知られざる いろんなもの

知られざる いろんなもの

日本では殆ど知られていない、海外の珍しいものの紹介。

世界中の珍しい、漫画、マスコット(ゆるキャラ)、


アニメ、イベント、音楽、テレビ番組などを紹介します。



以下の記事に追記、画像追加、修正しています。

ディーク(Дик)FCディナモ・キエフのマスコット



ヒンピー(Gympie)の作者が判明。
ロプ・ホルテル(Rob Gorter)というオランダの漫画家です。

オランダのマスコットキャラクター特集!! その2



ボルタ・メシュカ賞 → ボルト・メシュコ賞
そういえば、格変化で名前の語末が変化するんだった様な…
と思ったので、調べてみたら案の定でした。
元の名前は「Borut Meško」でした。

ミキ・ムーステル(Miki Muster)生誕90周年記念特集!!



ズドライヴェルィ → 健康ドライブ
「Здоровье」(健康)と「Драйв」(ドライブ)
を組み合わせたネーミングです。
現在は「奇跡のこどもたち」(Чудо детки)
にブランド名変更。

健康ドライブ(Здрайверы)ロシアの乳製品



「救助犬のヌブル」(Päästekoer Nublu)のキャラクターデザインは、
ヤーン・ランナップではなく、漫画家でイラストレーターの、
エトカル・ヴァルテル(Edgar Valter)によるものでした。

エストニアのゆるキャラ、マスコット特集!!



ボリシェヴィク → バリシヴィーク
アドルフ・ス― → アドルフ・スィウ
その他、会社の変遷などを追記。

ちいさなルビシュ(Petitki Lubisie)ポーランドのお菓子



情報、画像を増やしました。

ねずみのヒラリウス(Hilarius-Hiiri)フィンランドの子供番組



トシカランゲ → チカランゲ
画像2枚追加

チュクル(Chukuru)南アフリカスポーツチームのマスコット



ミーアはネコ獣人ではなくキツネ獣人でした。

フレイヤの世界(Freyjuheimur)アイスランドのチョコレート菓子



みんなしってる → ひみつはなしで

イスラエルの脱力系子ども番組特集!!



洗濯用洗剤 → 柔軟剤
ムンド・ビベレ → ビベレ
「ビベレ」は、1996年に「ユニリーバ」に買収されていた。

チュアベチート(Chuavechito)アルゼンチンの洗濯用柔軟剤のマスコット



「ビエニッスィマ!」のマスコットの誕生日、名前などが判明。
2016年より新しいマスコットに変わりました。
ヴィエニッスィマ! → ビエニッスィマ!
「B」を「V」と発音するのは、
あくまでアルゼンチンの一部らしいです。

ビエニッスィマ!(Vieníssima!)アルゼンチンのウィンナーのマスコット



1993年頃より、中国やロシアから、
〝偽の豊山犬〟が持ち込まれているという問題がありましたが、
「安城豊山犬村」で取り扱われている豊山犬そのものも、
ロシアから持ち込まれた偽豊山犬であることが明らかになったという。

豊山犬祭り(풍산개 축제)と安城豊山犬村(안성 풍산개 테마공원) - 重要な追記あり



3~7枚目の画像追加
「イスラエル版セサミストリート」は、
イスラエルの事情に合った内容に改変されて制作された子ども番組で、
オリジナルとは無関係というわけではありません。
主人公は「ハリネズミの少年キッピー」(קיפי בן קיפוד)で、
画家でイラストレーターのアヴネル・カッツ(אבנר כץ)
によってデザインされました。

ケイルの倉庫(המחסן של כאילו)イスラエルの子ども番組

Mr. Tayto - CEO - Tayto Crisps | LinkedIn

 

Facebook

 

Mr. Tayto: The Man Inside the Jacket by Mr. Tayto | Goodreads

 

ポテトチップスで知られる

アイルランドの製菓会社「テイトー」(Tayto)

は、1954年に、ジョー・マーフィ(Joe Murphy)

によって設立されました。

 

ホームページ

Tayto – More than just a crisp

 

私は知らなかったのですけどね、

日本語で検索すると、

紹介している方が結構おられました。

 

当時のポテトチップスは、

ほとんどがイギリスから輸入され

別添の塩がついているだけでしたが、

マーフィは、当時としては画期的な、

チーズとオニオンの風味のポテトチップスを

世に送り出したのです。

 

マスコットは「ミスター・テイトー」(Mr. Tayto)

という、じゃがいもの紳士です。

 

 

 

ところで実は、もう一つ別の

「テイトー」というポテトチップスの会社があるのです。

 

それは、1956年に、

トーマス・ハッチントン(Thomas Hutchinson)

によって北アイルランドで設立され、

タンドラギー城(Tandragee Castle)

に隣接した工場で製造されています。

 

ホームページ

Home - Tayto

 

前者のテイトーからライセンスを取得し、

全く別々に運営されており、

ミスター・テイトーのデザインも少し異なっています。

 

P3/4 Visit Tayto Factory

 

It's Been A Good Week For Mr Tayto North And South Of The Border - Today FM

 

こちらは便宜上「北テイトー」とでも呼びましょうか?

 

アイルランドのミーズ県(County Meath, Contae na Mí)には、

「エメラルドパーク」(Emerald Park, Páirc Smaragaide)

という遊園地&動物園があります。

Emerald Park | Ireland's Only Theme Park and Zoo | Meath

 

 

元は「テイトーパーク」(Tayto Park)

と呼ばれていました。

 

Tayto Theme Park Day Trips

 

テイトーが飲料会社「C&C」の所有となると、

2005年に元のテイトーの製造工場を閉鎖し、

じゃがいも農家からスナック菓子業界へ転身した

レイモンド・コイル(Raymond Coyle)の設立した

「ラーゴ・フーズ」(Largo Foods)に製造を委託。

 

その翌年に、C&Cがテイトーの売却を始めると、

ラーゴ・フ―ズが入札合戦で勝利しテイトーの権利を取得。

Ray Coyle obituary: The king of Irish crisps who realised his theme park dream against the odds – The Irish Times

 

そして、テイトーをテーマにした遊園地を2010年に開業。

 

アイルランドで6番目に人気の有料アトラクションだそうですが、

2022年にテイトーがスポンサー契約を更新しないと決めたため、

2023年より、アイルランドの別名「エメラルドの島」にちなんで、

「エメラルドパーク」となったとのこと。

Emerald Park - Wikipedia

 

レイモンド・コイルが2022年6月8日に死去したそうですが、

その影響なのでしょうか?

 

Facebook

今回は、

イタリアのテレビ番組のマスコットをご紹介いたします。

 

Let me introduce you the Italian version of the Big Red, the GABIBBO : r/NotTheExpert

 

Gabibbo | Fiction Taxonomy Wiki | Fandom

 

Gabibbo: chi è Gero Caldarelli e tutto sul personaggio cult di Striscia la notizia e Paperissima Sprint - DonnaPOP

 

ガビッボ(Gabibbo)

というのですが、

放送作家のアントニオ・リッチ(Antonio Ricci)が、

1990年に作ったそうです。

彼がデザインしたのですかね?

他にも何か絵を描いたりしているのですかね?

その辺どうなのかな?って。

 

チャンネル5(Canale 5)の、

「ズルズルニュース」(Striscia la notizia)

「ヴェリーネ」(Veline)

「ヴェローネ」(Velone)

「現代文化」(Cultura moderna)

など、リッチの手掛けるテレビ番組の司会進行役として活躍。

 

エリトリアのマッサワ(ምጽዋ)港の港湾労働者のことを、

「ハビーブ」(حَبيبْ)と呼ぶそうです。

「最愛の人」を意味するそうですが、

ジェノヴァの船乗りたちが、その言葉から、

彼らのことを「ガビッボ」と呼んだそうで、それが、

このキャラクターの名前として取り入れられたと。

 

後にこの言葉は、イタリア北西部の

リグーリア州(Liguria)に住んではいるが、

元はリグーリア出身者ではない人や、

南イタリアからの移民が多かった時代に、

南部人に対してそう呼ぶようになり、

軽蔑的な言葉として使われる様になったそう。

 

これは、北イタリア人の南イタリア人に対する蔑視語、

「テッローネ」(Terrone)のリグーリア版と考えられており、

ミラノなどの北イタリアで普通に使われているのだとか。

 

Gabibbo Peluche Striscia La Notizia Giochi Preziosi Pupazzo Originale Vintage | eBay

 

Mediaset vince la causa, il Gabbibo non ha copiato da nessuno - Digital-News.it

 

番組のガビッボは赤い姿をしていますが、

リグーリア人やジェノヴァ人を表わしているそうで、

リグーリアやジェノヴァの訛りを喋るという。

(ジェノヴァはリグーリア州の州都です)

 

ダミ声でけたたましく喋る、

〝ザ・おっさん〟という感じのキャラです。

 

当初は挑発的なキャラクターだったそうですが、

番組の視聴者による不正の告発を取り上げるなど、

市民の味方の立ち位置に変わっていったそうです。

そのため、

〝赤い報復者〟

〝ぬいぐるみのロビンフッド〟

などとも呼ばれているとか。

 

ガビッボは、アニメになったり、

歌を歌ったり、映画にカメオ出演もするなど、

枠組を超えた活躍を見せています。

 

 

映画「こいぬ」(Cucciolo, 1998)

の1時間3分辺り

 

映画「キャプテン・バジリコ2」(Capitan Basilico 2, 2011)

という映画そのものも、バットマンのパロディというか、

「Xメン」とかのマーベル系ヒーローとか、

「テレタビーズ」のパクりみたいなキャラも出て来て、

凄く気になるのですけど…。

 

映画「グッドタイミング」(Al momento giusto, 2000)

にも出ているそうですが、確認できませんでした。

 

〝中の人〟は、ミーモ(マイマー)で俳優の、

ジェーロ・カルダレッリ(Gero Caldarelli)

でしたが、2017年に死去したため、

ロッコ・ガウディモンテ(Rocco Gaudimonte)

がその跡を引き継ぎました。

 

ガビッボの声は、

ロレンツォ・ベッカーティ(Lorenzo Beccati)

が演じていますが、歌は、

アントニオ・リッチ自身が歌っているそうです。

 

Il Gabibbo – My Name Is Gabibbo (1991, CD) - Discogs

 

ガビッボおしゃべりぬいぐるみ(Gabibbo Peluche Parlante)

もあります。

 

今でも現役で音声を発する人形はある様で…。

 

ところがですよ!!

 

ウェスタン・ケンタッキー大学

(Western Kentucky University)

のマスコット、

ビッグ・レッド(Big Red)

を盗作したのではないか?という疑惑が浮上!!

ビッグ・レッドの方は1979年なので11年も早いです。

 

WKU's Big Red to take on lookalike for second round in Italian court

 

2003年に「アドフラ」(Adfra)という会社が、

ガビッボがビッグ・レッドの盗作であることを確認するために、

ビッグ・レッドの作者ラルフ・ケアリー(Ralph Carey)も交えて、

法廷闘争を開始しました。

(ブロック機能盗難防止装置特許所有の会社でしたが現在は倒産)

 

2017年に大審院が、

ガビッボがビッグ・レッドの盗作には当たらず、

ビッグ・レッドが知的作品とみなされるほどの

創造性のレベルにも達していないと見做し、

原告側が敗訴となりましたが、

2018年には原告側の主張が認められ、

被告側の敗訴となりました。

 

アントニオ・リッチが雑誌のインタビューで、

ビッグ・レッドに触発されて

ガビッボを制作した旨の発言をしているからです。

 

この発言を根拠に、

ケアリーが非金銭的権利の侵害に対する補償を求めて新たに告訴をするも、

2021年5月15日、ケアリーが相手方への訴訟費用の償還を言い渡され、

またもや敗訴。

 

さらにその過程で、

ケアリーがビッグ・レッドの作者であることを証明するために寄託した文書が、

ウェスタン・ケンタッキー大学の記録保管所に保管されていた

オリジナルの文書とは異なることが判明したため、

ケアリーは民事訴訟と刑事訴訟の両方で偽造の罪で訴えられた。

 

2020年10月、ミラノ検察庁は、

ケアリーに対して刑事手続きを実施し、

公文書を偽造したとして公文書虚偽記載の罪で起訴した。

Gabibbo - Wikipedia

Wikipediaイタリア語版なんですが、

こんな内容になっています。

 

こちらの記事では、2002年以来、

ビッグ・レッドの権利を所有する企業から訴えられているとのこと↓

La lotta infinita tra Big Red e Gabibbo - BasketballNcaa

微妙にWikipediaの内容とズレがありますが、

2007年にイタリアのとある裁判官は、

「似てはいるが、ガビッボは喋るけど、ビッグ・レッドは喋らない」

という認識を示しガビッボ擁護に回っているそうで。

 

こちらの記事では、

ラルフ・ケアリーが新たに訴訟を起こしたものの、

訴えが却下されてしまい、訴訟費用の償還を言い渡された上に、

ウェスタン・ケンタッキー大学の保管文書とは異なる内容だったため、

民事、刑事の両方において、公文書虚偽記載の罪で有罪を下されたと↓

Il contenzioso Big Red contro Gabibbo - Gente con le PalleQuadre

Wikipediaと大体同じ内容という。

 

英語版Wikipediaでは、

訴えられた側であるアントニオ・リッチが、

雑誌「ノヴェッラ2000」(Novella 2000)のインタビューで、

ビッグ・レッドの影響を受けてガビッボを制作したことを

認める発言をしていると。

しかしこの後、これは冗談であると述べ、更に、

「ビッグ・レッドに似たキャラは100人もいる」

と付け加えたそうで。

Gabibbo - Wikipedia

この発言で、2018年には一旦原告側の主張が認められて、

裁判のやり直しとなったのですけど、

最終的には、ガビッボ側の勝訴となってしまいました。

 

更に、弱り目に祟り目、虚偽の文書を用いたことで、

原告側の方が逆に有罪となってしまったという。

でもなんでそんなつまらないことするの?

 

アチャーって感じですね。

どちらも夢を売る存在。

愉しく和気藹々にやって欲しいところですが…。

 

共存を図るとか、

そういった度量の広さを見せるとかしてたら、

また違った世界線になっていたかもしれませんが。

スウェーデンで人気の絵本「ピノ」(Pino)は、

日本でも邦訳が出ており、アニメ化もされています。

(アニメはYouTubeで見られます)

 

Nu tävlar vi !!: Vinn en bok & film från Pino hos Diana.

 

ピノのにっき (北欧の絵本シリーズ) (Japanese Edition) eBook : Amazon.co.uk: Kindle Store

 

スウェーデンの最北部に、

メアンキエリ(Meänkieli)

というフィンランド語の方言を話す地域があります。

 

「メアンキエリ」には「我々の言語」という意味があるそうですが、

メアンキエリによるピノのアニメがあるのを知りまして、

ここにご紹介するに至った次第。

Pinos dagbok - meänkieli | UR Play

 

キャラクターたちは喋ることなく、

語りでお話の内容が説明されます。

もちろん、オリジナルはスウェーデン語ですが、

それが、メアンキエリで話されるわけです。

 

お話が始まる直前、

メアンキエリによる副題が表示されます。

 

通常、外国でアニメが放映されるとき、

取って付けた感のある字幕が表示されたりしますけど、

この字幕はちゃんとアニメに盛り込まれている様なんですね。

ちゃんと、メアンキエリのために作られている様です。

 

Pinos dagbok - meänkieli: Pinos favoriter | UR Play

 

Pinos dagbok - meänkieli: Pinos överraskning | UR Play

 

サイト内をよーく調べてみると、

ティグリニャ語、フィリピノ語、ルンディ語、スワヒリ語、ロマ語など、

様々な言語のバージョンがありました。

Söksida - UR Play

 

こちらは、ゲエズ文字で綴られたティグリニャ語です。

Pinos dagbok - tigrinja | UR Play

 

YouTubeに上げられた、

メアンキエリの話者の喋りを聴いてみましょう。

 

 

メアンキエリは、

単語同士を組み合わせる場合があるそうです。

 

例えば、

「私は○○である」

を意味する

「Minä olen」

「Molen」

 

Meänkieli – Wikipedia

 

フランス語の「エリズィオン」

日本語の「連声」

英語の「I am→I’m」

のような、一種の省略ですね。

 

中には、原型が留まっていない省略形もあります。

 

ちなみに、ノルウェー最北部でも、

「クヴェン語」(Kvääni)

というフィンランド語系少数言語が話されているそうで。

「カイヌ語」(Kainu)

とも。

クヴェン語 - Wikipedia

 

地域的にはサーミ語話者と被っている部分があるのですけど、

フィン語とサーミ語が兄弟言語とはいうものの

意思疎通が不可能なほどかけ離れていますが、

フィン語とクヴェン語は意思疎通が可能のようです。

 

でも、スウェーデンに於いて

メアンキエリはフィン語の方言扱いですが、

市民団体からの要望で、ノルウェー当局は2005年から、

クヴェン語はフィン語の方言ではなく独自の言語扱いだそうで。

Kvensk – Wikipedia

 

この辺りはあくまで、認識の問題で、

実質的にはフィンランド語の方言なんですが、

政治的思惑というか、

少数言語を保護するという名目の様です。

 

(記事更新:2024/2/11)