エセ関西弁をお許し下さい。
それと、どなたかとお話しかぶってたらごめんなさい…。




「本日のゲストうわぁ!ぬわんとぅお!あのうぉ!敦賀蓮すわんどぇーすっ!」

単語の区切りひとつずつに!をいれながら司会のブリッジロックが蓮を紹介した。途端に上がる黄色い歓声にブリッジロックの声がかき消される。いつまでも続く歓声に苦笑いで蓮がしーっと口元で人差し指をたてるとやっと静かになった。

「なんやねん、俺らの言うことは聞かへんくせに敦賀さんの言うことはよく聞くんやなぁ。」

さすがタレント、わざとらしくすねてみせて軽く笑いをとって先に進める。今回は新しいドラマの宣伝だが、ドラマの役どころが友人の妻に恋する切ない男なのでどうしても話が恋愛話になってしまう。

「でも、こーんなえぇ男じゃどんな女性も思うままでしょ?」
「はは、そんなことないですよ。結構振られてます。」
「またまた、誰も信じへんて。」
「ほんまほんま。」
ブリッジロックの真似をして関西弁でかえすと会場から笑いがもれる。
「敦賀さん、それちょっと発音が違います。」
今度はブリッジが関東弁でかえすが、こちらは明らかに関西弁でまたも笑いがおきる。

「ところで振られるって、ホンマですか?」
「あっ、まだその話しますか?古傷が痛むなぁ。」
「そりゃあ、いい男の振られる話なんて俺らみたいなモテない男達にとって面白い話聞かないわけにはいかないでしょ?!」
「モテないって…。今は面白くて優しい男性がモテるって聞きますよ。俺、全然面白くないですから。」
「そんな風に言われてても、敦賀蓮とブリッジどっち選ぶって言われたらやっぱり敦賀蓮でしょ?!」
オーディエンスが力強く頷くのを見て、蓮は微苦笑する。
「優しいなぁ、今日のお客さんは。ありがとうございます。」
ニコリと笑まれて再び歓声があがる。
「いやいや、仕込みとか気遣いとかじゃあらへんから、全女性の本音やん。で?」
「やっぱり、そこに戻るんですね。」
仕方ないなぁというように微笑んで話を続ける。

「最初はね、いいんですよ。だけど、そのうちに『私のこと好きじゃないのね』って言われちゃうんですよ。別に浮気したわけでもケンカしたわけでもないのに。で、しばらくすると彼女に好きな人ができたりするんですよ。で、振られる。というかんじです。」
「あぁ、俺なんとなくわかるなぁ。敦賀さん、誰にでも優しいから恋人と友達の差がないんやないですか?そうなると、『ほんまに私のこと好きなん?』ってなりません?」
「そんなにわかりやすいですか?そんな感じですけど、もちろん自分ではそんな気ないんですよ。」
困ったように笑った蓮にブリッジがツッコミをいれる。
「あぁ、そんな困り顔まで様になるんやからズルイなぁ。で、今恋人は?」

「いきなり直球ですねぇ。」
「最近、以前にも増して演技に深みが出たってもっぱらの評判ですから、これはプライベートが充実してるに違いないっと。」
「はは、それはどうもありがとうございます。」
「で、ホンマのところはどうなってますのん?」
「恋人はいないです。」
爽やかにキッパリ言いきる蓮に質問をかぶせる。

「恋人はってことは、まさか奥さんがいはったりして?!」
オーディエンスから悲鳴があがる。
「まさか、結婚なんて夢のまた夢です。ただ、好きな人はいますよ。」
蓮の答えにさらに悲鳴があがる。

「おぉ、聞いといてなんなんですけど言っちゃって大丈夫なんです?」
「まぁ、大丈夫だと思いますよ。俺もいい歳ですからその手の話がないのもおかしいでしょ。」
「それはそうですが…。で、誰なん?」
「またまた直球ですね。さすがにそれは相手の方にご迷惑なので勘弁してください。」
「あれっ、恋人でもなく好きな人ってことは片思いってことなん?」
「そういうことになりますね。」
「うぉっ、これはとんでもなく親近感が湧いてくると同時に敦賀蓮の想い人、とっても気になりますねぇ。で、どんな人なん?」
「本当に皆さん直球ばっかりで…。どんなって言われても、どう言えばいいのか…。」

「では、まず簡単な質問から。お年は?」
「俺より下です。実際の年齢は内緒です。」
「ほー、では、お仕事は?」
「うーん、この業界の関係者ですよ。」
「女優さん?」
「それは、黙秘します。特定されても誤解されても困るので。」
「では、美人さん?」
「そうですね、俺から見たら美人さんです。他の人がみたら…うーん、やっぱり大概は美人さんだと思うと思いますよ。」
照れもせず、甘々な顔で宣う蓮にブリッジも呆れ顔だ。オーディエンスは頬を赤らめて蓮に見とれている。
「いま、彼女のこと思い出してたやろ。照れもせずそんなこと言えるなんてあなたはホンマに日本男子でっか?!」
「ほんまほんま、ただ正直なんですよ。」

「はー、じゃ、次の質問いきます。どんな所が好きですか?」
「たくさんあるんですけど。まずは何にでも一生懸命で努力を惜しまないところ。それから他人のためにも一生懸命なところ。それから、礼儀正しいしきちんと敬語を使えるところやどんな人にも気配りができるところ。立ち居振る舞いは上品で、なんでもソツなくこなしますけどそれも隠れた努力の賜物だし。あぁ、それからとんでもなく我慢強いというか根性があるというか…。」
「ちょっ、待ちぃ、敦賀さんとめなかったらまだ続きそうなんやけど。」
「えぇ、まだまだありますよ。」
「まだあるんすか?いままでのところだけで、すんごいスーパーレディなんですけど?!逆に欠点ないんすか?」
蓮はしばらく考えこんだあとにようやく答えた。

「うーん、俺はかわいいと思うんだけどあげるとすれば、考えすぎて時々トリップするところですかね。トリップ中は一人で百面相してるんですけどはたから見てると面白いんです。」
「それだけ聞くとすんごい危ない人みたいやけど…?」
「まぁ、集中力がすごいんですよ。頭の回転がすごくいいんです。ただ、時々思考が一般とはかけ離れてるんですけど、それもまた面白いんです。」
「なんだか、すごいんだか危ないんだかわからへんようになってきました。で、敦賀さんにも堕ちないツワモノと…。」
「堕ちないって、すごい言われようですね。なんかもう、ギクシャクするならこのままでもいいかもと思えるぐらい臆病になっちゃうんですよ。情けないんですけど。」

会場全体にどよめきがおこる。
「それって…ヘタレやん!!」
慎一と雄生が同時に叫ぶ。
「全くもってその通りです。」
蓮は眉を下げて困り顔でポリポリと頬をかく。そんな敦賀蓮は見せたことがなく、会場からはかわいいと声がとぶ。

そんな中で光がぽそりと呟いた。
「わかるなぁ。そんだけ本気なんだ。」
光の呟きを聞きとると蓮は微笑んだ。
「でも、このままではいけないなぁと最近思い始めたんです。」
「それって告るっちゅうことなん???」
「ふふ。そこはまぁ秘密です。」
「うーん、めっちゃ気になりますが、これ以上はストップがかかってしまいましたのでここで終わりにしたいと思います。もしかしたら近いうちに何かしらの報告があるかも?!そんな敦賀さんが出演する新作ドラマですが…。」

会話はドラマの番宣になりコーナーをしめくくった。



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ブリッジのセリフは誰がどれを言っているのかは適当に当てはめてやってください。
そして坊がでてこない...。