2015年11月11日(水)吉祥寺オデヲン
(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分) で、13:55~鑑賞。
作品データ :
製作年 2015年 製作国 日本 配給 東宝 上映時間 116分 監督 羽住英一郎 脚本 仁志光佑 逢坂剛の人気警察小説「百舌シリーズ」を原作に、TBSとWOWOWが共同製作、リレー形式で放送した人気ドラマ『MOZU』の劇場版。ドラマ版に続き、主演の西島秀俊や香川照之、真木よう子ら「豪華キャスト」が出演し、最大の敵となる悪役“ダルマ”にビートたけしが扮する。
ストーリー :
妻子の死の謎を追う公安警察官・倉木(
西島秀俊 )は、大杉(
香川照之 )、明星(
真木よう子 )とともに一連の“MOZU事件”で警察内部に巣食う闇を白日のもとに晒すが、それは恐るべき謀略の氷山の一角にすぎなかった…。半年後、高層ビル占拠爆破、そしてベトナム大使館襲撃という二つの大規模テロが同時発生。これらの事件は、犯罪プランナー・高柳(
伊勢谷友介 )と、暗殺専門の殺し屋・権藤(
松坂桃李 )を中心とするテログループによる犯行であった。彼らは日本犯罪史の重大事件を影で操ってきた存在“ダルマ”(
ビートたけし )の名のもとに、ある犯罪計画を極秘裏に進めていたのだ。犯罪エージェント東(
長谷川博己 )や津城警視正(
小日向文世 )、鳴宮巡査(
伊藤淳史 )たちがその名を語り、倉木の妻子に起きた悲劇の裏にもダルマの存在が…。
▼予告編
VIDEO ■
私感 :
私は原作、TVシリーズともに全くの未見。
それにしても、本作のストーリーの展開は雑そのもの。
内容に軸がなく、話のつながりが飛んでいて、いったい何を追っているのか判然としない…。
ところが、またしても(参照:本ブログ
『S‐最後の警官‐奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』 、
『アンフェア the end』 )、
東宝WEB SITE の『劇場版 MOZU』OFFICIAL SITE(公式サイト)
http://mozu-movie.jp/ のABOUT THE MOVIE
(作品紹介) ・INTRODUCTIONにおいて、
こけおどしの宣伝(羊頭狗肉の広告) がまかり通る!
≪
日本映画の常識を打ち破り、史上空前のスケールで『劇場版 MOZU』が登場 !! 2014年、
映像業界を震撼させ、視聴者を驚愕させるドラマ が誕生した。TBS×WOWOWの共同制作による 『MOZU』。原作は、ハードボイルド作家・逢坂剛の代表作で、
深遠かつ複雑な人間関係と物語構成 で「映像化不可能」と云われ続けてきた、累計240万部突破の警察小説「百舌シリーズ」。同作を『海猿』『暗殺教室』シリーズを手がけた大ヒットメーカー・羽住英一郎監督が実写化。
映像表現の限界に挑戦した革新的ドラマ は、多くの熱狂的なファンを獲得した。そして2015年秋、MOZUがついに映画で完結!
日本映画の常識を超えた史上空前のスケールで描く、エンターテイメント超大作 『劇場版 MOZU』が、11月7日、いよいよ公開を迎える!≫
私たちは思い知らなければならない。
本作のような、継ぎ接ぎだらけのハチャメチャな「アクションエンターテイメント」にご満悦の者は、自らの鑑賞眼に疑いの目を向けるべきだろう。
末梢神経の興奮感覚で生きる、よほどの変態的な情欲の持ち主なら、話は別だが…。
映画.com の『劇場版MOZU』
インタビュー 「西島秀俊VS羽住英一郎監督“映画バカ”はどっち!?」
http://eiga.com/movie/81409/interview/ によれば、
≪
この劇場版が独特なのは、テレビドラマの劇場版にありがちな「テレビ版の説明」が一切ないこと。ある意味、ムダを全てそぎ落とした構成になっている 。
「ドラマのファンはもちろんですが、まだこのシリーズを知らない人でも大丈夫。それはなぜかというと、いきなり事件が起きるから。途中からグッとテレビ版での倉木の問題にシフトしていく物語にはなっているんですけど、そこも謎のひとつとして見てもらえると思います。唯一、テレビ版を見ていないとわからないキャラクターもいますが、その説明を入れるのはMOZUっぽくないと思ったんですね。
劇場版で初めて見た人は、ドラマ版も見たくなる 、と思いますよ」(羽住監督)
「テレビシリーズでも、“1話で謎が起きて、それが完結”という従来の連続ドラマをやっていないですよね。謎がちりばめられたMOZUという世界観を楽しむっていう作品。実際の世の中もそうですが、解ける謎もあれば解けない謎もある。劇場版では一見謎が解決されたように見えますが、それだけじゃない。一直線にストーリーが進行するという単純な作品ではなく、混沌とした人間物語というのがMOZUの世界なので。
ドラマ版に対する導入として劇場版をご覧いただいて、人間関係や謎を見直す 、というのもアリだと思います」(西島)≫
バカも休み休み言え!
羽住なる監督も西島なる俳優も、劇場版とドラマ版の安易かつ安直な“互換性”をのたまうではないか!
「映画」単体としての価値表現(「
神は細部に宿りたまう 」)を怠る彼らには、それこそ、次のような、むき出しの「
ユーザーレビュー 」(
Yahoo!映画 『劇場版MOZU』)がぶつけられてしかるべきだろう。
≪「脚本に期待する方がだめだ」「映像と演技を楽しむものだ」といったレビューが見受けられますが、こっちは
1800円払ってこの映画を観に来ているわけです からあの脚本には納得いきません。≫(
投稿「脚本悪いのは仕方ないと言われても...笑」2015年11月16日7時37分 )
≪
1800円も払うのはお金の無駄 。…興味があっても出来れば地上波放送まで待つべきです。どうしても劇場で観たい人は1000円になる日に観ましょう。定価払う価値は無いです。≫
(
投稿「1000円になる日に観ましょう」2015年11月16日2時40分 )
本作の上映約2時間、私は何となく気だるさを覚え、出演者のほとんどに魅力的な演技を見いだすことができなかった。
特に問題なのが「ダルマ」役を演じた
ビートたけし のこと。
それは、最後の最後に出てくる端役にすぎなかった!
前掲
映画.com インタビュー によれば、
≪香川演じる大杉や長谷川博己演じる東、松坂桃李演じる権藤ら、どのキャラクターも謎が多く魅力的なのが、このシリーズの特徴だが、劇場版では
シリーズ最大の謎だったダルマ が登場する。演じたのはビートたけしだが、「西島さんと話していて、たけしさんしかいないという結論に」と羽住監督がキャスティングの裏話を語った。
「ドラマ版の撮影で地方滞在しているときから、劇場版をやりたいという話をしていたんです。そして、劇場版ができるなら、きちんとダルマの謎を解明したい、と。それを西島さんと話していて、
ダルマを実体として出すならたけしさんしかいない よね、という結論になったんです。たけしさんがダメだったら、ダルマをあまり出さないでいこうかと思ったくらい。それくらい
ダルマという役は、唯一無二の存在感が必要 だったんです。だから、オファーを受けていただけて本当によかったです」(羽住)
「
日本史上最大の闇、という役 ですからね。ダルマのせいでたくさんの人が死んでしまっているわけですから。だから、この人は別格だ、という人じゃないと演じられないと思います。出演いただくことが決まったときは、僕も夢がかなったという思いでした」(西島)≫
羽住・西島ご両人は言われる。
“ダルマ”という日本史上最大の“闇”、つまり日本史上最悪最凶のオドロオドロシイ悪役を演じるにふさわしい俳優こそ「唯一無二の存在感」を示すビートたけしをおいてほかにはいない、と。
果たして、そうだろうか!?
ビートたけしの演技は、今回ちょい役ながら、どうにもこうにも鼻に付いた。
かつて時折そう感じたレベルを超えるほどに得体の知れぬ不快感だった。
今の私に言わせると、ビートたけしこと北野武(きたの・たけし)はもはや、単なるそこらの、毒にも薬にもならない、賞味期限の切れた俗人にすぎない。
『劇場版 MOZU』の公開初日(11月7日)、東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇で、
MOZU男たち(羽住英一郎+西島秀俊+伊勢谷友介+香川照之+松坂桃李+池松壮亮+ビートたけし)が勢揃いし、舞台挨拶に登壇した。
ビートたけし(北野武)はここで、ためらいもなく、こう述べている。
≪…ダルマという役を演じたんですが、何が何だかさっぱりわからず、バケモノのような顔にされて、火の海にさらされただけという…非常に役者冥利に尽きるなと思いました。映画というのは、とにかくお客さんに楽しんでもらえることが何よりですから、家に帰って友達とかネットとかあらゆるものに「ガンが治った」とか「急にこの映画を見たら月給が増えた」とか、
嘘でもいいですから書き込んでお客を呼んでください 。≫(前掲
東宝WEB SITE 『劇場版 MOZU』公式サイト・REPORT)
北野武は“客集め”にご執心の、しょぼくれた爺
(じい) さんor ひねこびた父
(とっ) ちゃん坊やもいいところ!
この客集めの点では、同じ舞台挨拶において、前出の羽住も西島も北野に負けてはいない。
羽住:≪…この映画、2回~3回と噛めば噛むほど新しい発見もあるでしょうし、またテレビシリーズに戻って、劇場に来てもらったりといろんな楽しみ方があると思います。
ぜひ公開中に何度もいろんな人を連れて劇場に観に来てもらえれば と思います。≫
西島:≪僕達が本当に死に物狂いで撮影してきたアクションはもちろんですが、この作品は家族や大切な人たちを守るために戦う男たちの物語です。それを皆さんに伝えたくて、届けたくて、辛く過酷な撮影をしてきました。僕は実は、この映画は『1話』だと思っています。テレビシリーズが始まる『1話』だと思っていますので、テレビシリーズを見ていない方にもぜひ観てもらいたいと思っています。
今日観た方も2度~3度と劇場に足をお運びください 。…≫
本作は監督をはじめとするスタッフ・キャストの
“自己満足”映画 にほかならない!
この際、羽住英一郎(監督、1967~)、西島秀俊(「倉木尚武」役、1971~)、ビートたけし(「ダルマ」役、1947~)、等々のMOZU男たちは、前掲
Yahoo!映画 『劇場版MOZU』の、次のような「ユーザーレビュー」を襟を正して謙虚に受け止めなければならない。
≪TBS、WOWOWと見続けて、この映画ですっきり終わるのかな?と思っていたのですが…なんだこれ?/
ストーリーもなにもあったもんじゃない!!!/分からないわたしがバカなんでしょうか???/ 話としてつながりがないし…もう滅茶苦茶としか思えませんでした…/?が100個くらいつく意味不明映画でした…]≫(2015年11月24日23時16分)
≪この作品からは作り手の誇りがまったく感じられない。/問題は現場で映画を撮っているスタッフ・キャストよりも、企画の根っこのところにいる連中のせいだと思う。/その連中の頭の中には、
良い作品を作ることより、どうやって客を騙して映画館に足を運ばせるかということしかない からだ。/だから、パッケージだけは豪華で見映えがするけれど、中身はスカスカ。/ただ、それに騙されていた私も愚かだ。/
もう東宝の映画は見ません 。≫(2015年11月23日13時56分)
≪役の奇行しか評価点がない。狂人奇人変人だけが売りで、他に長所は何ひとつなかった。
高評価レビューは奇行を繰り返す狂人を見たい層 なのだろう。ビートたけしに釣られて見たがあまりの低レベル映画に途中で席を立ちたくなった。海外から日本のバーに突然飛んで冒頭の再現のようになった場面で呆れ果て、いつもはエンドロールの最後まで見る主義だが始めて見ずに映画館を出た。
1800円の無駄。金返せと言いたくなる作品だった。 ビートたけしも大御所なのだから出演作は選べばいいのに、
歳を取って感性が鈍って作品を選ぶ眼も衰えたのか と失望させられてしまった。≫(2015年11月21日4時02分)
≪制作費いくら高くても所詮時間を無駄にする催眠邦画、進展遅い、大袈裟、拷問だぜ。絶賛するサクラ達のレビューは文面は完璧だけど内容はウソばかり、
人を騙して利益を得るなんて最低の職業だね、恥を知れ ≫(2015年11月6日8時28分)
≪
もうこんな糞映画創るのやめたら、いい加減にしろ 。何一つ新しい発見が無い、一つだけあるとしたら、力量不足からくる演技過剰症候群、哀れさえ感じる。もうええわ≫(2015年11月14日23時24分)
≪他に売れてるドラマがないからTBSが全力で宣伝してるだけ。宣伝だけ大げさで実際の映画は内容も薄いし面白くない。CMはいいところを繋ぎ合わせてるのでCMだけテレビで見ればじゅうぶん。CM以上の見所はありません。
これっぽっちも面白くない映画なのにいかにも超大作ぶって宣伝してるの が意味わからない。≫(2015年11月14日21時22分)
本作の出演者で私の注目を引いた俳優が一人いる。
残虐非道な暗殺者(殺人鬼)「権藤剛
(ごんどう・ごう) 」役を演じた
松坂桃李 (まつざか・とおり、1988~)である。
私はこれまでに、彼の出演作を7作観た。
『
麒麟の翼~劇場版・新参者~ 』(土井裕泰監督、公開:2012年1月)→『
ツナグ 』(平川雄一朗監督、2012年10月)→『
風俗行ったら人生変わったwww 』(飯塚健監督、2013年11月)→『
チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像 』(星野和成監督、2014年3月)→『
マエストロ! 』(小林聖太郎監督、2015年1月31日)→『
日本のいちばん長い日 』(原田眞人監督、2015年8月8日)→『
図書館戦争~THE LAST MISSION~ 』(佐藤信介監督、2015年10月10日)。
(今年だけで、上記7作中の3作~本作を入れると4作~を鑑賞!)
彼は芸域の広い役者だ。一作ごとに演技に磨きをかけ、多様な役柄をこなす技量には、目を瞠
(みは) るものがある。
特に『ツナグ』~人の葛藤と愛情が幾重にも紡がれるヒューマンドラマ~では、生者と死者を1度だけ再会させる仲介人「ツナグ」という特殊な仕事を背負って、“
心の葛藤 ”と向き合う高校生「渋谷歩美」役を生き生きと好演!
また『日本のいちばん長い日』~太平洋戦争末期、昭和天皇が「降伏」を決定した1945年8月14日正午→天皇自ら玉音放送で国民に「終戦」を知らせた翌15日正午、その24時間に一体何があったのかを描く歴史大作~では、「終戦」に反対し、日本の未来を思いながらも、“
狂気 ”にかられていく若き将校(陸軍少佐)「畑中健二」役を堂々と熱演!
松坂桃李は将来の大成を嘱望される、今まさに発展・成長途上にある若手俳優である―。