍子や合唱を期待し、藤原は「115万キロのフィルム」のイントロを歌い出すが最初からロングトーンを炸裂させ、大歓声が起こる場内
ブレイクし始めの頃、フェスで
「僕はバンドマン〜」
なる訳のわからないアレンジをしたこともあったが、そのようなコミカルなアレンジをしなくとも、いまや「115万キロのフィルム」を会場にいる方々は聞き入っている
バラードなのにホーンが曲を壮大に引き立てたり、楢崎はピッキングにフィンガー、スラップと多彩な奏法を行っているのも凄いが、アンサンブルがどんなに凄くとも持っていくは藤原の歌声
過剰表現かもしれないけど、失われてはならない国宝級の声だ
そこから後半の合図となるのはリリース時に、メタルファンが多く反応していた「ホワイトノイズ」
「Cry Baby」があまりに出来すぎていたから最初はイマイチだったけど、ライブだととんでもない爆発力
レフティがリズムギターを担当する分、小笹はメタル由来のギターを思い切り引けるし、
「瓦礫の下に埋もれた弱虫の声は
いくら耳すましても聞こえやしないさ」
が胸を打つようなフレーズになるなんて思いもしなかったが、
「ヒーローぶって笑っていた あなたの両頬を 拭うまで止まらない」
のフレーズが大合唱になるのは「ホワイトノイズ」が髭男の新たなアンセムになったということ
とんでもない速度で髭男は代表曲を塗り替えている
ミスチルの全盛期はこんな感じだったんだろうなと体感できる速度で
一方髭男の名前を大きく名に広げた「ノーダウト」は「Editorial」のツアー同様、スカが強いアレンジとなり、楢崎がホーン、レフティはベースと役割を交代しているが、途中でブレイクダウンしてこの日が誕生日だったらいAtsukiのサックスをフューチャーしたり、レフティと小笹は台の上に楽器を置いて緩すぎる楽器バトルをするなどあまりに自由
いつまでもダブステップのようなパートを繰り返すわけもなく、再び急加速がなされるが、これは松浦のリズムが正確だから出来ること
松浦がいるからこそ出来る自由なアレンジ
藤原が休憩でステージから離れている間は楢崎がポケモンカードのアプリにハマりまくっていること、「MAN IN THE MIRROR」の頃から髭男に携わっているAtsukiの誕生日をお祝いしたりするが、ライブあるあるである初参加者アンケートをやりつつ、1番遠方から来た方は誰かをたずねると、中国方面から来た方が多かった印象
専用アプリで入場する必要があるのに、よくここまでたどり着けたなと思う(ちなみに「Prtender」のPVは台湾で撮影されたもの)
なお韓国から参加された方もおり、藤原は軽く韓国語で挨拶していたが、今になってこのバンド名にしたことを公開している模様
藤原が客席に次の曲の冒頭部分にあたるコード、「C on D」を発声させて松浦がカウントしてはじめるのは、「Editorial」に収録されていた「ペンディング・マシーン」以上に歌詞が過激な「うらみつらみきわみ」だが、モニターに映されるのは松浦による多彩な表情
特に「きわみ」の表情がほぼマッスルポーズに近いので、行きすぎたようにも見えるフレーズたちがほぼ空気に(笑)しかも松浦が途中で「YEAH!!」と叫ぶ箇所で顔がドアップになるので尚更笑えてくるが、参加者を楽しませるために様々な表情を撮影した松浦は相当ノリが良い人柄なのかも(しかもツアーが終わったらラインスタンプの配信が始まった)
何がやりたかったかはよく分からないが、髭男が今の方向性に変わったのはこの「ミックスナッツ」
さいたまスーパーアリーナ初日にハプニングもあって、少しだけ藤原が歌ってくれたが、ライブ出来なかった際もファンが支えてくれたことへの感謝がここに籠もっている
「普通などない 正解などないLife, and I know
仮初めまみれの日常だけど ここに僕が居て あなたが居る
この真実だけでもう 胃がもたれてゆく」
のように、奇跡を噛み締めていくのみ
そのハッピーなムードをギュッと引き締めるのはSHOCKING NUTS Tourを経て、サイケデリックなアレンジとなった「Anarchy」
ロックンロールだったオリジナル以上に、「Rejoice」に収録されたアレンジの方がより不穏となったものの、小笹のギターを合図に一気に開放的となり
「何にもない誰も居ない じゃなきゃ怒れない
笑わないで 指を差さないで
理性の半分ない間しか狂えない
笑わないで 指を差さないで」
の大合唱が起こるのは意味のある夜明け
発声が制限されていた頃はこの合唱も出来なかった頃
「治安の悪さと猿の徹夜は続く」
は闇バイトが横行し、どんなに働こうが収入が全く増えず副業せざるをいない今の日本を風刺しているかのようだが、発声できるだけでも1つの夜明けは来ただろう
あとは徴収だけしまくって、減税する気がない今の政治をどうにかしてくれればいいのだが
で「Anarchy」のアウトロと共に、モニターには「Anarchy」の猿のジャケットが映り、その映像は世界各地を映していくのだが、その演出からたどり着いたのはオーケストラロックとも称するべかき「Chessboard」
合唱コンクールの課題曲でもあったから、大会場であるほどそのスケールの大きさは発揮されていくが、
「美しい緑色 こちらには見えているよ
あなたが生きた証は 時間と共に育つのでしょう
美しい緑色 役に立たない思い出も
消したいような過去も いつかきっと色付くのでしょう」
の場面ではLEDに藤原から見たステージが映り、ライトハンドが緑に輝く中で大合唱に
この「Chessboard」のフレーズは髭男のメンバーが全員、ファンを公言しているUVERworldのようになっており、最初から最後まで全てがメッセージになっている
なので誰かの人生の道標になるものと自分は思っていたのだが、この合唱によってより道を示していくものになるだろうとなあと思った
人間がした経験はそう簡単に忘れるものではないから
路頭に迷った際、これまでの経験が支えになったり、道標になるとはよく言われるが、その際に真っ先に出てきそうな体験
次で最後の曲になることを藤原が告げると、客席からはお約束のように「えええ!?」の声が聞こえてくれるが、ライブを出来ない際は過去のライブが支えとなっていたことを伝えつつ、
「「Editorial」の時はバンドが存続できるか分からない状況だったから、命とかについて考えて作っていた。けどその次のアルバムはみんなで歌えることが出来るような楽しいアルバムにしようとしていた。」
と「Rejoice」のリリースインタビューの際に話していたことを藤原はより具体的に話すが、
「色々重なって、声出しライブが出来るまで時間がかかってしまったけど、躓いたときに大切な人と出会えた。それが今日のライブを楽しみにしていたみんなです!!」
と藤原は参加者の敬意を忘れない
もっと言うならば、ライブできるようになるまで結構な時間が空いてしまったが、それでも待ってくれていた方々
ファンがいなければライブは成り立たないから
「音楽を作る際に「このままだとヤバいぞ」とか思う瞬間がありますが、僕たちは手を差し伸べるバンドになりたい。というかさせてくれたのは皆さんです。今日のことを忘れずにこれからの音楽に活かしたいと思います!!」
と「Editorial」のツアーで起こった変化を伝え、この日の出来事をこれからの音楽に活かすことを約束したうえで最後は藤原の歌声とアンサンブルが丁寧に紡がれていくような「B-side Blues」
壮大でもなく派手でもない
ただただ歌やメロにを綺麗に整えた曲
そのようにしたのはきっと、寂しさを忘れてはならない
自分と関わっている事柄がなくならないようにといった願いも含まれているだろう
「失くしちゃなんないものはただ「続き」だけなんだ」
このフレーズが全てを示していた
アンコールで戻ってくると、最新シングルである「Same Blue」をいきなり演奏
まあ、「アオのハコ」の主題歌に起用されているから予想通りであるが、原作読者からすれば「アオハライド」の主題歌(フジファブリックやChiko with HoneyWorksが担当)のような感じを想像していたのに、音源を聞いたらむしろ真逆なロック
それも変拍子を大々的に駆使しているからリズムに乗るというより青空に向かって手を伸ばす
そんな感じの1曲である
「Rejoice」から次なるモードへの布石ら早くも打たれた
無理だけはしてほしくないが
そのうえで告知として来年のライブの予定が決まったのだが、そのライブとは髭男初となるスタジアムツアーでヤンマースタジアム長居と日産スタジアムで開催
さいたまスーパーアリーナでワンマンを行ったことがある以上、ドームかスタジアムかの二択になるが髭男はスタジアム
遂にここまで来たかという感じ
どでかい花火大会をやってくれるものと期待するしかない
ちなみに10年前、藤原は営業の仕事を行っていたようで、自分たちの作品が置かれているか気になっていた模様
それ以前にまだ名前が知れ渡る頃、髭をつけて登場していたことをどれだけの方が覚えているだろう
ビッグな発表が行われたあとには、アイリッシュなリズムも用いられながらパーティーのような騒がしさが会場を包む「SOULSOUP」はサビがほぼ合唱だらけ
正直なところ、これも初めて聞いたときはピンとこなかった
「SPY × FAMILY」の映画主題歌とはいえ、作品に起用された主題歌を担うアーティストがどれも大物
ハードルが上がりすぎてしまったのも原因だ
しかしこれは喉の不調に苦しんでいた頃の藤原の内心が大きく出た曲
自分にとってネガティブなエピソードをこうしてハッピーな1曲に消化できるなんて振り切っていると思ってしまった
とんでもないメンタルである
「東京に行く前、武道館でライブが出来ますようにって神社に願掛けしにいったんだけど、それが敵うどころか、もっと大きな会場でライブ出来るようになりました。でも大きな会場には大きな会場の良さがあるようにライブハウスやホールで出来る良さがある。もっと全国を回れるようになるのが、僕たちの夢です。」
と話す藤原
Bayhallでライブしていたのも、Zeppクラスでライブしていたのも知ってる
なんなら自分が初めて見たのはNHKホールでパシフィコ横浜でも見たことがある
アリーナはアリーナで演出が凝れるし、ライブハウスやホールは音により集中できる
どちらにも良さがあるのだ
出来る事ならライブハウスやホールも混ぜたツアーをやって欲しい
髭男を自分はライブハウスで見たことが無いから
「まだツアーは続くけど、同じ神奈川なので次の曲を日産スタジアムへのバトンをつなぐ曲にします!良ければ心の中、声に出して歌ってください!!」
と日産スタジアムへのバトンを担った最後の曲、「TATOO」もやはり合唱だらけ
髭男がライブを出来なくなった間、シーンは更に変わり、フェスのラインナップも大きく変化した
Tik Tolk経由でバズるアーティストがあまりにも多いから、ちょっと油断したら置いていかれてしまう
10年前のシーンでは考えられない状態である
それでもファンは髭男を待ってくれていた
定期的に放たれる新曲たちはリスナーの心を掴んで放さなかったから
結びつきはかつてよりも強くなっただろう
とてつもない合唱を見たら、そう感じるより他になかった
メンバー紹介を行ったあと、髭男のメンバーは1人ずつ話すが、印象に残ったのは
「人生は長距離走だなと考えていまして、スタジアムツアーを常に回れるバンドになっていきたいと考えていますが、それには1回目が大事です。皆さん、よろしくお願いします!!」
と小笹がサザンオールスターズやMr.Childrenのようにいつまでもスタジアムクラスを回れるようなバンドでいることを目標にしていること
是非ともスタジアムクラスで回れるバンドに君臨して欲しいし、
「スタジアムは集大成じゃない!お祭りだ!!」
と藤原はこの先も見据えていた
声出し解禁ツアーは前述の通り4年ぶり
パシフィコ横浜で見て以来だ
規模はあの時のホールからアリーナに拡大したが、個人的な体感はNHKホールで見たときと似ている
ホーン隊がいない編成で演奏された曲が多いのが大きな要因だと思うが、アリーナにいるのにライブハウスやホールのような距離で髭男はライブをしていた
手を伸ばしたら届きそうな距離でライブしているように思わせる
それも髭男の強みなような感じがしてならない
来年はスタジアムツアー
その先にはもっとキャパが広がったり、さらなる名曲を生み出したりするだろう
これからも距離は変わりそうにない
戻ってきた髭男の未来に祝杯を!!
セトリ
Finder(映像)
Sharon
Get Back To 人生
宿命
Stand By You
キャッチボール
日常
濁点
Subtitle
115万キロのフィルム
ホワイトノイズ
ノーダウト
うらみつらみきわみ
ミックスナッツ
Anarchy
Chessboard
B-side blues
(Encore)
Same blue
SOULSOUP
TATTOO


※前回見た髭男のワンマンのレポ
https://ameblo.jp/serment-musicinlife/entry-12771459606.html
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