外務省専門調査員のブログ

外務省専門調査員のブログ

外務省の在外公館専門調査員として共有できる情報をこちらのブログに綴っていきたいと思います。外務省専門職を目指す方もどうぞ!

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ご無沙汰しておりました。
2020年度の秋募集が始まりますね!

詳しくはこちら👇
16日にはzoomでのオンライン説明会もあったようですね。
説明資料はアップロードされているので、こちらから最新情報を得られるかと思います。
以前よりも情報が充実しててわかりやすいですね
受かるコツやヒントなんかも意外と転がっているのでよくチェックするようにしましょう。

また、一番大事なのは募集ポストについての研究です。
自分は何語が専門なのか?
どういったことを求められているのか?
政務なのか、経済なのか、広報なのか?

筆記試験もそうですが、面接や履歴書でも、こうした点を踏まえた上で、自分は何をやりたいのか、希望とマッチする内容なのか?といったところが評価軸として見られるポイントかと思います。

公表されている情報をしっかりと分析して、試験に向けて戦略を立てていけるといいですね。

また近く改めて、試験のコツなんかをお伝えできればと思います!


久しぶりに国際交流サービス協会(注:協会の方や外務省関係者は同協会の頭文字をとってIHCSAイークサと呼びます)のサイトを見たら、ちょうど秋募集の合格発表が行われていました。

【合格発表】2019年秋募集合格者には12月9日(月)~17日(火)の間にメールで通知します。

合格された皆さん、おめでとうございます!

まだ連絡来てない皆さんも最後まで諦めないでくださいね。

というのも、私が合格した際にも、合格発表最終日の午後に電話があったからです。

合格者から電話していたら、発表初日、遅くとも2〜3日で終わると思いますよね。

私も完全に諦めていました。

そしたら、受験したことも忘れかけてた最終日の午後に電話がかかってきたんです。

突然の電話であまりの無防備に訳が分からず。

とりあえず、「合格しました」ということだけ分かり、その後、「渡航できるかご検討ください」みたいに言われ、何も考えず二つ返事で「はい行きます」と答えて、協会の方も咄嗟の返事にややびっくりしていたのを覚えています。

もしかしたらトップ合格者が辞退され次点の自分に話が回ってきたのかもしれません。

それか、外務本省と協会の調整が難航していたのかもしれません。

いずれにしても、まだ連絡が来ない方も、発表最終日まで望みを捨てず、諦めずに待っててください。皆さんのご希望が叶って世界に羽ばたかれることを祈っています(^^)

今日は専門調査員に受かるコツを思うがままに綴ってみたいと思います。


裏ワザとかではないです。あと、あくまで個人的感想です。ご了承ください。


それでは、まず。


受かるコツ①受験要領をよく読む


これは基本中の基本です。

が、意外と重要です。


ポイントは2つ。

1つは、最低限の用意をする。応募資格であったり、提出書類であったり、試験会場であったり、このあたりを1つでも見逃したりミスしたりすると一発アウトです。


そしてもう1つは、どういう人物を求めているかよくよく把握すること。応募資格を見ると、1.調査研究の実績、2.語学力、3.在外公館の組織の一員としての協調性と忍耐性、4.日本国籍、5.あれば自動車免許、の5つです。このうち4は別として、12は専門調査員の即戦力として必要なことですし、3も数年間の任に耐えられるだけのコミュニケーション力と馬力が必要です。12は試験でも測られますが、その点数だけではやはり分からない面もあるので、特に1でどれだけの成果を提出できるかは大事になってきます。


とはいっても、最近は応募者数も減っていて、業績はそれほど重視されない傾向にもあるように思います。現に、経済班勤務だけど経済は素人、教育学部出身だけど政務班といったようなケースも見受けられました。ただ、筆記試験では最低限の知識について問われるので、そこはやはりその地域や分野に関する専門知識がある程度備わっていないと難しいと思います。


受かるコツ②情報をかき集める


敵を知ること。これは最強です。


敵というのは、試験そのものであったり、ライバル受験者であったりします。


試験そのものについて知るというのは、それだけ試験対策をすることに繋がりますし、より効率的な勉強を進めることができます。


ライバル受験者については知る術もないのですが、例えば、一次試験で同じ言語を受験している人数などを知るだけでも、自分の応募するポストにどれくらいの倍率が集まっているのかなどを知ることができます。私が受験した時は、試験会場で近くの方の名前が見え聞こえしたりしたので、帰ってググってみたりしました。その道のエキスパートだと、ネットで名前が見つかったりもします。(それを知ったところで自分の合否に関係するわけではないのでしょうが、それでも、自分よりも優秀な専門家が同じポストに応募していれば、ポストは各1枠ですから、自分がどれだけ優秀でも落ちるものは落ちるのです。)


受かるコツ③面接は印象よく


二次試験に進むといよいよ面接です。

面接には2種類あり、語学面接と個人面接があります。


語学面接はその名の通り、語学力について測ります。ですから、スピーキングとリスニング、特にスピーキング力が重要になります。丸暗記だとどうしても解答できずつまってしまうので、これはもう練習するしかないと思います。ただ、表現したいこと、伝えたいことが伝わっているか、は重要ですし、面接も815分程度なので、ある程度は想定問答も頭に入れつつ、準備していくことも可能かと思います。志望動機、研究内容、日本とその国の文化の違いやそれに対する自分の考えなど、基本的なことは専門言語でさらっと言えるくらいにはしておく必要があるかと思います。


個人面接は、面接官が通常は国際交流サービス協会の方なので、専門知識を問うことはまず無く、むしろ上で述べたような、在外公館の組織の一員としてその任に耐えうるのか、協調性や人間性を見る側面が強いように思います。というのも、専門調査員は在外公館それぞれに基本1人〜少人数の配置ですし、在外公館内では組織の下っぱの方の身分として、各省庁からやってきた先輩方と肩を並べてやっていかなければならないわけです。人によっては、専門調査員さんはお手伝いさんとか何でも屋さんくらいに思われてたりもするので、そんな中でうまく立ち居振る舞いをこなしつつ、研究もうまく遂行していけるような人物像でなければならないのです。


時には面接で若干圧迫のような質問もされるようですが、それも在外公館でのストレス耐性を測っているものかと思われます。あとは、同僚にしたいかどうかという、率直な性格が見られるという面も多いかと思います。


以上、専門調査員の試験に受かるコツを3つあげてみました。あくまで一専門調査員経験者の個人的な感想にすぎませんが、皆さんのお役に立てれば幸いです。


それではまた!

今日は外務省専門職経験者採用試験で行われる各個別の試験の概要について、過去に合格した先輩から話を聞くことができたので、その内容を整理しながら紹介したいと思います(一部は貰った文章をそのまま載せています)。


ただし、こちらに書かれてるのは数年前に受験した際の内容なので、今は多少異なっているかもしれないということだけ断っておきます。最新情報は受験案内リンクからご確認ください。

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/jyukennannnai/shiken103.pdf


外務省専門職経験者採用試験の試験は、一次が筆記試験(①基礎能力試験、②選択外国語、③小論文)、二次が面接(④個人面接、⑤集団面接、⑥総合評価面接)となっています。


以下、それぞれの試験について綴っていきます。


①基礎能力試験

公務員試験の基本となる基礎能力試験は多肢選択問題が30題出されます。確かほとんど四択問題のはずです。制限時間は2時間20分(140分)ですので、解答時間は1問あたり440秒となります。


問題レベルは総合職(Ⅰ種)相当です。同時に開催される他省庁の試験要項を見て貰えば分かりますが、外務省専門職経験者採用試験の一次試験は他省庁の総合職枠募集と同じ日程で試験が行われます。したがって、出題内容も当然に他省庁の総合職募集と同じものが使われています。


今年の試験も、総合職院卒者試験(法務区分)と総合職大卒程度試験(教養区分)と同日程で行われており、一部問題の量は異なっていますが、正答番号からも同じ問題であることが分かるかと思います。

https://www.jinji.go.jp/seitou/index.html


過去問等を解いた方だと分かると思いますが、総合職レベルの問題は専門職の問題を更にひと捻りさせた問題が多く、そう容易く正解には辿り着かない作りになっているので、問題の内容としてはかなり差があり、それ相応の判断力や思考力が求められます。なので、外務省「専門職」だからと思って普通の専門職(Ⅱ種)相当だと勘違いしていると太刀打ちできないので大変です。


新卒の方が受験する一般の外専試験レベルと異なる点で、一般の外専試験よりもハードルが高く設定されているとも言えます。


……とはいえ、高得点を狙わなきゃいけないわけではありません。昨年平均だと12.328点、基準点(足切り)は9点となっています。外専の経験者採用試験の平均点は他の省庁の経験者採用より高いので、それなりにレベルの高いライバルが多い、もしくは、試験対策をバッチリやってきている人が多いということがわかるかと思います。

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/heikin/shikenec_heikin.pdf


今年の試験についても、既にネット上でいろいろ書かれてありますので合わせてチェックしてみてください。


②外国語試験

外国語試験は英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、アラ  ビア語、トルコ語、タイ語、インドネシア語、中国語及び朝鮮語のうち1か国語を選択し、その和訳2問+外国語訳2問を、制限時間2時間で解くことになります。1問あたり30分ですが、文章量がそれなりにあり、翻訳のスピードと正確性が求められます。


この外国語試験については専門調査員試験で受験するような外国語試験の形式とも似ているので、専調経験者であれば(それなりの翻訳能力も現場で鍛えられてるので)それほど苦にならないのではないかと思います。


出題内容は外交や国際政治に関するものがメインになるのではないかと思われます。和訳だと外国首脳のスピーチの和訳、外国語訳だと日本の外交青書の外国語訳などではないでしょうか。その他、国連など国際機関の報告書や新聞・メディアの記事などが出題される可能性もあるかと思います。


他の試験で差がつきにくいことを考えれば、ここで高得点を取っておく必要があるかと思います。また、おそらく当然ながら省内で採点されるため、個人的見地でいえば、外務省特有の文体や順番などを身につけておくと有利かと思います。


③経験論文試験

経験論文試験は公務員としての素質を見るような基本的な問題が出題されます。


「求める人材」にも「(6) 途上国の過酷な環境でも勤務できるたくましさ、国際社会の多様な価値観を理解し受け入れることができる柔軟性とバランス感覚を兼ね備えている者、(7)大学卒業後の研究(注)又は職務経験(業種は問わない。)の年数が、2019(令和元)年71日現在で通算9年以上に及ぶ者であって、これらの職務経験を通じて体得した効率的かつ機動的な業務遂行の手法その他の知識及び能力を有し、即戦力となるもの」と書かれてあるとおり、これにふさわしいと思われるような経験談を具体的かつ端的にかければよいかと思います。


美談を並べるよりも、どんなことでつまずき、苦労し、努力し、それをどう克服したか。採点者の想像力を掻き立たせ、上記の求める人材に当てはまるような印象を与えることが重要かと思います。


④個人面接

個人面接は面接官4人を相手に15分〜20分の面接が行われます。面接カードを事前に提出しているので、基本的にはそれに沿って行われるようです。志望理由、これまでの経歴、これから頑張りたいこと等のお決まりの質問から始まり、これまで苦労したことは何か、それをどう乗り越えたか、何を学んだか等の質問が出ることが多いのではないかと思われます。人によっては外国語での解答を求められることもあるようです。


面接カードと発言とに矛盾や疑問がある時は容赦なく問い詰められたり、質問がやや意地悪だったりと圧迫気味だったという人もいます。それもおそらく、合格後に必要な能力としてのストレスチェックだったりするのかもしれません。


二次試験で最も重視されるのはこの個人面接なのではないかと思います。後に書きますが、⑤集団討論はあくまで参考までという位置付けですし、⑥総合評価面接は比較的短時間で個人面接の延長という位置付けです。なので、この個人面接が二次試験の合否を大きく左右するといっても過言ではないのです。それだけに、考えられる限りの準備を尽くす必要があるようです。


⑤集団討論

集団討論はあくまで「総合評価面接の参考まで」という位置付けで行われます。集団討論は準備時間20分と面接時間40分間の計60分の構成です。81組でテーマが1つ与えられ、賛成と反対の2組に分けられます。まず準備時間では2組が別の部屋で作戦会議をし、その後、面接官のいる部屋に移動し討論に入ります。


集団面接の40分間は面接官の指図は一切なく、互いに意見を述べ合い、反論を重ねていきます。話す順番や話す長さなども全て自由で、何が評価されているのかはよく分かりません。ただ、話が冗長な人や博識を並べるだけの人は最終合格に残っておらず、むしろ、要点を押さえたスマートな発言をしたり他の人の意見を聞いた上でそれを膨らませられたりした人が多い印象です。個人面接では測りきれない、集団の中での役割や協調性が見られているのかもしれませんね。


⑥総合評価面接

総合評価面接は、面接官4人+人事課長との面接です。人によって差はあるものの5分〜10分と短い面接のようです。この時点ではもうある程度結果が出ていて、最終判断の場というような感じなのかもしれません。もしくは、まだ合否のライン上で迷っている人には改めてここで確認されるのかもしれません。いずれにしても、最後の最後まで気を抜かず、一貫性のある応答に気をつけることが大事なのかもしれません。


以上、外務省専門職経験者採用試験で行われる各個別の試験の概要についてまとめました。


一次試験も終わり、二次試験に向けて準備を進めるところ。情報収集に努めて、なるべく有利な環境で試験に臨んでいけたらと思います!

外務省在外公館専門調査員を目指される皆さん,こんにちは。

2019年春募集の結果が発表されました。

 

合格された皆さん,おめでとうございます!!!

 

また,秋募集についても募集要項がアップされ,募集ポストも出揃いました。

これから応募に向けて準備している皆さんにはぜひ頑張ってもらいたいです。

 

さて,私は専門調査員の任期を終え,無事日本に帰国しました。

いろいろ山あり谷あり,仕事でツライ時もありましたが,それ以上に楽しいことも多く

充実した専門調査員生活を過ごすことができました。

 

そして,これから専門調査員を目指される方にこういうのもなんですが,

専門調査員として過ごされる方が抱える最大の悩みの一つに,

専門調査員の職を終えた後にどんな進路に進むかというのがあるかと思います。
在外公館員として,それなりの高待遇で過ごせる2年間(または3年間)ですが,

その後の進路が約束されているわけではなく,毎日眼の前の業務に追われながら,

一方で常に次の進路を考えながら過ごさなければなりません。

これは,公務員として勤務している他の同僚にはない悩みで,

公務員として勤務している周りの同僚にも相談しづらく,なかなかシビアです。

 

専門調査員の帰国後のキャリアについて,国際交流サービス協会は以下のような例をあげています。

  • ジュニア・プロフェショナル・オフィサー(JPO)
  • 公務員(国家公務員、地方公務員)
  • 国際機関(OECD, IMO, WFP, UNV等)
  • JICA(嘱託職員、企画調査員、専門員等)
  • コンサル等(デロイトトーマツ、ブルームバーグ)
  • シンクタンク(みずほ総研、日立総研、財団法人)
  • 教育機関(大学教員、研究員、国際交流センター)
  • その他(国際交流基金、起業家、民間企業等)

私の知り合いベースだと,専門調査員後のキャリアとして,

  • 外資系企業
  • メディア
  • 地方議会議員

などの道に進んだ方がいます。

外務省在外公館専門調査員としての肩書やいろいろ苦労した経験は

次の転職でも生きることが多く,選択の幅は結構広いようです。

 

さて,それで私自身のキャリアですが,私はこれから外務省の正規職員である

外務省専門職員,通称「外専」を目指そうと思います。

 

一般によく知られている外専は,通常の「専門職員採用試験」ですよね。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/ms/prs/page4_004697.html

ただ,これには入省時に「年齢が21歳以上30歳未満」である年齢制限があります。

つまり,30歳以上だと受験できません。外専への門戸は閉ざされているわけです。

 

……しかし,実は30歳以上でも外務省職員を目指す方法があります!それが

 

 ①経験者採用試験(係長級(事務))←総合職相当

 ②外務省経験者採用試験(書記官級)←専門職相当

 

この2つの試験です。

この試験には,年齢制限がなく,社会人経験だけで受験することができます。

つまり,30歳以上の人が外務省正規職員を目指す唯一の道がこれらの試験となります。

 

私もゆうに30歳を超えていますが,社会人経験はそれなりにあるので,

この試験での合格に向けてこれから準備を進めていきたいと思います。

 

ちなみに,今年度の受付はすでに終了しています。

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/keikennsya/keikensya_gaimu.html

 

 受付期間(本年度の受付は終了しました。)

 2019(令和元)年8月2日(金)9:00~8月20日(火)受信有効

 第1次試験日 9月29日(日)
 第1次試験合格者発表日 10月24日(木) 9:00
 第2次試験日 11月25日(月)~29日(金)の間で指定する原則3日
 最終合格者発表日 12月17日(火) 9:00

 

私はこれにぎりぎり応募することができたので,まずは今年の合格を目指して頑張りたいと思います!

これからしばらくは受験勉強に関する投稿などもしていけたらと思います。