仙台藩の歴代藩主の在位データを並べてみました。 | 「ガイドが教える 仙台城を10倍楽しむ方法!」

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今回は伊達家の当主=仙台藩主としての在位期間に関するデータを初代の政宗様から13代の慶邦様までを並べてみました。

 

7代の重村様がダブっているのは、13人だと中途半端になるので、バランスを合わせるために

あえて2回登板していただいております。

 

さて、このデータからどんなことが読み取れるのでしょう?

まず在位期間ベスト3で見ますと、我らが政宗様が52年でダントツのトップ!(まあ18歳から死ぬまでやってましたから)続いて、4代綱村様43年(まあ、こちらは2歳からやってますから)5代吉村様40年と続きます。3代の綱宗様がわずか2年なのは、皆さんご存知の例の騒動があったからですね。

 

続いて長寿ベスト3はと言うと、5代藩主の吉村様が政宗様(70)を抑えて73歳でトップ!

3位にはこれまた4代綱村様が続きます。よーく見ると、8代の斉村(なりむら)様から12代の斉邦様までの5代に渡って、平均寿命が23.2歳と著しく短命であることが分かります。

 

とくに、8代から10代までが綱渡りでした。9代の周宗様のところをよく見ると、退位が没年よりも後になっている!?(その辺のトリビアな大人の事情はこちらを読んでいただくとより理解が深まります。)↓

 

 

寛政8年(1796年)には伊達家に不幸の津波が押し寄せます。8代斉村様の正室の誠子様が後の9代目となる長男・周宗様をお産みになりましたが、産後の肥立ちが悪く、同年4月16日にお亡くなりになると、斉村様の父重村様も4月21日に江戸で逝去。さらに、斉村様ご自身も帰国の途中で病にかかり、帰国後に仙台城にて同年7月27日(1796年8月29日)に病没してしまいます。(享年23)このあと、生後1年の周宗様が9代目藩主となりますが、これまた短命。

 

1796年は重村様の没年であり、斉村様の退位&没年であり、周宗様の生年&就任年であり、斉宗様の生年という大変忙しい1年でありました。

 

こうして、並べてみるのも「実に面白い!」のですが、ただ1つ確かなことは、途中綱渡りの部分はありましたが、お家断絶や国替えなどで藩主が交代することもなく、伊達家が仙台の地を治め、今も伊達家は存続している分けですから、その功績にあっぱれです!

 

※昨今の歴史研究の進展は目覚ましいものがあり、過去の書物に記された史実や出来事などとは別の説が発表されたり、歴史認識が改められたりしている事も多く見受けられます。このブログで書かれたことは、諸説ある中でも多く語られることの多い部分を抽出して書かれたものであり、歴史認識や見解の確からしさを断定するものではありませんことをご理解頂きますようお願い申し上げます。