わが前庭の

最高齢ニワトリである

クレム・レグバー種雌鶏

(通称『青たまご』)は

2021年の夏に妹雌鶏とともに

我が家にやって来ました。

 

当時わが前庭にいた雄鶏

黒色烏骨鶏君

(通称『黒太子』)は

あまり雌鶏受けしない個体で

古株の古株雌鶏たちには

邪険にされていて、

クレムレグバー種の

青たまご姉妹もそこに

何かを学んでしまったか

彼女たちはその後

風采のいい雄鶏に出会っても

媚態を見せることは

ありませんでした。

 

その男嫌いの気質が

アダとなったか

青たまご姉妹の妹のほうは

この冬に愚連隊雄鶏に襲われ

命を落とし、残された姉雌鶏は

失意の生活を送っていたのが

愚連隊雄鶏が放逐された後に

ウェルサマー種雄鶏と

運命の邂逅を果たし、

この春以降は堂々の

序列一位雌鶏として

わが前庭のニワトリ社会に

君臨しておりました。

 

 

なにせ最年長で雄鶏陛下の

寵愛も深いんですから

怖いものなしであります。

 

愚連隊雄鶏兄弟の

脅威にさらされていた時期に

蟄居を余儀なくされたせいで

青たまご夫人は以来

少し脚が悪いんですけど

もうそんなことは

全く関係ない

日々のお暮らしぶり。

 

芝生に彼女が足を下ろすと

他の雌鶏が皆頭を下げて

さっと道を開けるご威勢。

 

しかしここで集団に変化が。

 

雌鶏集団内序列2位である

通称『公爵夫人』が

先日たまごを孵して

ヒヨコ持ちとなったのです。

 

 

で、このヒヨコというのが

なんというか怖いもの知らずで。

 

公爵夫人は相変わらず

青たまご夫人には

へりくだっていて

自分が餌を食べているところに

青たまご夫人が登場すると

「失礼いたしました奥様、

どうぞお先に

お召し上がりください」と

身を翻してその場を離れる。

 

 

ヒヨコも勿論母鳥である

公爵夫人の後に続いて

餌から距離をとる。

 

しかし公爵夫人が

離れたところで

地面など引っ掻いて

別の餌を

探そうとするのに対し

ヒヨコ君は自分たちを

押しのけたのが

青たまご夫人で

あることに気づくと

「あっ!青たまごさんだ!

こんにちはこんにちは!

青たまごさんご機嫌いかが?」

 

 

青たまご夫人に駆け寄るヒヨコに

公爵夫人は大慌てで

「申し訳ございません!

うちの子はまだ物の道理を

わきまえておりませんで!

こらっ、こっちに来なさい!

青たまごの奥様の

お邪魔をしては駄目!」

 

公爵夫人の態度に対し

胸を膨らませて

威儀を整える青たまご夫人。

 

なのにその姿を見て

ヒヨコのチビスケは嬉しそうに

「邪魔してないよ!

青たまごさんはこの間も

羽繕いの仕方

教えてくれたもの、

すごく親切な人だもの、

青たまごさんそうだよね、

青たまごのおばさんは

僕のこと好きだもんねー!」

 

 

青たまご夫人、現在完全に 

ヒヨコに調子を

狂わされております・・・!

 

ほとんど必死の面持ちで

ヒヨコと目を合わそうとしない、

頑として存在を無視、

その気持ちはわかるような

わからないような・・・

 

まあでもそれでヒヨコに対し

クチバシで

つつきかからないあたり

青たまご夫人は若輩者には

優しいんだなと

思っていたのですが

(成鳥にそんな舐めた態度を

とられたら絶対に集団内秩序を

力技であの雌鶏は教え込みます)、

何がどう作用したのか

ここにきて青たまご夫人が

予期せぬ行動に出たのです。

 

続く。

 

 

「米国のバイデン大統領が

ウクライナの

ゼレンスキー大統領を

紹介する際に

名前を『プーチン』と

呼び間違えた」という

ニュース

起き抜けに耳にした時

私はこれは絶対に

自分のヒアリングが

間違っているのだと

思いました・・・

 

私は三文安育ちの

爺婆っ子なため

お年寄りのことを

揶揄したくはないのですが・・・

 

ないのですが・・・

 

雌鶏の変化とやらが

気になるアナタも

米大統領選から

目が離せないあなたも

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