本当に目の白い「メジロ」出現(渡良瀬遊水地) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

今年2度目の渡良瀬遊水地へ。

ぶっちゃけこの辺りの時期は仕事のピークで

日々原稿に追われていたのですが、

かと言ってあまり部屋に籠ってばかりいると

心身に悪影響が及んでかえって効率が下がるため

休日の日中はそれなりに外に出ていました。

(その分、夜間は休日でも仕事することが多かったですが)

 

前回は、証拠写真レベルのツクシガモと

目の前を通過したイノシシが印象深かったですが

今回はツクシガモの撮り直しと別の珍鳥捜索を目標に

朝から延々と遊水地を歩いてまいりました。

 

 

 

 

 

拡大しないとまったくわからないでしょうが

ホオジロが2羽、ベニマシコが2羽写っています。

下の方にも写真を掲載していますが

この日は妙にベニマシコとの遭遇率が高かった気がします。

冬の渡良瀬ではそれほど珍しい鳥ではないものの

やはり出てきたらバーダーは歓喜するものです。

 

 

 

 

 

谷中湖に目を向けてみると

大量のカモやサギの仲間に交じって

ちらほらとタゲリの姿が確認できました。

遠距離につき、証拠写真になってしまいましたが(汗)

 

 

 

 

 

 

知っての通り、イノシシの数が増えつつあるため

渡良瀬遊水地では左のように掘り返された場所を

いくつも見かけます。芝生広場も大分凸凹で

遠距離から見ても荒れていることが目立ってしまうほど。

管理者の皆さんにとっても悩みの種になっていることでしょう。

 

なお、右写真は恐らくイノシシのせいではなく

コンクリート護岸の上に根を張っていた樹木が

大きくなり過ぎたか突風に煽られたかで倒れたもの。

カーペットが剝がれたようになっているのが

とても印象深い。というかこんな根の張り方でも

木ってある程度は育つんだなと驚かされます。

 

 

 

 

 

なお、イノシシの掘り返しは非常に厄介である一方

掘り返された芝生広場からはホトケノザが大量に生えてきました。

きれいに掘り返されたところばかり群生しているのが印象的。

 

これは渡良瀬にも当てはまるのかどうかはわかりませんが

イノシシによる攪乱というのは自然現象の一環であり

これによって地形に凸凹ができると、

そこを拠り所にする生きものがやってくることもあるのだとか?

 

景観面では(ついでに安全面でも)厄介ですが

イノシシの存在は必ずしもマイナスだけではないのかもしれません。

 

 

 

 

 

シメ。地面に降りて食事中。

ちなみにこれもアトリの仲間です。

ベニマシコもそう。

 

 

 

 

 

道の駅かぞわたらせで、いつも通りの昼食(笑)

でもこの日はナマズ天がちょっと肉厚だった(気がする)ので

ファンとしては大変ありがたかったです。

 

 

 

 

 

 

腹ごしらえを済ませてからは、まず谷中村跡地を散策。

ベニマシコが何度か出現しました。

 

 

 

 

 

もちろん、オスも出現。

すばしっこく藪に隠れがちなので

枝被りでない状態を撮るのは一苦労。

結局百点満点とは言えない写りになってしまいましたが

ちゃんと顔は写せましたし、私にしては上出来です。

 

 

 

 

 

 

ノスリです。この日一番よく見かけた猛禽類。

右の写真でも、左側の木の中央左側付近にとまっています。

右のこの写真、これ1枚だけアップして

アフリカのサバンナに行ってきましたと書いたら

何人騙されるか……などと思いましたが

よくよく見ると写真右端付近に人工物が写っているので

ま、すぐバレますね(爆)

 

 

 

 

 

飛翔するノスリ。

本当はケアシノスリという珍しい種を

撮りたかったのですが、残念ながらこの日は会えず。

噂では、野焼きが終わった今でも

近隣の別の場所で見られているそうですが

今冬行くかどうかはちょっと怪しいところです……。

 

 

 

 

 

おっと、見たことのないカモが出現。

キンクロハジロなどの黒いカモのメスに見えますが

よく見なくても頭部の色などが全然違います。

 

これこそ昨冬から探していた

珍種のカモ メジロガモです。

ツクシガモがあまりにもアレな写りだった分

本種についてはとてもよく撮れた気がします。

 

遭遇率・・・1 (滅多に見られない)

インパクト・・・3 (一般的なカモの仲間とほぼ同サイズ)

美しさ・・・3 (色はシンプルで地味)

俊敏性・・・3 (頻繁に潜ったのでやや撮りにくかった)

知名度・・・2 (日本では珍鳥扱い故、知名度は低め)

 

 

 

 

 

 

昨冬に引き続き、今年も飛来していたということか。

本来はインド北部や中東などで越冬するらしいので

こうして日本に来てしまうのは非常に稀です。

九州方面で集団が見られるツクシガモとは

その辺りで大きな「差」があります。

 

なお、キンクロハジロに似た見た目通りといいますか

結構な高頻度で潜水していたため(右写真参照)

距離が遠かったことも相俟って撮影には苦労しました。

それでも、特徴である「白い目」

しっかりと押さえることができたので大満足です。

(ちなみに目が白いのはオスの特徴だそうです)

 

最近メジロが都心部でよく見られるようになりましたが

かと言ってコイツが高頻度で来てくれることはない……

というか、あったら天変地異を疑った方がいいです(マジ)

 

 

 

 

 

その後はいつも通り、夕方のチュウヒのねぐら入りを

いつもの撮影ポイントで待つことにしました。

写真は、15時頃に上空を舞ったノスリです。

 

 

 

 

 

このノスリ、どうやらコウノトリの巣に

居座っているようです。そういえばこの日は

コウノトリの姿を見かけませんでしたが

コイツが関係していたのかどうかは不明です(汗)

 

 

 

 

 

 

これはそれより少し前のことになりますが

イノシシも一度だけ姿を現しました。

前回と違って車道を横断するようなことはありませんでしたが

アスファルトの上に足跡がしっかり残っていました。

 

今後も渡良瀬には何度か足を運ぶと思いますが

事故らないよう、最低限の注意は払いたいところです。

 

 

 

 

 

 

大分薄暗くなってきたところで

チュウヒがちらほらと舞い始めました。

 

 

 

 

 

遥か遠方ではありましたが

ハイイロチュウヒのメスも姿を見せてくれました。

 

……なんでオスは毎度出てこないんだろうか?(闇)

 

まあしかし、メジロガモについては

名前通りの特徴を持つオスを撮影できたわけですし

あまり贅沢は言わない方がいいかもしれません。(;^_^A

 

 

 

 

 

 

【2/17 渡良瀬遊水地で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アオジ、エナガ、オオバン、カイツブリ、カシラダカ、カルガモ、カワウ、カワラヒワ、キジバト、コガモ、コゲラ、シジュウカラ、シメ、ジョウビタキ、セグロカモメ、セグロセキレイ、ダイサギ、タゲリ、チュウヒ、ツグミ、ツルシギ、トビ、ノスリ、ハイイロチュウヒ、ハシビロガモ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ベニマシコ、ホオジロ、ホシハジロ、マガモ、ミコアイサ、ムクドリ、メジロ、メジロガモ、モズ、ヨシガモ

その他・・・アカミミガメ、ニホンイノシシ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年4月21日(日)に開催いたします。

 行先は「里山ガーデン&四季の森公園(9:30~15:30)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。