年間被爆量が20ミリシーベルトに変更というのが話題になっています。

誰がこれを決めたのかさっぱり分からないのですが、個人的にこの値は、大人はともかく、子供、妊婦にとっては大丈夫とはとても言えない値だと思っています。


この数字をあれこれ言う前に、まず年間被爆量とガンについて、私の見解をちょっと書いてみようと思います。


以前、「放射線量の単位 」という記事で詳しく書きましたが、年間被爆量とは、放射線を1年間でどれだけ浴びたかということです。体内に蓄積されるとか、そういう話ではありません。

シャワーと同じで、何リットルの水をシャワーとして浴びたか、という言い方がそのまま放射線にも当てはまります。放射線とは、非常に小さい粒子(電子)が高速に飛んでいる状態ですから、1年間でこの小さい粒子がどれだけ身体に当たったのか、これが年間被爆量です。


放射線が身体に当たると、どうしてガンになるのかは、「福島原発の放射能を考える1 」で書きました。

要は、放射線(小さい粒子)がDNAを傷つけてしまうのですが、DNAの修復過程でエラーが起こるとそれがガン細胞となり無限に増殖してしまうのです。



ここで分かることは、運が悪ければ、放射線である粒子1個が身体に当たっただけでガンになるし、運が良ければ、いくら当たってもガンにはならないということです。

ですので、年間被爆量とガンの関係は統計を取って調べる必要があります。個別事例を持ってきて、どうこう言うことはできません。

さらに言うと、人種や生活習慣などで被爆量に対するガンの発生率は変わってくるかもしれません。

被爆量とガンの発生率は、多くの事例を長期に渡り追跡調査しなければならないのです。


それと、重要なのは、シーベルト値で言っているということは、身体の外からの放射線のみしか考えていませんから、外部被爆のみしか言っていないということです。

恐いのは、外部被爆よりも、放射能を体内に取り込んでしまい、内部から被爆してしまうことです。

内部からの場合は、放射線を出す物質がしばらく体内に留まってしまい、放射線を出し続けます。外部被爆よりも影響が大きいのです。

シーベルト値が増えた場合の、内部被爆の度合いはどうなのか。関係性はどの程度なのか。これは誰にも分かりません。


ちなみに、内部被爆に関係ある単位はベクレルです。水道水から何ベクレルのヨウ素が検出とか、海に何兆ベクレルの汚染水を放出したとか、そういう記事に出てきますが、イメージとしては濃度と言った感じの単位でしょうか。



では、年間20ミリシーベルトはどうなのか?

これは正直、私にはさっぱりわかりませんが、感覚的には高いという印象です。

20ミリシーベルトで良いとか、いや10ミリシーベルトにするべきだとか、いろいろと数字は出てきていますが、その根拠はそれぞれの個人が色々な資料を検討した結果の印象による値ではないかと思っています。


チェルノブイリの場合は、女児の甲状腺ガンが増えたということがはっきりしていますが、これは内部被爆です。放射能を含んだ食べ物を食べてガンになってしまったと考えられます。

しかし、それ以外でガンが増えたのか?

これは分かりません。(私がほかの資料を見落としているかもしれませんが。。)


私の印象では、人の放射線によって傷つけられた際の修復能力は、考えている以上に高いのかなとも思っています。しかし、はっきり分からないのです。

分からないからと言って、じゃあ20ミリシーベルトでいいや、という話にはもちろんなりません。

おそらく、20ミリシーベルトに決めた過程を出してこないということは、はっきりとしたデータはないのでしょう。

不確かなら、安全を見て数値を下げるべきですし、妊婦、子供は疎開させるべきでしょう。

早い時期からそう言っている人は多いです。私もそれに賛成です。

子供を親元から離すことになりますが、仕方がない措置かと思います。


シーベルト値が増えるということは、環境中の放射性物質が増えるということですから、食物に付いてしまう可能性も口に入る可能性も高くなるでしょう。



4月28日の読売新聞の記事です。


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福島の牛乳うれしい 給食に復活
 
福島第一原発事故による加工前牛乳の出荷制限が、原発周辺など一部地域を除いて  
解除された福島県で、27日から県産牛乳が本格的に店頭に並び、学校給食でも復活した。  
   
須賀川市立第三小学校の2年1組では、担任の田村恵美子教諭が  
「今日から福島県の牛乳だよ」と声をかけると、児童から「よかった」との声も。  
   
ほとんどの子が最初に牛乳パックにストローを差し、「味が違うね」などと言いながら飲み干した。  
学校給食では、いわき、郡山市などで27日から、福島市で28日から県産牛乳が出される。

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この記事を、ほほえましいと見ることができるかどうかですが、私は不安が先立ちました。

牛乳はもちろん検査しているのでしょう。しかし、秘密が多い政府ですから、安心することができません。

ただ、名前を出して、こういう理由で基準を決めました、と言える人はいないのではないかと思います。

首相ですら(と言うより、あの首相だからこそと言うべきか)、数字に責任を持とうとはしてませんし。



タバコのほうが、20ミリシーベルトよりガンリスクが高いとか言う人もいるようですが、比較自体がナンセンスですし、比較するにしても、なぜそう言えるのか示していただきたいものです。タバコの場合は成人に限りいくらでもデータも取れますし追跡調査もできており、その結果、有意にガンとの関連があると言い切れています。


では、放射線は?

大人から子供までまんべんなく、今まで以上の放射線を浴び続け、なおかつ汚染されたであろう食料品を食べ続けた場合どうなるのか。


例えば、タバコを吸うとガン発生率は2倍だが、内部被爆は知らないけど外部被爆の場合は1.1倍にしかならないよ、と言われても、じゃあ大丈夫だねという話にはならないのです。



年間20ミリシーベルト以上浴びてる国は他にもあると言う話もありますが、その国のガンの発生率はどうなのか、放射線の発生源は何なのか、放射能を体内に取り込む可能性はどの程度なのか?


そういうことをはっきりさせた上で、だから大丈夫!と言ってくれれば、こちらも、なるほどと安心するワケです。



あまりに神経質そうなことを書きましたが、大人はある程度は大丈夫だろうと思っていますので、私は神奈川在住ですが、東京にもよく行きますし、風向きがどうだろうが雨に濡れようが全然気にせず、ファミリーマートで売っている那須高原の牛乳もほぼ毎日飲んでいます。牛乳は売れているようですので、気にしている人はいないのでしょうかね。ボランティアにも行く予定です。




ここのところ、忙しすぎてあまりニュースを見ることができずにいるのですが、常々気にしているのが、放射能汚染水を海に放出してしまった件について、ずっと思っていたことです。


東電の武藤副社長の判断で海に放出したということになっていましたが、これに関しては違和感を抱いたのは私だけではないでしょう。

一企業の判断でどうにかできる問題ではありません。


私個人の考えでは、おそらく放出前に東電は政府に相談したのだと思います。

そのとき、菅直人は、「あなたの責任でどうぞ」とでも言ったのではないかと思っています。


とにかく責任逃ればかりを考えてるようにしか見えない。


ロシアのメドベージェフ大統領が北方領土を訪問したときに「許し難い暴挙」と威勢のいい言葉で批判したはいいけれど、その言葉にロシアが反発すると、「国民の声を代弁したものだ」と、誰に向かって言った言葉だったか、すがすがしいほどの責任逃れをした人です。(私はこの言葉で軽蔑するようになりました。)


最近は民主党内からも、自分の正当性ばかりを強調すると非難されています。


菅直人とはこういう人ですから、「放出は俺がやれと言ったわけではない」と言えるように保険をかけたのでしょう。普通の人なら、こんなわかりやすい責任逃れはしないと思うのですが、菅直人なら有り得ると思ってしまうところが彼の人望のすごいところです。

しかし、そこは一国の首相ですから、責任逃れできるはずもなく、福島の方々に謝罪するはめになってしまっています。


一方、東電は、あなたの責任で、と言われたらそうするしかありません。

企業としての命を政府に握られているのであり、以前このブログでも書きましたが、恫喝も得意な党ですからね。民主党は。


以上が、放射能汚染水放出の裏にあった出来事じゃないかなと思っています。



ついでに言うと、震災復興に関しても、まじめにやっているとはとても思えません。

被災者のため、というのではなく、あとでモンクを言われないためにやっている感じがしてならないのです。


ロシアとの一件でも分かるように、国民を盾に保身する人です。

我々国民からすると、「国民の生命と財産に手を出すヤツは俺が許さねえ」と言ってほしいものですが、みごとなまでに真逆です。


こういう人間が、日本人の命を守るために、日本人の子供たちの将来を守るために真剣に働くとはどうしても思えません。





最近、放射線についてネットやテレビでいろいろと解説されているので、みなさんもだいぶ詳しくなったかと思いますが、単位が分からないという人がいましたので、今回はシーベルトという単位について書いてみたいと思います。


最初に基本です。

1 の 1000分の1 は ミリ(m)、

ミリの 1000分の1は マイクロ(u)

マイクロの 1000分の1は ナノ(n)

です。

これは長さだろうが重さだろうが、共通です。

たとえば、1グラムの1000分の1は、1ミリグラム、という具合です。



つぎに良く耳にするシーベルトについて説明します。

シーベルトとは、放射線量を表す単位です。


東電のモニタリングポストや、各自治体の放射線量測定結果がHPなどで公開されていますが、これは1時間当たりの放射線量を表しています。

単位は以下のように書きます。


Sv/h

シーベルト/時


Sv/h の Sv はシーベルト、h は Hour の略で、1時間の時という意味です。

なお、Gy(グレイ)という単位を使っている場合もありますが、通常は1シーベルト=1グレイと考えて問題ありません。


「福島原発の放射能を考える」で書きましたように、放射線とは、放射性物質から飛び出している微小な粒子(主に電子)です。主に、原発内で蒸発して気体となったヨウ素やセシウムが、その辺にただよっていて、放射線を出しています。別の言い方をすれば、微小な粒子が高速で流れているとも言えます。


この粒子の流れの中にいた場合、どのくらいの量の粒子が当たってしまうのかを表すのが Sv/h です。

よって、シーベルトとは、身体の外部からどの程度放射線を浴びてしまうかという目安です。ただし、そこら辺にただよっているので、吸い込んでしまった場合は体内からの被爆となります。


粒子の流れとは、水の流れと同じで、例えば水道からちょろちょろ水を出し、ちょうど1時間で1リットルの牛乳パックがいっぱいになるように蛇口を調整するとします。このときの水の流量(流れる量)は、 1リットル/時 です。

この蛇口にホースを付けてあなたの頭の上に持ってきて、1時間ちょろちょろ水を浴び続けたとしたら、あなたは1時間に1リットルだけ水を浴びたということです。

水はリットルという単位ですが、放射線はシーベルトという単位を使うというだけです。



モニタリングポスト、という言葉を聞いたことがあると思いますが、これは東電や国が持っている、全国のあちこちに存在する放射線量を測定する場所のことです。その場所には、放射線量を測定する器械が設置してあります。原発の周辺には多く設置されていますね。


このモニタリングポストから出てくる数値は、1時間あたりの放射線量です。

私の住んでいる神奈川では、だいたい0.06~0.08マイクロシーベルト/時 という値になっていると思います。


毎日、0.08マイクロシーベルト/時 (0.08uSv/h) を浴び続けると、年間でどの程度になるか、これは次の計算で簡単に求めることができます。


1日は24時間ですので、0.08uSv/h を24倍すると、1日に浴びる量が分かります。

0.08uSv/h x 24時間 = 1.92uSv/日 (これが一日あたりの数値になります)


1年は365日ですので、1.92uSv/日 を365倍すると、年間に浴びる量となります。

1.92uSv/日 x 365日 = 700.8uSv/年


ということで、1年間で 700.8uSv浴びるという結果になりました。

1000マイクロは、1ミリですから、

700.8uSv = 約0.7mSv となります。


最近までは、国が決めた年間被爆量は1ミリシーベルト以下ということでしたから、0.08uSv/h でしたらなんら問題は無いということになります。



年間の許容被爆量から逆算すると、1時間あたりの許容被爆量がわかります。

年間 1mSv以下と言うのであれば、

1日あたりの数値を出すには、365で割ればよいので、

1mSv / 365 = 0.00274mSv = 2.74uSv

1時間あたりの数値は、24で割ればよいので、

2.74uSv / 24 = 0.114uSv/h

という結果になります。

実際には、日々刻々値は変化しますから、 0.114uSv より高いからと言って大騒ぎする必要はありません。


それどころか、最近では年間20mSv以下にしようという話もあるくらいです。

このことについては、後日また書きたいと思います。


放射能というものがよく分からないため、必要以上に怖がったり、悲しいかな福島から来た子供たちが放射能が移ると言っていじめにあったりといったことがあるようです。


昔々、人知を超えた現象には、お化けだ、いや霊だ、などと言っていたのですが、今の放射能騒ぎは、それに似ている気がします。

でも放射能は分かっていることですので、自分できちんと知った上で怖がりましょう。

放射能とはこれから長いつきあいになるかもしれません。



前回、ヨウ素とセシウムの説明をしました。

今回は、これらが体内に入ってしまうとどうなるかを考えてみたいと思います。


ヨウ素は、甲状腺ホルモンを作るのに必要な元素です。昆布などに多く含まれています。

通常、食物から採るヨウ素は放射能はありませんが、原子炉で漏れ出たヨウ素は、放射線を出しています。

このあたりの詳細な説明は1回目でしてありますので、興味のある方はそちらを読んでください。


身体にとっては、昆布に含まれるヨウ素も、原子炉から漏れ出たヨウ素も、同じヨウ素です。

これを食事などで採ってしまうと、甲状腺に蓄えられてしまうのです。

甲状腺内から放射線を出して、内部から被爆させます。よって、甲状腺ガンになる確率が上がります。


これを防ぐには、安定ヨウ素剤を飲みます。甲状腺の中に放射線を出さないヨウ素で満たしておけば、過剰なヨウ素は体外に排出されるということです。

”安定”とは、放射線を出さないという意味です。



高校時代に元素の周期律表を習った記憶がある方も多いと思います。

原子番号で並べられているのですが、化学的性質が似ているものが周期的に現れるので、それが一目で分かるように作られているのです。

つまり、周期律表の縦の列は、化学的な性質が似ているということになります。



では、セシウムが体内に入るとどうなるか。

周期律表を見ると、セシウムの縦の列にカリウムがあります。

これは、体内のカリウムがセシウムで置き換わってしまうことを意味します。化学的性質が似ているためです。


ヨウ素は甲状腺にピンポイント的に溜まるので予防ができましたが、カリウムは人体に広く分布するので、カリウムと置き換わってしまうセシウムは予防することはできません。

体外に排出される期間はカリウムの代謝期間と同じです。

筋肉や腎臓を通るので、そこから放射線を出し続けます。


もうおわかりのように、放射性物質が体内に入ってしまった場合、それを防ぐには生体機能を利用して行うしかないのです。安定ヨウ素剤でセシウムの予防はできません。




最近、ストロンチウムが検出されたとニュースでありましたが、これも周期律表を見ると、縦の列にカルシウムがあるのが分かります。

化学的性質が似ているため、身体はストロンチウムかカルシウムか判別できずに、骨に取り込んでしまいます。骨の中から放射線を出し続けることになり、体外に排出されるには骨の代謝の期間となります。



チェルノブイリでは、女児の甲状腺ガンが多く発生しました。


今回の事故と単純には比較できないですが、子供たちのガン発生率が増えてしまわないか心配です。






TBSラジオのニュースにて、韓国が日本の食品輸入に日本政府の放射線安全保障を求めるとのこと。

事実上の輸入禁止措置だと思います。


浜田和幸議員のブログにも、ロシアへ輸出した中古車から放射線が検出されたために送り返されるかもしれないとの記事が。

食品に限らず、工業製品にまで、問題が広がっています。


この問題に対し、国はこれから対応するとのこと。


これから???


なるほどこれが政治主導というやつですか。


先月、このブログでも書きましたが、こうなるであろうことは分かっていたのです。

無論、先手を打っている企業は多数あったみたいですが、企業だけでは限界があります。



最近、東電や原子力保安委員との質疑応答で、先を見据えて先手を打っているかという質問が多くでるようになっていたので、まあメディアも自分の役割というものがやっとわかってきたかと思っていたのですが、全然わかっていなかったということです。


これから起こりうる問題に対し、どういう対応を取っていくのか、それを追求するのもメディアの役割です。

起こったことに対してギャアギャア騒ぐだけなら誰でもできます。


先を何も考えていない政府と、目先のことばかり追いかけて大騒ぎするメディア。


恐るべき愚鈍です。