12月16日、令和7年度補正予算が成立した。政権が発足から約2ヶ月という短期間で、総額18.3兆円規模の補正予算を成立させることができたのは、高市政権の政権運営能力の高さを示したものであると言っても良い。

 

日本初の女性首相として、「決断と前進」を掲げてスタートした高市政権は、自民党と日本維新の会の連立という新たな枠組みのもと、物価高対策を最優先課題に位置づけ、直ちに経済対策の策定に着手した。

 

今回成立した補正予算には、物価高対策や冬場の電気・ガス料金支援、中小企業支援策だけでなく、各種の経済対策も盛り込まれている。ここ数年の閉塞した政治・経済環境を打開するためには、必要な措置や規模であると評価したい。

 

その中でも特筆すべきは、政策決断のスピードである。少数与党であることから、野党との協議も丁寧に重ねつつ、国民生活に直結する政策については妥協なく推進するという、高市政権の政治手法の特徴が、国会審議では垣間見られた。

 

補正予算の成立により、これから本格化するのが、令和8年度予算の編成と税制改正の議論である。各省庁からの概算要求をベースに、財務省による査定作業や与党内の調整が進められているが、閣議決定に向け、高市色をどこまで出せるかが次の課題となる。

 

令和8年度予算では、防衛費の大幅増額、少子化対策、GX・DX投資など、中長期的な国家戦略に関わる重要課題が目白押しである。高市政権は、経済安全保障や先端技術への投資を重視する姿勢を明確にしており、予算規模はある程度膨らむ可能性が高い。

 

税制改正では、国民民主との間で協議している年収の壁が最大の焦点となる。議論は最終局面を迎えており、国民民主が訴える178万円をめぐり、どのような結論を得るかが注目される。他にも法人税改革や租税特別措置の見直しなど、幅広い論点が議論されている。

 

高市政権の実績を評価する上で重要なのは、その政治姿勢にある。「基本政策と矛盾しない限り野党の提案を受け入れる」という柔軟さと、「強い日本」という明確なビジョンの両立という、この二つの軸が高市政権の特徴と言える。

 

補正予算の迅速な成立は、その成果でもある。衆参両院で過半数に届かない少数与党でありながら、野党との調整を丁寧に行い、必要な予算を確保した。衆議院では無所属を加え過半数に達しているが、政策の中身で勝負する政権の姿勢は変わらない。

 

今後も課題は多く、難しい調整が続く。令和8年度予算の編成プロセスでは、各省庁の要求と財政規律のバランス、税制改正の具体的設計、野党との協議なども課題とされる。残されたわずかな時間で、これらの課題にどのように対応していくかが注目される。

 

年末に向けた予算・税制改革の議論は、高市政権の真価が問われる正念場でもある。一部の偏った批判に惑わされることなく、国民生活の向上や日本経済の持続的な成長が実感できるような、予算編成や税制改正が行われることを期待したい。今日で国会は閉会となる。

 

 

 

 

衆議院予算委員会での質疑内容を評価したレポートを、昨日政策リサーチにアップした。レポートでは、質問の論点構成や明確さ、実現可能性、制度設計の具体性、政府との向き合い方、答弁との対話・深掘り、高市政権への政策理解度などを総合評価した。

 

結論は、政策の⽅向性を理解し、反対一辺倒ではなく、制度設計や多⾓的な方面から議論し、提言も踏まえた質疑を行った者が高い評価となった。与党だけでなく国民民主や公明の質疑も高評価は多かった。与党内でも、政府の方針を追認するような質疑は低評価である。

 

一方で、専門性が高くても慎重論やリスクの指摘に留まるような質疑や、政府の経済政策を放漫財政や規模過大と結論先行で否定するような質疑は、低い点数となった。立憲民主は、一部に好評価の質疑もあったが、総じてレベルの低い質疑が多く落第点の質疑が多かった。

 

この結果は、立憲民主の安住幹事長の認識とはかけ離れたものであるはずだ。野党である以上、政府を批判するのはわかるが、批判に終始し具体策が見えなかったり、建設的な意見がなければ低評価にならざるを得ない。この事実は、冷静に受け止めた方が良い。

 

今日の参院予算委員会でも、相変わらずの立憲クオリティーを彷彿させる質疑が行われた。立憲議員が意気揚々と取り上げた話題は、台湾有事をめぐる首相発言である。台湾有事で首相が武力行使をすると発言したと詰め寄り、首相に発言の撤回を迫った。

 

このやり方は、誤解を招くやり方だ。前提となる台湾有事で、首相は台湾有事に際して武力行使するとは発言していない。どのようなケースでも総合的に判断すると述べ、従来の政府答弁を踏襲しているのは、議事録を確認しても明らかである。

 

指摘されたやり取りは、台湾海峡で有事が発生した場合にどう対処するのかの問いに対し、中国が武力行使し、米軍が来援し攻撃を受けた際は、存立危機事態になり得ると述べた部分であり、前提に米軍への攻撃がある。その部分を明確にしないという点でも悪質だ。

 

米軍への攻撃を前提にした質問をするべきにも関わらず、台湾有事で武力行使をすると述べたと勘違いさせるような言い方をし、テレビ放映される委員会で発言の撤回を迫るやり方は、国益を損なうものと言わざるを得ない。この質問は、採点をすれば0点である。

 

立憲議員には、このような悪質な質問や行動が多い。この問題では、まるで自分たちの質問が中国の反発を招いたという自覚があるかのように、責任逃れの証拠探しや質問をしているようにも見える。それがどれだけ国益を損なっているのかすらも気づいていない。

 

中国がこの問題で日本にイチャモンとも言えるような圧力をかけてきたのは、このような間違えたメッセージが大前提となっている。台湾有事への武力行使という部分のみが強調された取り上げ方が、中国の誤解を招いたと言って良い。

 

この問題を受け、様々なチャンネルを通じて中国側の本音を調べてみた。日本語がわかる中国人に発言内容を正しく聞いてもらうと、問題のない発言だとの反応が返ってくるが、上層部にはその意味が正確には伝わっていなかったというのが、どうも真相のようだ。

 

上層部が台湾という言葉に過剰反応し、末端の組織が上層部の憤りを忖度したことで、事態が大きくなってしまった。一方で、日本側の偏った報道や野党議員の首相批判の発言が繰り返されることで、中国側は誤った認識を正当化させてしまった。

 

中国との太いパイプがあれば、そのような誤解は即座に解消できたかもしれないが、政権が変わったばかりであり、中国とのパイプがなかったことも災いし、事態はここまで悪化してしまった。そのため、解決には相当な時間を要するかもしれない。

 

中国が一方的にエスカレーションしているだけなので、日本はこれまで通り泰然とし、誤った情報にだけ即座に反応するのが良い。中国の威圧外交は周辺国にも評判が悪く、チャイナリスクとなっている。中国経済も状況は芳しくないため、事態が沈静化する可能性は高い。

 

問題は日本国内で、騒ぐ人たちの方だ。今回のような質問は一部の支持者を喜ばすだけで、国民からは呆れられている。本日、補正予算が成立するが、予算案審議の過程で、立憲議員からはこのような質疑が多く、直接予算案にかかる前向きの質疑が少なかったのは残念だ。

 

 

 

12月8日から12月14日までの「政策リサーチ」アクセスランキングTop10は以下の通りとなった。

 

1位 HPCI計画推進委員会・文科省(今後のHPCIへの期待、次世代計算基盤を見据えた今後のHPCIの運営に係る検討を踏まえた対応策)

2位 オンラインカジノに係るアクセス抑止の在り方に関する検討会・総務省(オンラインカジノ対策に関するプラットフォーム事業者の取組状況について)

3位 GXリーグにおけるサプライチェーンでの取組のあり方に関する研究会・経産省(サプライチェーンでのGXを通じたGX需要創出に向けてとりまとめ、とりまとめ概要資料)

4位 ODA・外務省(トンガ、シリアアラブ共和国、カメルーン、東ティモール、グアテマラ共和国)

5位 中央教育審議会・生涯学習分科会・社会教育の在り方に関する特別部会・文科省(地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方と推進方策について諮問)

6位 中央教育審議会・大学分科会・法科大学院等特別委員会・文科省(法科大学院の機能強化構想について~令和7年度法科大学院公的支援見直し強化・加算プログラム審査結果

7位 政策情報・RIFJ(一目でわかる令和7年度補正予算、強い経済を実現する令和7年度補正予算の概要)

8位 予算情報・財務省(令和7年度補正予算等の説明)

9位 化粧品産業競争力強化検討会・経産省(化粧品産業競争力強化検討会の設置について)

10位 中央社会保険医療協議会・総会・厚労省(次第・資料)

 

 

 

 

 

 

2025年度補正予算案が、衆議院で可決された。予算は憲法上、衆議院の優越性が認められているため、これでほぼ成立したと言ってよい。日本初の女性総理として反高市勢力からの度重なる圧力を受けながらも、苦難の道を切り開いている高市政権にとっては、またひとつ重要な関門を突破したことになる。

 

高市政権が誕生してから、まだ1ヶ月半余りである。その短期間で、米国のフォーブス誌が選ぶ「世界で最もパワフルな女性」の3位に選ばれるなど、その存在感はすでに世界中に知れ渡っている。しかし、この存在感を好ましく思わない勢力もまた存在する。国内だけでなく海外にも、事あるごとに言いがかりをつけ、押し潰そうとする勢力がいるのが現実である。

 

本人はそれほど意に介していないようだが、理不尽な圧力はまだまだ多い。しかし、それらの圧力に異を唱える声も大きくなっており、世界でも高市総理を応援する声は広まっている。そのため、まずは国内で着実に実績を積むことが重要となる。一つ一つ成果を上げることで、政権基盤を強固なものにすれば、そのような圧力は自然となくなるはずだ。

 

国会審議を通じて感じるのは、高市総理の裏表のないストレートな答弁である。できるだけわかりやすく説明しようとする姿勢や、政治課題への素早い対応などが、国民の高い支持にもつながっている。高市総理の言葉からは、この国の現状を変えたいという強い覚悟が伝わってくる。政治のフェイズは、すでに新たなステージに移っていると言って良い。

 

補正予算成立後は、税制改正や来年度予算の編成、議員定数削減の実現などが課題となる。維新との連立合意を守ることや、国民民主など他党との協力関係を深めることが重要だ。国民の高い支持を維持するためにも、一度決めたことは約束を破らず、自信を持って突き進んでほしいと思う。政権が弱体化するのは、その約束を破った時であることを心すべきだ。

 

定数是正問題では、本来自分たちの方から実現を迫っていた野党が、与党側から実現を迫られ、採決をすれば可決されそうな雰囲気になった途端に尻込みをしているように見える。与党案では民意を反映しないなどと言い訳し、議論から逃げる姿は残念だ。政治資金の問題も定数の問題も、それぞれに課題はあるが、国会でしっかり結論を出すことが重要だ。

 

高市政権への高い支持を冷静に分析しないと、立憲民主党などの野党への期待が高まることはないだろう。政権にすり寄る必要はないが、政策的な議論を高めなければ、反対のための反対だけをする政党と見られてしまう。選挙で躍進している政党は、相手の足を引っ張るのではなく、具体的な政策論争に持ち込むことで支持を得ていることに気づくべきだ。

 

補正予算の審議でも、財源を心配する考えはわかるが、政府の予算案を批判するなら、それを超えるくらいの素晴らしいプランを出すべきである。出せない時点で、知恵がないと言わざるを得ない。立憲民主党の提出した修正案は、物価高対策を重視し財源にも配慮したというが、そこからこの国をどうしたいという明確な考えは伝わってこない。

 

停滞した現状を冷静に分析した提案ができなければ、過去のやり方にこだわるだけの政党と見られてしまう。組織が旧態依然としており、新しいステージの発想に追いついていないのである。メディアなども同じだが、そのような古くて硬直した思想にいつまでもこだわるようでは、いずれ世の中から淘汰される可能性は高い。

 

国内の問題がある程度落ち着いてきたとしても、外交問題では中国との課題が残る。総理就任後、華々しく外交デビューを果たし、米国をはじめ各国首脳との良好な関係を築いた高市総理だが、中国との関係では、台湾有事をめぐる問題で、中国が様々な形で圧力をかけている。これは言いがかりに等しい威圧だが、現時点で日本側は冷静に対応していると思う。

 

日中首脳会談を通じて、中国は、高市総理が自らの意見をはっきり述べるタイプであり、保守色が強い政治家ということもあり、組みにくい相手と思ったようだ。さらに相手が女性ということも、どこかで侮っている感じがあるのではないかと思う。しかし、このようなタイプの方が、本来は中国とは話しが合うはずだ。今後の関係改善に期待したい。

 

しかし、現状では高市おろしとでもいうような世論戦も仕掛けている。これは明らかに日本への内政干渉だ。それに、日本の一部野党やメディアが乗っかっているのが残念である。中国を怒らせたのが悪い、日本の経済が悪くなる、発言を撤回しろと迫る人たちがいるが、それは中国側の利益代弁者に等しい行為でもある。

 

中国とは冷静に対話の窓を開きながら、間違った情報には毅然と反論を繰り返し、国際社会の理解を高めていくしかない。総理が発言を撤回する必要はなく、いずれ日本に有利な形になった時点で、こちらから手を差し伸べるタイミングが来るのを待てば良い。この問題は、高市総理が越えるべき最大の山となっている。

 

最後の難所を超えた時、日本に新たな未来が開けてくるものと思われる。反高市を煽るメディアや野党も、この事実に気づくべきだ。越えるべき障壁は多いが、一つ一つ乗り越えることで、安定した政権への基盤は徐々に築かれていく。まずは、臨時国会の終盤に向け、今後の動きを注視したい。

 

 

 

パリに拠点を置く世界不平等研究所が、2026年の世界不平等レポートを公表した。レポートでは、グローバル化と経済成長の恩恵は一部の富裕層に偏り、世界の大多数の人々が依然として安定した生活基盤の確保に苦しんでいる事実を明らかにした。

 

そこでは、世界の人口の上位10%が総資産の4分の3を占める一方で、下位50%が所有するのはわずか2%に過ぎず、さらに世界で最も裕福な富裕層(6万人に満たないマルチミリオネア)が、全人類の下位半分の富の3倍以上を支配しているという衝撃的な事実が示された。

 

その上で、この極端な不平等は必然的な結果ではなく、政治的・制度的な選択の結果であると結論付けており、格差は所得や資産、ジェンダー、気候変動などのあらゆる側面で現れており、危機的な状況にあると警告している。

 

日本は、先進国の中では国内の所得と資産の不平等は「中程度で安定」していると評価されているが、富の不平等が所得に比べて大きくなっている。今回のレポートでは、富裕層の上位10%が総資産の約59%を占め、上位1%が約24%を握っている現状が明らかとなった。

 

ジェンダー格差の面では、女性の労働参加率は26.9%で安定しており、この10年間で男女平等に向けた進展は限定的ではある。そのため、日本は、先進国の中では比較的バランスの取れた所得分配を維持しているものの、富の集中は根強く残っていると評価された。

 

米国は、富裕国の中でも格差が依然として高く、その水準は過去10年間ほとんど変化していない。上位10%の所得シェアは47%に上り、富の上位10%は総資産の70%を占めている。上位10%と下位50%の所得格差は34.6倍で、日本を大きく上回っている。

 

ヨーロッパの先進国は一般に格差が低い。ノルウェーは世界で最も所得水準が高い国の一つだが、不平等は最も低いレベルで、比較的安定している。デンマークも世界的に見て格差が低い水準にある。フランスは不平等は中程度で安定しているが、富の不平等は著しく高い。

 

一方、巨大経済圏や途上国では、格差が極めて深刻な水準にある。 インドは世界で最も格差が大きい国の一つであり、所得も平均水準にとどまっている。所得、資産、ジェンダーのあらゆる側面で根深い構造的格差が残されている。 

 

ブラジルも世界的に見て最も格差の大きい国の一つである。過去10年間でさらに格差が拡大している。上位10%が所得の約59%を占め、所得格差は2014年の53倍から2024年には63.5倍にまで拡大している。

 

中国は数十年にわたる急激な格差拡大の後、現在は格差が高水準で横ばいになっている。所得の上位10%が約43%を占め、富の上位10%は約68%を占めている。中国は富の偏在が大きく、共産主義の国は格差が生まれやすいという皮肉にもなっている。

 

レポート全体を通して浮かび上がる結論は、今日の極端な不平等は不可避なものではなく、政治的・制度的な選択の結果であるということだ。累進課税と年金や失業保険などを通じた再分配政策が、全ての地域で不平等を縮小させる効果があることも示されている。

 

格差の是正には、公的な教育や医療への投資、ジェンダー平等を推進する政策、富裕層への公平な課税などが求められる。世界のビリオネアや純資産1億ドル以上に2%から3%の富裕税を課せば、GDPの0.45%から1.11%に相当する収益を生み出せるとも試算されている。

 

レポートは最後に、極端な格差が経済的なレジリエンス、民主主義の安定、そして地球の存続を脅かしているとし、富の極端な集中を続ける道を進むのか、それとも共有された繁栄へと向かうのか、今まさに政治的な選択が迫られているとまとめ締めくくっている。

 

 

参照:世界不平等レポート(World Inequality Report 2026)