防衛3文書改定に向けた議論が加速している。岸田首相は7日に、防衛力整備計画の規模を43兆円程度とし、防衛費は2027年度にGDPの2%に達するよう予算措置を講じる方針を表明した。

 

防衛力整備計画は現行の1.5倍となり、予算は5年後に今の倍となる。財源については、歳出改革、剰余金の活用、防衛力強化資金の創設で追加財源の3/4を賄い、2027年度以降に不足する1兆円強については、所得税以外の税制の増額で対応するとした。

 

北朝鮮や中国、ロシアなどの脅威が現実的になってきたことから、防衛力の強化は急務となっているが、どのような形で防衛力を高めるかは丁寧な説明が必要だ。

 

日本は防衛費に世界で9番目に多い額を投入している。GDP比2%にすると、米国、中国に次いで世界で3番目に多くなり、GDP比では中国を抜く。

 

そのため軍事大国を目指すという誤ったメッセージを与える可能性もある。自衛のために必要な防衛力であることを明確にし、積算の根拠も透明性を高める必要がある。

 

説明を怠ると周辺国のみならず国民の不信も深まる。手順を間違えずしっかりと説明することが重要だ。これからの動きに注目したい。

 

 

 

旧統一教会被害者救済に向けた法案が、今国会で成立する見込みとなった。

 

与野党が歩み寄り、会期を延長せず10日までに成立させる予定だ。久しぶりに国会が正常に機能した。

 

政局にせず、与野党間で解決に向け修正を重ねた姿勢を評価したい。今回の成果を次に活かしてほしいものだ。

 

野党への歩み寄りが進んだ背景には、岸田首相の政治判断がある。閣僚の辞任ドミノが続き、支持率低迷に喘ぐ岸田内閣だが、政策に大きな過ちがあるわけではない。

 

この問題を契機に、自信を持って政権運営に当たってほしいと思う。野党にとっても、前向きの議論が今後の支持につながる可能性がある。

 

年初と6月以降の報道各社の内閣支持率及び不支持率の平均値とNHKの政党支持率を整理した。

 

興味深いのは、参院選後に支持率が下がり不支持が50%を超えた岸田内閣だが、自民党の支持率に大きな変化はない。

 

野党は微増している党もあるが、いずれも数%程度しかない。内閣への不支持や支持政党なし層が野党の支持に直結していない。

 

建設的なやりとりで信頼を回復することが、支持の拡大につながることにそろそろ気づくべきである。

 

 

 

 

 

 

11月半ばに一時152円近くまで進んだ円安だが、ここへきて円高基調が鮮明になってきた。市場関係者の間では、しばらくは円高が進むとの見通しが多いようだ。

 

今回の円安が、日米の金利差拡大がきっかけの一つであったことを考えると、FRBの利上げに一服感があり、日本では来年日銀総裁が交代することから、投機筋も今は動きにくいということだろう。

 

ここから再び急速に円安が加速する可能性は低いと思う。むしろ、急激な円安の反動で、円高が一気に進むリスクも出てきた。

 

実際、152円近くまで進んだ円安が、政府の介入後わずか2週間で18円近く円高となった。介入の成果で円高に転じたとも言えるが、介入によって市場を歪めた可能性もある。

 

円高も行き過ぎると経済にはマイナスだ。適正な水準に落ち着けば良いが、急速に進んだ場合は注意が必要だ。

 

政府は、総合経済対策で円安を活かした経済構造の強靱化を目指すとし補正予算を組んだが、前提条件が変わると変化への迅速な対応も必要となる。

 

為替がどの水準に落ち着くかは不明だが、為替の動きに左右されない経済体制の構築が何よりも急務である。

 

 

 

W杯の決勝トーナメントで念願のベスト入りを目指した日本代表だが、PK戦で残念な結果となった。

 

死の組と言われた予選リーグを堂々突破し、前回準優勝のクロアチアを相手に互角以上に戦った日の丸イレブンの健闘を讃え、4年後に期待したい。

 

日本代表の活躍は、経済にも大きく貢献した。正確な数字ではないが、予選リーグで関連グッズや飲食に160億円超の波及効果があったとの声がある。ベスト8に進出すれば900億円を超えたとの調査もあった。

 

数値の精度は別として、日本全体が盛り上がる明るい話題は経済にプラスだ。株価にも好材料として反映するが、その流れが止まったのは残念だ。

 

そこで、この機会に日経平均の年足を見てみた。株価は第2次安倍政権誕生後上昇していたが、今年は弱い。

 

ロシアのウクライナ侵攻もあり、今のままでは年初の29,301円を超える力はないようだ。年末までこの流れだと4年ぶりの陰線だが、下値も底堅いので来年の動きが重要だ。

 

踊り場を抜け上昇を目指すか、奈落の底に落ちるかの節目な年になるかもしれない。政府は明るい話題で、飛躍への一歩を築いて欲しいと思う。

 

 

 

11月28日から12月4日までの「政策リサーチ」のアクセスランキングTop7は以下の通りとなった。

 

1位 新しい資本主義実現会議・内閣官房(スタートアップ育成5か年計画)

2位 デジタル田園都市国家構想実現会議・内閣官房(デジタル基盤を活用した生活サービスの展開に向けて、デジタル田園都市国家構想の実現に向けた総務省の取組について)

3位 報道発表・財務省(スマート税関の実現に向けたアクションプラン2022)

4位 GX実行会議・内閣官房(GXを実現するための政策イニシアティブの具体化について)

5位 ステルスマーケティングに関する検討会・消費者庁(指定告示案及び運用基準の方向性案)

6位 国土審議会・計画部会・国交省(資料2 デジタルとリアルが融合した地域生活圏の形成)

7位 マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善WG・デジタル庁(マイナンバー法の改正事項について、マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善WGの開催について)