2016年2月1日(月)吉祥寺プラザ(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-19、JR吉祥寺駅北口サンロード突き当たり左)で、16:30~鑑賞。
作品データ :
原題 THE REWRITE
製作年 2014年
製作国 アメリカ
配給 キノフィルムズ
上映時間 107分
『ラブ・アクチュアリー』『ノッティングヒルの恋人』など、ラブコメディ作品で広く知られるヒュー・グラントがマーク・ローレンス監督と4度目(『トゥー・ウィークス・ノーティス』2002年→『ラブソングができるまで』2007年→『噂のモーガン夫妻』2009年)のタッグを組んで放つ人間ドラマ。
田舎の大学でシナリオ講座を受け持つことになった落ち目の脚本家が、映画を愛する生徒たちとの交流を通してやる気を取り戻していくさまを描く。
『セッション』で鬼教師を演じオスカーに輝いたJ・K・シモンズが涙もろい学科長という対照的な役柄を好演するほか、作中のキーパーソンとなるシングルマザーにオスカー女優マリサ・トメイが扮する。
ストーリー :
脚本家のキース・マイケルズ(ヒュー・グラント)はアカデミー賞を獲得し栄光を掴むが、その後ヒット作を生み出せないまま15年もの月日が経ってしまう。妻に逃げられ一人息子に会えず、ついには電気を止められてしまい、キースはやむなくエージェントに紹介されたニューヨーク州北部の田舎町ビンガムトンにある大学のシナリオコースで教鞭を振るうことにする。ビンガムトンではまだ過去の栄光が通用し、調子に乗った彼は酔っぱらってウェルドン教授(アリソン・ジャネイ)に暴言を吐いたり、受講者にカレン(ベラ・ヒースコート)ら好みのタイプの学生たちを選んだりと好き勝手をして学科長のラーナー(J・K・シモンズ)に何度もたしなめられる始末。しかし、シングルマザーのホリー(マリサ・トメイ)をはじめ生徒たちは真摯に授業に臨んでおり、彼女らの映画への情熱に触れたキースの中で何かが少しずつ変わり始める…。
▼予告編
2016年1月29日(金)新宿ピカデリー(東京都新宿区新宿3-15-15、JR新宿駅東口より徒歩5分)で、18:25~鑑賞。
作品データ :
製作年 2016年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 126分
戦国時代にタイムスリップし、瓜二つだった戦国武将・織田信長の身代わりとして生きることになった高校生サブロー。その数奇な運命を描く「ゲッサン」に連載中の石井あゆみの同名コミックが原作の小栗旬主演による人気ドラマを映画化。信長の正室・帰蝶役の柴咲コウや池田恒興役の向井理などテレビドラマ版のキャストが出演。監督もテレビ版を手がけた松山博昭が続投した。
ストーリー :
戦国時代にタイムスリップした高校生・サブロー(小栗旬)は、奇しくも同じ顔をした織田信長(小栗二役)と出会い、信長として生きることになってしまう。はじめは逃げ腰のサブローだったが、戦の惨状を目の当たりにするにつけ、織田信長として生きる覚悟を決め、戦のない世をつくろうと思い始める。
歴史音痴のサブローは、史実を知らないまま、桶狭間、上洛、金ヶ崎、浅井朝倉との戦い…と歴史通りのことを成して、ついに安土城を完成させた。これで天下統一も間近と思った矢先、ふと手にした歴史の教科書で自分(=織田信長)がもうすぐ死ぬ運命にあることを知る。
信長を狙う敵は多い。彼を怨んで暗殺の機を窺う羽柴秀吉(山田孝之)や、彼に嫉妬する本物の信長・明智光秀(小栗旬)も虎視眈々と彼の寝首をかこうと狙っていた。光秀は、自ら信長の座を手放したにも関わらず、池田恒興(向井理)をはじめとする家臣の信頼や妻・帰蝶(柴咲コウ)の愛を勝ち得ているサブローに憎しみを抱くようになっていたのだ。
死が迫りくる中、信長は運命に抗い、生き抜こうと決意。その思いの表れとして、帰蝶との結婚式を企画する。その場所は京都・本能寺。それを知った秀吉は、光秀に本能寺で信長を討つことを提案するのだった…。
刻一刻と戦況は激しくなっていく。信長は歴史を変え、平和な国を築くことができるのか!?
1582年、本能寺で彼を待ち受けるものとは…?
▼予告編
作品データ :
製作年 2016年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 126分
戦国時代にタイムスリップし、瓜二つだった戦国武将・織田信長の身代わりとして生きることになった高校生サブロー。その数奇な運命を描く「ゲッサン」に連載中の石井あゆみの同名コミックが原作の小栗旬主演による人気ドラマを映画化。信長の正室・帰蝶役の柴咲コウや池田恒興役の向井理などテレビドラマ版のキャストが出演。監督もテレビ版を手がけた松山博昭が続投した。
ストーリー :
戦国時代にタイムスリップした高校生・サブロー(小栗旬)は、奇しくも同じ顔をした織田信長(小栗二役)と出会い、信長として生きることになってしまう。はじめは逃げ腰のサブローだったが、戦の惨状を目の当たりにするにつけ、織田信長として生きる覚悟を決め、戦のない世をつくろうと思い始める。
歴史音痴のサブローは、史実を知らないまま、桶狭間、上洛、金ヶ崎、浅井朝倉との戦い…と歴史通りのことを成して、ついに安土城を完成させた。これで天下統一も間近と思った矢先、ふと手にした歴史の教科書で自分(=織田信長)がもうすぐ死ぬ運命にあることを知る。
信長を狙う敵は多い。彼を怨んで暗殺の機を窺う羽柴秀吉(山田孝之)や、彼に嫉妬する本物の信長・明智光秀(小栗旬)も虎視眈々と彼の寝首をかこうと狙っていた。光秀は、自ら信長の座を手放したにも関わらず、池田恒興(向井理)をはじめとする家臣の信頼や妻・帰蝶(柴咲コウ)の愛を勝ち得ているサブローに憎しみを抱くようになっていたのだ。
死が迫りくる中、信長は運命に抗い、生き抜こうと決意。その思いの表れとして、帰蝶との結婚式を企画する。その場所は京都・本能寺。それを知った秀吉は、光秀に本能寺で信長を討つことを提案するのだった…。
刻一刻と戦況は激しくなっていく。信長は歴史を変え、平和な国を築くことができるのか!?
1582年、本能寺で彼を待ち受けるものとは…?
▼予告編
2016年1月28日(木)吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、15:40~鑑賞。
作品データ :
原題 BRIDGE OF SPIES
製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 142分
『プライベート・ライアン』などでタッグを組んだスティーヴン・スピルバーグ監督とトム・ハンクス主演によるサスペンス大作。東西冷戦下の1950~60年代に起きたソ連によるアメリカ軍のU-2撃墜事件を基に、捕虜となったアメリカ軍パイロットの救出という極秘指令を受けた弁護士の奮闘を描く。『ノーカントリー』で第80回アカデミー賞監督賞を受賞したコーエン兄弟(ジョエル・コーエンとイーサン・コーエン)が脚本を担当。
題名の『ブリッジ・オブ・スパイ』とはスパイ交換が行われた、ベルリン西郊にあるグリーニッケ橋を指す。
ストーリー :
アメリカとソ連が一触即発の状態にあった冷戦下の1950~60年代。ジェームズ・ドノバン(トム・ハンクス)は、保険の分野で実直にキャリアを積み重ねてきた弁護士だった。彼は米国が1957年に身柄を拘束したソ連のスパイ、ルドルフ・アベル(マーク・ライランス)の弁護を引き受けたことをきっかけに、世界の平和を左右しかねない重大な任務を米国政府から秘密裏に託される。それは「ソ連スパイ」ルドルフと、1960年にソ連で撃墜されたU-2偵察機のパイロット、「米国スパイ」フランシス・ゲイリー・パワーズ(オースティン・ストウェル)の交換を成し遂げることだった。良き夫・良き父・良き市民として平凡な人生を歩んできたジェームズは、米ソの全面核戦争を阻止するため、全力で100%不可能に近いミッションに思いがけないアプローチで挑む…。
▼予告編
作品データ :
原題 BRIDGE OF SPIES
製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 142分
『プライベート・ライアン』などでタッグを組んだスティーヴン・スピルバーグ監督とトム・ハンクス主演によるサスペンス大作。東西冷戦下の1950~60年代に起きたソ連によるアメリカ軍のU-2撃墜事件を基に、捕虜となったアメリカ軍パイロットの救出という極秘指令を受けた弁護士の奮闘を描く。『ノーカントリー』で第80回アカデミー賞監督賞を受賞したコーエン兄弟(ジョエル・コーエンとイーサン・コーエン)が脚本を担当。
題名の『ブリッジ・オブ・スパイ』とはスパイ交換が行われた、ベルリン西郊にあるグリーニッケ橋を指す。
ストーリー :
アメリカとソ連が一触即発の状態にあった冷戦下の1950~60年代。ジェームズ・ドノバン(トム・ハンクス)は、保険の分野で実直にキャリアを積み重ねてきた弁護士だった。彼は米国が1957年に身柄を拘束したソ連のスパイ、ルドルフ・アベル(マーク・ライランス)の弁護を引き受けたことをきっかけに、世界の平和を左右しかねない重大な任務を米国政府から秘密裏に託される。それは「ソ連スパイ」ルドルフと、1960年にソ連で撃墜されたU-2偵察機のパイロット、「米国スパイ」フランシス・ゲイリー・パワーズ(オースティン・ストウェル)の交換を成し遂げることだった。良き夫・良き父・良き市民として平凡な人生を歩んできたジェームズは、米ソの全面核戦争を阻止するため、全力で100%不可能に近いミッションに思いがけないアプローチで挑む…。
▼予告編
2016年1月8日(金)新宿ピカデリー(東京都新宿区新宿3-15-15、JR新宿駅東口より徒歩5分)で、18:30~鑑賞。
作品データ :
原題 STAR WARS:THE FORCE AWAKENS
製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 ディズニー
上映時間 136分
SF映画の金字塔「スター・ウォーズ」シリーズにおける主要実写映画の第7作目。シリーズ主要9部作の中では、レイを主人公とする「続3部作」の第1章「エピソード7」に当たる。ウォルト・ディズニー・カンパニーによるルーカスフィルム買収後に製作された初の「スター・ウォーズ」映画である。
テレビシリーズ『LOST』や『スター・トレック』シリーズなどで知られるヒットメーカーのJ・J・エイブラムス監督がメガホンをとり、脚本にはオリジナル3部作の『ジェダイの帰還』『帝国の逆襲』も手がけたローレンス・カスダンも参加。音楽はおなじみのジョン・ウィリアムズ。無名から大抜擢された新ヒロイン、レイ役のデイジー・リドリーのほか、ジョン・ボヤーガ、アダム・ドライバー、オスカー・アイザック、ドーナル・グリーソンといった新キャストに加え、マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーらオリジナル3部作のメインキャストも登場。
ストーリー :
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。
第2デス・スターが破壊されたエンドアの戦いから約30年後。銀河帝国が滅びる大きな要因を作ったとされるジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)が姿を消した。その間、銀河帝国軍の残党から新たに台頭した「ファースト・オーダー」と呼ばれる組織が、再び銀河に脅威をもたらしていた。ルークの双子の妹であるレイア・オーガナ将軍(キャリー・フィッシャー)は、新共和国の支援の下で独自の軍事組織「レジスタンス」を指揮してファースト・オーダーに立ち向かうと共に、兄ルークの行方を捜索していた。
ルークの所在を示す地図を手に入れるため、レジスタンスのエースパイロットであるポー・ダメロン(オスカー・アイザック)は、砂漠の惑星ジャクーでレイアの長年の支援者ロア・サン・テッカー(マックス・フォン・シドー)の村を訪れるが、間もなくしてカイロ・レン(アダム・ドライバー)やキャプテン・ファズマ(グェンドリン・クリスティー)率いるファースト・オーダーの部隊に村は襲撃され、テッカーはレンに斬り殺され、村人たちは多くのストーム・トルーパーによって虐殺される。ポーはドロイドのBB-8に地図データを託した後、捕虜となりスター・デストロイヤーに連行され、拷問を受ける。カイロ・レンはフォースの暗黒面の力を使い口を噤もうとしているポーから、ルークの所在を示す地図の在りかを聞き出す。
一方、惑星ジャクーの廃品回収者のレイ(デイジー・リドリー)は、砂漠で彷徨っているBB-8を発見し助けると行動を共にすることとなった。そして廃品を売りに行った際にジャンク業者の元締めアンカー・プラット(サイモン・ペグ)から高値と引き換えにBB-8を渡すよう唆されるもレイはそれを断ったが、アンカーは諦めきれず追手を寄越したのだった。
ストーム・トルーパーの1人でファースト・オーダーのやり方に疑問を感じ、その為の殺戮を躊躇した「FN-2187」は、ポーを解放し、彼と共に奪ったTIEファイターで脱出する。そのさなかでポーはFN-2187をフィン(ジョン・ボイエガ)と呼ぶことにするが、その後TIEファイターはジャクーへ墜落し、フィンとポーははぐれてしまう。それからフィンは放浪の末にレイとBB-8に出会い、そこでポーと出会ったことを伝達するとともにレジスタンスであると咄嗟に嘘をつくが、そのさなかでファーストオーダーに追跡され、空爆を受ける。そこから逃げたBB-8とレイ、フィンは成り行きでミレニアム・ファルコンに乗り込み、フィンの攻撃技術とレイの操縦技術を駆使してジャクーを脱出する。危機を脱した二人は互いの技術を褒めあうが、その後ファルコンはハン・ソロ(ハリソン・フォード)とチューバッカ(ピーター・メイヒュー)が操縦する大型船に捕獲される。
ソロはルークが前大戦の後、ジェダイ騎士団の再建を試みたものの、一人の弟子がフォースの暗黒面に落ちて裏切り、ルークがそれまでに築いた全てを破壊されてしまった後、噂ではジェダイ最古の寺院を探す放浪の旅に出たと言われていることを説明する。そんな中、ソロから借金を取り立てようとするギャングらが船に乗り込み攻撃してくるも、ソロが捕獲していた猛獣ラスターが解き放たれてしまった最中に5名はファルコンで脱出するが、ギャングはソロの関与をファースト・オーダーに知らせる。ファルコンの乗組員はBB-8の地図を見て、それが不完全な地図であることを知る。彼らは惑星タコダナへ赴き、カンティーナの主人マズ・カナタ(ルピタ・ニョンゴ)と会い、BB-8をレジスタンスへと届ける助けを求める。しかし、フィンは独りで逃亡することを望むとともにレジスタンスではなくファースト・オーダーからの逃亡兵であることを明かす。その後、レイは聞こえる不思議な声を追いかけ地下の貯蔵所へ入ると、ルーク・スカイウォーカーとその父アナキン・スカイウォーカーが使っていたライトセーバーを見つける。レイがそのライトセーバーに触れた瞬間、フォースと干渉し強烈なヴィジョンを目の当たりにする。マズ・カナタからそれを手にする運命であることを告げられるも、レイはそれを拒み森へと逃げ込む。同時にカンティーナにいたスパイの呼びかけにより、ファーストオーダーがダコタナに侵略し戦闘が起こる。マズ・カナタはレイを護る武器として、フィンへライトセーバーを預ける。
ファーストオーダーのスターキラー基地では、基地がある惑星そのものを複数の惑星を同時に破壊できる、かつてのデス・スターをも凌ぐ超兵器へと作り替えられ、最高指導者スノーク(アンディ・サーキス)はハックス将軍(ドーナル・グリーソン)にこの兵器を初使用するよう命令する。兵器は新共和国の首都星系ホズニアン・プライムを破壊し、ハックスは新共和国の終焉を宣言する。スノークはレンに対してフォースのライトサイドの呼び掛けを克服するために、彼の父であるハン・ソロを殺さなければならないと伝えるが、苦悩するレンは彼の母方の祖父にあたるダース・ベイダーの壊れたマスクを手にしながらジェダイに心が移りそうになった旨を吐露する。ファースト・オーダーがタコダナを攻撃し窮地に陥るもソロ、チューバッカ、フィンはポーが率いるレジスタンスのXウイング部隊によって救われるが、レイは捕えられ、スターキラー基地に連行される。レンはレイを尋問するが、レイはマインド・リーディングに抵抗する。自身もフォースを使えることを発見し、レイはフォースを使って独房から脱出する。
その頃レジスタンスのレイアはC-3POと共に惑星タコダナに到着し、ソロとチューバッカと再会する。ディカーのレジスタンス基地において、BB-8はR2-D2を見付けるが、R2はルークの失踪以来活動を停止していた。スターキラー基地がディカーを砲撃する準備をしているため、レジスタンスはスターキラー基地を破壊するための計画を立てる。ソロはレイアに自分たちの息子を生きたまま連れ戻すことを約束する。ファルコンを使い、ソロ、チューバッカ、フィンはスターキラー基地に潜入する。彼らはスターキラー基地のシールドを解除し、レイを見つけ、爆薬を仕掛ける。そのさなかでレンと遭遇したソロはレンと対峙し、彼を出生名のベンと呼びながらフォースの暗黒面を捨てジェダイに戻るよう説得するが、レンはソロの申し出を断り、隙を見てソロをライトセーバーで貫いた。スターキラーのコアへ落ちていくソロを見て怒り叫ぶチューバッカが、ボウキャスターでレンの脇腹を撃ち抜き深手を負わせると共に、設置した爆薬に点火したことでそれと同時にレジスタンスのXウイング部隊が攻撃を開始、スターキラー基地を破壊するための連鎖反応が開始する。
高威力を誇るチューバッカのボウキャスターで左脇腹を撃ち貫かれる重傷を負いながらも、レンはフィンとレイを森へと追跡する。レイはレンとブラスターで応戦しようとするが、レンのフォースで大木に叩きつけられ気絶してしまう。フィンはルークやアナキンがかつて用いていたライトセーバーでレンと戦うも、レンのライトセーバーにより重傷を負ってしまう。フィンの手から離れたルークのライトセーバーを、レンはフォースで引き寄せようとするが、宙を舞うライトセーバーはレンの手中にではなく、同時に強いフォースで引き寄せたレイの手の中に納まった。レイはルークのライトセーバーでレンに挑むが、深手を負いながらも猛攻を仕掛けるレンに窮地に立たされる。だが、追い詰められた時にレンが会話で発した「フォース」という言葉に突き動かされ、内なるファースが覚醒、レンの顔に大きな太刀筋を負わせて勝利する。レジスタンスの猛攻によりスターキラー基地は崩壊を始め地面に亀裂が入り、レイとレンの2人は引き離される。スノークはハックスにレンを自身の下へ連れてきて脱出するよう命令する。一方、レイとチューバッカはファルコンで気絶したフィンと共に崩壊しゆく星から脱出する。ディカーにおいて、レジスタンスは勝利を祝うが、レイアとチューバッカ、レイはソロの運命を悼む。
その後R2が何かの予兆か来るべき時が来たことを察知し、ルークを失ったショックから目覚める。中に保管されていたルークの地図の残りの部分を再生、BB-8が再生する地図と結合され地図が完成したことでルークの所在が明らかとなる。レイはR2とチューバッカと共に地図に従い、ファルコンで遠い惑星の島へと降り立つ。レイはそこで年老いたルークと出会う。ルークは無言でレイの方へと振り返り、レイはそれを確認し彼が以前使っていたライトセーバーを差し出す。ルークはフードを外し、レイはこれが運命であることを悟る。
▼予告編
■「スター・ウォーズ(STAR WARS)」シリーズ:
スター・ウォーズ・シリーズは、ジョージ・ルーカスの構想・製作総指揮と、ルーカスフィルム社の制作によるアメリカの映像作品。
遠い昔の、はるか彼方の銀河系を舞台とした、スペースオペラをサーガの形式で描く映画シリーズ。
欧米の文学、および比較神話学者のジョゼフ・キャンベル(Joseph Campbell、1904~1987、米国の神話学者)による神話的雛形と汎神論的考えを元にした、神話学・人類学的作風となっている。
辺境の惑星で奴隷の身分であった一人の少年アナキン・スカイウォーカーとその子どもたちの成長、銀河系の自由と正義の守護者、ジェダイと銀河系の悪と恐怖の信奉者シスの攻防、そして銀河規模の共同国家体である銀河共和国から銀河帝国への移行、その後銀河帝国の圧政に対する反乱により再び復活した「新共和国」への変遷を描いた物語である。
本シリーズは現時点では、3世代の主人公により紡がれる、3つの3部作からなる「全9部作」を予定している。
映画の製作順では第1作目に当たる『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』が1977年に公開され、作品が高い評価を受け商業的にも成功した後に、主要実写映画は「全9部作」であると発表された。
だがその後、監督ジョージ・ルーカスにより、2世代の主人公の2つの3部作からなる「全6部作」であると訂正され、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の公開をもってシリーズは一度完結を迎えた。
しかし、2012年10月、ウォルト・ディズニー・カンパニーが本シリーズの製作会社ルーカスフィルムを買収したことを機に、新たな3部作「エピソード7・8・9」の製作が発表され、現時点では再び当初の発表と同じく「全9部作」が予定されている。これ以降、配給会社も「エピソード1~6」までの20世紀フォックスから、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズに変更となった。「エピソード7」以降も、作品自体は引き続きルーカスフィルムが製作するが、ジョージ・ルーカス自身は「エピソード1~6」までのように製作総指揮は行なわず製作現場から退き、「クリエイティブ顧問」という特別な役職となった。
ちなみに、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(STAR WARS EPISODE Ⅳ A NEW HOPE)については公開当初、主題の『スター・ウォーズ』のみで、副題の『エピソード4/新たなる希望』は付いていなかった。だが、後年本作の大ヒットによりシリーズ化が決定してから、現在のタイトルに変更された。シリーズ主要9部作の中では、ルーク・スカイウォーカーを主人公とする3部作の第1章『エピソード4』に当たる。
【製作順】
エピソード4 1977年
↓
エピソード5 1980年
↓
エピソード6 1983年
↓
エピソード1 1999年
↓
エピソード2 2002年
↓
エピソード3 2005年
【ストーリー順】
エピソード1 1999年
↓
エピソード2 2002年
↓
エピソード3 2005年
↓
エピソード4 1977年
↓
エピソード5 1980年
↓
エピソード6 1983年
アナキン・スカイウォーカー(を主人公とした)新3部作(Prequel Trilogy)
①『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999年公開)
②『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002年公開)
③『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005年公開)
ルーク・スカイウォーカー(を主人公とした)旧3部作(Original Trilogy)
①『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開)
②『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)
③『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)
レイ(を主人公とした)続3部作(Sequel Trilogy)
①『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)』(2015年公開)
②『スター・ウォーズ エピソード8(仮)』(2017年公開予定)
③『スター・ウォーズ エピソード9(仮)』(2019年公開予定)
▼「スター・ウォーズ」全エピソード1・2・3・4・5・6・7予告編
▼「スター・ウォーズ」エピソード1~6 死亡シーン集 :
▼ “スター・ウォーズ物語” :
【1999年公開の『エピソード1/ファントム・メナス』の頃に制作された番組】
■私感 :
1978年7月、私は『スター・ウォーズ』(北米公開:1977年5月25日/日本公開:1978年7月1日)を観た。東京の新宿の映画館で。
後に『エピソード4/新たなる希望』と呼ばれることになる、この第1作を鑑賞する気が起こったのは、ひとえに同作にイギリスの俳優アレック・ギネス(Alec Guinness、1914~2000)が出演しているのを知ったからにほかならない。
私はかねがね、ギネスを演技のすぐれた俳優として注目していた。
彼の出演作『戦場にかける橋』(The Bridge on The River Kwai、1957年)→『アラビアのロレンス』(Lawrence of Arabia、1962年)→『ドクトル・ジバゴ』(Doctor Zhivago、1965年)の3作に出会って、私は彼がイギリスきっての名優であることを思い知らされつづけた。
特に『戦場にかける橋』(第30回アカデミー賞作品賞受賞作品)における、その迫真の演技ぶり~イギリス軍「捕虜」一隊を率いる「ニコルスン大佐」役~は、確実な存在感を印象づける見事なものだった(同主演男優賞受賞)。
『スター・ウォーズ』において、アレック・ギネスはジェダイの騎士~どこか中世の騎士を思わせる~オビ=ワン・ケノービを上手に演じた。
この映画の見所の一つがオビ=ワンとシスの暗黒卿ダース・ベイダー[デヴィッド・プラウズ(演)、ジェームズ・アール・ジョーンズ(声)]との因縁の戦い~ライトセーバーのバトル!~である。
とはいえ、ギネスが本来的に持つ演技面の幅広さとアクの強さが同作ではうまく引き出されていなかったことも確かだ。
それはともかく、同作の初見時、私は胸に余る新鮮な興奮を味わった。
・シンプルだが力強いストーリーと魅力的な登場人物!
物語の舞台は、遠い昔の遙か彼方の銀河系で、エイリアンや人間(≠地球人)が共存する世界。
銀河帝国の誕生から20年→銀河には帝国の圧政に苦しむ民の声が高まる→帝国軍と反乱軍との戦争!
物語は基本的に、ジェダイ(Jedi)と呼ばれる「正義」とシス(Sith)と呼ばれる「悪」の対立・戦いを描く。
銀河の万物を司るエネルギーであるフォース(Force)の力を、ジェダイは「ライトサイド(光明面)」として、シスは「ダークサイド(暗黒面)」として、それぞれ信奉する。
フォースは相手を思いやる心、「慈悲や愛・正義」などに使えば自ずとライトサイドに導かれるが、「怒り・憎しみ・恐怖・悲しみ・絶望感」など負の感情にとらわれてフォースを使えばダークサイドに落ちる可能性がある。
「ダークサイド」のフォースは、相対的に見て「ライトサイド」のフォースより強力。その強力な力を求め、進んで暗黒面に落ちる者もいる。
ジェダイである人物は作中、「ジェダイの騎士/ジェダイ・ナイト」(Jedi Knight)と呼ばれる(ex.オビ=ワン・ケノービ、ルーク・スカイウォーカー)。
シスは作中では「ジェダイの騎士」と相対する存在で「シスの暗黒卿」(Dark Lord of the Sith)、あるいは「シス卿」(Lord of the Sith, Sith Lord))などとも呼ばれる。
シスとなった者は、それまでの名を捨て「ダース(Darth)」(Dark Lord of the Sithの略称)の名を冠するシスの暗黒卿としての新たな名を授かる(ex. 銀河帝国初代皇帝ダース・シディアス、ダース・ベイダー)。
・そして、特殊視覚効果(SFX)の凄さ!
CG技術もろくにない時代にどうしてこんな映像表現ができたのか!今まで一度も目にしたことのない視覚的効果に満ち溢れていた。
「記念すべきシリーズ第1作。全てはこの作品から始まった。その特殊視覚効果の技術によって映画業界に革命が起き、世界は大SF映画ブームになった。ハリソン・フォード(密輸船ミレニアム・ファルコンの船長―引用者)は本作でスターの仲間入りをし、ダース・ベイダーやドロイドたちも人気を博し、ハリウッドのチャイニーズ・シアターに足型を残すなどセンセーションを巻き起こした。人形やTシャツなどは生産が追いつかず、サウンドトラックアルバムもオーケストラのレコードとしては空前の売り上げを記録した。」[映画パンフレット『STAR WARS THE FORCE AWAKENS』(編集:東宝ステラ、発行所:東宝映像事業部、2015.12.18、税込価格1000円)]
私は第1作「エピソード4」に続いて、シリーズの各作品を、日本or米国での映画館で、ほぼ公開直後に観た。
「エピソード5」(北米公開:1980年5月21日/日本公開:1980年6月28日)は東京の渋谷の映画館で、
「エピソード6」(北米公開:1983年5月25日/日本公開:1983年7月2日)は東京の有楽町の映画館で、
「エピソード1」(北米公開:1999年5月19日/日本公開:1999年7月10日)はニューヨークに長期滞在中、マンハッタンの映画館で、
「エピソード2」(北米公開:2002年5月16日/日本公開:2002年7月13日)はニューヨークに短期滞在中、マンハッタンの映画館で、
「エピソード3」(北米公開:2005年5月19日/日本公開:2005年7月9日)は北海道の札幌の映画館で。
そして、今作「エピソード7」にいたった次第。
今作の話自体は、エピソード4~6(「旧3部作=オリジナル・トリロジー」)、特にエピソード4の焼き直しである(ちなみに、エピソード1~3は「新3部作=プリクエル・トリロジー」と呼ばれる)。
お馴染みのキャラクターであるハン・ソロ、レイア・オーガナ、ルーク・スカイウォーカーを、それぞれ三十数年ぶりに演じたハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、マーク・ハミル。
三者に出会って、私はしばし、懐かしい感情にひたるとともに、3人とも年をとり確実に老いたことを今更のように実感する。
新キャラクターであるレイ、フィン、カイロ・レンを、それぞれ演じたデイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、アダム・ドライバー。
各人各様の演技には一定の個性的な味が出ていた。
とはいえ、三者共に役柄をこなす力量が不足していることも事実。
イギリス出身の新人女優デイジー(Daisy Ridley、1992~)の場合、ライトセーバーの使い方に端的に現われているように、溌剌とした若い生命の躍動に乏しい。
イギリス出身の「黒人俳優」ジョン(John Boyega、1992~)の場合、総体的に行動原理が希薄で、スマートな魅力に欠けている。
米国出身の俳優アダム(Adam Driver、1983~)の場合、敵役を務めるには、あまりにも線が細すぎる。
「エピソード7」では、このように不満が残る、幾多の問題点が浮き彫りになる。
しかし、そうは言っても、スケールの大きい宇宙戦争を対象化する「スター・ウォーズ」にはもともと想像力の限界がつきまとう以上、私としては、まずは不満を心にしまい込み、今作単体のノスタルジックな面白さ・楽しさをじっくり味わい尽くすように精一杯努めたい―。
作品データ :
原題 STAR WARS:THE FORCE AWAKENS
製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 ディズニー
上映時間 136分
SF映画の金字塔「スター・ウォーズ」シリーズにおける主要実写映画の第7作目。シリーズ主要9部作の中では、レイを主人公とする「続3部作」の第1章「エピソード7」に当たる。ウォルト・ディズニー・カンパニーによるルーカスフィルム買収後に製作された初の「スター・ウォーズ」映画である。
テレビシリーズ『LOST』や『スター・トレック』シリーズなどで知られるヒットメーカーのJ・J・エイブラムス監督がメガホンをとり、脚本にはオリジナル3部作の『ジェダイの帰還』『帝国の逆襲』も手がけたローレンス・カスダンも参加。音楽はおなじみのジョン・ウィリアムズ。無名から大抜擢された新ヒロイン、レイ役のデイジー・リドリーのほか、ジョン・ボヤーガ、アダム・ドライバー、オスカー・アイザック、ドーナル・グリーソンといった新キャストに加え、マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーらオリジナル3部作のメインキャストも登場。
ストーリー :
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。
第2デス・スターが破壊されたエンドアの戦いから約30年後。銀河帝国が滅びる大きな要因を作ったとされるジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)が姿を消した。その間、銀河帝国軍の残党から新たに台頭した「ファースト・オーダー」と呼ばれる組織が、再び銀河に脅威をもたらしていた。ルークの双子の妹であるレイア・オーガナ将軍(キャリー・フィッシャー)は、新共和国の支援の下で独自の軍事組織「レジスタンス」を指揮してファースト・オーダーに立ち向かうと共に、兄ルークの行方を捜索していた。
ルークの所在を示す地図を手に入れるため、レジスタンスのエースパイロットであるポー・ダメロン(オスカー・アイザック)は、砂漠の惑星ジャクーでレイアの長年の支援者ロア・サン・テッカー(マックス・フォン・シドー)の村を訪れるが、間もなくしてカイロ・レン(アダム・ドライバー)やキャプテン・ファズマ(グェンドリン・クリスティー)率いるファースト・オーダーの部隊に村は襲撃され、テッカーはレンに斬り殺され、村人たちは多くのストーム・トルーパーによって虐殺される。ポーはドロイドのBB-8に地図データを託した後、捕虜となりスター・デストロイヤーに連行され、拷問を受ける。カイロ・レンはフォースの暗黒面の力を使い口を噤もうとしているポーから、ルークの所在を示す地図の在りかを聞き出す。
一方、惑星ジャクーの廃品回収者のレイ(デイジー・リドリー)は、砂漠で彷徨っているBB-8を発見し助けると行動を共にすることとなった。そして廃品を売りに行った際にジャンク業者の元締めアンカー・プラット(サイモン・ペグ)から高値と引き換えにBB-8を渡すよう唆されるもレイはそれを断ったが、アンカーは諦めきれず追手を寄越したのだった。
ストーム・トルーパーの1人でファースト・オーダーのやり方に疑問を感じ、その為の殺戮を躊躇した「FN-2187」は、ポーを解放し、彼と共に奪ったTIEファイターで脱出する。そのさなかでポーはFN-2187をフィン(ジョン・ボイエガ)と呼ぶことにするが、その後TIEファイターはジャクーへ墜落し、フィンとポーははぐれてしまう。それからフィンは放浪の末にレイとBB-8に出会い、そこでポーと出会ったことを伝達するとともにレジスタンスであると咄嗟に嘘をつくが、そのさなかでファーストオーダーに追跡され、空爆を受ける。そこから逃げたBB-8とレイ、フィンは成り行きでミレニアム・ファルコンに乗り込み、フィンの攻撃技術とレイの操縦技術を駆使してジャクーを脱出する。危機を脱した二人は互いの技術を褒めあうが、その後ファルコンはハン・ソロ(ハリソン・フォード)とチューバッカ(ピーター・メイヒュー)が操縦する大型船に捕獲される。
ソロはルークが前大戦の後、ジェダイ騎士団の再建を試みたものの、一人の弟子がフォースの暗黒面に落ちて裏切り、ルークがそれまでに築いた全てを破壊されてしまった後、噂ではジェダイ最古の寺院を探す放浪の旅に出たと言われていることを説明する。そんな中、ソロから借金を取り立てようとするギャングらが船に乗り込み攻撃してくるも、ソロが捕獲していた猛獣ラスターが解き放たれてしまった最中に5名はファルコンで脱出するが、ギャングはソロの関与をファースト・オーダーに知らせる。ファルコンの乗組員はBB-8の地図を見て、それが不完全な地図であることを知る。彼らは惑星タコダナへ赴き、カンティーナの主人マズ・カナタ(ルピタ・ニョンゴ)と会い、BB-8をレジスタンスへと届ける助けを求める。しかし、フィンは独りで逃亡することを望むとともにレジスタンスではなくファースト・オーダーからの逃亡兵であることを明かす。その後、レイは聞こえる不思議な声を追いかけ地下の貯蔵所へ入ると、ルーク・スカイウォーカーとその父アナキン・スカイウォーカーが使っていたライトセーバーを見つける。レイがそのライトセーバーに触れた瞬間、フォースと干渉し強烈なヴィジョンを目の当たりにする。マズ・カナタからそれを手にする運命であることを告げられるも、レイはそれを拒み森へと逃げ込む。同時にカンティーナにいたスパイの呼びかけにより、ファーストオーダーがダコタナに侵略し戦闘が起こる。マズ・カナタはレイを護る武器として、フィンへライトセーバーを預ける。
ファーストオーダーのスターキラー基地では、基地がある惑星そのものを複数の惑星を同時に破壊できる、かつてのデス・スターをも凌ぐ超兵器へと作り替えられ、最高指導者スノーク(アンディ・サーキス)はハックス将軍(ドーナル・グリーソン)にこの兵器を初使用するよう命令する。兵器は新共和国の首都星系ホズニアン・プライムを破壊し、ハックスは新共和国の終焉を宣言する。スノークはレンに対してフォースのライトサイドの呼び掛けを克服するために、彼の父であるハン・ソロを殺さなければならないと伝えるが、苦悩するレンは彼の母方の祖父にあたるダース・ベイダーの壊れたマスクを手にしながらジェダイに心が移りそうになった旨を吐露する。ファースト・オーダーがタコダナを攻撃し窮地に陥るもソロ、チューバッカ、フィンはポーが率いるレジスタンスのXウイング部隊によって救われるが、レイは捕えられ、スターキラー基地に連行される。レンはレイを尋問するが、レイはマインド・リーディングに抵抗する。自身もフォースを使えることを発見し、レイはフォースを使って独房から脱出する。
その頃レジスタンスのレイアはC-3POと共に惑星タコダナに到着し、ソロとチューバッカと再会する。ディカーのレジスタンス基地において、BB-8はR2-D2を見付けるが、R2はルークの失踪以来活動を停止していた。スターキラー基地がディカーを砲撃する準備をしているため、レジスタンスはスターキラー基地を破壊するための計画を立てる。ソロはレイアに自分たちの息子を生きたまま連れ戻すことを約束する。ファルコンを使い、ソロ、チューバッカ、フィンはスターキラー基地に潜入する。彼らはスターキラー基地のシールドを解除し、レイを見つけ、爆薬を仕掛ける。そのさなかでレンと遭遇したソロはレンと対峙し、彼を出生名のベンと呼びながらフォースの暗黒面を捨てジェダイに戻るよう説得するが、レンはソロの申し出を断り、隙を見てソロをライトセーバーで貫いた。スターキラーのコアへ落ちていくソロを見て怒り叫ぶチューバッカが、ボウキャスターでレンの脇腹を撃ち抜き深手を負わせると共に、設置した爆薬に点火したことでそれと同時にレジスタンスのXウイング部隊が攻撃を開始、スターキラー基地を破壊するための連鎖反応が開始する。
高威力を誇るチューバッカのボウキャスターで左脇腹を撃ち貫かれる重傷を負いながらも、レンはフィンとレイを森へと追跡する。レイはレンとブラスターで応戦しようとするが、レンのフォースで大木に叩きつけられ気絶してしまう。フィンはルークやアナキンがかつて用いていたライトセーバーでレンと戦うも、レンのライトセーバーにより重傷を負ってしまう。フィンの手から離れたルークのライトセーバーを、レンはフォースで引き寄せようとするが、宙を舞うライトセーバーはレンの手中にではなく、同時に強いフォースで引き寄せたレイの手の中に納まった。レイはルークのライトセーバーでレンに挑むが、深手を負いながらも猛攻を仕掛けるレンに窮地に立たされる。だが、追い詰められた時にレンが会話で発した「フォース」という言葉に突き動かされ、内なるファースが覚醒、レンの顔に大きな太刀筋を負わせて勝利する。レジスタンスの猛攻によりスターキラー基地は崩壊を始め地面に亀裂が入り、レイとレンの2人は引き離される。スノークはハックスにレンを自身の下へ連れてきて脱出するよう命令する。一方、レイとチューバッカはファルコンで気絶したフィンと共に崩壊しゆく星から脱出する。ディカーにおいて、レジスタンスは勝利を祝うが、レイアとチューバッカ、レイはソロの運命を悼む。
その後R2が何かの予兆か来るべき時が来たことを察知し、ルークを失ったショックから目覚める。中に保管されていたルークの地図の残りの部分を再生、BB-8が再生する地図と結合され地図が完成したことでルークの所在が明らかとなる。レイはR2とチューバッカと共に地図に従い、ファルコンで遠い惑星の島へと降り立つ。レイはそこで年老いたルークと出会う。ルークは無言でレイの方へと振り返り、レイはそれを確認し彼が以前使っていたライトセーバーを差し出す。ルークはフードを外し、レイはこれが運命であることを悟る。
▼予告編
■「スター・ウォーズ(STAR WARS)」シリーズ:
スター・ウォーズ・シリーズは、ジョージ・ルーカスの構想・製作総指揮と、ルーカスフィルム社の制作によるアメリカの映像作品。
遠い昔の、はるか彼方の銀河系を舞台とした、スペースオペラをサーガの形式で描く映画シリーズ。
欧米の文学、および比較神話学者のジョゼフ・キャンベル(Joseph Campbell、1904~1987、米国の神話学者)による神話的雛形と汎神論的考えを元にした、神話学・人類学的作風となっている。
辺境の惑星で奴隷の身分であった一人の少年アナキン・スカイウォーカーとその子どもたちの成長、銀河系の自由と正義の守護者、ジェダイと銀河系の悪と恐怖の信奉者シスの攻防、そして銀河規模の共同国家体である銀河共和国から銀河帝国への移行、その後銀河帝国の圧政に対する反乱により再び復活した「新共和国」への変遷を描いた物語である。
本シリーズは現時点では、3世代の主人公により紡がれる、3つの3部作からなる「全9部作」を予定している。
映画の製作順では第1作目に当たる『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』が1977年に公開され、作品が高い評価を受け商業的にも成功した後に、主要実写映画は「全9部作」であると発表された。
だがその後、監督ジョージ・ルーカスにより、2世代の主人公の2つの3部作からなる「全6部作」であると訂正され、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の公開をもってシリーズは一度完結を迎えた。
しかし、2012年10月、ウォルト・ディズニー・カンパニーが本シリーズの製作会社ルーカスフィルムを買収したことを機に、新たな3部作「エピソード7・8・9」の製作が発表され、現時点では再び当初の発表と同じく「全9部作」が予定されている。これ以降、配給会社も「エピソード1~6」までの20世紀フォックスから、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズに変更となった。「エピソード7」以降も、作品自体は引き続きルーカスフィルムが製作するが、ジョージ・ルーカス自身は「エピソード1~6」までのように製作総指揮は行なわず製作現場から退き、「クリエイティブ顧問」という特別な役職となった。
ちなみに、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(STAR WARS EPISODE Ⅳ A NEW HOPE)については公開当初、主題の『スター・ウォーズ』のみで、副題の『エピソード4/新たなる希望』は付いていなかった。だが、後年本作の大ヒットによりシリーズ化が決定してから、現在のタイトルに変更された。シリーズ主要9部作の中では、ルーク・スカイウォーカーを主人公とする3部作の第1章『エピソード4』に当たる。
【製作順】
エピソード4 1977年
↓
エピソード5 1980年
↓
エピソード6 1983年
↓
エピソード1 1999年
↓
エピソード2 2002年
↓
エピソード3 2005年
【ストーリー順】
エピソード1 1999年
↓
エピソード2 2002年
↓
エピソード3 2005年
↓
エピソード4 1977年
↓
エピソード5 1980年
↓
エピソード6 1983年
アナキン・スカイウォーカー(を主人公とした)新3部作(Prequel Trilogy)
①『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999年公開)
②『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002年公開)
③『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005年公開)
ルーク・スカイウォーカー(を主人公とした)旧3部作(Original Trilogy)
①『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開)
②『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)
③『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)
レイ(を主人公とした)続3部作(Sequel Trilogy)
①『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)』(2015年公開)
②『スター・ウォーズ エピソード8(仮)』(2017年公開予定)
③『スター・ウォーズ エピソード9(仮)』(2019年公開予定)
▼「スター・ウォーズ」全エピソード1・2・3・4・5・6・7予告編
▼「スター・ウォーズ」エピソード1~6 死亡シーン集 :
▼ “スター・ウォーズ物語” :
【1999年公開の『エピソード1/ファントム・メナス』の頃に制作された番組】
■私感 :
1978年7月、私は『スター・ウォーズ』(北米公開:1977年5月25日/日本公開:1978年7月1日)を観た。東京の新宿の映画館で。
後に『エピソード4/新たなる希望』と呼ばれることになる、この第1作を鑑賞する気が起こったのは、ひとえに同作にイギリスの俳優アレック・ギネス(Alec Guinness、1914~2000)が出演しているのを知ったからにほかならない。
私はかねがね、ギネスを演技のすぐれた俳優として注目していた。
彼の出演作『戦場にかける橋』(The Bridge on The River Kwai、1957年)→『アラビアのロレンス』(Lawrence of Arabia、1962年)→『ドクトル・ジバゴ』(Doctor Zhivago、1965年)の3作に出会って、私は彼がイギリスきっての名優であることを思い知らされつづけた。
特に『戦場にかける橋』(第30回アカデミー賞作品賞受賞作品)における、その迫真の演技ぶり~イギリス軍「捕虜」一隊を率いる「ニコルスン大佐」役~は、確実な存在感を印象づける見事なものだった(同主演男優賞受賞)。
『スター・ウォーズ』において、アレック・ギネスはジェダイの騎士~どこか中世の騎士を思わせる~オビ=ワン・ケノービを上手に演じた。
この映画の見所の一つがオビ=ワンとシスの暗黒卿ダース・ベイダー[デヴィッド・プラウズ(演)、ジェームズ・アール・ジョーンズ(声)]との因縁の戦い~ライトセーバーのバトル!~である。
とはいえ、ギネスが本来的に持つ演技面の幅広さとアクの強さが同作ではうまく引き出されていなかったことも確かだ。
それはともかく、同作の初見時、私は胸に余る新鮮な興奮を味わった。
・シンプルだが力強いストーリーと魅力的な登場人物!
物語の舞台は、遠い昔の遙か彼方の銀河系で、エイリアンや人間(≠地球人)が共存する世界。
銀河帝国の誕生から20年→銀河には帝国の圧政に苦しむ民の声が高まる→帝国軍と反乱軍との戦争!
物語は基本的に、ジェダイ(Jedi)と呼ばれる「正義」とシス(Sith)と呼ばれる「悪」の対立・戦いを描く。
銀河の万物を司るエネルギーであるフォース(Force)の力を、ジェダイは「ライトサイド(光明面)」として、シスは「ダークサイド(暗黒面)」として、それぞれ信奉する。
フォースは相手を思いやる心、「慈悲や愛・正義」などに使えば自ずとライトサイドに導かれるが、「怒り・憎しみ・恐怖・悲しみ・絶望感」など負の感情にとらわれてフォースを使えばダークサイドに落ちる可能性がある。
「ダークサイド」のフォースは、相対的に見て「ライトサイド」のフォースより強力。その強力な力を求め、進んで暗黒面に落ちる者もいる。
ジェダイである人物は作中、「ジェダイの騎士/ジェダイ・ナイト」(Jedi Knight)と呼ばれる(ex.オビ=ワン・ケノービ、ルーク・スカイウォーカー)。
シスは作中では「ジェダイの騎士」と相対する存在で「シスの暗黒卿」(Dark Lord of the Sith)、あるいは「シス卿」(Lord of the Sith, Sith Lord))などとも呼ばれる。
シスとなった者は、それまでの名を捨て「ダース(Darth)」(Dark Lord of the Sithの略称)の名を冠するシスの暗黒卿としての新たな名を授かる(ex. 銀河帝国初代皇帝ダース・シディアス、ダース・ベイダー)。
・そして、特殊視覚効果(SFX)の凄さ!
CG技術もろくにない時代にどうしてこんな映像表現ができたのか!今まで一度も目にしたことのない視覚的効果に満ち溢れていた。
「記念すべきシリーズ第1作。全てはこの作品から始まった。その特殊視覚効果の技術によって映画業界に革命が起き、世界は大SF映画ブームになった。ハリソン・フォード(密輸船ミレニアム・ファルコンの船長―引用者)は本作でスターの仲間入りをし、ダース・ベイダーやドロイドたちも人気を博し、ハリウッドのチャイニーズ・シアターに足型を残すなどセンセーションを巻き起こした。人形やTシャツなどは生産が追いつかず、サウンドトラックアルバムもオーケストラのレコードとしては空前の売り上げを記録した。」[映画パンフレット『STAR WARS THE FORCE AWAKENS』(編集:東宝ステラ、発行所:東宝映像事業部、2015.12.18、税込価格1000円)]
私は第1作「エピソード4」に続いて、シリーズの各作品を、日本or米国での映画館で、ほぼ公開直後に観た。
「エピソード5」(北米公開:1980年5月21日/日本公開:1980年6月28日)は東京の渋谷の映画館で、
「エピソード6」(北米公開:1983年5月25日/日本公開:1983年7月2日)は東京の有楽町の映画館で、
「エピソード1」(北米公開:1999年5月19日/日本公開:1999年7月10日)はニューヨークに長期滞在中、マンハッタンの映画館で、
「エピソード2」(北米公開:2002年5月16日/日本公開:2002年7月13日)はニューヨークに短期滞在中、マンハッタンの映画館で、
「エピソード3」(北米公開:2005年5月19日/日本公開:2005年7月9日)は北海道の札幌の映画館で。
そして、今作「エピソード7」にいたった次第。
今作の話自体は、エピソード4~6(「旧3部作=オリジナル・トリロジー」)、特にエピソード4の焼き直しである(ちなみに、エピソード1~3は「新3部作=プリクエル・トリロジー」と呼ばれる)。
お馴染みのキャラクターであるハン・ソロ、レイア・オーガナ、ルーク・スカイウォーカーを、それぞれ三十数年ぶりに演じたハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、マーク・ハミル。
三者に出会って、私はしばし、懐かしい感情にひたるとともに、3人とも年をとり確実に老いたことを今更のように実感する。
新キャラクターであるレイ、フィン、カイロ・レンを、それぞれ演じたデイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、アダム・ドライバー。
各人各様の演技には一定の個性的な味が出ていた。
とはいえ、三者共に役柄をこなす力量が不足していることも事実。
イギリス出身の新人女優デイジー(Daisy Ridley、1992~)の場合、ライトセーバーの使い方に端的に現われているように、溌剌とした若い生命の躍動に乏しい。
イギリス出身の「黒人俳優」ジョン(John Boyega、1992~)の場合、総体的に行動原理が希薄で、スマートな魅力に欠けている。
米国出身の俳優アダム(Adam Driver、1983~)の場合、敵役を務めるには、あまりにも線が細すぎる。
「エピソード7」では、このように不満が残る、幾多の問題点が浮き彫りになる。
しかし、そうは言っても、スケールの大きい宇宙戦争を対象化する「スター・ウォーズ」にはもともと想像力の限界がつきまとう以上、私としては、まずは不満を心にしまい込み、今作単体のノスタルジックな面白さ・楽しさをじっくり味わい尽くすように精一杯努めたい―。
2016年1月7日(木)有楽町スバル座(東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル2階、JR有楽町駅・日比谷口正面)で、18:30~ 鑑賞。

作品データ :
原題 Funny Face
製作年 1957年
製作国 アメリカ
配給 パラマウント
上映時間 103分
不滅のミューズとして人々に愛されるオードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn、1929~1993)主演のミュージカル。カメラマンにスカウトされ、パリでモデルとなった女性の恋を華やかな歌と踊りを交えて描き出す。メガホンを取るのは、『雨に唄えば』などミュージカル映画の名作を多く手がけたスタンリー・ドーネン。共演は1930年代から1950年代にかけてハリウッドのミュージカル映画全盛期を担ったフレッド・アステア(Fred Astaire、1899~1987)。撮影コンサルタントに、ファッション・フォトの名手リチャード・アヴェドンを迎え、その写真がコラージュされた画面は、映画にテンポを生んでいる。
オードリー・ヘプバーンは『パリの恋人』が気に入っていたという。他愛もないミュージカルもの、と言ってしまえばそれまでの映画に、何でそう思い入れがあったのか。憧(あこが)れのフレッド・アステア相手に、思う存分ダンスが踊れたからだ。オードリーが目指していたのはバレリーナ、それもプリマだった。一心不乱にレッスンに打ち込んでいたのに、背が高くなりすぎて相手役がいなくなり、セカンド・バレリーナなら大成すると言われガックリ。バレエはダメでも自分が最高になれるものがあるはずだと、生来努力家のオードリーはモデルやらダンサーやらをやって一家の生活を支える。ロンドンのキャバレーで踊っていたのは20歳のころ。オードリーのサクセスは、確かに彼女の才能ゆえのことだろうが社会人としての良識も、人を人と思わない芸能人もいるなかで、彼女を護った才能のひとつだった。満足に食べられなかった少女時代の飢えと困窮の暮らし。生涯それを忘れなかったオードリーは、無我夢中で働き、優れた監督や脚本家と出会い成功したが、人の好意にあぐらをかかず、目をかけてもらうだけでもありがたいことなのだと感謝した。セットには絶対遅刻せず時間厳守、セリフは完璧に覚え、スタッフへの礼儀と尊敬を忘れなかった。
フレッド・アステアと言えば、当時オードリーでなくても多くのファンの「憧れの人」だった。1930年から1950年代のアステアは、ハリウッドのミュージカル映画の全盛時代をつくった。映画会社RKOが経営を立て直したのは、アステアとジンジャー・ロジャー(Ginger Rogers、1911~95)が組んだダンス・コメディによる。映画史に「アステアとジンジャーもの」というジャンルさえつくった不世出の大スターである。不況下のアメリカでアステアのダンスは、大衆に夢と希望を与え勇気を鼓舞した。アステアが、生活のため悪戦苦闘していた無名のオードリーのヒーローだったとしても不思議ではない。
『パリの恋人』が企画されたとき、オードリーは『ローマの休日』(1953年)→『麗しのサブリナ』(1954年)→『戦争と平和』(1956年)と立て続けに主演し、舞台の『オンディーヌ』(1954年)でトニー賞受賞と、もはや押しも押されぬトップスターだった。オードリーが出した条件がアステアとの共演だった。劇中オードリーが踊るダンスシーンがかなり長くある。もちろん自分で踊っている。アステアは「彼女はそれまで抑えていたダンスの夢が解放され、つむじ風のように踊った」と言っているが誇張ではない。オードリーの体格は170センチ、58キロ。見た目より体重があり、息子ショーンによると「母は着ぼそりするタイプで、脚や腕はアスリートなみの筋肉がついていた」。本作では黒いタイツ姿で踊るのだが、長い腕や脚にはしっかり筋肉がつき、基礎から鍛えたレッスンを思わせた。アステアのワンマンショーもさることながら、オードリーと二人で踊るシーンも素晴らしい。
監督のスタンリー・ドーネンは、28歳の時に『雨に唄えば』(1952年)でミュージカルの金字塔を打ち立てた。オードリーとは『パリの恋人』以後『シャレード』(1963年)、『いつも二人で』(1967年)と相性のいい仕事をしている。そもそもドーネンはダンスの名手で、1998年のアカデミー名誉賞受賞のとき授賞式で軽やかなタップダンスを披露した。『パリの恋人』でも演技指導か何かだろう、オードリーと気持ちよさそうに踊るスナップが残っている。
ストーリー :
ニュー・ヨークのファッション雑誌クォリティ・マガジンは、新しいモデルを探し出してミス・クォリティと名づけ、パリの世界的デザイナー、ポール・デュヴァル(ロバート・フレミング)に衣裳を作らせてファッション・ショーを開き、その写真を独占して大いに雑誌を売ろうと計画した。ミス・クォリティのモデルを探す役は、有名なファッション・カメラマンのディック・エヴリー(フレッド・アステア)。苦労の末、ジョー・ストックトン(オードリー・ヘプバーン)という娘を見出した。彼女はある古本屋の店番で、パリのフロストル教授が主宰する「共感主義」の哲学を信奉するインテリ娘だった。ジョーはもちろん、ファッション・モデルなどに興味はなかったが、パリに行けば崇拝するフロストル教授に会えるので、ミス・クォリティになるのを承諾した。クォリティ誌の主筆マギー・プレスコット女史(ケイ・トンプソン)とエヴリー、ジョーの一行がパリに着くと、ジョーは早速、画家や詩人や共感主義者が集まる裏街のカフェーに行った。翌日、デュヴァルのサロンでは、見違えるほど美しくなったジョーの姿があった。ミス・クォリティを紹介するパーティの夜、ジョーはフロストル教授が裏街のカフェーで講演することを知ると、パーティのはじまる前の寸暇を盗んで出かけて行った。ジョーははじめてフロストル教授(ミシェル・オークレール)に会って、教授がまだ30代の青年であるのに驚いた。ジョーの後を追って来たエヴリーは、ジョーを促し、デュヴァルのサロンへタクシーを走らせた。途中、2人の間に口論がはじまった。エヴリーは若い青年の教授が彼女に興味を抱いている様子が気に入らないのだ。ジョーは教授の前でエヴリーが無礼なことを言ったと腹を立てていたのだ。2人の口論はサロンに着いてからも続いていた。そのお陰でパーティは滅茶滅茶になった。翌日、エヴリーはジョーがフロストル教授の部屋にいるのを見つけると、ジョーを連れ帰ろうとした。昨夜見せられなかったデュヴァルのデザインしたドレスを今夜発表することになっているからだが、一つには教授の野心を見抜いたからだった。しかし、ジョーはエヴリーのそんな態度が気に入らず、絶対帰らぬと言い張って喧嘩別れしてしまった。エヴリーが帰ると教授は、エヴリーが見抜いたとおり、ジョーに愛を求めようとした。彼女ははじめて教授の本心を悟り、部屋を飛び出すと、デュヴァルのサロンへ急いだ。難産の末に、ミス・クォリティはやっと誕生し、エヴリーとジョーは結ばれた―。
▼予告編
▼オードリー・ヘプバーンの歌「 How Long Has This Been Going On? 」in Funny Face :
▼フレッド・アステアの歌「He Loves and She Loves」in Funny Face :

作品データ :
原題 Funny Face
製作年 1957年
製作国 アメリカ
配給 パラマウント
上映時間 103分
不滅のミューズとして人々に愛されるオードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn、1929~1993)主演のミュージカル。カメラマンにスカウトされ、パリでモデルとなった女性の恋を華やかな歌と踊りを交えて描き出す。メガホンを取るのは、『雨に唄えば』などミュージカル映画の名作を多く手がけたスタンリー・ドーネン。共演は1930年代から1950年代にかけてハリウッドのミュージカル映画全盛期を担ったフレッド・アステア(Fred Astaire、1899~1987)。撮影コンサルタントに、ファッション・フォトの名手リチャード・アヴェドンを迎え、その写真がコラージュされた画面は、映画にテンポを生んでいる。
オードリー・ヘプバーンは『パリの恋人』が気に入っていたという。他愛もないミュージカルもの、と言ってしまえばそれまでの映画に、何でそう思い入れがあったのか。憧(あこが)れのフレッド・アステア相手に、思う存分ダンスが踊れたからだ。オードリーが目指していたのはバレリーナ、それもプリマだった。一心不乱にレッスンに打ち込んでいたのに、背が高くなりすぎて相手役がいなくなり、セカンド・バレリーナなら大成すると言われガックリ。バレエはダメでも自分が最高になれるものがあるはずだと、生来努力家のオードリーはモデルやらダンサーやらをやって一家の生活を支える。ロンドンのキャバレーで踊っていたのは20歳のころ。オードリーのサクセスは、確かに彼女の才能ゆえのことだろうが社会人としての良識も、人を人と思わない芸能人もいるなかで、彼女を護った才能のひとつだった。満足に食べられなかった少女時代の飢えと困窮の暮らし。生涯それを忘れなかったオードリーは、無我夢中で働き、優れた監督や脚本家と出会い成功したが、人の好意にあぐらをかかず、目をかけてもらうだけでもありがたいことなのだと感謝した。セットには絶対遅刻せず時間厳守、セリフは完璧に覚え、スタッフへの礼儀と尊敬を忘れなかった。フレッド・アステアと言えば、当時オードリーでなくても多くのファンの「憧れの人」だった。1930年から1950年代のアステアは、ハリウッドのミュージカル映画の全盛時代をつくった。映画会社RKOが経営を立て直したのは、アステアとジンジャー・ロジャー(Ginger Rogers、1911~95)が組んだダンス・コメディによる。映画史に「アステアとジンジャーもの」というジャンルさえつくった不世出の大スターである。不況下のアメリカでアステアのダンスは、大衆に夢と希望を与え勇気を鼓舞した。アステアが、生活のため悪戦苦闘していた無名のオードリーのヒーローだったとしても不思議ではない。
『パリの恋人』が企画されたとき、オードリーは『ローマの休日』(1953年)→『麗しのサブリナ』(1954年)→『戦争と平和』(1956年)と立て続けに主演し、舞台の『オンディーヌ』(1954年)でトニー賞受賞と、もはや押しも押されぬトップスターだった。オードリーが出した条件がアステアとの共演だった。劇中オードリーが踊るダンスシーンがかなり長くある。もちろん自分で踊っている。アステアは「彼女はそれまで抑えていたダンスの夢が解放され、つむじ風のように踊った」と言っているが誇張ではない。オードリーの体格は170センチ、58キロ。見た目より体重があり、息子ショーンによると「母は着ぼそりするタイプで、脚や腕はアスリートなみの筋肉がついていた」。本作では黒いタイツ姿で踊るのだが、長い腕や脚にはしっかり筋肉がつき、基礎から鍛えたレッスンを思わせた。アステアのワンマンショーもさることながら、オードリーと二人で踊るシーンも素晴らしい。
監督のスタンリー・ドーネンは、28歳の時に『雨に唄えば』(1952年)でミュージカルの金字塔を打ち立てた。オードリーとは『パリの恋人』以後『シャレード』(1963年)、『いつも二人で』(1967年)と相性のいい仕事をしている。そもそもドーネンはダンスの名手で、1998年のアカデミー名誉賞受賞のとき授賞式で軽やかなタップダンスを披露した。『パリの恋人』でも演技指導か何かだろう、オードリーと気持ちよさそうに踊るスナップが残っている。
ストーリー :
ニュー・ヨークのファッション雑誌クォリティ・マガジンは、新しいモデルを探し出してミス・クォリティと名づけ、パリの世界的デザイナー、ポール・デュヴァル(ロバート・フレミング)に衣裳を作らせてファッション・ショーを開き、その写真を独占して大いに雑誌を売ろうと計画した。ミス・クォリティのモデルを探す役は、有名なファッション・カメラマンのディック・エヴリー(フレッド・アステア)。苦労の末、ジョー・ストックトン(オードリー・ヘプバーン)という娘を見出した。彼女はある古本屋の店番で、パリのフロストル教授が主宰する「共感主義」の哲学を信奉するインテリ娘だった。ジョーはもちろん、ファッション・モデルなどに興味はなかったが、パリに行けば崇拝するフロストル教授に会えるので、ミス・クォリティになるのを承諾した。クォリティ誌の主筆マギー・プレスコット女史(ケイ・トンプソン)とエヴリー、ジョーの一行がパリに着くと、ジョーは早速、画家や詩人や共感主義者が集まる裏街のカフェーに行った。翌日、デュヴァルのサロンでは、見違えるほど美しくなったジョーの姿があった。ミス・クォリティを紹介するパーティの夜、ジョーはフロストル教授が裏街のカフェーで講演することを知ると、パーティのはじまる前の寸暇を盗んで出かけて行った。ジョーははじめてフロストル教授(ミシェル・オークレール)に会って、教授がまだ30代の青年であるのに驚いた。ジョーの後を追って来たエヴリーは、ジョーを促し、デュヴァルのサロンへタクシーを走らせた。途中、2人の間に口論がはじまった。エヴリーは若い青年の教授が彼女に興味を抱いている様子が気に入らないのだ。ジョーは教授の前でエヴリーが無礼なことを言ったと腹を立てていたのだ。2人の口論はサロンに着いてからも続いていた。そのお陰でパーティは滅茶滅茶になった。翌日、エヴリーはジョーがフロストル教授の部屋にいるのを見つけると、ジョーを連れ帰ろうとした。昨夜見せられなかったデュヴァルのデザインしたドレスを今夜発表することになっているからだが、一つには教授の野心を見抜いたからだった。しかし、ジョーはエヴリーのそんな態度が気に入らず、絶対帰らぬと言い張って喧嘩別れしてしまった。エヴリーが帰ると教授は、エヴリーが見抜いたとおり、ジョーに愛を求めようとした。彼女ははじめて教授の本心を悟り、部屋を飛び出すと、デュヴァルのサロンへ急いだ。難産の末に、ミス・クォリティはやっと誕生し、エヴリーとジョーは結ばれた―。
▼予告編
▼オードリー・ヘプバーンの歌「 How Long Has This Been Going On? 」in Funny Face :
▼フレッド・アステアの歌「He Loves and She Loves」in Funny Face :
2016年1月7日(木)丸の内TOEI(東京都中央区銀座3-2-17、JR有楽町駅から徒歩約5分、プランタン銀座デパート隣)で、15:50~鑑賞。
作品データ :
製作年 2015年
製作国 日本 トルコ
配給 東映
上映時間 132分
和歌山県沖で台風に遭遇し沈没したトルコ軍艦の乗組員たちを村人たちが救った1890(明治23)年のエルトゥールル号海難事故と、イラン・イラク戦争でイランに取り残された日本人たちの救出にトルコ人たちが尽力した1985(昭和60)年のテヘラン邦人救出劇。日本とトルコの絆を深めた二つの出来事を通して、人が人を想う気持ち~名もなき人々の“真心”~の大切さを描く。
内野聖陽が医師・田村役でエルトゥールル号編の主演を務め、忽那汐里とトルコ人俳優ケナン・エジェが両方の事件・エピソードにて1人2役を演じている。監督は『利休にたずねよ』の田中光敏。
ストーリー :
【1890年エルトゥールル号海難事故編】
明治中期の和歌山県紀伊大島の樫野地区。この地に暮らす医師・田村(内野聖陽)は、貧しい者を親身になって診察することから村民の信頼を集めていた。彼の傍にはかつて許婚を海難事故で亡くし、そのショックから口がきけなくなったハル(忽那汐里)が、いつも助手として付き従っていた…。
1889年7月、親善使節団を乗せたオスマン帝国のエルトゥールル号が、イスタンブールから日本へ向けて出港した。帝国の威信を欧州に示すため、また明治天皇への謁見のための航海だった。船には名家の出であり海軍機関大尉のムスタファ(ケナン・エジェ)も乗り込んでいた。機関室を仕切るのは、部下の信頼厚い操機長のベキール(アリジャン・ユジェソイ)。長い航海の中で、ムスタファとベキールは階級を超えて、お互いに認め合い、友情が芽生えていく…。
翌年6月に天皇に謁見しスルタンの親書を渡し、同年9月に親善使節団としての使命を終えて帰路についた同号は、和歌山県樫野崎沖にて台風に遭遇。暴風雨の中、推進力が頼りとなり機関室への負担が増し、何とか持ちこたえようとベキールは必死に機関室を守るが、彼の奮闘も虚しく船は樫野崎沖で座礁、水蒸気爆発を起こす。
島中に響き渡る船の爆発音を聞いた村民たちは、岸壁に集まった。そこで発見したのは、漂着した膨大な数の死体と船の残骸だった。進んで漂流者を助けようと荒れ狂う海へと飛び込んだ漁師の信太郎(大東駿介)を先頭に、村民は総出で救出活動を行なう。田村とハルも救護所で、膨大なけが人の手当てに追われた。田村を敵視する島の医師・工藤(竹中直人)や遊女・お雪(夏川結衣)も治療や看護に協力し、村民が一丸となっての救助作業が続く。
意識を失い、海中に沈もうとしていたムスタファは、信太郎によって助け出された。救護所に運び込まれたムスタファは呼吸が止まっていて、その姿に亡くなった許婚の亡骸を重ね合わせたハルは茫然とする。田村に檄を飛ばされ我に返ったハルは、懸命に心臓マッサージを行ない、やがてムスタファは息を吹き返した。
翌日、生き残った乗組員は69名と判明。操機長のベキールを含め、実に500名以上が犠牲になった大惨事だった。村長・佐藤(笹野高史)は、亡くなった人すべてに棺桶を用意して丁重に弔ってやりたいと言い、村民は蓄えてきたわずかな食料も提供して、生存者の看病に当たった。
意識を取り戻したムスタファは、自分が生き残ったことに罪悪感を覚えて苦悩する。その彼を、言葉はわからないながらも支えようとするハル。やがて応急手当てを終えた船の生存者は島から移送されていったが、ムスタファは行方不明者の確認と遺留品の回収のため島に残った。漂着物を綺麗に磨いて母国の遺族に返そうとしている子供や女たちの姿、懸命に不眠不休で治療に当たってくれた田村、死の淵から生還させてくれたハル、自分を海中から救ってくれた信太郎、そして死者に対して礼を尽くす村民たち。ムスタファの胸には人を想う日本人のあたたかい真心が刻まれたのだった…。
【1985年テヘラン邦人救出劇編】
1985年、イラン・イラク戦争下のイラン・テヘラン。空爆が続く地下避難壕でトルコ大使館の職員ムラト(ケナン・エジェ)と日本人学校の教師・春海(忽那汐里)は出会い、協力して怪我人の治療に当たった。別れ際、ムラトは春海の無事を祈りお守りを渡す。
日本人学校に戻った春海は、テレビで「48時間後にイラン上空を飛ぶ飛行機を無差別攻撃する」というサダム・フセインの声明を聞き、生徒たちを脱出させるため、校長の竹下(螢雪次朗)と共に日本大使館に向かう。
春海は日本大使・野村(永島敏行)に脱出用の飛行機の航空券手配を依頼するが、野村から打つ手がないことを知らされる。「空路の安全が保障されない」という理由で日本航空が、「国会の承認に時間がかかる」という理由で自衛隊が救援に来られない。各国の航空会社は自国民の救助を優先し、日本人の搭乗を拒否したため、日本人だけが戦場に取り残されていく。
春海はムラトから渡されたお守りを見て、またトルコの救援機が最後の搭乗になることを知って、「トルコに救援を頼んで欲しい」と野村に進言。野村はトルコ大使に救援を依頼。野村からの要請を受けたトルコ政府閣僚たちは日本人の救助に反対するが、首相のトゥルグト・オザルはその要請を受け入れ、日本人救助のための救援機の派遣を決断する。
この報を聞き、春海はテヘラン脱出を諦めていた生徒の木村の家に行く。本当にトルコの救援機に乗れるのか、不安を抱く日本人技術者・木村(宅間孝行)の家族と共にメヘラーバード国際空港へ向かう。ところが、街は脱出しようとする人でごった返し、混乱を極めていた。その途中、春海はムラトと再会、彼の車で一緒に空港へと向かう。しかし、空港に到着し竹下たちと合流して安堵したのも束の間、そこには救助を待つトルコ人たちが溢れ返り、めいめいがチケットを求めてカウンターに詰め寄っていた。この状況を見た日本人たちは、飛行機への搭乗を諦めかける。
そのとき、ムラトはマフムート(ハック・ハールク・ジョメルト)を始めとするトルコ人たちの前に進み出て、「日本人たちを乗せて欲しい」と頼み込む。しかし、マフムートたちは日本人を乗せることに反対し、ムラトの話を聞こうとしなかった。
ムラトは彼らに、毅然として「祖先たちは異国の地で絶望に陥った際に救ってもらえた。今、この日本人を助けられるのは、あなたたちだけだ。決めるのは、あなたの心だ…」と告げる。それを聞いたマフムートたちは騒ぐのを止め、日本人たちを飛行機に乗せ始める。
「私たちは車でトルコに向かう」と告げたマフムートに対し、野村は深々と頭を下げ、春海もムラトに感謝の言葉を伝える。
■エルトゥールル号の航路→海難 :
1887(明治20)年に小松宮彰仁親王がイスタンブールを訪問[皇帝(スルタン)アブデュルハミト2世と会見し、明治天皇の親書を奉呈]したことの答礼に、「オスマン帝国」(その一部は現在のトルコ)初の親善訪日使節団として木造フリゲート・エルトゥールル(1853年進水、全長76m)の派遣を決定。一方で、これを機に途中寄港するイスラーム諸国にオスマン帝国の威信を誇示し、牽制する狙いもあった。
1889年7月14日、乗組員650名以上を乗せイスタンブールを出港した同号だが、この時すでに艦齢36年になる木造の老朽艦だったため、長い航海に耐えうるか危惧されていた。
出港から2週間後、スエズ運河で砂州に乗り上げ舵を破損。修理のため2か月間滞在(7.31~9.24)。4か月後のシンガポールでは、長い航海により船体が破損。この修理には4か月間を要した(11.16~1890.3.17)。香港から長崎へ向かう途中には暴風雨に見舞われ、福州に待避した(5.4~5.14)。当初は6か月の航海予定だったものの、このような苦難の末、横浜に到着したのは出港以来約11か月後の1890年6月7日だった。
6月13日、同号の司令官オスマン・パシャを特使とする一行は、明治天皇に謁見するため皇居へ。スルタンの親書を奉呈し、無事帰国の途に就こうとした同号だったが…。
9月15日、エルトゥールルは台風が日本に接近している中、横浜を出航。
艦内でコレラに感染した乗員が出たり、資金不足に伴う物資不足が限界に達したりして、2か月余り日本で足止めを食った同号は、一刻も早くトルコへ帰国するため、台風の危険性を押し切って出航を強行した。
翌9月16日21時ごろ、台風の影響下に入った同号は、本州南端に位置している和歌山県紀伊大島の樫野崎(かしのざき)沖(現・串本町沖)で座礁。機関部に浸水して水蒸気爆発を起こし、22時半ごろに沈没。
樫野埼灯台下に流れ着いた生存者の内、約10名が数十メートルの断崖をはい登って灯台にたどりついた。灯台守は応急手当を行なうも、お互いの言葉が通じず、国際信号旗を使用して、遭難したのがオスマン帝国海軍軍艦であることを知った。
通報を受けた大島村(現・串本町)樫野の住民たちは、総出で救助と生存者の介抱に当たった。この時、台風により出漁できず、食料の蓄えもわずかだったにもかかわらず、住民は浴衣などの衣類、卵やサツマイモ、それに非常用のニワトリすら供出するなど、生存者たちの救護に努めた。この結果、樫野の寺、学校、灯台に収容された69名が救出され、生還することが出来た。その一方で残る587名は、死亡または行方不明となり、大惨事となった(犠牲者は581名など諸説あるが、当時としては世界最大規模の海難事故!)。
遭難の翌朝、事件は樫野の区長から大島村長の沖周(おき・しゅう)に伝えられた。付近を航行中だった船に、大島港へ寄港してもらい、生存者2名が連絡のため神戸港に向かった。神戸港に停泊中だったドイツ砲艦「ウォルフ」が大島に急行し、生存者は神戸に搬送、病院に収容された。
沖村長は県を通じて「大日本帝国」政府に通報。知らせを聞いた明治天皇は、政府に対し、可能な限りの援助を行うよう指示した。各新聞は衝撃的なニュースとして伝え、義捐金・弔慰金も寄せられた。
日本海軍のコルベット艦、「比叡」と「金剛」が、遭難事故の20日後の10月5日に、東京の品川湾から出航、神戸で生存者を分乗させ、翌1891年1月2日にオスマン帝国の首都イスタンブールに送り届けた。
■イラン・イラク戦争と在留邦人脱出 :
≪イラン・イラク戦争(Iran-Iraq War)≫
約8年間もの期間(1980.9.22~88.8.20)にわたり、イラン・イスラム共和国(イラン)とイラク共和国(イラク)との間で行なわれた戦争。
これは、石油輸出のルートが絡む国境線、河川航行権を巡る争いが発端とされる。79年、ホメイニ師を指導者とする革命で親米のパーレビ朝が倒れ、イラン・イスラム共和国が成立。イラクのサダム・フセイン大統領は、軍制などの混乱の隙(すき)を付く形で攻撃を開始した。シーア派、スンニ派というイスラム教内の宗派対立も背景に、石油利権やイラン革命に対する欧米各国、周辺諸国の思惑が絡み、複雑な経過をたどった。たびたび攻防は逆転し、戦闘は拡大と沈静を繰り返した。
戦争初期にテヘランの空港が攻撃を受けたりはしたが、基本的には国境付近の争いだった。しかし85年3月、互いの都市を無差別攻撃し合う事態にまでなる。航空機による空爆などが行なわれた。
≪テヘラン邦人≫
イランは日本にとって、サウジアラビア、アラブ首長国連邦に次ぐ原油の輸入先。原油の確保や日本製品販売のために、イランの首都テヘランには当時、商社マンや技術者など在留邦人が約450人いた。
85年3月5日頃からイラン・イラク双方による都市爆撃が始まり、戦火は次第に激しさを増す。12日未明、イラク機3機がテヘラン市街を空爆、それが日本人学校の教師宅の2軒隣に落ちて5人の死者を出したことは、日本人社会に対して大きな衝撃を与えた。
3月16日、野村豊(のむら・ゆたか)在イラン日本大使はテヘラン在住の日本人に緊急勧告を出す。「一刻も早くイランから出国してください。」日本人の出国ラッシュが始まる。
翌3月17日【イラン時間】午後8時30分(【イラク時間】午後8時=【日本時間】午前4時)、サダム・フセイン大統領は突如、
「イラク軍は48時間後の19日午後8時30分以降、首都テヘランを含むイラク上空を<航空禁止区域>とし、上空を飛ぶすべての飛行機は<民間機といえども>無差別に攻撃する」と宣言する(攻撃期限:3月19日午後8時30分)。
3月18日 :
・日本航空はイラン・イラク両国から安全の保障がない限り、テヘランのメヘラーバード国際空港行きへの臨時便は出せないと回答→野村大使がイラン当局と交渉し、安全の保障をとりつけるが、イラク政府の返事はなし。
・最終段階での在テヘラン邦人は338名。このうち八方手を尽くして~野村大使を中心に大使館員が自国民救助を優先する各国大使館・航空会社に邦人を乗せてくれるように懇願に飛び回って~確保した航空券が123名分、それでも残り215名分が取り残される。
・野村大使は旧知の仲である在イラン・トルコ大使であるイスメット・ビルセルに救援機を依頼→ビルセル大使はトルコ政府へ電報で、日本人救出のためのトルコ航空の特別機を要請。
・ビルセル大使からの要請がトルコの首相トゥルグト・オザル(トルコ語:Turgut Özal、1927~93)に届く。
・伊藤忠商事トルコ駐在員の森永堯(もりなが・たかし)は、十年来の友人であるオザル首相に「緊急」電話で、「トゥルグト・ベイ!助けてください、トルコ航空に指示を出して、テヘランにいる日本人を救出してください…」と直談判。
cf. トゥルグト・ベイ=オザル首相のファースト・ネーム「トゥルグト」+男性に対する尊称「ベイ」(森永堯『トルコ 世界一の親日国』〈明成社、2010年〉)
3月18日19:00(期限25時間30分前):
ビルセル大使から野村大使へ、オザル首相から森永駐在員へ、トルコ航空機の2機【1番機(特別機)+2番機(最終定期便)】の派遣が伝達される→トルコ航空は1番機(日本人救出機)の整備を開始し、パイロットは全員が志願。
3月18日夜:
日本大使館は残されている邦人との連絡を始めたものの、避難先がわからない者が続出→大使館職員が深夜まで走り、170人ほどの日本人にトルコ航空機に乗り込むよう連絡をとる。
3月19日08:30(期限12時間前):
タイムリミットが迫る中、イラン航空機はイスタンブールを離陸間際、イラクからの攻撃が激しくなり、イランの運航許可が下りずに出発待機→野村大使は空襲警報が鳴り響く中、イラン外務省へ急行、運航許可を懇請→ビルセル大使もイラン外務大臣へコンタクト、また大統領に直談判。
●3月19日10:00(期限10時間30分前)イラン政府の運航許可を得て、トルコ航空機1番機(オルハン・スヨルジョ機長)がイスタンブールを離陸
○3月19日(1番機に引き続いて)10:00~10:30?(期限10時間前) 2番機(アリ・オズデミル機長)がイスタンブールを離陸
●3月19日15:00(期限5時間30分前)1番機がテヘランに着陸
●3月19日17:10(期限3時間20分前)1番機がテヘランを離陸(日本人198名が搭乗)
○3月19日17:20~17:30(期限3時間前)(1番機の離陸に入れ替わるように)2番機がテヘランに着陸
○3月19日19:30(期限1時間前)2番機がテヘランを離陸(日本人17名が搭乗)
○3月19日20:30(午後8時30分)2番機が国境を越える(イラン→トルコ)
・イスタンブール→テヘランの飛行時間は通常3時間。しかし、1番機(特別救援機)の場合は5時間かかった。それは、危険なイラクを避け、北に大きく迂回、カスピ海を南下し、イラン領空でのジグザグ飛行の末だった。
さらに2番機(最終定期便)の場合は、(いまだ全容は判然としないものの)飛行時間が7時間ほどに及んだ。これは、(推測するに)1番機のテヘラン着陸後にイラク軍の攻撃があって、なかなか着陸許可が下りず→イラク軍の攻撃が収まり、着陸許可が出るまで、テヘラン上空に待機しつづけたのだろう。
・1番機も2番機もイラク側からの断続的なミサイル攻撃に怯えながらも、テヘランに着陸し、約2時間の給油作業を経て、テヘランを離陸する。
・1番機(DC10大型機276席)の日本人搭乗客198名、2番機(中型機100席)の日本人搭乗客17名―ということは、日本人救出用の1番機にメヘラーバード国際空港に集まった日本人全員が搭乗できたわけではなく、17:10(午後5時10分)の時点で、さらに何らかの事情で乗り遅れた日本人がいて、トルコ人(自国民)用の2番機(定期便)にも分乗したということ。
・1番機は帰路も同様のコースをたどったと思われる。フセインの「無差別攻撃」期限まで4時間を切ったとはいえ、まだ同じコースを通ってイラン領内から脱出できる可能性があったからだ。
・問題は「無差別攻撃」期限まで1時間しか残されていなかった2番機(最終便)である。
(推測するに)切羽詰まった離陸後にそれこそ全速力で一直線にアララト山をめざし、通常1時間半かかるところを1時間で飛んで、ちょうど20時30分に国境を越えたのだろうか。
Cf. アララト山は、トルコの東端にある標高5137mの成層火山。アルメニアとの国境から32km、イランとの国境から16kmである。
◎3月19日当日、テヘランにはトルコ航空の最終便を残す段階で、600人程度の在留トルコ人がいた。
90名足らずのトルコ人は、最終定期便の2番機で帰国した。
残る500名ばかりのトルコ人は、陸路を車で行き、イランを脱出、帰国した。
トルコ政府・トルコ航空はトルコがイランの近隣に位置することから、陸路での脱出もできる自国民に優先して「八方塞がり」の日本人の救出を図る。
トルコ人は自国機が到着したにもかかわらず、苦境に立つ日本人の搭乗を優先し、自ら遠路はるばる車で帰国することも辞さず(テヘランからイスタンブールまでは、猛スピードで飛ばしても3日以上かかる)!
Cf. 駐イラン野村大使の発言:
【シンポジウム(2007年10月28日・於中近東文化センター)「イランからの脱出~日本人を救出したトルコ航空~」(『アナトリアニュース』121号〈2008年1月号〉所載)】
〈…17日にフセインが出した「イラン戦争区域宣言」を受け、私はただちに日本へ救援機派遣申請を出しましたが、本省から、救援機派遣にはイランとイラク両国の安全保障の確約を現地で取得するよう指示がありました。民間航空機の乗務員の安全確保が優先されたからですが、そのような確約は不可能でした。
さて、当時テヘランでの外交活動は非常に緊密で、私は各国大使に会う度に、「万が一のことがあったら貴国の航空機に日本人を乗せてほしい」と依頼しますと、各国大使は、「もちろん喜んで。しかし、自国民が優先ですから、空席があれば日本人を乗せてあげましょう」と言ってくださったものです。その大使仲間で私が最も親しくさせて頂いていたのが、トルコのビルセル大使です。ビルセル大使は83年の私と同じ日に着任し、信任状を奉呈し、外交団は着任順に序列が決まるため、私とビルセル大使は外交官の行事があれば必ず隣になりました。
イスラームの革命を欧米の国々は偏見を抱いているようでしたが、トルコは革命の現実を直視し、また、公正かつ公平に見ようと努めていました。ビルセル大使とは仕事上の情報交換をしたり、プライベートでも家族ぐるみのお付き合いがありました。私はビルセル大使に、「何かあったら頼む」と、会う度にお願いした記憶があります。
さて、フセインの言うタイムリミットの前日の18日夕方、ビルセル大使から、「明日、トルコ航空機が2機来る。空席があるから日本人の搭乗希望者数を教えてほしい」という電話がきました。その頃は大分空襲が激しくなっていたので、在留邦人は郊外の温泉地のホテルや、テヘラン市内の高級ホテルの地下室等に避難していました。
大使館員は翌19日の明け方までかけて手分けして邦人の居所を探し、希望を募りました。そして19日の晩に2機、一つは19時15分、もう一機は直前の20時頃飛び立ったのです。…〉
▼ダイジェスト特別映像
作品データ :
製作年 2015年
製作国 日本 トルコ
配給 東映
上映時間 132分
和歌山県沖で台風に遭遇し沈没したトルコ軍艦の乗組員たちを村人たちが救った1890(明治23)年のエルトゥールル号海難事故と、イラン・イラク戦争でイランに取り残された日本人たちの救出にトルコ人たちが尽力した1985(昭和60)年のテヘラン邦人救出劇。日本とトルコの絆を深めた二つの出来事を通して、人が人を想う気持ち~名もなき人々の“真心”~の大切さを描く。
内野聖陽が医師・田村役でエルトゥールル号編の主演を務め、忽那汐里とトルコ人俳優ケナン・エジェが両方の事件・エピソードにて1人2役を演じている。監督は『利休にたずねよ』の田中光敏。
ストーリー :
【1890年エルトゥールル号海難事故編】
明治中期の和歌山県紀伊大島の樫野地区。この地に暮らす医師・田村(内野聖陽)は、貧しい者を親身になって診察することから村民の信頼を集めていた。彼の傍にはかつて許婚を海難事故で亡くし、そのショックから口がきけなくなったハル(忽那汐里)が、いつも助手として付き従っていた…。
1889年7月、親善使節団を乗せたオスマン帝国のエルトゥールル号が、イスタンブールから日本へ向けて出港した。帝国の威信を欧州に示すため、また明治天皇への謁見のための航海だった。船には名家の出であり海軍機関大尉のムスタファ(ケナン・エジェ)も乗り込んでいた。機関室を仕切るのは、部下の信頼厚い操機長のベキール(アリジャン・ユジェソイ)。長い航海の中で、ムスタファとベキールは階級を超えて、お互いに認め合い、友情が芽生えていく…。
翌年6月に天皇に謁見しスルタンの親書を渡し、同年9月に親善使節団としての使命を終えて帰路についた同号は、和歌山県樫野崎沖にて台風に遭遇。暴風雨の中、推進力が頼りとなり機関室への負担が増し、何とか持ちこたえようとベキールは必死に機関室を守るが、彼の奮闘も虚しく船は樫野崎沖で座礁、水蒸気爆発を起こす。
島中に響き渡る船の爆発音を聞いた村民たちは、岸壁に集まった。そこで発見したのは、漂着した膨大な数の死体と船の残骸だった。進んで漂流者を助けようと荒れ狂う海へと飛び込んだ漁師の信太郎(大東駿介)を先頭に、村民は総出で救出活動を行なう。田村とハルも救護所で、膨大なけが人の手当てに追われた。田村を敵視する島の医師・工藤(竹中直人)や遊女・お雪(夏川結衣)も治療や看護に協力し、村民が一丸となっての救助作業が続く。
意識を失い、海中に沈もうとしていたムスタファは、信太郎によって助け出された。救護所に運び込まれたムスタファは呼吸が止まっていて、その姿に亡くなった許婚の亡骸を重ね合わせたハルは茫然とする。田村に檄を飛ばされ我に返ったハルは、懸命に心臓マッサージを行ない、やがてムスタファは息を吹き返した。
翌日、生き残った乗組員は69名と判明。操機長のベキールを含め、実に500名以上が犠牲になった大惨事だった。村長・佐藤(笹野高史)は、亡くなった人すべてに棺桶を用意して丁重に弔ってやりたいと言い、村民は蓄えてきたわずかな食料も提供して、生存者の看病に当たった。
意識を取り戻したムスタファは、自分が生き残ったことに罪悪感を覚えて苦悩する。その彼を、言葉はわからないながらも支えようとするハル。やがて応急手当てを終えた船の生存者は島から移送されていったが、ムスタファは行方不明者の確認と遺留品の回収のため島に残った。漂着物を綺麗に磨いて母国の遺族に返そうとしている子供や女たちの姿、懸命に不眠不休で治療に当たってくれた田村、死の淵から生還させてくれたハル、自分を海中から救ってくれた信太郎、そして死者に対して礼を尽くす村民たち。ムスタファの胸には人を想う日本人のあたたかい真心が刻まれたのだった…。
【1985年テヘラン邦人救出劇編】
1985年、イラン・イラク戦争下のイラン・テヘラン。空爆が続く地下避難壕でトルコ大使館の職員ムラト(ケナン・エジェ)と日本人学校の教師・春海(忽那汐里)は出会い、協力して怪我人の治療に当たった。別れ際、ムラトは春海の無事を祈りお守りを渡す。
日本人学校に戻った春海は、テレビで「48時間後にイラン上空を飛ぶ飛行機を無差別攻撃する」というサダム・フセインの声明を聞き、生徒たちを脱出させるため、校長の竹下(螢雪次朗)と共に日本大使館に向かう。
春海は日本大使・野村(永島敏行)に脱出用の飛行機の航空券手配を依頼するが、野村から打つ手がないことを知らされる。「空路の安全が保障されない」という理由で日本航空が、「国会の承認に時間がかかる」という理由で自衛隊が救援に来られない。各国の航空会社は自国民の救助を優先し、日本人の搭乗を拒否したため、日本人だけが戦場に取り残されていく。
春海はムラトから渡されたお守りを見て、またトルコの救援機が最後の搭乗になることを知って、「トルコに救援を頼んで欲しい」と野村に進言。野村はトルコ大使に救援を依頼。野村からの要請を受けたトルコ政府閣僚たちは日本人の救助に反対するが、首相のトゥルグト・オザルはその要請を受け入れ、日本人救助のための救援機の派遣を決断する。
この報を聞き、春海はテヘラン脱出を諦めていた生徒の木村の家に行く。本当にトルコの救援機に乗れるのか、不安を抱く日本人技術者・木村(宅間孝行)の家族と共にメヘラーバード国際空港へ向かう。ところが、街は脱出しようとする人でごった返し、混乱を極めていた。その途中、春海はムラトと再会、彼の車で一緒に空港へと向かう。しかし、空港に到着し竹下たちと合流して安堵したのも束の間、そこには救助を待つトルコ人たちが溢れ返り、めいめいがチケットを求めてカウンターに詰め寄っていた。この状況を見た日本人たちは、飛行機への搭乗を諦めかける。
そのとき、ムラトはマフムート(ハック・ハールク・ジョメルト)を始めとするトルコ人たちの前に進み出て、「日本人たちを乗せて欲しい」と頼み込む。しかし、マフムートたちは日本人を乗せることに反対し、ムラトの話を聞こうとしなかった。
ムラトは彼らに、毅然として「祖先たちは異国の地で絶望に陥った際に救ってもらえた。今、この日本人を助けられるのは、あなたたちだけだ。決めるのは、あなたの心だ…」と告げる。それを聞いたマフムートたちは騒ぐのを止め、日本人たちを飛行機に乗せ始める。
「私たちは車でトルコに向かう」と告げたマフムートに対し、野村は深々と頭を下げ、春海もムラトに感謝の言葉を伝える。
■エルトゥールル号の航路→海難 :
1887(明治20)年に小松宮彰仁親王がイスタンブールを訪問[皇帝(スルタン)アブデュルハミト2世と会見し、明治天皇の親書を奉呈]したことの答礼に、「オスマン帝国」(その一部は現在のトルコ)初の親善訪日使節団として木造フリゲート・エルトゥールル(1853年進水、全長76m)の派遣を決定。一方で、これを機に途中寄港するイスラーム諸国にオスマン帝国の威信を誇示し、牽制する狙いもあった。
1889年7月14日、乗組員650名以上を乗せイスタンブールを出港した同号だが、この時すでに艦齢36年になる木造の老朽艦だったため、長い航海に耐えうるか危惧されていた。
出港から2週間後、スエズ運河で砂州に乗り上げ舵を破損。修理のため2か月間滞在(7.31~9.24)。4か月後のシンガポールでは、長い航海により船体が破損。この修理には4か月間を要した(11.16~1890.3.17)。香港から長崎へ向かう途中には暴風雨に見舞われ、福州に待避した(5.4~5.14)。当初は6か月の航海予定だったものの、このような苦難の末、横浜に到着したのは出港以来約11か月後の1890年6月7日だった。
6月13日、同号の司令官オスマン・パシャを特使とする一行は、明治天皇に謁見するため皇居へ。スルタンの親書を奉呈し、無事帰国の途に就こうとした同号だったが…。
9月15日、エルトゥールルは台風が日本に接近している中、横浜を出航。
艦内でコレラに感染した乗員が出たり、資金不足に伴う物資不足が限界に達したりして、2か月余り日本で足止めを食った同号は、一刻も早くトルコへ帰国するため、台風の危険性を押し切って出航を強行した。
翌9月16日21時ごろ、台風の影響下に入った同号は、本州南端に位置している和歌山県紀伊大島の樫野崎(かしのざき)沖(現・串本町沖)で座礁。機関部に浸水して水蒸気爆発を起こし、22時半ごろに沈没。
樫野埼灯台下に流れ着いた生存者の内、約10名が数十メートルの断崖をはい登って灯台にたどりついた。灯台守は応急手当を行なうも、お互いの言葉が通じず、国際信号旗を使用して、遭難したのがオスマン帝国海軍軍艦であることを知った。
通報を受けた大島村(現・串本町)樫野の住民たちは、総出で救助と生存者の介抱に当たった。この時、台風により出漁できず、食料の蓄えもわずかだったにもかかわらず、住民は浴衣などの衣類、卵やサツマイモ、それに非常用のニワトリすら供出するなど、生存者たちの救護に努めた。この結果、樫野の寺、学校、灯台に収容された69名が救出され、生還することが出来た。その一方で残る587名は、死亡または行方不明となり、大惨事となった(犠牲者は581名など諸説あるが、当時としては世界最大規模の海難事故!)。
遭難の翌朝、事件は樫野の区長から大島村長の沖周(おき・しゅう)に伝えられた。付近を航行中だった船に、大島港へ寄港してもらい、生存者2名が連絡のため神戸港に向かった。神戸港に停泊中だったドイツ砲艦「ウォルフ」が大島に急行し、生存者は神戸に搬送、病院に収容された。
沖村長は県を通じて「大日本帝国」政府に通報。知らせを聞いた明治天皇は、政府に対し、可能な限りの援助を行うよう指示した。各新聞は衝撃的なニュースとして伝え、義捐金・弔慰金も寄せられた。
日本海軍のコルベット艦、「比叡」と「金剛」が、遭難事故の20日後の10月5日に、東京の品川湾から出航、神戸で生存者を分乗させ、翌1891年1月2日にオスマン帝国の首都イスタンブールに送り届けた。
■イラン・イラク戦争と在留邦人脱出 :
≪イラン・イラク戦争(Iran-Iraq War)≫
約8年間もの期間(1980.9.22~88.8.20)にわたり、イラン・イスラム共和国(イラン)とイラク共和国(イラク)との間で行なわれた戦争。
これは、石油輸出のルートが絡む国境線、河川航行権を巡る争いが発端とされる。79年、ホメイニ師を指導者とする革命で親米のパーレビ朝が倒れ、イラン・イスラム共和国が成立。イラクのサダム・フセイン大統領は、軍制などの混乱の隙(すき)を付く形で攻撃を開始した。シーア派、スンニ派というイスラム教内の宗派対立も背景に、石油利権やイラン革命に対する欧米各国、周辺諸国の思惑が絡み、複雑な経過をたどった。たびたび攻防は逆転し、戦闘は拡大と沈静を繰り返した。
戦争初期にテヘランの空港が攻撃を受けたりはしたが、基本的には国境付近の争いだった。しかし85年3月、互いの都市を無差別攻撃し合う事態にまでなる。航空機による空爆などが行なわれた。
≪テヘラン邦人≫
イランは日本にとって、サウジアラビア、アラブ首長国連邦に次ぐ原油の輸入先。原油の確保や日本製品販売のために、イランの首都テヘランには当時、商社マンや技術者など在留邦人が約450人いた。
85年3月5日頃からイラン・イラク双方による都市爆撃が始まり、戦火は次第に激しさを増す。12日未明、イラク機3機がテヘラン市街を空爆、それが日本人学校の教師宅の2軒隣に落ちて5人の死者を出したことは、日本人社会に対して大きな衝撃を与えた。
3月16日、野村豊(のむら・ゆたか)在イラン日本大使はテヘラン在住の日本人に緊急勧告を出す。「一刻も早くイランから出国してください。」日本人の出国ラッシュが始まる。
翌3月17日【イラン時間】午後8時30分(【イラク時間】午後8時=【日本時間】午前4時)、サダム・フセイン大統領は突如、
「イラク軍は48時間後の19日午後8時30分以降、首都テヘランを含むイラク上空を<航空禁止区域>とし、上空を飛ぶすべての飛行機は<民間機といえども>無差別に攻撃する」と宣言する(攻撃期限:3月19日午後8時30分)。
3月18日 :
・日本航空はイラン・イラク両国から安全の保障がない限り、テヘランのメヘラーバード国際空港行きへの臨時便は出せないと回答→野村大使がイラン当局と交渉し、安全の保障をとりつけるが、イラク政府の返事はなし。
・最終段階での在テヘラン邦人は338名。このうち八方手を尽くして~野村大使を中心に大使館員が自国民救助を優先する各国大使館・航空会社に邦人を乗せてくれるように懇願に飛び回って~確保した航空券が123名分、それでも残り215名分が取り残される。
・野村大使は旧知の仲である在イラン・トルコ大使であるイスメット・ビルセルに救援機を依頼→ビルセル大使はトルコ政府へ電報で、日本人救出のためのトルコ航空の特別機を要請。
・ビルセル大使からの要請がトルコの首相トゥルグト・オザル(トルコ語:Turgut Özal、1927~93)に届く。
・伊藤忠商事トルコ駐在員の森永堯(もりなが・たかし)は、十年来の友人であるオザル首相に「緊急」電話で、「トゥルグト・ベイ!助けてください、トルコ航空に指示を出して、テヘランにいる日本人を救出してください…」と直談判。
cf. トゥルグト・ベイ=オザル首相のファースト・ネーム「トゥルグト」+男性に対する尊称「ベイ」(森永堯『トルコ 世界一の親日国』〈明成社、2010年〉)
3月18日19:00(期限25時間30分前):
ビルセル大使から野村大使へ、オザル首相から森永駐在員へ、トルコ航空機の2機【1番機(特別機)+2番機(最終定期便)】の派遣が伝達される→トルコ航空は1番機(日本人救出機)の整備を開始し、パイロットは全員が志願。
3月18日夜:
日本大使館は残されている邦人との連絡を始めたものの、避難先がわからない者が続出→大使館職員が深夜まで走り、170人ほどの日本人にトルコ航空機に乗り込むよう連絡をとる。
3月19日08:30(期限12時間前):
タイムリミットが迫る中、イラン航空機はイスタンブールを離陸間際、イラクからの攻撃が激しくなり、イランの運航許可が下りずに出発待機→野村大使は空襲警報が鳴り響く中、イラン外務省へ急行、運航許可を懇請→ビルセル大使もイラン外務大臣へコンタクト、また大統領に直談判。
●3月19日10:00(期限10時間30分前)イラン政府の運航許可を得て、トルコ航空機1番機(オルハン・スヨルジョ機長)がイスタンブールを離陸
○3月19日(1番機に引き続いて)10:00~10:30?(期限10時間前) 2番機(アリ・オズデミル機長)がイスタンブールを離陸
●3月19日15:00(期限5時間30分前)1番機がテヘランに着陸
●3月19日17:10(期限3時間20分前)1番機がテヘランを離陸(日本人198名が搭乗)
○3月19日17:20~17:30(期限3時間前)(1番機の離陸に入れ替わるように)2番機がテヘランに着陸
○3月19日19:30(期限1時間前)2番機がテヘランを離陸(日本人17名が搭乗)
○3月19日20:30(午後8時30分)2番機が国境を越える(イラン→トルコ)
・イスタンブール→テヘランの飛行時間は通常3時間。しかし、1番機(特別救援機)の場合は5時間かかった。それは、危険なイラクを避け、北に大きく迂回、カスピ海を南下し、イラン領空でのジグザグ飛行の末だった。
さらに2番機(最終定期便)の場合は、(いまだ全容は判然としないものの)飛行時間が7時間ほどに及んだ。これは、(推測するに)1番機のテヘラン着陸後にイラク軍の攻撃があって、なかなか着陸許可が下りず→イラク軍の攻撃が収まり、着陸許可が出るまで、テヘラン上空に待機しつづけたのだろう。
・1番機も2番機もイラク側からの断続的なミサイル攻撃に怯えながらも、テヘランに着陸し、約2時間の給油作業を経て、テヘランを離陸する。
・1番機(DC10大型機276席)の日本人搭乗客198名、2番機(中型機100席)の日本人搭乗客17名―ということは、日本人救出用の1番機にメヘラーバード国際空港に集まった日本人全員が搭乗できたわけではなく、17:10(午後5時10分)の時点で、さらに何らかの事情で乗り遅れた日本人がいて、トルコ人(自国民)用の2番機(定期便)にも分乗したということ。
・1番機は帰路も同様のコースをたどったと思われる。フセインの「無差別攻撃」期限まで4時間を切ったとはいえ、まだ同じコースを通ってイラン領内から脱出できる可能性があったからだ。
・問題は「無差別攻撃」期限まで1時間しか残されていなかった2番機(最終便)である。
(推測するに)切羽詰まった離陸後にそれこそ全速力で一直線にアララト山をめざし、通常1時間半かかるところを1時間で飛んで、ちょうど20時30分に国境を越えたのだろうか。
Cf. アララト山は、トルコの東端にある標高5137mの成層火山。アルメニアとの国境から32km、イランとの国境から16kmである。
◎3月19日当日、テヘランにはトルコ航空の最終便を残す段階で、600人程度の在留トルコ人がいた。
90名足らずのトルコ人は、最終定期便の2番機で帰国した。
残る500名ばかりのトルコ人は、陸路を車で行き、イランを脱出、帰国した。
トルコ政府・トルコ航空はトルコがイランの近隣に位置することから、陸路での脱出もできる自国民に優先して「八方塞がり」の日本人の救出を図る。
トルコ人は自国機が到着したにもかかわらず、苦境に立つ日本人の搭乗を優先し、自ら遠路はるばる車で帰国することも辞さず(テヘランからイスタンブールまでは、猛スピードで飛ばしても3日以上かかる)!
Cf. 駐イラン野村大使の発言:
【シンポジウム(2007年10月28日・於中近東文化センター)「イランからの脱出~日本人を救出したトルコ航空~」(『アナトリアニュース』121号〈2008年1月号〉所載)】
〈…17日にフセインが出した「イラン戦争区域宣言」を受け、私はただちに日本へ救援機派遣申請を出しましたが、本省から、救援機派遣にはイランとイラク両国の安全保障の確約を現地で取得するよう指示がありました。民間航空機の乗務員の安全確保が優先されたからですが、そのような確約は不可能でした。
さて、当時テヘランでの外交活動は非常に緊密で、私は各国大使に会う度に、「万が一のことがあったら貴国の航空機に日本人を乗せてほしい」と依頼しますと、各国大使は、「もちろん喜んで。しかし、自国民が優先ですから、空席があれば日本人を乗せてあげましょう」と言ってくださったものです。その大使仲間で私が最も親しくさせて頂いていたのが、トルコのビルセル大使です。ビルセル大使は83年の私と同じ日に着任し、信任状を奉呈し、外交団は着任順に序列が決まるため、私とビルセル大使は外交官の行事があれば必ず隣になりました。
イスラームの革命を欧米の国々は偏見を抱いているようでしたが、トルコは革命の現実を直視し、また、公正かつ公平に見ようと努めていました。ビルセル大使とは仕事上の情報交換をしたり、プライベートでも家族ぐるみのお付き合いがありました。私はビルセル大使に、「何かあったら頼む」と、会う度にお願いした記憶があります。
さて、フセインの言うタイムリミットの前日の18日夕方、ビルセル大使から、「明日、トルコ航空機が2機来る。空席があるから日本人の搭乗希望者数を教えてほしい」という電話がきました。その頃は大分空襲が激しくなっていたので、在留邦人は郊外の温泉地のホテルや、テヘラン市内の高級ホテルの地下室等に避難していました。
大使館員は翌19日の明け方までかけて手分けして邦人の居所を探し、希望を募りました。そして19日の晩に2機、一つは19時15分、もう一機は直前の20時頃飛び立ったのです。…〉
▼ダイジェスト特別映像
私は映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を、2015年6月30日(火)立川シネマシティで初見(本ブログ〈July 05, 2015 〉)。
そして、2015年12月19日(土)目黒シネマ(東京都品川区上大崎2-24-15 目黒西口ビルB1、JR山手線目黒駅西口から徒歩3分)で、15:05~再見。
この究極のリアル・アクション超大作で、シャーリーズ・セロン(Charlize Theron、1975年8月7日~)は、【荒野を支配する独裁者】イモータン・ジョーの私設軍隊ウォー・ボーイズの大隊長フュリオサ・ジョ・バッサを演じた。
フュリオサ大隊長(Imperator Furiosa)はスキンヘッドと顔に塗った黒いグリースが特徴。左腕の前腕部から先を欠損し、金属製義手を装着している。この義手は小型モーターを内蔵し、人間の首すらへし折ってしまうほどの出力を備えている。その他、皮革製固定ハーネスとコルセット、ショルダーパッドを身に着けている。動作も俊敏で銃器の扱いにも長け、特に改造型SKSカービンを使った長距離射撃を得意とする。
☆セロンと言えば、ハリウッドスター屈指のエレガンスな美貌とスレンダーに引き締まった体で女性人気も高い!

☆ユニクロ(UNIQLO)のCMに出演したセロン-YouTube:
★ところが、今作『マッドマックス』でのセロンの大きな変貌ぶりには、少なからず驚かされる!
片腕の女戦士フュリオサの役作りのゆえに、いつもの金髪クールビューティは完全封印し、スキンヘッドで、顔面にウォー・ボーイズの証しであるペイントを黒いグリースで施した、その異様な姿は、あの嬋娟(せんけん)たる美女ととても同一人物とは思われない。



★『マッドマックス』セロンのインタビュー:
■天性の麗質に恵まれながらも、いつも体当たりの熱演・怪演が素晴らしいシャーリーズ・セロン!
彼女の出演作については、私はこれまでに次の15作を鑑賞した。
『ディアボロス/悪魔の扉』(1997年)→『サイダーハウス・ルール』(1999年)→『ザ・ダイバー』(2000年)→『スウィート・ノベンバー』(2001年)→『コール』(2002年)→『ミニミニ大作戦』(2003年)→『モンスター』(2003年)→『スタンドアップ』(2005年)→『イーオン・フラックス』(2005年)→『告発のとき』(2007年)→『ハンコック』(2008年)→『あの日、欲望の大地で』(2008年)→『ヤング≒アダルト』(2011年)→『スノーホワイト』(2012年)→『プロメテウス』(2012年)。
彼女は『モンスター』(原題:Monster、パティ・ジェンキンス監督)で、米国史上初の女性連続殺人犯アイリーン・ウォーノス(Aileen Wuornos、1956~2002)を演じ、第76回アカデミー賞主演女優賞に輝く。この作品の役作りでは、体重を約13キロ増やし、眉を全部抜き、義歯で歯並びも悪くし、メイクに毎回1時間半から2時間かけたという。私はこの彼女の役者魂に感じ入る!
そして、この映画の次に観た『スタンドアップ』という社会派映画がすとんと私の腑に落ちるとともに、彼女こそが世界中の現存の映画女優中、私の最もお気に入りの女優となり、今日にいたっている。
同作(原題:North Country、ニキ・カーロ 監督)は、全米で最初にセクシャルハラスメント訴訟に勝った実在の女性をモデルに映画化した感動ドラマ。2人の子どもを持つシングルマザー、ジョージー・エイムズ(シャーリーズ・セロン)が、鉱山労働者として“男の職場”で悪質な嫌がらせに苦しみながらも、ついには勇気を持って立ち上がる姿を描く。
▼ North Country(2005、trailer):
そして、2015年12月19日(土)目黒シネマ(東京都品川区上大崎2-24-15 目黒西口ビルB1、JR山手線目黒駅西口から徒歩3分)で、15:05~再見。
この究極のリアル・アクション超大作で、シャーリーズ・セロン(Charlize Theron、1975年8月7日~)は、【荒野を支配する独裁者】イモータン・ジョーの私設軍隊ウォー・ボーイズの大隊長フュリオサ・ジョ・バッサを演じた。
フュリオサ大隊長(Imperator Furiosa)はスキンヘッドと顔に塗った黒いグリースが特徴。左腕の前腕部から先を欠損し、金属製義手を装着している。この義手は小型モーターを内蔵し、人間の首すらへし折ってしまうほどの出力を備えている。その他、皮革製固定ハーネスとコルセット、ショルダーパッドを身に着けている。動作も俊敏で銃器の扱いにも長け、特に改造型SKSカービンを使った長距離射撃を得意とする。
☆セロンと言えば、ハリウッドスター屈指のエレガンスな美貌とスレンダーに引き締まった体で女性人気も高い!

☆ユニクロ(UNIQLO)のCMに出演したセロン-YouTube:
★ところが、今作『マッドマックス』でのセロンの大きな変貌ぶりには、少なからず驚かされる!
片腕の女戦士フュリオサの役作りのゆえに、いつもの金髪クールビューティは完全封印し、スキンヘッドで、顔面にウォー・ボーイズの証しであるペイントを黒いグリースで施した、その異様な姿は、あの嬋娟(せんけん)たる美女ととても同一人物とは思われない。



★『マッドマックス』セロンのインタビュー:
■天性の麗質に恵まれながらも、いつも体当たりの熱演・怪演が素晴らしいシャーリーズ・セロン!
彼女の出演作については、私はこれまでに次の15作を鑑賞した。
『ディアボロス/悪魔の扉』(1997年)→『サイダーハウス・ルール』(1999年)→『ザ・ダイバー』(2000年)→『スウィート・ノベンバー』(2001年)→『コール』(2002年)→『ミニミニ大作戦』(2003年)→『モンスター』(2003年)→『スタンドアップ』(2005年)→『イーオン・フラックス』(2005年)→『告発のとき』(2007年)→『ハンコック』(2008年)→『あの日、欲望の大地で』(2008年)→『ヤング≒アダルト』(2011年)→『スノーホワイト』(2012年)→『プロメテウス』(2012年)。
彼女は『モンスター』(原題:Monster、パティ・ジェンキンス監督)で、米国史上初の女性連続殺人犯アイリーン・ウォーノス(Aileen Wuornos、1956~2002)を演じ、第76回アカデミー賞主演女優賞に輝く。この作品の役作りでは、体重を約13キロ増やし、眉を全部抜き、義歯で歯並びも悪くし、メイクに毎回1時間半から2時間かけたという。私はこの彼女の役者魂に感じ入る!
そして、この映画の次に観た『スタンドアップ』という社会派映画がすとんと私の腑に落ちるとともに、彼女こそが世界中の現存の映画女優中、私の最もお気に入りの女優となり、今日にいたっている。
同作(原題:North Country、ニキ・カーロ 監督)は、全米で最初にセクシャルハラスメント訴訟に勝った実在の女性をモデルに映画化した感動ドラマ。2人の子どもを持つシングルマザー、ジョージー・エイムズ(シャーリーズ・セロン)が、鉱山労働者として“男の職場”で悪質な嫌がらせに苦しみながらも、ついには勇気を持って立ち上がる姿を描く。
▼ North Country(2005、trailer):
2015年12月9日(水)吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、15:25~鑑賞。
作品データ :
製作年 2015年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 139分
第2次世界大戦時、リトアニアの日本領事館領事代理として、日本政府に背いて6000人ものユダヤ難民にビザを発給し、その命を救った杉原千畝。“日本のシンドラー”とも呼ばれた彼の、インテリジェンス・オフィサー(諜報外交官)としての知られざる一面にも迫る歴史ドラマ。主人公・千畝を唐沢寿明が演じ、千畝を支える妻・幸子(ゆきこ)に小雪が扮するほか、日本、ポーランドの実力派俳優が集結。監督はハリウッドと日本の双方で数々の大作に携わってきたチェリン・グラックが担当。ワルシャワほかポーランド各地で9月13日から11月上旬まで約2か月にわたりロケが行なわれた。
杉原千畝は、同じく多くのユダヤ人を救い、1994年の第66回アカデミー賞で作品賞・監督賞など最多7部門を受賞した『シンドラーのリスト』(スティーヴン・スピルバーグ監督)で世界的に知られるドイツ人実業家、オスカー・シンドラーになぞらえて「日本のシンドラー」とも呼ばれている。
ストーリー :
1934年。語学力と情報網を武器に外交官・杉原千畝(唐沢寿明)は、ソ連との「北満鉄道」譲渡交渉を成立させる。その一方で仲間を失い、千畝自身彼を警戒するソ連から「ペルソナ・ノン・グラータ(歓迎されざる人物)」に指定され入国拒否されてしまう。千畝は在モスクワ大使館への赴任を希望していたものの叶わず、外務省よりリトアニア・カウナスにある日本領事館での勤務を命じられる。1939年、千畝は新たな相棒ペシュ(ボリス・シッツ)とリトアニアで諜報活動を開始。情報を収集し激動のヨーロッパ情勢を分析、日本に発信していく。やがてナチスドイツがポーランドに侵攻し第二次世界大戦が勃発。ナチスの迫害から逃れようと通過ビザを求めるユダヤ難民がカウナスの日本領事館に大挙して押しかける。その数は日に日に増していき、彼らの置かれた状況を知る千畝は、日本政府からの了承がないまま難民たちに通過ビザを発給するが…。
●ユダヤ難民へのヴィザ発給について:
1939(昭和14)年、杉原千畝が在カウナス日本領事館領事代理となった頃、ユダヤ人に対するナチス・ドイツの迫害が激化。ドイツ占領下のポーランドをはじめとする、ナチス・ドイツの影響の強い地域から逃れてきたユダヤ人にどのように対処するかが、国際的な問題となっていた。
ドイツ占領下のポーランドから、リトアニアに逃れてきたユダヤ人へ向けて、日本のみならず幾つかの領事館でヴィザの発給はされていた。しかし、ドイツ軍が西方から侵攻してくるために、逃亡ルートは限られ、さらに1940年、リトアニアはソ連に併合され、各国の大使館・領事館は続々と閉鎖されていった。
そうした状況下、ユダヤ難民の逃亡ルートはシベリア鉄道で極東まで進み、日本へ渡ってアメリカなどへ脱出するしかなかった。だからこそ、日本を通過するヴィザが必要不可欠となり、未だ閉鎖されていなかった日本の在カウナス領事館へ、ユダヤ難民が殺到したのだった。
すでに領事館閉鎖の勧告をソ連より受けていた千畝だったが、難民を逃すためヴィザを発給することを決意。領事館閉鎖までの約1ヶ月間、昼夜を問わずヴィザを発給し続ける。領事館閉鎖後も、1週間ほど滞在していたメトロポリスホテルや、さらに千畝のリトアニア出国当日も、カウナス駅で列車が発車する直前までヴィザに代わる渡航証明書を発給していた。
日本政府より規定されていた、日本通過ヴィザの発給が認められる外国人の資格は、「避難先の国の入国許可を得ていること」「避難先の国までの旅費を持っていること」と定められていたが、千畝はその資格を持ちえない難民にもヴィザを発給した。
後年、外務省外交史料館で発見されたヴィザの発給リスト(通称:スギハラのリスト)に記されたヴィザの数は2139枚。1枚のヴィザで同行している子どもを含めた家族全員が救われた例も多かったことから、千畝による「命のヴィザ」のおかげで救われたユダヤ人の数は、少なくとも6000人に及ぶと言われる。
そして今、この「命のヴィザ」がきっかけで生きている人たちは、子孫を含めると4万人に達するとも言われている。
▼予告編
作品データ :
製作年 2015年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 139分
第2次世界大戦時、リトアニアの日本領事館領事代理として、日本政府に背いて6000人ものユダヤ難民にビザを発給し、その命を救った杉原千畝。“日本のシンドラー”とも呼ばれた彼の、インテリジェンス・オフィサー(諜報外交官)としての知られざる一面にも迫る歴史ドラマ。主人公・千畝を唐沢寿明が演じ、千畝を支える妻・幸子(ゆきこ)に小雪が扮するほか、日本、ポーランドの実力派俳優が集結。監督はハリウッドと日本の双方で数々の大作に携わってきたチェリン・グラックが担当。ワルシャワほかポーランド各地で9月13日から11月上旬まで約2か月にわたりロケが行なわれた。
杉原千畝は、同じく多くのユダヤ人を救い、1994年の第66回アカデミー賞で作品賞・監督賞など最多7部門を受賞した『シンドラーのリスト』(スティーヴン・スピルバーグ監督)で世界的に知られるドイツ人実業家、オスカー・シンドラーになぞらえて「日本のシンドラー」とも呼ばれている。
ストーリー :
1934年。語学力と情報網を武器に外交官・杉原千畝(唐沢寿明)は、ソ連との「北満鉄道」譲渡交渉を成立させる。その一方で仲間を失い、千畝自身彼を警戒するソ連から「ペルソナ・ノン・グラータ(歓迎されざる人物)」に指定され入国拒否されてしまう。千畝は在モスクワ大使館への赴任を希望していたものの叶わず、外務省よりリトアニア・カウナスにある日本領事館での勤務を命じられる。1939年、千畝は新たな相棒ペシュ(ボリス・シッツ)とリトアニアで諜報活動を開始。情報を収集し激動のヨーロッパ情勢を分析、日本に発信していく。やがてナチスドイツがポーランドに侵攻し第二次世界大戦が勃発。ナチスの迫害から逃れようと通過ビザを求めるユダヤ難民がカウナスの日本領事館に大挙して押しかける。その数は日に日に増していき、彼らの置かれた状況を知る千畝は、日本政府からの了承がないまま難民たちに通過ビザを発給するが…。
●ユダヤ難民へのヴィザ発給について:
1939(昭和14)年、杉原千畝が在カウナス日本領事館領事代理となった頃、ユダヤ人に対するナチス・ドイツの迫害が激化。ドイツ占領下のポーランドをはじめとする、ナチス・ドイツの影響の強い地域から逃れてきたユダヤ人にどのように対処するかが、国際的な問題となっていた。
ドイツ占領下のポーランドから、リトアニアに逃れてきたユダヤ人へ向けて、日本のみならず幾つかの領事館でヴィザの発給はされていた。しかし、ドイツ軍が西方から侵攻してくるために、逃亡ルートは限られ、さらに1940年、リトアニアはソ連に併合され、各国の大使館・領事館は続々と閉鎖されていった。
そうした状況下、ユダヤ難民の逃亡ルートはシベリア鉄道で極東まで進み、日本へ渡ってアメリカなどへ脱出するしかなかった。だからこそ、日本を通過するヴィザが必要不可欠となり、未だ閉鎖されていなかった日本の在カウナス領事館へ、ユダヤ難民が殺到したのだった。
すでに領事館閉鎖の勧告をソ連より受けていた千畝だったが、難民を逃すためヴィザを発給することを決意。領事館閉鎖までの約1ヶ月間、昼夜を問わずヴィザを発給し続ける。領事館閉鎖後も、1週間ほど滞在していたメトロポリスホテルや、さらに千畝のリトアニア出国当日も、カウナス駅で列車が発車する直前までヴィザに代わる渡航証明書を発給していた。
日本政府より規定されていた、日本通過ヴィザの発給が認められる外国人の資格は、「避難先の国の入国許可を得ていること」「避難先の国までの旅費を持っていること」と定められていたが、千畝はその資格を持ちえない難民にもヴィザを発給した。
後年、外務省外交史料館で発見されたヴィザの発給リスト(通称:スギハラのリスト)に記されたヴィザの数は2139枚。1枚のヴィザで同行している子どもを含めた家族全員が救われた例も多かったことから、千畝による「命のヴィザ」のおかげで救われたユダヤ人の数は、少なくとも6000人に及ぶと言われる。
そして今、この「命のヴィザ」がきっかけで生きている人たちは、子孫を含めると4万人に達するとも言われている。
▼予告編
2015年12月4日(金)新宿ピカデリー(東京都新宿区新宿3-15-15、JR新宿駅東口より徒歩5分)で、18:15~鑑賞。
作品データ :
原題 SPECTRE
製作年 2015年
製作国 イギリス
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
上映時間 148分
イーオン・プロダクションズ(Eon Productions、1962年創設)製作による映画「007」シリーズの第24作目。ジェームズ・ボンドの知られざる過去や、宿敵である悪の組織「スペクター」との戦いが描かれる。
ダニエル・クレイグが4度目の「ボンド」役を演じる。前作『007 スカイフォール』に続きサム・メンデス監督がメガホンをとり、レイフ・ファインズ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリスら共演陣も続投。新たなキャストとして、ボンドガールとなるレア・セドゥ&モニカ・ベルッチ、『パレードへようこそ』のアンドリュー・スコット、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のデイヴ・バウティスタ、そしてオスカー俳優のクリストフ・ヴァルツらが参加。
ストーリー :
メキシコシティ。年に一度の「死者の日」の祝祭の最中、MI-6諜報部員007ことジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は建物の屋上から、向かいの窓越しの男たちに狙いを定めていた。ボンドの銃口が火を噴くと、建物が崩れ落ち周囲が騒然とする。逃げる目標の男スキアラを追うボンド。その後、ヘリコプター(MBB Bo 105)の中で激しい格闘になるが、遂にスキアラをヘリから突き落とす。ボンドが彼の指から抜き取った指輪には、ある「組織」のマークが刻印されていた。
ロンドンのMI-6本部に戻ったボンドは、上司のM(レイフ・ファインズ)にメキシコシティでの一件を叱責され、しばらくの間謹慎命令を下される。
サポート役のマネーペニー(ナオミ・ハリス)は、ボンドが幼少期を過ごした古屋敷"スカイフォール"の焼け跡からの残骸をボンドの自宅へ届ける(前作『007 スカイフォール』で、ボンドの生家「スカイフォール」は悪役ラウル・シルヴァの攻撃を受け焼けてしまう)。彼女がメキシコシティでの行動の目的をボンドに尋ねると、それが前任のM(ジュディ・デンチ、同作で落命)の遺言(ビデオ映像による最期の指令)に基づくものだったことが明かされる。
ボンドは彼女が持って来た残骸の中から一部が燃えてしまった写真を見つける。そこには、まだ幼いボンドと中央には義父、そして一番右にもう一人の人物が写っていた。
その後、ボンドはQ(ベン・ウィショー)のもとを訪れ、ひそかにアストンマーティンDB10(開発費が5億5000万円もの超高額車!)を持ち出し、前任のMの遺言に従ってローマに向かう。メキシコで始末したスキアラの葬儀で、謎の「組織」の一員だった夫スキアラをボンドに殺された美しい未亡人ルチア(モニカ・ベルッチ)に近づく。彼女を誘惑したボンドは命を助けることと引き換えに、彼女からスキアラが話していた「組織」の秘密会議が開かれる場所を聞く。
会議に潜入したボンドは、「組織」の首領がフランツ・オーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)という男だと知る。
しかし、潜入がばれてしまい、ボンドは急遽会場を脱出し、DB10で逃走→組織」の殺し屋Mr.ヒンクス(デイヴ・バウティスタ)がジャガーC-X75で、これを追走。夜のローマの街をハイスピードで駆け抜ける白熱したカーチェイス!結局、DB10をティベル川に沈めてしまうも、ボンドは危機一髪のところでパラシュートで脱出する(※DB10はQによる派手な特殊装備を搭載、その極めつけは「エアー」スイッチ=同車のルーフが開いてドライバーを車外へ放出する緊急脱出装置)。
ボンドはマネーペニーとの連絡で、今は行方不明中の、かつての敵・Mr.ホワイト(イェスパー・クリステンセン、『007 カジノ・ロワイヤル』→『007 慰めの報酬』でボンドと対峙)が問題の“謎”を解く鍵を握っていることを掴(つか)む。
ボンドはホワイトの足取りを追ってオーストリアへと移動する。彼は潜伏先の山荘で、変わり果てた姿をさらしていた。オーベルハウザーに逆らったことで彼は、「組織」に毒(タリウム)を盛られてしまい、余命いくばくもなかった。「組織」が世界規模で暗躍する巨大犯罪シンジケートであることをほのめかす彼は、自分同様に命を狙われている娘のマドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)を助けることを条件にボンドに、娘が「組織」の謎を解く手掛かりとなる「アメリカン」の居場所を教えるだろうと告げる。ボンドが渡したワルサーPPKを手にした彼は、銃口を自らに向けて自決した。
一方、ロンドンでは、MI-5の新責任者であるCことマックス・デンビー(アンドリュー・スコット)が、ボンドの行動を問題視し、MI-6の存在意義に疑問を投げかけていた。そして、「00(ダブル・オー)」セクションの機能を停止させ、MI-6をMI-5に吸収させようとMを追い詰めていた。さらに、東京の世界会議で9か国の情報網を統合させる案の投票が開始され、その際に南アフリカは反対票を投じていたが後にテロが発生し賛成票に転じたことにより、同案が通過してしまう事態となった。
Cからローマにおけるボンドとマネーペニーの会話を監視していることを告げられたMは、マネーペニーとQにボンドの追跡を断念すべきである旨を伝えた。
ボンドはアルプスのホフラー診療所で医師を務める、ホワイトの娘マドレーヌを訪ねる。彼は事の一部始終を伝え、彼女の身を守る旨を申し出るものの、父の死を知った彼女はそれをすげなく断わる。
二人の関係がぎくしゃくする間、ボンドがしぶしぶ診療所のラウンジで待機していると、Qが現われ、MI-6に戻るようにとボンドを説得する。ボンドはそれに応じることなく、Qにスキアラから奪った指輪の解析を頼む。
と、そこでMr.ヒンクスを始めとする黒ずくめの男たちがマドレーヌを襲い、誘拐してしまう。ボンドは汎用機(ブリテン・ノーマン アイランダー)で彼らの車(ランドローバー・レンジローバースポーツSVR外2台)を追跡。林が続く雪原での飛行機vs車の大チェイスの後、ボンドはマドレーヌを救出する。
その後、ボンドとマドレーヌはホテルの一室でQ~彼もまた「組織」の者たちに追われ逃亡劇を繰り広げていた!~と合流。マドレーヌの情報提供で「組織」の名称が“スペクター”であることが判明。また、Qによる指輪(スペクター・リング)の解析結果から、これまでボンドを襲った数々の悲劇を仕掛けてきたのが“スペクター”という巨大犯罪組織だったことが明らかになる。
当初、「アメリカン」が特定の人物を示す言葉だと思っていたボンドは、マドレーヌからそれがホテルの名前だと告げられる。モロッコはタンジールのホテル・アメリカンは、Mr.ホワイトが新婚旅行で利用して以来、毎年家族旅行で訪れていた思い出の場所だった。早速ホワイトの行きつけの部屋で手掛かりを探すボンドだったが、見つかったのは1本の酒だけ。半ば諦めかけたところ、1匹のネズミが逃げ込んだ壁に貼り付けられていた絵がずれていることに気づき壁を破壊、隠し部屋を発見する。そこでボンドとマドレーヌは、ホワイトが衛星電話でオーベルハウザーを追っていたことを知るとともに、「スペクター」の本拠地の位置を示す座標のメモを発見する。座標の数字を地図と照らし合わせると、そこは北アフリカの砂漠のど真ん中だった。
ボンドとマドレーヌは、列車で「スペクター」の秘密基地へ向かう。束の間の休息のような二人旅。ディナーでドレスアップした見目麗しいマドレーヌにボンドは魅せられる!
が、食堂車でボンド愛飲のウオッカ・マティーニを注文し、二人が食事を始めたその瞬間、又もMr.ヒンクスの猛襲を食らう!ボンドは激しい肉弾戦を交えるも、巨漢ヒンクス(デイヴ・バウティスタの身長198センチ・体重131キロ)の圧倒的なパワーに苦戦また苦戦!
マドレーヌの援護射撃のもとで、ボンドはヒンクスの首にロープを巻きつけて、ドラム缶と一緒に列車の外に投げ出すことに辛うじて成功する。
その後、二人はついに秘密基地に到着。オーベルハウザーから丁寧に基地内を、特に多数のオペレーターがPCを操作するコールセンターを案内される。
同センターはCの提唱する情報網統合案「ナイン・アイズ」で各国の機密情報を手中に収めるための施設だった。ボンドはMI-5のCまでもが「スペクター」の手先だったと悟る。
オーベルハウザーはマドレーヌに、父親ホワイトのみじめな最期の映像を見せつけようとする。ボンドは事態を制止しようとするもかなわず、直後にオーベルハウザーの部下に昏倒させられてしまう。
意識を取り戻したボンドは拷問台に縛られながら、オーベルハウザーから家族の話を知らされる。
オーベルハウザーは一人っ子だったが、ある日養子の弟が現われて、父親がその弟を愛しているようだったので、20年前に雪崩事故と偽って父親を殺し、本人も死亡したことにして姿をくらまし、以後は母親の姓で「エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド」を名乗っているとのこと。
ボンドははっきりと悟った。「養子の弟」というのが自分であり、ボンドとオーベルハウザーが義理の兄弟であることを。また、オーベルハウザーがあのブロフェルドにほかならないことを。
ボンドは両親を亡くした後、ヨハン・オーベルハウザーという人物に養子に迎えられた。そのヨハンの実の息子がフランツ・オーベルハウザーで、フランツとボンドの二人は義兄弟として一緒にヨハンに育てられた。
そして、フランツ・オーベルハウザー⇒ブロフェルドが過去の事件のル・シッフル、ヴェスパー・リンド、ドミニク・グリーン、ラウル・シルヴァ(ダニエル・クレイグ版「007」シリーズ3作〈『007 カジノ・ロワイヤル』→『007 慰めの報酬』→『007 スカイフォール』〉に登場)をすべて、陰で操っていたのだった。
オーベルハウザー=ブロフェルドはボンドを拷問にかける。その頭部に極細のドリルを刺して、神経を痛めて殺そうとする。もはや絶体絶命のピンチ!
しかし、マドレーヌの機転と相俟って、ボンドは咄嗟の隙を突いて、Qの開発品[オメガの腕時計(Omega Seamaster 300 Master Co-Axial)の1分式タイマー爆弾]を駆使し、何とか窮地を脱出。
ボンドとマドレーヌは銃撃戦→ガスタンクの爆破で施設を破壊した後、ヘリ(MD500E)で逃げおおせる。
その後、ボンドはマドレーヌを連れて、ロンドンに帰る。そして、M、Q、マネーペニー、タナー(ロリー・キニア)と落ち合い、Cを捕らえてその日の24時に稼働予定の「ナイン・アイズ」を阻止しようとする。しかし、マドレーヌはスパイとして生きるボンドとの連係プレーに躊躇し、「私はここまで」と一行から身を引く。
Cがいる新設されたCNS(Centre for National Security=国家安全保障センター)に車で向かう一行。
※CNSはMI-5とMI-6を統合した「Joint Security Service(ジョイント・セキュリティー・サービス)」が入るビル。MI-5はMilitary Intelligence Section 5(英国内防諜機関)の、ボンドの勤めるMI-6はMilitary Intelligence Section 6(対外諜報機関)の略称。MI-5長官の「C」ことマックス・デンビーは、Joint Security Serviceという新・統合諜報部のトップを務めることになった。
途中、ボンドとMの乗った車両(ジャガーXJ)がCの配下(「スペクター」の一味)に急襲され、ボンドは旧MI-6本部(前作『007 スカイフォール』で爆破され廃墟と化す)へと拉致されてしまう。
ボンドはこの配下を倒し拘束を解くにいたるも、あえてCNSには向かわず、旧MI-6廃墟内に進入する。そして、最深部までたどりつくと、そこには右目を失明し顔面に深く傷を負った、あのオーベルハウザー/ブロフェルドが待ち受けていたではないか!彼は基地の大爆発も物かは、しぶとく生きていたのだった。
オーベルハウザーはマドレーヌをこの建物内のどこかに監禁したと言い、さらに仕掛けた爆弾で建物はあと3分で爆発すると言い残し、その場を立ち去る。
一方、車両から逃げおおせたMはQ、マネーペニー、タナーと合流し、旧MI-6本部の対岸にあるCNSに向かう。そこでQは「ナイン・アイズ」をハッキングしてその稼働を阻止することに間一髪で成功する。また、MがCと対峙した結果、Cは建物から転落死してしまう。
ボンドは荒れ果てた建物の中を必死に駆け回り、時間内ギリギリでマドレーヌを見つけ出して拘束を解く。そして間一髪、ボートで脱出。旧MI-6本部は大爆発で、跡形もなく崩落!
ボンドはマドレーヌと共にボートに乗ったまま、ヘリコプター(アグスタウエストランドAW109)に搭乗し逃走するオーベルハウザーを追跡し、銃をヘリめがけて撃つ→1発の銃弾がエンジン部分に当たる→ヘリコプターはウェストミンスター橋に墜落する!
ヘリコプターから負傷したオーベルハウザーが抜けだし、必死に体を引きずって逃げようとする。ボンドが彼の目の前に立ちはだかり、ワルサーPPKを突きつける。マドレーヌのほか、Mも一定の距離からボンドとオーベルハウザーを見守っている…。
オーベルハウザーはボンドに「撃てよ。早く撃て!」と挑発する。ボンドは銃弾をすべて抜き、銃をどこかに放り投げ、「弾切れだ。それに、私には他にもっとやることがある」と言い残し、マドレーヌのもとへと向かった。二人は抱擁を交わすと、手をつなぎ、その場を後にするのだった。
(彼ボンドは最も憎むべき仇敵であるオーベルハウザー/ブロフェルドを殺し「影の世界」に戻る~必死に壮絶で重いものを抱えて孤独に戦う~道ではなく、一人の男として心から愛する女性マドレーヌと共に生きる道を選ぶ。…)
その後、Mによりオーベルハウザーの身柄が確保される。
事件後、Qのもとに引退したはずのボンドが姿を現わす。驚くQを尻目に、彼はアストンマーティンDB5を取りに来たことを告げる。それは先に(前作『007 スカイフォール』で)大破するもQにより完璧に修復されていた車だった。
市街でDB5のハンドルを握るボンド。助手席にはマドレーヌがいて、ボンドを見て笑みを浮かべると、ボンドはアクセルを踏んだのだった。そして、エンドロール。
(めでたし、めでたし!ダニエル・クレイグ版ボンド映画はこれで完了!?…)
▼予告編
▼ムービークリップ(本編映像の一部) :
▼SPECTRE:Daniel Craig“James Bond”Interview on the new James Bond Movie
ダニエル・クレイグ(1968~)インタビュー :
▼The Bond Women of SPECTRE(二人のボンドガール)
ボンドガールをレア・セドゥ(Léa Seydoux、1985~)とモニカ・ベルッチ(Monica Bellucci、1964~)というフランスとイタリアを代表する美女が熱演 ! :
▼Theme Song “Writing’s On The Wall” Performed by Sam Smith
サム・スミス(1992~、イギリスのシンガーソングライター)「ライティングズ・オン・ザ・ウォール」(『007 スペクター』主題歌) :
■私感 :
私はこれまでに「007」シリーズ歴代作品全23作のすべてを鑑賞した(cf.本ブログ〈September 18, 2015〉記事)。
1963年に『007ドクター・ノオ』に出会って以来実に50余年、飽くことなく同シリーズを観つづけてきた。
♦今作=24作目では、『007 カジノ・ロワイヤル』(第21作、2006年)→『007 慰めの報酬』(第22作、2008年)→『007 スカイフォール』(第23作、2012年)で散りばめた伏線を、ストーリー中で巧みに回収している。
しかも『007 ロシアより愛をこめて』(第2作)や『007は二度死ぬ』(第5作)や『女王陛下の007』(第6作)など古き良き1960年代の「007」シリーズへの「目配せ」(オマージュ)もある。
さらに、これまで権利関係のトラブルにより、『007 ダイヤモンドは永遠に』(第7作、1971年)を最後に登場しなくなった「スペクター」と「ブロフェルド」が44年ぶりに復活している。
※ちなみに、「007」シリーズ第1作の『007 ドクター・ノオ』(原題:Dr. No、1962年製作)の場合、1963年6月の日本初公開時の邦題は『007は殺しの番号』。
また、第2作の『007 ロシアより愛をこめて』(原題:From Russia with Love、1963年製作)の場合、1964年4月の日本初公開時の邦題は『007 危機一発』。
※国際的犯罪組織「スペクターSPECTRE」とは、SPecial Executive for Counter-intelligence, Terrorism, Revenge, and Extortion (防諜・テロ・報復・恐喝を目的とする特別執行機関)の略【=英単語のspectre(幽霊。米語ではspecter)を掛けている】。
この「スペクター」のドン(首領)として君臨するのが、“№1”こと「エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドErnst Stavro Blofeld」。
この世界征服を狙う悪役(スーパーヴィラン)は、ジェームズ・ボンドにとって、これまでの「007」シリーズの中で何度も対峙している、並々ならぬ因縁の宿敵にほかならない。
♦本作に登場のボンドガール、「マフィアの未亡人」モニカ・ベルッチと「殺し屋の娘」レア・セドゥ:
何(いず)れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)!
私はモニカ・ベルッチの出演作を、これまでに11作観た。
『ドラキュラ』(1992年)→『アンダー・サスピション』(2000年)→『マレーナ』(2000年)→『アレックス』(2002年)→『ティアーズ・オブ・ザ・サン』(2003年)→『マトリックス・リローデッド』(2003年)→『マトリックス・レボリューションズ』(2003年)→『シューテム・アップ』(2007年)→『マルセイユの決着(おとしまえ)』(2007年)→『50歳の恋愛白書』(2009年)→『昼下がり、ローマの恋』(2011年)。
モニカ・ベルッチは「イタリアの宝石」と称される元祖美魔女。モデルとして一時代を築いた後、女優に転身、現在イタリアで最も世界的成功を収めた女優の一人だ。
本作でボンドガールを演じた彼女は、1964年9月30日生まれだから、何と51歳!
「007」シリーズ史上最高齢にして最も妖艶なボンドガールではあった。
未亡人・熟女・エロス―の三拍子が程よくブレンドされた、眩しいばかりの艶(なま)めかしさ!
私のエロチックな想像力がムラムラとかき立てられました!
私はレア・セドゥの出演作を、これまでに6作観た。
『ロビン・フッド』(2010年)→『ミッドナイト・イン・パリ』(2011年)→『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年)→『アデル、ブルーは熱い色』(2013年)→『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014年)→『美女と野獣』(2014年)。
この6作中、私が彼女の存在をまざまざと感じ取った作品が『アデル、ブルーは熱い色』。
同作は運命的に出会った女性同士の真っすぐな愛の行方を大胆なラブシーンを交えて繊細に描き出す衝撃作。既存の殻を打ち破った、映画史上に残る傑作と言われる。
エマ役のレア・セドゥとアデル役のアデル・エグザルコプロス(Adèle Exarchopoulos、1993~)による濃厚なレズビアンシーン、まこと強烈でした!
フランスの若手演技派レア・セドゥは、コケティッシュかつアンニュイな雰囲気を身につけている。色気がありつつ、憂いがありつつ、かわいらしくもある。そして、ミステリアスな魅力を湛(たた)えている。
本作での彼女は、ボンドの旧敵・Mr.ホワイトの娘で女性医師。最初はボンドに反抗心を抱くも、次第に2人は強烈に惹かれ合う。
映画の後半は出ずっぱりで、清涼の気がみなぎった、強い内面を持つセクシーなボンドガールを見事に演じつづけた。
それにしても、劇中で彼女が見せたドレス姿の艶(あで)やかなこと!
グラマラスなボディーラインがくっきり出るような、背を大胆にカットした露出度の高い、その優艶ないでたち!
映像を食い入るような目で見つめる私の体の奥から不意に、ぞくぞくするような嬉しさが込み上げてきたのでした!
実は、本作のボンドガールは、厳密にはもう一人いた。
メキシコ人女優のステファニー・シグマン(Stephanie Sigman、1987~)である。
彼女はメキシコシティへやって来たボンドが「死者の日」の伝統的なお祭りで出会うエキゾチックな美人、エストレーラ役を演じる。
メキシコ出身女性がボンドガールとなるのは、彼女が初。このことは様々なメディアに取り上げられ、ステファニーの名前を一躍有名にした。
もっとも、この3人目の「ボンドガール」役は、オープニング・シークエンスでの、文字どおり束の間のちょい役にすぎなかった。
私が彼女の出演作に出会ったのは、今作が初めて。
♦本作の大きな魅力は、各国でのロケーションだ。
・メキシコでは、例えばメキシコシティのフェステバルでの爆破シーンとヘリコプター・アクションシーン。
・イタリアでは、例えばローマの街中を疾走するカーチェイス・シーン。
・オーストリアでは、例えばアルプスの雪山での飛行機アクションシーン。
・モロッコでは、例えばエルフード郊外にあるサハラ砂漠での(2100ガロン=約7950リットルの灯油を用意した、映画史上最大の)爆発シーン。
・イギリスでは、例えばロンドンのテムズ川での、ボートと低空飛行するヘリコプターとの夜の追跡シーン。
メキシコからローマ、オーストリア、モロッコを経てイギリスへのグローバル・ロケーション→緊迫感で体じゅうが沸き立つアクションシーン、そして際立って美しい映像!
どこも壮大なスケールを感じさせる、風光明媚なロケ地は、いやが上にも私の旅情をかき立てる…。
作品データ :
原題 SPECTRE
製作年 2015年
製作国 イギリス
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
上映時間 148分
イーオン・プロダクションズ(Eon Productions、1962年創設)製作による映画「007」シリーズの第24作目。ジェームズ・ボンドの知られざる過去や、宿敵である悪の組織「スペクター」との戦いが描かれる。
ダニエル・クレイグが4度目の「ボンド」役を演じる。前作『007 スカイフォール』に続きサム・メンデス監督がメガホンをとり、レイフ・ファインズ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリスら共演陣も続投。新たなキャストとして、ボンドガールとなるレア・セドゥ&モニカ・ベルッチ、『パレードへようこそ』のアンドリュー・スコット、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のデイヴ・バウティスタ、そしてオスカー俳優のクリストフ・ヴァルツらが参加。
ストーリー :
メキシコシティ。年に一度の「死者の日」の祝祭の最中、MI-6諜報部員007ことジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は建物の屋上から、向かいの窓越しの男たちに狙いを定めていた。ボンドの銃口が火を噴くと、建物が崩れ落ち周囲が騒然とする。逃げる目標の男スキアラを追うボンド。その後、ヘリコプター(MBB Bo 105)の中で激しい格闘になるが、遂にスキアラをヘリから突き落とす。ボンドが彼の指から抜き取った指輪には、ある「組織」のマークが刻印されていた。
ロンドンのMI-6本部に戻ったボンドは、上司のM(レイフ・ファインズ)にメキシコシティでの一件を叱責され、しばらくの間謹慎命令を下される。
サポート役のマネーペニー(ナオミ・ハリス)は、ボンドが幼少期を過ごした古屋敷"スカイフォール"の焼け跡からの残骸をボンドの自宅へ届ける(前作『007 スカイフォール』で、ボンドの生家「スカイフォール」は悪役ラウル・シルヴァの攻撃を受け焼けてしまう)。彼女がメキシコシティでの行動の目的をボンドに尋ねると、それが前任のM(ジュディ・デンチ、同作で落命)の遺言(ビデオ映像による最期の指令)に基づくものだったことが明かされる。
ボンドは彼女が持って来た残骸の中から一部が燃えてしまった写真を見つける。そこには、まだ幼いボンドと中央には義父、そして一番右にもう一人の人物が写っていた。
その後、ボンドはQ(ベン・ウィショー)のもとを訪れ、ひそかにアストンマーティンDB10(開発費が5億5000万円もの超高額車!)を持ち出し、前任のMの遺言に従ってローマに向かう。メキシコで始末したスキアラの葬儀で、謎の「組織」の一員だった夫スキアラをボンドに殺された美しい未亡人ルチア(モニカ・ベルッチ)に近づく。彼女を誘惑したボンドは命を助けることと引き換えに、彼女からスキアラが話していた「組織」の秘密会議が開かれる場所を聞く。
会議に潜入したボンドは、「組織」の首領がフランツ・オーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)という男だと知る。
しかし、潜入がばれてしまい、ボンドは急遽会場を脱出し、DB10で逃走→組織」の殺し屋Mr.ヒンクス(デイヴ・バウティスタ)がジャガーC-X75で、これを追走。夜のローマの街をハイスピードで駆け抜ける白熱したカーチェイス!結局、DB10をティベル川に沈めてしまうも、ボンドは危機一髪のところでパラシュートで脱出する(※DB10はQによる派手な特殊装備を搭載、その極めつけは「エアー」スイッチ=同車のルーフが開いてドライバーを車外へ放出する緊急脱出装置)。
ボンドはマネーペニーとの連絡で、今は行方不明中の、かつての敵・Mr.ホワイト(イェスパー・クリステンセン、『007 カジノ・ロワイヤル』→『007 慰めの報酬』でボンドと対峙)が問題の“謎”を解く鍵を握っていることを掴(つか)む。
ボンドはホワイトの足取りを追ってオーストリアへと移動する。彼は潜伏先の山荘で、変わり果てた姿をさらしていた。オーベルハウザーに逆らったことで彼は、「組織」に毒(タリウム)を盛られてしまい、余命いくばくもなかった。「組織」が世界規模で暗躍する巨大犯罪シンジケートであることをほのめかす彼は、自分同様に命を狙われている娘のマドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)を助けることを条件にボンドに、娘が「組織」の謎を解く手掛かりとなる「アメリカン」の居場所を教えるだろうと告げる。ボンドが渡したワルサーPPKを手にした彼は、銃口を自らに向けて自決した。
一方、ロンドンでは、MI-5の新責任者であるCことマックス・デンビー(アンドリュー・スコット)が、ボンドの行動を問題視し、MI-6の存在意義に疑問を投げかけていた。そして、「00(ダブル・オー)」セクションの機能を停止させ、MI-6をMI-5に吸収させようとMを追い詰めていた。さらに、東京の世界会議で9か国の情報網を統合させる案の投票が開始され、その際に南アフリカは反対票を投じていたが後にテロが発生し賛成票に転じたことにより、同案が通過してしまう事態となった。
Cからローマにおけるボンドとマネーペニーの会話を監視していることを告げられたMは、マネーペニーとQにボンドの追跡を断念すべきである旨を伝えた。
ボンドはアルプスのホフラー診療所で医師を務める、ホワイトの娘マドレーヌを訪ねる。彼は事の一部始終を伝え、彼女の身を守る旨を申し出るものの、父の死を知った彼女はそれをすげなく断わる。
二人の関係がぎくしゃくする間、ボンドがしぶしぶ診療所のラウンジで待機していると、Qが現われ、MI-6に戻るようにとボンドを説得する。ボンドはそれに応じることなく、Qにスキアラから奪った指輪の解析を頼む。
と、そこでMr.ヒンクスを始めとする黒ずくめの男たちがマドレーヌを襲い、誘拐してしまう。ボンドは汎用機(ブリテン・ノーマン アイランダー)で彼らの車(ランドローバー・レンジローバースポーツSVR外2台)を追跡。林が続く雪原での飛行機vs車の大チェイスの後、ボンドはマドレーヌを救出する。
その後、ボンドとマドレーヌはホテルの一室でQ~彼もまた「組織」の者たちに追われ逃亡劇を繰り広げていた!~と合流。マドレーヌの情報提供で「組織」の名称が“スペクター”であることが判明。また、Qによる指輪(スペクター・リング)の解析結果から、これまでボンドを襲った数々の悲劇を仕掛けてきたのが“スペクター”という巨大犯罪組織だったことが明らかになる。
当初、「アメリカン」が特定の人物を示す言葉だと思っていたボンドは、マドレーヌからそれがホテルの名前だと告げられる。モロッコはタンジールのホテル・アメリカンは、Mr.ホワイトが新婚旅行で利用して以来、毎年家族旅行で訪れていた思い出の場所だった。早速ホワイトの行きつけの部屋で手掛かりを探すボンドだったが、見つかったのは1本の酒だけ。半ば諦めかけたところ、1匹のネズミが逃げ込んだ壁に貼り付けられていた絵がずれていることに気づき壁を破壊、隠し部屋を発見する。そこでボンドとマドレーヌは、ホワイトが衛星電話でオーベルハウザーを追っていたことを知るとともに、「スペクター」の本拠地の位置を示す座標のメモを発見する。座標の数字を地図と照らし合わせると、そこは北アフリカの砂漠のど真ん中だった。
ボンドとマドレーヌは、列車で「スペクター」の秘密基地へ向かう。束の間の休息のような二人旅。ディナーでドレスアップした見目麗しいマドレーヌにボンドは魅せられる!
が、食堂車でボンド愛飲のウオッカ・マティーニを注文し、二人が食事を始めたその瞬間、又もMr.ヒンクスの猛襲を食らう!ボンドは激しい肉弾戦を交えるも、巨漢ヒンクス(デイヴ・バウティスタの身長198センチ・体重131キロ)の圧倒的なパワーに苦戦また苦戦!
マドレーヌの援護射撃のもとで、ボンドはヒンクスの首にロープを巻きつけて、ドラム缶と一緒に列車の外に投げ出すことに辛うじて成功する。
その後、二人はついに秘密基地に到着。オーベルハウザーから丁寧に基地内を、特に多数のオペレーターがPCを操作するコールセンターを案内される。
同センターはCの提唱する情報網統合案「ナイン・アイズ」で各国の機密情報を手中に収めるための施設だった。ボンドはMI-5のCまでもが「スペクター」の手先だったと悟る。
オーベルハウザーはマドレーヌに、父親ホワイトのみじめな最期の映像を見せつけようとする。ボンドは事態を制止しようとするもかなわず、直後にオーベルハウザーの部下に昏倒させられてしまう。
意識を取り戻したボンドは拷問台に縛られながら、オーベルハウザーから家族の話を知らされる。
オーベルハウザーは一人っ子だったが、ある日養子の弟が現われて、父親がその弟を愛しているようだったので、20年前に雪崩事故と偽って父親を殺し、本人も死亡したことにして姿をくらまし、以後は母親の姓で「エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド」を名乗っているとのこと。
ボンドははっきりと悟った。「養子の弟」というのが自分であり、ボンドとオーベルハウザーが義理の兄弟であることを。また、オーベルハウザーがあのブロフェルドにほかならないことを。
ボンドは両親を亡くした後、ヨハン・オーベルハウザーという人物に養子に迎えられた。そのヨハンの実の息子がフランツ・オーベルハウザーで、フランツとボンドの二人は義兄弟として一緒にヨハンに育てられた。
そして、フランツ・オーベルハウザー⇒ブロフェルドが過去の事件のル・シッフル、ヴェスパー・リンド、ドミニク・グリーン、ラウル・シルヴァ(ダニエル・クレイグ版「007」シリーズ3作〈『007 カジノ・ロワイヤル』→『007 慰めの報酬』→『007 スカイフォール』〉に登場)をすべて、陰で操っていたのだった。
オーベルハウザー=ブロフェルドはボンドを拷問にかける。その頭部に極細のドリルを刺して、神経を痛めて殺そうとする。もはや絶体絶命のピンチ!
しかし、マドレーヌの機転と相俟って、ボンドは咄嗟の隙を突いて、Qの開発品[オメガの腕時計(Omega Seamaster 300 Master Co-Axial)の1分式タイマー爆弾]を駆使し、何とか窮地を脱出。
ボンドとマドレーヌは銃撃戦→ガスタンクの爆破で施設を破壊した後、ヘリ(MD500E)で逃げおおせる。
その後、ボンドはマドレーヌを連れて、ロンドンに帰る。そして、M、Q、マネーペニー、タナー(ロリー・キニア)と落ち合い、Cを捕らえてその日の24時に稼働予定の「ナイン・アイズ」を阻止しようとする。しかし、マドレーヌはスパイとして生きるボンドとの連係プレーに躊躇し、「私はここまで」と一行から身を引く。
Cがいる新設されたCNS(Centre for National Security=国家安全保障センター)に車で向かう一行。
※CNSはMI-5とMI-6を統合した「Joint Security Service(ジョイント・セキュリティー・サービス)」が入るビル。MI-5はMilitary Intelligence Section 5(英国内防諜機関)の、ボンドの勤めるMI-6はMilitary Intelligence Section 6(対外諜報機関)の略称。MI-5長官の「C」ことマックス・デンビーは、Joint Security Serviceという新・統合諜報部のトップを務めることになった。
途中、ボンドとMの乗った車両(ジャガーXJ)がCの配下(「スペクター」の一味)に急襲され、ボンドは旧MI-6本部(前作『007 スカイフォール』で爆破され廃墟と化す)へと拉致されてしまう。
ボンドはこの配下を倒し拘束を解くにいたるも、あえてCNSには向かわず、旧MI-6廃墟内に進入する。そして、最深部までたどりつくと、そこには右目を失明し顔面に深く傷を負った、あのオーベルハウザー/ブロフェルドが待ち受けていたではないか!彼は基地の大爆発も物かは、しぶとく生きていたのだった。
オーベルハウザーはマドレーヌをこの建物内のどこかに監禁したと言い、さらに仕掛けた爆弾で建物はあと3分で爆発すると言い残し、その場を立ち去る。
一方、車両から逃げおおせたMはQ、マネーペニー、タナーと合流し、旧MI-6本部の対岸にあるCNSに向かう。そこでQは「ナイン・アイズ」をハッキングしてその稼働を阻止することに間一髪で成功する。また、MがCと対峙した結果、Cは建物から転落死してしまう。
ボンドは荒れ果てた建物の中を必死に駆け回り、時間内ギリギリでマドレーヌを見つけ出して拘束を解く。そして間一髪、ボートで脱出。旧MI-6本部は大爆発で、跡形もなく崩落!
ボンドはマドレーヌと共にボートに乗ったまま、ヘリコプター(アグスタウエストランドAW109)に搭乗し逃走するオーベルハウザーを追跡し、銃をヘリめがけて撃つ→1発の銃弾がエンジン部分に当たる→ヘリコプターはウェストミンスター橋に墜落する!
ヘリコプターから負傷したオーベルハウザーが抜けだし、必死に体を引きずって逃げようとする。ボンドが彼の目の前に立ちはだかり、ワルサーPPKを突きつける。マドレーヌのほか、Mも一定の距離からボンドとオーベルハウザーを見守っている…。
オーベルハウザーはボンドに「撃てよ。早く撃て!」と挑発する。ボンドは銃弾をすべて抜き、銃をどこかに放り投げ、「弾切れだ。それに、私には他にもっとやることがある」と言い残し、マドレーヌのもとへと向かった。二人は抱擁を交わすと、手をつなぎ、その場を後にするのだった。
(彼ボンドは最も憎むべき仇敵であるオーベルハウザー/ブロフェルドを殺し「影の世界」に戻る~必死に壮絶で重いものを抱えて孤独に戦う~道ではなく、一人の男として心から愛する女性マドレーヌと共に生きる道を選ぶ。…)
その後、Mによりオーベルハウザーの身柄が確保される。
事件後、Qのもとに引退したはずのボンドが姿を現わす。驚くQを尻目に、彼はアストンマーティンDB5を取りに来たことを告げる。それは先に(前作『007 スカイフォール』で)大破するもQにより完璧に修復されていた車だった。
市街でDB5のハンドルを握るボンド。助手席にはマドレーヌがいて、ボンドを見て笑みを浮かべると、ボンドはアクセルを踏んだのだった。そして、エンドロール。
(めでたし、めでたし!ダニエル・クレイグ版ボンド映画はこれで完了!?…)
▼予告編
▼ムービークリップ(本編映像の一部) :
▼SPECTRE:Daniel Craig“James Bond”Interview on the new James Bond Movie
ダニエル・クレイグ(1968~)インタビュー :
▼The Bond Women of SPECTRE(二人のボンドガール)
ボンドガールをレア・セドゥ(Léa Seydoux、1985~)とモニカ・ベルッチ(Monica Bellucci、1964~)というフランスとイタリアを代表する美女が熱演 ! :
▼Theme Song “Writing’s On The Wall” Performed by Sam Smith
サム・スミス(1992~、イギリスのシンガーソングライター)「ライティングズ・オン・ザ・ウォール」(『007 スペクター』主題歌) :
■私感 :
私はこれまでに「007」シリーズ歴代作品全23作のすべてを鑑賞した(cf.本ブログ〈September 18, 2015〉記事)。
1963年に『007ドクター・ノオ』に出会って以来実に50余年、飽くことなく同シリーズを観つづけてきた。
♦今作=24作目では、『007 カジノ・ロワイヤル』(第21作、2006年)→『007 慰めの報酬』(第22作、2008年)→『007 スカイフォール』(第23作、2012年)で散りばめた伏線を、ストーリー中で巧みに回収している。
しかも『007 ロシアより愛をこめて』(第2作)や『007は二度死ぬ』(第5作)や『女王陛下の007』(第6作)など古き良き1960年代の「007」シリーズへの「目配せ」(オマージュ)もある。
さらに、これまで権利関係のトラブルにより、『007 ダイヤモンドは永遠に』(第7作、1971年)を最後に登場しなくなった「スペクター」と「ブロフェルド」が44年ぶりに復活している。
※ちなみに、「007」シリーズ第1作の『007 ドクター・ノオ』(原題:Dr. No、1962年製作)の場合、1963年6月の日本初公開時の邦題は『007は殺しの番号』。
また、第2作の『007 ロシアより愛をこめて』(原題:From Russia with Love、1963年製作)の場合、1964年4月の日本初公開時の邦題は『007 危機一発』。
※国際的犯罪組織「スペクターSPECTRE」とは、SPecial Executive for Counter-intelligence, Terrorism, Revenge, and Extortion (防諜・テロ・報復・恐喝を目的とする特別執行機関)の略【=英単語のspectre(幽霊。米語ではspecter)を掛けている】。
この「スペクター」のドン(首領)として君臨するのが、“№1”こと「エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドErnst Stavro Blofeld」。
この世界征服を狙う悪役(スーパーヴィラン)は、ジェームズ・ボンドにとって、これまでの「007」シリーズの中で何度も対峙している、並々ならぬ因縁の宿敵にほかならない。
♦本作に登場のボンドガール、「マフィアの未亡人」モニカ・ベルッチと「殺し屋の娘」レア・セドゥ:
何(いず)れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)!
私はモニカ・ベルッチの出演作を、これまでに11作観た。
『ドラキュラ』(1992年)→『アンダー・サスピション』(2000年)→『マレーナ』(2000年)→『アレックス』(2002年)→『ティアーズ・オブ・ザ・サン』(2003年)→『マトリックス・リローデッド』(2003年)→『マトリックス・レボリューションズ』(2003年)→『シューテム・アップ』(2007年)→『マルセイユの決着(おとしまえ)』(2007年)→『50歳の恋愛白書』(2009年)→『昼下がり、ローマの恋』(2011年)。
モニカ・ベルッチは「イタリアの宝石」と称される元祖美魔女。モデルとして一時代を築いた後、女優に転身、現在イタリアで最も世界的成功を収めた女優の一人だ。
本作でボンドガールを演じた彼女は、1964年9月30日生まれだから、何と51歳!
「007」シリーズ史上最高齢にして最も妖艶なボンドガールではあった。
未亡人・熟女・エロス―の三拍子が程よくブレンドされた、眩しいばかりの艶(なま)めかしさ!
私のエロチックな想像力がムラムラとかき立てられました!
私はレア・セドゥの出演作を、これまでに6作観た。
『ロビン・フッド』(2010年)→『ミッドナイト・イン・パリ』(2011年)→『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年)→『アデル、ブルーは熱い色』(2013年)→『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014年)→『美女と野獣』(2014年)。
この6作中、私が彼女の存在をまざまざと感じ取った作品が『アデル、ブルーは熱い色』。
同作は運命的に出会った女性同士の真っすぐな愛の行方を大胆なラブシーンを交えて繊細に描き出す衝撃作。既存の殻を打ち破った、映画史上に残る傑作と言われる。
エマ役のレア・セドゥとアデル役のアデル・エグザルコプロス(Adèle Exarchopoulos、1993~)による濃厚なレズビアンシーン、まこと強烈でした!
フランスの若手演技派レア・セドゥは、コケティッシュかつアンニュイな雰囲気を身につけている。色気がありつつ、憂いがありつつ、かわいらしくもある。そして、ミステリアスな魅力を湛(たた)えている。
本作での彼女は、ボンドの旧敵・Mr.ホワイトの娘で女性医師。最初はボンドに反抗心を抱くも、次第に2人は強烈に惹かれ合う。
映画の後半は出ずっぱりで、清涼の気がみなぎった、強い内面を持つセクシーなボンドガールを見事に演じつづけた。
それにしても、劇中で彼女が見せたドレス姿の艶(あで)やかなこと!
グラマラスなボディーラインがくっきり出るような、背を大胆にカットした露出度の高い、その優艶ないでたち!
映像を食い入るような目で見つめる私の体の奥から不意に、ぞくぞくするような嬉しさが込み上げてきたのでした!
実は、本作のボンドガールは、厳密にはもう一人いた。
メキシコ人女優のステファニー・シグマン(Stephanie Sigman、1987~)である。
彼女はメキシコシティへやって来たボンドが「死者の日」の伝統的なお祭りで出会うエキゾチックな美人、エストレーラ役を演じる。
メキシコ出身女性がボンドガールとなるのは、彼女が初。このことは様々なメディアに取り上げられ、ステファニーの名前を一躍有名にした。
もっとも、この3人目の「ボンドガール」役は、オープニング・シークエンスでの、文字どおり束の間のちょい役にすぎなかった。
私が彼女の出演作に出会ったのは、今作が初めて。
♦本作の大きな魅力は、各国でのロケーションだ。
・メキシコでは、例えばメキシコシティのフェステバルでの爆破シーンとヘリコプター・アクションシーン。
・イタリアでは、例えばローマの街中を疾走するカーチェイス・シーン。
・オーストリアでは、例えばアルプスの雪山での飛行機アクションシーン。
・モロッコでは、例えばエルフード郊外にあるサハラ砂漠での(2100ガロン=約7950リットルの灯油を用意した、映画史上最大の)爆発シーン。
・イギリスでは、例えばロンドンのテムズ川での、ボートと低空飛行するヘリコプターとの夜の追跡シーン。
メキシコからローマ、オーストリア、モロッコを経てイギリスへのグローバル・ロケーション→緊迫感で体じゅうが沸き立つアクションシーン、そして際立って美しい映像!
どこも壮大なスケールを感じさせる、風光明媚なロケ地は、いやが上にも私の旅情をかき立てる…。
2015年11月16日(月)TOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区有楽町1-2-2、JR有楽町駅・日比谷口徒歩5分)で、18:30~ 鑑賞。
作品データ :
原題 THE CAPTIVE
製作年 2014年
製作国 カナダ
配給 キノフィルムズ
上映時間 112分
カナダの名匠アトム・エゴヤンによるサスペンス・ミステリー。ある日突然失踪してしまった9歳の娘を捜し続ける父親が、8年後に、何者かから突きつけられた娘の生存を示す手がかりに翻弄されていく姿を描く。体を張ったアクションからコメディまで幅広い役柄をこなすライアン・レイノルズが娘を捜し続ける父親を熱演する。『デビルズ・ノット』のミレイユ・イーノス、『トランス』のロザリオ・ドーソン、『アンダーワールド』のスコット・スピードマンらが脇を固める。
ストーリー :
カナダのナイアガラフォールズ。慎ましくも幸せな家庭を築き上げたマシュー・レイン(ライアン・レイノルズ)は、突然の悲劇に見舞われる。ある吹雪の日、スケート選手を夢見る9歳の愛娘キャス(アレクシア・ファスト)を迎えに行った帰り道のこと。行きつけのダイナーに立ち寄ったほんの数分の間に、車の後部座席に残したキャスが忽然と姿を消したのだ。何者かによる誘拐を主張するマシューだったが、具体的な物的証拠や目撃情報は一切なく、捜査を担当する刑事たちはマシュー本人に疑惑の目を向ける。さらに、取り乱した妻ティナ(ミレイユ・イーノス)からもマシューは猛烈な非難を浴びることに。それから8年。捜査は完全に行き詰まっていた。自責の念に駆られたマシューは、毎日あてどなく車を走らせてキャスを捜し回っていた。そんなある日、刑事がネット上でキャスに似た少女の画像を発見。その後も、彼女の生存を仄めかす手がかりが次々と現われる。一体誰が、何のために発したサインなのか?キャスは本当に今も生きているのか?やがて、空白の8年間を巡る想像を絶する真実が明らかになっていく…。
▼予告編
作品データ :
原題 THE CAPTIVE
製作年 2014年
製作国 カナダ
配給 キノフィルムズ
上映時間 112分
カナダの名匠アトム・エゴヤンによるサスペンス・ミステリー。ある日突然失踪してしまった9歳の娘を捜し続ける父親が、8年後に、何者かから突きつけられた娘の生存を示す手がかりに翻弄されていく姿を描く。体を張ったアクションからコメディまで幅広い役柄をこなすライアン・レイノルズが娘を捜し続ける父親を熱演する。『デビルズ・ノット』のミレイユ・イーノス、『トランス』のロザリオ・ドーソン、『アンダーワールド』のスコット・スピードマンらが脇を固める。
ストーリー :
カナダのナイアガラフォールズ。慎ましくも幸せな家庭を築き上げたマシュー・レイン(ライアン・レイノルズ)は、突然の悲劇に見舞われる。ある吹雪の日、スケート選手を夢見る9歳の愛娘キャス(アレクシア・ファスト)を迎えに行った帰り道のこと。行きつけのダイナーに立ち寄ったほんの数分の間に、車の後部座席に残したキャスが忽然と姿を消したのだ。何者かによる誘拐を主張するマシューだったが、具体的な物的証拠や目撃情報は一切なく、捜査を担当する刑事たちはマシュー本人に疑惑の目を向ける。さらに、取り乱した妻ティナ(ミレイユ・イーノス)からもマシューは猛烈な非難を浴びることに。それから8年。捜査は完全に行き詰まっていた。自責の念に駆られたマシューは、毎日あてどなく車を走らせてキャスを捜し回っていた。そんなある日、刑事がネット上でキャスに似た少女の画像を発見。その後も、彼女の生存を仄めかす手がかりが次々と現われる。一体誰が、何のために発したサインなのか?キャスは本当に今も生きているのか?やがて、空白の8年間を巡る想像を絶する真実が明らかになっていく…。
▼予告編
