夫(英国人)の2番目の弟

(女性人気が非常に高い伊達男)が

わが家に遊びに来ました。


その前に、いつものアレを


スコットランドひきこもり日記

以外のタイトルのブログ

こちらの記事をご覧になっている方、

それは無断転載された文章なんですよ


申し訳ないんですが

私の本来のブログである

スコットランドひきこもり日記 』に

お越しいただいて、で、

続きを読んでいただけますか


ご面倒をおかけしますが

どうかご了承ください


気を取り直して義弟の話。


「ところで義姉さん、は好き?」

「・・・何の話だ。あれか、

うちの夫が新しい靴を買いたいとか

また裏で言っているのか」

「いえ、お宅のイメルダ・

マルコスの話(前述) じゃないです。

じゃあ質問を変えます。

義姉さんはドレスとかは好き?」

「・・・君は誰に何を尋ねているんだ?」


なんでも義弟は土曜日の朝に

用事があって

グラスゴーを訪れたらしいのですが

「『ジミー・チュウ(Jimmy Choo)』って

有名デザイナーがいるんですけど。

義姉さん、流石に

ジミー・チュウはご存知ですよね?」

「いえ、存じませんが」

「ええっ!妻、君、

ジミー・チュウを知らないんですか!

僕だって知っていますよ、彼の名は!」


・・・ファッション関連の知識で

夫に遅れをとると

ものすごく悔しいのは何故かしら!


ともかく、その有名デザイナーである

ジミー・チュウ氏の展開する

ファッション・ブランドが

『H&M』というアパレル・メーカーと組んで

この土曜日に各店舗で

今季の新作を売り出したらしいんですよ


「土曜の朝ですよ。8時ごろですよ。

グラスゴーの『H&M』の前には

数百人の若者が列を作っていました」

「・・・お洒落グッズ欲しさに列を作るのは

日本人だけの特性かと思っていたのだが」

「いやいや、英国人もかなりのものです」


なんでも今回発表された新作は

通常のジミー・チュウの商品よりも

価格がかなり低めに設定されていたらしく、

それが消費者にとっての

魅力になったのだそうです。


「列の先頭にいた

女の子達に聞いたんですけど、

彼女達は金曜の仕事を

午後5時ジャストに切り上げて、

オフィスからお店まで全力疾走して、

列の先頭を確保したらしいですよ。

驚きですよね、その情熱」


私はそこで列に並ぶ女の子達に

さらっと話しかけられる

その君の能力に驚きます。


ちなみに列には

何人か男性の姿もあったらしいです。


「先頭集団から6番目くらいに

男の人が一人で並んでいたんですけどね、

その人は午後5時半から

並んでいるって言っていました」

「・・・その人は何が目当てなんだ?」

「恋人にジミー・チュウの新作の靴を

プレゼントしてあげたいって言っていました」


それは・・・・・・なのか・・・?


ところでこの行列集団の何が凄いかって

金曜日の夜のスコットランドは

かなりの悪天候だったんですよ。


「グラスゴーもあれだろ、

たぶん一晩中雨が降っていたし

しかも風だって強かったんじゃないか?」

「いや、もう列に並んでいた人全員が

口を揃えて凍死の恐怖を語っていましたよ」


「いったい何が

彼らをそこまで駆り立てるんだろうな?」

「でも彼らいわく、一番怖かったのは

寒さではなかったらしいです」

「それ以外にどんな恐怖が存在したんだ」

「夜更けになるとですね、ほら、

お店があるのがグラスゴーの大通りですから。

いい具合に出来上がった酔っ払い達が

行列の前を通り過ぎては口々に

『お前らこの雨の中一晩中そうやって

突っ立っているなんて、さては馬鹿か!』

とか罵ってきたらしいです。

それがとても怖かったんですって!」


ああ・・・それは怖いでしょうね・・・


でも私、その酔っ払いの気持ちも

少しはわかる気がするの・・・!


「だって列からちょっと歩けば

暖かい室内とビールがあるわけだろ?」

「そこで屋外にとどまり続けるのが

情熱というものなんでしょうね」


「ちなみに列に並んでいた子たちは

皆お洒落だったのかね?」

「うーん・・・お洒落・・・というより、

お洒落と他人に言われたい、と

強く望んでいることが

よくわかる子達、みたいな・・・」


あら、義弟ったら割と毒舌。

それにしてもジミー・チュウの靴って、

普段は一足500ポンド

(日本円にして約7万4千円)

とかするんですって。

そんな靴をこの日は

79.99ポンド(約1万2千円)で

買えるというので

一部の人々の目の色が変わったらしい。


・・・私の中ではそうやって

『目の色が変わる』という時点で

すべての行為は

『お洒落』ではなくなるのですが・・・


でも、趣味と感性は人ぞれぞれだしなあ・・・


なお今回の騒ぎは

こちらでニュースにもなっています

ここ とかご参照ください)。


ちなみに1万2千円あると、

ウガンダの

ベルナルドさんの学校にいる子供たち

12人分の1ヵ月の水と食料が

確保できるらしいです。


そのお話はまた明日。


私の偽善ぶりを

皆様に堪能していただくことを目指したい。



靴はいいものを履いたほうがいい、

という説は理解できるんですが、

7万円ってのはどうなんでしょうね


心が錦な人は

ボロを着ていなくてはいけない!

と主張したいわけではないのですが


ちなみに私が

年季の入った服ばかり着ているのは

心が清いからではなく

単に物を捨てるのが悔しい人間 だからです


この間とうとう夫に

「僕たちは新しい服を買えないほど

貧乏ではないんですよ?」と言われました

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