とらわれた天使の歌声 -14ページ目

ゼノ話 その4


とらわれた天使の歌声


掘り起こし第二弾。 フェイの母であり「行為者」たるミァンとしてのカレンについてのお話です。



歴代の「行為者」たるミァンの中でもっともその役割に忠実であったのはもしかしたらカレンなのかもしれません。

彼女は接触者たる自分の息子フェイから接触者としての特質「力」のみを乖離させるために実験と称して息子に対してつらい仕打ちを与えました。ゲーム本編では詳しく描写されていませんが、その仕打ちの内容はおそらくは相当残酷なものだったのでしょう。



実の息子に対する残酷な仕打ち。



本来のカレンというパーソナルを考える(もともとニサン正教の修道尼であったとかから来る、まあこれは想像の域ではあるわけですが)につけてもカレン自身がいかに本来のパーソナルを失い、ミァンとして忠実にその役割をはたそうとしていたのかがわかります。

さらに付け加えればゲーム中のムービー(フェイをかばってエーテル波の直撃を受けるやつです)内で見せた、フェイに対する母としての最後の微笑み。それはミァンとしてのカレンの行動の裏返しの象徴なのではないでしょうか。

しかし、ミァン化したカレンが息子フェイに対して想像を絶するようなつらい仕打ちを与えたにもかかわらず結局、フェイ自身は接触者としての「力」(これすなわちイド化)を乖離させることはありませんでした。



切なくもフェイ自身は母を愛し、信じていたわけで・・・


結果的にイドを乖離させる直接の原因となったのはその「信じて愛した母の死」であったわけで、これは深く考えればなおさら皮肉にも切なく悲しいものであったと言えるでしょう。

まあ、もっともカレンが行ったフェイに対する実験が中々成果を見せない事に業を煮やし、最終手段として愛する母親をフェイ自らの手で亡き者にするという事によるショックを利用してでイドを乖離させようともくろんだ(であろう)グラーフ自身の残酷さ(というか「執念」だな)ははるかに超越してるわけなのですが・・・

フェイの放ったエーテル波がいびつな放物線を描きフェイを狙い、結果カレンを直撃したのはおそらくはグラーフのなせる技だと思います。

しかしそうであったとしてもこの時、グラーフ自身がカレンがフェイをかばうという行動をとるということを予想できたのかというとそれは疑問なのですけどね。

まあ、このムービー、すなわちイドの誕生にまつわる話というものは中々深く、色々と想いを巡らす楽しみがあると思います。