アドラー心理学で心を整える

アドラー心理学をヒントに、自分の心の健康や歪みに気づく方法を考えるシリーズです。

 

【目次】

 
アドラー心理学では、行動や感情は目的を達成するために "起こしている" と考えます。目的論と言います。
 
その目的は、自分や世界のとらえ方 (信念)によりますので、
人によって傾向があり、その傾向が性格や生き方(ライフスタイル)になります。
 
 
「生きづらい」と感じるとき、その目的に問題があると考えます。置かれた環境に適していなかったり、人生の課題から引き離したり、共同体感覚を感じさせないものだったり、勇気をくじくものであったりします。
 
そのような不健全な目的を修正すると、人生が円滑になっていきます。
まずは、自分の行動や感情の目的の傾向にきづきましょう。

 

行動の目的
 
前の記事「不健康な行動の目的に乗らない」では、評価を得たり、支援を引き出したり、復讐といった、他人の行動を変える目的がありました。これは人間関係や共同体感覚に悪影響があります。
 
自己欺瞞はありませんか?」の自己欺瞞は、"人生の困難に向き合わなくて済む" という目的があります。これは、人生の課題に向き合わないようにするので、人生は円滑になりません。
 
どちらも劣等感や不安が関係します。


これらの目的の多くは無意識の中にある目的で、本人は明確に認識していませんから、本人は「あたりまえだ!」「誰でもそうだろう!」と感じています。
ですが、人それぞれに目的があり、人生に好影響のある目的と悪影響のある目的があります。
 
 
人生の好影響のある目的は、所属する社会のルールと競合せず、人生の課題に向き合わせ、共同体感覚や勇気に好影響があるものということになります。
 
 
これらの目的は無意識の中で起きていますから、自分で気づくのはなかなか難しいですが、丹念に自分の行動を観察することで徐々にわかってくると思います。
 
自分のライフスタイル(生き方)や中核信念を探ることもでも分かってきます。
 
目的を知る方法は、私も研究中なので記事にできるレベルになったら記事にしたいと思います。
 
感情の目的
 
行動と同様に感情にも目的があります。
 
例えば、以下のようなものがあります。
  • 不安は将来のリスクに備えさせようとするものです。
  • 怒りは他人の行動を変えようとする
  • 悲しみは、他者から支援や共感を得ようとする
  • 劣等感は、自分の理想と現実のギャップを知らせる
感情にはその目的によって、人と人を結びつけるように働くものと、人と人を引き離すように働くものがあります。

人と人を引き離す感情:怒り、嫌悪、悲しみ、嫉妬など
人と人を結びつける感情:喜び、好意、感謝など
使われ方で働きが違う感情:同情、羞恥心など


その他の目的
 
考えるという行為にも目的があります。
「あいつは全然わかっていない」ということを考えるのは、相手をコントロールしようとする目的、自分の劣等感を紛らすためのに相手を蔑める目的などが考えられます。


記憶を思い出すという行為にも目的があると考えられています。
自分の信念や考え方を強化するために思い出すというものです。
 
例えば、「社会は厳しい」と感じている人は、仕事で苦しんでいる親を思い出しやすかったり、学校での競争で悔しいかった記憶を思い出しやすかったりします。
逆に、「社会からの恩恵で豊に暮らしている」と感じている人は、優しくされたことを思い出しやすかったり、家族に穏やかに過ごしたことを思い出しかったりします。
 

同様に夢は、自分の信念を強化するように構成されるという考えられています。


また病気になるのも無意識の目的があると考えます。
疾病利得と言って、病気になると課題を免除されたり、優しくされる場合がありますが、それを無意識に目指して病気になるようにしているという考え方です。
 

目的・信念・ライフスタイル
目的は、世界のとらえ方である信念から生まれます。
信念は以下の3つが関係します。
  • 自己概念
    自分はどういう人間か?
  • 世界像
    世界は、社会はどいうものか?
  • 自己理想
    自分や世界に「こうあってほしい」という理想像
 
この自己概念はライフスタイル (生き方)にもつながります。
 
アドラー心理学のカウンセリングでは、ライフスタイルを明らかにして、信念を見つけた後、生きやすい信念を作っていくことになります。
 
信念については、改めて記事にしたいと思います、