ぷっ きゅ~~ん ぷっ きゅ~~ん
ぷっ きゅ~~ん ぷっ きゅ~~ん
「会長!!!もうすぐ、総会なのにストーンヘッジに行くですってぇ?!勘弁してください!」
「何言ってんだ。俺がいなくても、総会くらいなんとでもなるだろう?優秀な社長と副社長がいるんだから。それよりも夏至の儀式の方が大切だろう。愛の儀式だぞ!」
逃げようとする会長を必死に説得する副社長。2人は足早にカフェの横を通り過ぎ、重役用エレベーターに消えて行った。
その様子を生ぬるく見ていたウエイトレスが二人。
「あ~ぁ、副社長も毎度のことながら大変ね。」
「ほーんと、いくら逆玉とはいえ、あれじゃあ寿命が縮んじゃいますよね。」
「何言ってんの。世間からみたら逆玉かもしれないけど、副社長がいなかったらこの会社危ないわよ。」
「えっ、そうなんですか?だって、こないだもどっかからみつけてきた無名ミュージシャンをあっという間に全国区にして今やウチの看板にしちゃったじゃないですか。それにテレビ局に企画出して平均20%のドラマ作ったり、社長は敏腕でしょ。会長だって、一見おかしな人にしか見えないけど社屋が狭いからって二束三文の土地にでっかい新社屋建てて、広くなったのはいいけどこんな不便な所って思っていたら再開発で今は地価がべらぼうに上がったって。今じゃテレビ局が引っ越してくるほどの場所になりましたし。」
「確かに決定はしたし、ある程度の企画は練ってるんでしょうけど。そのための根回しとか、企画の隙を丁寧に埋めてるのは副社長って話よ。ま、一番の仕事はあの会長の世話でしょうけど。」
カツカツとヒールの音が響くと、社長と秘書がエレベーターから降りてきた。
「では、その件はお願いね。」
「はい、承知しました。あの、会長は...。」
社長は秘書にうんざりだという顔をむける。
「あぁ、アノヒトにも困ったものね。あんな危険なアトラクション、一般の人に参加させられるわけないじゃない。あんなことさせたら株主みんな死んじゃうわ。」
「はぁ、でもそうしますと総会には...。」
「出ないってダダこねてたわね。大丈夫よ、副社長が説得してるから。」
「さようでございますか!では安心ですね。それでは例の件のほうですが...。」
「それは、もう少し待ってくれる?今、副社長の方で交渉してるから。あと3日ってところかしら。」
「では、来週初めにでも契約ということで...。」
社長と秘書は待っていた車に乗り込み社屋をあとにした。
「ね?この会社は副社長でもってるのよ。」
「へ~、そんなもんですかね。でもまさか、キスマークの君が社長だったなんて驚きですよね。いまだに信じられません。」
「そう?案外お似合いじゃない?」
「だって、以前の瞳の奥の影なんて今じゃ微塵もないんですよ。」
「それとお似合いじゃないはどう関係するの?」
「社長ってクールじゃないですか。それが今や女子高生かって思うような副社長とってありえなくないですか?」
「でも、社長がキスマークの君なのよ。社長だって決してクールではないんじゃない?」
「...男と女ってよくわからないです。」
しばらくすると副社長が今度は自分の秘書と降りてきた。
「副社長、例の件ですが...。」
「それは、放っておいていい。明後日向こうから連絡がくるはずだから。」
「でも!」
「大丈夫、この条件を気に入らないっていうなら、それだけの会社だ。それなら他をあたったほうがいい。」
「わかりました。」
「会長は...。」
「あぁ、そっちも心配ない。あれは引っ込みがつかなくて拗ねてるだけだから。ちゃんと総会には出席するよ。アトラクションも当初よりは地味だけど、それなりに会長が満足するものができると思うから。」
「承知しました。」
「ただ、準備時間が少ないからみんなにはまた迷惑かけると思うけど...。」
「はは、それは大丈夫です。皆慣れてますから。一番大変なのは副社長ですし。」
「俺も慣れてるから大丈夫だよ...。」
副社長がウエイトレスの一人(先輩と思われる方)と目が合うとニッコリと微笑んで手を振って玄関へと消えた。
「先輩、今のはなんです?」
「えっ、チーズケーキありがとうって意味よ。」
「チーズケーキ?」
「ここのチーズケーキ評判いいじゃない?すぐなくなるから副社長用にとっておいてあげたの。そのお礼。」
「確かに美味しいですけど、副社長の家ってお抱えシェフがいるじゃないですか。」
「でも、なんていうの?庶民の味がいいみたいよ。」
「それでなんで社長と夫婦なんですかね?」
「だから、愛し合ってるんでしょ。」
「やっぱり、男と女ってよくわからないです。」
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
数日中にアップと言っておきながらこんなに日がたっちゃいました。
私の操作ミスで2回も消しちゃったんです。心が折れます...。
なので書き直していたら、最初のものとは全く違う物に...。
会長=ローリィ
社長=小夜子
副社長=ヤッシー
ですよ。念のため。
ここまでのお付き合いありがとうございました (^∇^)